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社労士(社会保険労務)とは?仕事内容・年収・試験の難易度・合格率を徹底解説
- 更新日:2026/08/13
社労士とは社会保険労務士の略称で、社会保険や労働関連の法律、人事労務管理に関する専門家を指します。
社労士は人気の資格ですが、その仕事内容についてはあまり広く知られていません。
本記事では、社労士の仕事内容や就職先、資格の難易度などについて詳しく解説します。資格取得を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
このページを簡潔にまとめると・・・
- 社労士は、雇用や社会保険、労働問題、公的年金の分野で唯一の国家資格であり、企業からの需要も高い。
- 社労士の仕事は、大きく1号業務、2号業務、3号業務の3つに分けられ、1号業務、2号業務は社労士の独占業務。
- 社労士として働くには、試験に合格し、国家資格を取得する必要がある。
- 社労士試験の合格率は平均5~7%程度の難関資格。試験範囲も広く、計画的なスケジュールで着実な対策が必要。
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社会保険労務士(社労士)とは
社労士とは社会保険労務士の略称で、社会保険や労働関連の法律、人事労務管理に関する専門家を指します。
社労士は誰でも名乗れる職業ではなく、国家資格である社会保険労務士資格を取得し、登録を受けた人が従事できる仕事です。労働・社会保険や公的年金、人事労務管理に関する国家資格として専門性が高く、企業や個人からの需要があります。
企業の成長には人材・物的資源・資金が欠かせません。社労士は人に関する専門家であり、社会保険労務士法に定められた使命に基づき、適切な労務管理の確立や労働環境の整備、労働者等の福祉向上に資する業務を行います。
社会保険労務士(社労士)の仕事内容
社労士は、社会保険や年金、労務管理を扱う専門家です。複雑化する社会保障制度や労働関係の手続きを、企業や個人が適切に活用できるよう支援します。また、経営者と労働者が良好な関係を築くための相談にも応じます。
社会保険労務士(社労士)の仕事は、具体的には、1号業務、2号業務、3号業務の3つに大きく分けられます。
そのうち、1号業務と2号業務は社労士の独占業務であり、原則として社労士または社会保険労務士法人でなければ報酬を得て業として行うことはできません。
手続き代行(1号業務)
1号業務に分類される手続き代行は、社労士の独占業務の1つです。健康保険や雇用保険、厚生年金などに関連する書類を作成し、労働基準監督署や年金事務所などの行政機関への提出を代行する業務です。
これらの仕事を社労士が行うことで、手続きのミスや法律違反を防ぎやすくなります。
労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成(2号業務)
労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類の作成も、社労士の独占業務にあたります。企業では、就業規則や労働者名簿、賃金台帳などが「労働社会保険諸法令に基づいて作成すべき帳簿書類」にあたり、社労士は、これらの帳簿書類について、法令に沿った作成や整備を支援しています。
法律の知識がないまま帳簿書類を作成すると、法令に違反する内容になる可能性があります。帳簿書類は企業運営の基礎となる重要な書類であるため、法律の専門家である社労士が作成を支援するケースが多いです。
人事労務管理のコンサルティング(3号業務)
近年は働き方が多様化し、正社員以外にも契約社員やアルバイトといった形で働く人が増えています。それに伴い、人事労務の問題も複雑化し、会社内では解決が難しい場面もあります。こうした場面で、社労士は専門家の立場からコンサルティングを行います。
3号業務である人事労務管理のコンサルティングは、社労士の独占業務ではありません。ただし、専門的な判断が求められるケースも多く、社労士の知見が役立ちます。
社会保険労務士(社労士)のやりがい
社労士は、適切な労務管理や働きやすい職場環境づくりを通じて、多くの人や企業を支える仕事です。法律などの専門知識を活かし、労働・社会保険制度に詳しくない人をサポートする、社会的責任の大きな仕事です。
