• 更新日:2026/09/07

行政書士の資格を取得する方法は3通りありますが、行政書士試験に合格する方法が最も一般的です。行政書士試験は難関資格の1つですが、受験資格に制限がないため、幅広い方が受験できます。

本記事では、行政書士を目指す方に向けて、行政書士資格を取得する方法と行政書士試験の受験資格について解説します。合格後の流れも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 行政書士になるには、行政書士試験に合格する方法、弁護士・弁理士などの資格を取得する方法、公務員の特認制度を利用する方法の3通りがある。
  • 最も一般的なのは行政書士試験に合格する方法で、受験資格に制限がないため、年齢・学歴・国籍・実務経験を問わず誰でも受験できる。
  • 行政書士として登録できるのは18歳からで、試験合格後は都道府県の行政書士会への入会と行政書士名簿への登録が必要である。
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行政書士になるには?3つの取得方法

行政書士資格の取り方には、以下の3つの方法があります。

1.行政書士試験に合格する
2.弁護士や弁理士などの資格を取得する
3.公務員の特認制度を利用する

1.行政書士試験に合格する

行政書士になる方法として最も一般的なのは、行政書士試験を受験し、合格する方法です。合格後、行政書士事務所を設けようとする都道府県の行政書士会に入会し、行政書士名簿への登録を受けることで、行政書士として活動できます。

2025年度には50,163名が行政書士試験を受験し、7,292名が合格しました。合格率は約14.5%であり、難関資格の1つといえます。

出典:一般財団法人行政書士試験研究センター「試験結果分析資料」

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2.弁護士や弁理士などの資格を取得する

以下の他士業の資格を有する方は、行政書士試験を受験しなくても行政書士となることができます。

・弁護士
・弁理士
・公認会計士
・税理士

上記の資格は一般的に行政書士よりも難関とされており、行政書士を目指している方が、これらの資格を取得して行政書士登録を目指すケースは少ないといえます。すでにこれらの資格を有している方が、業務の幅を広げる選択肢の1つとして行政書士の登録を受けるケースが一般的です。

なお、これらの資格保有者が行政書士になる場合も、行政書士会への入会および行政書士名簿への登録が必要です。

3.公務員の特認制度を利用する

行政事務に一定期間従事した公務員には、行政書士法で定められた「特認制度」があります。

特認制度とは、国家公務員または地方公務員として行政事務に一定期間従事した場合に、行政書士試験を受験することなく行政書士となる資格を得られる制度です。高校卒業者は17年以上、中学卒業者は20年以上の従事期間が必要です。

行政書士の業務と公務員の行政事務は親和性が高く、公務員時代の知識を直接活かせる点がメリットといえます。

ただし、「行政事務」とは、文書の立案・作成や審査などに関連する事務を指します。そのため、単に公務員歴が17年以上または20年以上あるからといって、特認制度を利用できるとは限りません。

行政書士資格の取得は「試験を受験する方法」が一般的

行政書士になるには3つの方法がありますが、最も多いのは行政書士試験を受験し、合格する方法です。2024年度中の新規登録者数を資格区分別に確認すると、それぞれ以下の通りでした。

資格区分 新規登録者数
行政書士試験合格 2,459名
弁護士 15名
弁理士 12名
公認会計士 35名
税理士 282名
公務員 495名
合計 3,298名

出典:総務省「行政書士の登録状況(令和6年度)」

上表から、行政書士試験合格による登録者数は2,459名であり、全体の約74.6%を占めていることがわかります。

行政書士試験の受験資格

行政書士試験の合格率は例年10~15%前後で推移しており、難関資格の1つですが、受験資格が設けられていない点が特徴です。そのため、年齢・学歴・国籍・実務経験などに関係なく、誰でも受験できます。

令和7年度試験の結果を確認すると受験者の年齢層は幅広く、合格者の最年長は77歳、最年少は13歳でした。

年齢層 割合
10代以下 1.4%
20代 16.5%
30代 19.7%
40代 24.2%
50代 24.6%
60代 13.5%

出典:一般財団法人行政書士試験研究センター「試験結果分析資料」


行政書士試験は、弁護士など受験資格に制限がある士業に比べて門戸が広く、初学者でも受験できる国家資格の1つといえます。
出典:一般財団法人行政書士試験研究センター「令和7年度行政書士試験実施結果の概要」

