• 公開日:2021/03/11

行政書士は独立して経営が軌道に乗れば高収入が期待できる資格です。また、開業するために必要な費用が比較的少なく、ハードルが低い点でも人気があります。

この記事では、これから行政書士資格を取得しようと考えている人に向けて、行政書士として独立するメリット・デメリットや開業までの流れを紹介していきます。行政書士として独立する具体的なイメージがつかめるので、ぜひ参考にしてください。

行政書士が独立して稼ぐのは難しい?

行政書士の特徴として、実務経験がなくても独立・開業できる点が挙げられます。資格取得後すぐに働けるため、開業するためのハードルは低くなっています。

行政書士についてインターネットで検索すると「あまり稼げない」という意見もありますが、どのような業種であっても独立する以上、なにかしらの困難はあるものです。仕事の幅を広げる資格のひとつとして考え、自分ならではの行政書士像をつくり上げ独自性をアピールすることが、成功するためのポイントです。

行政書士として独立するメリットとは?

行政書士として独立するメリットとしては、「定年がなくなる」「仕事の幅が広がる」「プライベートな時間をとりやすくなる」の3つがあります。メリットをよく理解したうえで独立について考えましょう。

定年がなくなる

独立すれば自分が辞めたいと思うまで、いつまでも行政書士として仕事をすることが可能です。行政書士という仕事は顧客のプライベートな情報を扱うため、基本的には独立して年数がたてばたつほど顧客とのつながりが増して有利になるといった特徴があります。

日本では人生100年時代がうたわれており、将来的な年金受給額に不安を抱いている人もいるでしょう。独立すれば長い期間働けるので、老後の生活費に不安を感じにくくなることがメリットです。

仕事の幅が広がる

独立して地道に顧客の信頼を獲得していくと、徐々に行政書士としての知名度が高まるでしょう。その結果、書籍の出版や講演会の依頼といった仕事が舞い込むこともあるかもしれません。

行政書士は難易度の高い国家資格のひとつですが、その分だけ取得者には高いステータスがあり、世間的な信頼度も高いです。独立すれば自分の意志で仕事を取捨選択でき、さまざまなことにチャレンジできます。

プライベートな時間をとりやすくなる

企業に勤務していると、就業規則で決められた時間に出退勤しなければいけません。また、仕事の多い時期になると残業を強いられる場合もあります。しかし、独立すれば就業規則に縛られることはありません。仕事の進捗状況にあわせて自分の好きなときに働くことができるので、平日の日中にプライベートな時間をつくることも可能です。

さらに、仕事をする場所も自分で好きなように決められます。たとえば、自宅やカフェで仕事をしても問題ないので、より効率的に時間を使えるでしょう。

行政書士として独立することで被るデメリット

行政書士として独立するデメリットは主に3つあります。デメリットをよく理解しておかないと、せっかく独立しても後悔するかもしれません。しっかり確認しておきましょう。

収入が不安定になるリスクがある

独立すると、自分で仕事をとりにいかなければ収入につながりません。反対に、仕事をとっていけばその分だけ収入を得ることはできますが、一時的にうまくいっても継続して顧客を獲得できないと安定した生活を営むのが難しくなるでしょう。

また、経営者になると新型コロナウイルスによる廃業のように、外的リスクにさらされやすくなってしまう点には気を付けなければいけません。

開業当初は苦戦しがち

残念ながら、行政書士として独立しても、必ずしも経営がうまくいくとは限りません。独立した行政書士のうち、8割以上は開業後3年以内に廃業しているというデータもあります。

行政書士の仕事では商品の販売のように、一時的なブームに乗って売り上げが一気に増加するケースはほとんどありません。経営を軌道に乗せるためには、地道に信頼を積み重ねることが必要なので、時間がかかりがちな点はデメリットです。

経営するためのさまざまな手続きも自分で行わなければならない

独立すると、企業勤務時であれば総務や人事が行っていた業務も自分でこなさなければいけなくなります。たとえば、経費や収入を整理して確定申告を行うのはもちろん、各種の税金に関する手続きも自分で行う必要がでてきます。

また、それらの業務を実務と並行して行わなければいけないので、手続きに慣れていない開業当初は、企業で勤務しているときより忙しくなる可能性があります。

行政書士として独立した場合の平均年収につい

独立した場合における行政書士の平均年収は、およそ600万円程度だといわれています。国税庁の「令和元年分民間給与実態統計調査」によると日本の平均給与は436万円なので、独立すればそれ以上の年収を稼げる可能性は高いでしょう。

ただし、600万円というのはあくまでも平均年収であり、日本行政書士会連合会の統計では、年収500万円未満の人が7割以上を占めるというデータもあります。

いずれにしても、行政書士として高い年収を目指すには単価の高い案件を受けられるかどうかが大きなポイントです。独立した人のなかには年収5,000万円以上を稼いでいる人もいるので、自分の腕次第で高年収を実現できます。

  • 参考:民間給与実態統計調査|国税庁(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/top.htm)

独立するために必要な開業費用

行政書士として独立する際に、多額の資金を必要とするケースはそれほど多くありません。しかし、「行政書士会への入会・行政書士名簿への登録費用」「事務所を開設するための費用」などは最低限かかります。どれぐらいかかるかを把握しておきましょう。

行政書士名簿への登録費用など

行政書士として働くためには、試験に合格したあとで日本行政書士会連合会が備える行政書士名簿に登録する必要があります。手続きは事務所を設けようとする各都道府県にある行政書士会を通じて行う形になりますが、名簿への登録や各行政書士会への入会の際に費用がかかることを忘れないようにしましょう。登録・入会に必要な費用は各都道府県の行政書士会で若干異なりますが、ほとんどのケースで30万円程度です。

事務所の賃貸料

行政書士として独立するからには、事務所を構える必要があります。賃料の目安はエリアによって不動産の相場が異なるため一概にはいえませんが、行政書士なら1ルームタイプの部屋でも仕事ができる場合があるので、10万円未満ですむケースが多いです。

ただし、事務所として借りる場合は一般的に住宅よりも敷金や礼金が高く設定されていることが多いので、初期費用が多くかかりがちな点には注意しましょう。少しでも賃貸料を安くすませたい場合は、自宅兼事務所として開業することもひとつの方法です。

事務機器をゼロから揃える場合にかかる費用

行政書士の仕事は主に書類の作成および提出になるので、パソコンやプリンターがなくては仕事になりません。また、顧客が持参した書類のコピーをすることも頻繁にあるので、スキャン機能のある複合機を用意しておいたほうがいいでしょう。

最近では電子申請やメールでのやりとりも増えてきていますが、顧客にはさまざまな人がいるためFAX機能もついている機種がベターです。

そのほかにも、行政書士は顧客の重要な個人情報を扱う関係上、カギ付きの書庫も用意しておく必要があります。サイズや機能によって価格は異なりますが、一般的な目安では「複合機などのリース料が月額5,000円~」「カギ付きの書庫が2万円~」です。

従業員を雇う場合における人件費

独立にあたって最初からある程度の顧客が見込める場合は、従業員を雇うこともあるでしょう。どのような業務を任せるかによって雇用形態は変わりますが、いずれにしても、各都道府県で定められている最低賃金よりも低い人件費に設定するわけにはいきません。

従業員の雇用を考えているのであれば実際に雇う前に働いてもらう時間を計算して、どれぐらい人件費がかかるかを事前にシミュレーションしておくといいです。ですが、開業当初は各種の手続きで忙しいものの、最初から顧客がたくさんつくケースは少ないため、従業員の雇用については様子をみながら考えたほうがいいでしょう。

行政書士が独立・開業するまでの流れ

行政書士として独立するためには、いくつかの手順を踏まなければいけません。あらかじめ流れを把握しておけばスムーズな開業につなげられるので、それぞれのステップを理解しておきましょう。

ステップ1:試験に合格し日本行政書士会連合会が備える行政書士名簿に登録する

行政書士試験は毎年7月末~8月末にかけて受験申し込みの受付が行われ、試験は11月の第2日曜日に実施されます。試験に合格したら日本行政書士会連合会が備える行政書士名簿に登録できるようになるので、まずは事務所を開く予定の都道府県の行政書士会に入会しましょう。なお、登録にあたっては、都道府県の行政書士会へ必要書類を提出してから審査が終わるまで1~2カ月程度の期間がかかります。

ステップ2:事務所調査

行政書士会に入会するための必要書類を提出したら、行政書士会の各支部によって「業務を適切に行える事務所かどうか」を審査するための事務所調査が行われる場合があります。実施する場合は申請書類提出後1カ月以内に行われるケースが多いので、事前に準備を整えておきましょう。

事務所調査では、「顧客からの相談を受けるための適切な応接スペースがあるか」「顧客のプライバシーを守るための十分な設備が整っているか」などをチェックされます。

ステップ3:開業届の提出

事務所調査が無事に終わって行政書士名簿への登録がすめば、行政書士として仕事ができるようになります。ただし、個人事業主として働くためには、税務署へ開業届を提出しなければいけません。開業届は開業してから1カ月以内に提出する必要があるので忘れないようにしましょう。

また、確定申告において税制面で優遇を受けられる青色申告をする場合は、やはり税務署に「所得税の青色申告承認申請書」を提出しておく必要があります。

まとめ

行政書士は比較的開業費用が少なくてすむので、独立しやすい資格です。開業当初は苦戦することも多いですが、軌道に乗れば年収の大幅アップも期待できるでしょう。

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