行政書士として登録できるのは18歳から

行政書士試験は年齢に関係なく受験できますが、18歳未満の未成年者は、合格しても行政書士として登録を受けることができません。

なお、行政書士資格の合格には有効期限がありません。したがって、未成年のうちに行政書士試験に合格し、18歳になってから登録を受けることは可能です。

なお、行政書士法では、未成年以外にも行政書士の欠格事由が定められています。

欠格事由に該当する場合、行政書士となる資格を有する方でも、法律上「行政書士となる資格を有しない」とみなされます。行政書士の欠格事由に該当するケースは、主に以下の通りです。

  • ・未成年者
  • ・破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • ・拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終えた、または執行を受けることがなくなってから3年を経過しない者
  • ・公務員で懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
  • ・登録の取消しの処分(第6条の5第1項)を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
  • ・業務禁止の処分(第14条)を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
  • ・懲戒処分により、弁護士会からの除名、公認会計士の登録抹消、弁理士・税理士・司法書士・土地家屋調査士の業務禁止、社会保険労務士の失格の処分を受け、当該処分の日から3年を経過しない者
  • ・税理士法 第48条第1項の規定により同法第44条第三号に掲げる処分を受けるべきであったことについて決定を受け、当該決定を受けた日から3年を経過しない者

出典:日本行政書士会連合会「行政書士になるには」

行政書士試験の概要

行政書士試験は毎年1回、11月の第2日曜日に実施されます。例年7月に公示され、インターネットまたは郵送にて申込みを行います。

項目 内容
受験資格 制限なし
試験日・時間 毎年1回
11月の第2日曜日(13:00~16:00)
試験方式 筆記試験(択一式および記述式)
試験科目 行政書士の業務に関し必要な法令等(46題)
行政書士の業務に関し必要な基礎知識(14題)
合格基準 法令等科目の得点が122点以上
基礎知識科目の得点が24点以上
試験全体の得点が180点以上
受験手数料 10,400円

出典:一般財団法人行政書士試験研究センター「試験の概要」
出典:一般財団法人行政書士試験研究センター「令和8年度行政書士試験のご案内」
出典:一般財団法人行政書士試験研究センター「令和7年度行政書士試験合否判定基準」

なお、行政書士試験は、総務大臣の指定試験機関「一般財団法人行政書士試験研究センター」が都道府県知事の委託を受けて実施しています。

行政書士として登録を受けるまでの流れ

行政書士試験を受験し、行政書士として登録を受けるまでの流れは以下の通りです。

1.行政書士試験を受験する
2.行政書士会に申請書を提出する
3.現地調査・審査を受ける
4.登録が完了する

行政書士試験の合格後、事務所を設けようとする都道府県の行政書士会に必要書類を提出し、入会手続きと同時に日本行政書士会連合会に対して登録を申請します。必要書類を提出すると、各都道府県の行政書士会による書類審査や現地調査が行われます。

行政書士会による調査後、不備などがなければ日本行政書士会連合会に進達され、最終的な登録の判断が行われます。一般的に、登録申請の受理から登録完了までは1~2ヵ月程度の期間が目安です。

行政書士名簿への登録が決まると、都道府県の行政書士会から登録日や入会式の案内が届きます。

まとめ

行政書士になるには3つの方法がありますが、最も一般的な方法は行政書士試験を受験し、合格する方法です。

弁護士や弁理士などの他士業の資格は一般的に行政書士よりも難関とされ、公務員の特認制度を利用するには条件に応じて17年以上または20年以上の行政事務経験が求められます。

一方、行政書士試験は難関試験の1つですが、受験資格がなく、誰でも受験できる点が特徴です。

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この記事の監修者は海野 高弘(うみの たかひろ)

東京都出身 
東京都行政書士会文京支部理事
趣味は、資格試験短期合格法の研究、野球、釣り、旅(判例現場巡り&寅さんロケ地巡り)
2000年 行政書士試験受験、翌年合格
2004年 ユーキャン行政書士講座 講師
2012年 ユーキャン行政書士講座 主任講師
モットーは、「夢なき者に成功なし」「短期合格は第一歩がすべて」「法律は暗記ではなく思考力」
★ユーキャン行政書士講座 公式YouTubeチャンネル

よくある質問

行政書士の資格はどうすれば取得できますか?

行政書士資格の取得方法には、以下の3通りがあります。

1.行政書士試験に合格する
2.弁護士や弁理士などの資格を取得する
3.公務員の特認制度を利用する

詳しくは、記事内「行政書士になるには?3つの取得方法」をご覧ください。

行政書士は何ヵ月で取れますか?

法律の知識や経験によって異なりますが、初学者が独学で合格を目指す場合、一般的な学習時間は800時間ほどとされています。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

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