また、様々な立場や職業の人とコミュニケーションを取れる点も、やりがいの1つといえます。こうした経験を通じて培ったコミュニケーション力は、仕事だけでなく私生活にも活かせるでしょう。
社会保険労務士(社労士)の将来性
深刻化する人材不足や働き方改革などの影響により、就業規則や賃金体系を見直そうと考える企業が増えています。また、雇用問題も複雑化しており、人事労務の課題に対応する専門家として、社労士の需要は高まるといえるでしょう。
全国社会保険労務士会連合会が実施した「2024年度社労士実態調査」によると、過去と比べた需要変化について「増えた」と回答した割合は、「労働及び社会保険に関する相談業務」で71.5%、「各種規程作成・改定・整備に関する業務」で66.2%に達しており、相談・コンサルティング領域を中心に社労士への需要が高まっていることがうかがえます。
また、少子高齢化による労働力人口の減少や人手不足、社会保障制度の継続的な見直しを踏まえると、労働・社会保険の専門家として制度変化に対応できる社労士の存在価値は、今後さらに高まると考えられます。
社会保険労務士(社労士)の就職先
社労士資格を取得し、登録を受けることで、働く場所や働き方の選択肢が大きく広がります。以下では、社労士として活躍できる代表的な就職先を紹介します。
社会保険労務士事務所
社労士事務所は、労働・社会保険に関する専門サービスを複数の企業や個人に提供しており、社労士資格を直接活かせる代表的な就職先です。主な業務内容は以下の通りです。
- 社会保険・労働保険の申請手続き代行
- 就業規則の作成・改定
- 給与計算の代行
- 助成金申請の代行
- 人事・労務管理のコンサルティング
事務所運営のノウハウを現場で学べるため、将来的に独立開業を視野に入れている方に向いた職場環境です。ただし、求人が限られる場合や即戦力を求められる場合もあるため、未経験からの採用はハードルが高くなることがあります。
企業の人事・総務部門
企業の人事・総務部門に社労士資格を活かして働く「勤務社労士」という働き方があり、近年は労働法の改正や労務管理の複雑化を背景に、社労士資格を持つ人材を求める企業が増えています。主な業務内容は以下の通りです。
- 社内の就業規則・労使協定の作成・見直し
- 従業員の社会保険・労働保険の手続き
- 給与計算・勤怠管理
- 労務トラブルへの対応・相談窓口業務
月給制で安定した収入を得やすく、営業活動を担わずに人事・労務業務に集中できる場合がある点も魅力です。なお、勤務先の就業規則や社労士登録の区分によっては、個別に顧問契約を結んで業務を行うことが制限される場合がありますので注意が必要です。
開業社労士とは業務の範囲や働き方が異なる点を理解しましょう。
他の士業の事務所
社会保険労務士事務所以外にも、以下の事務所が社労士の就職先として挙げられます。
- 弁護士事務所
- 税理士法人
- 会計事務所
社会保険や労務に関する業務と他士業の専門領域を組み合わせ、ワンストップサービスを提供する事務所で社労士が求められる場合があります。ただし、他士業の事務所では社労士業務が中心にならないケースもあり、補完的な役割を担う場合がある点は把握しておきましょう。
なお、弁護士事務所への就職を目指す場合、個別労働関係紛争の解決手続きに対応できる特定社労士の資格があると、採用で評価される可能性があります。
独立開業
社労士資格を取得し、登録を受けることで、事務所に雇用される働き方だけでなく、自ら事務所を立ち上げて独立開業する選択肢も持てます。
顧問先を安定的に確保できれば高収入を目指しやすく、働く時間や案件を自身で選べる自由度の高さが独立開業の魅力です。
社会保険労務士(社労士)の年収
社労士の平均年収は、一般に500万円程度とされています。ただし、勤務形態や経験、開業の有無によって大きく異なります。そのため、平均年収はあくまでも目安であり、一概に給与額を示すことはできません。
中には、開業によって年収1000万円を超える社労士もいます。また、社労士は専門性を活かして働ける資格であり、性別にかかわらずキャリア形成や収入向上を目指しやすい点も特徴です。
社会保険労務士(社労士)に必要な適性
社労士は、多くの事務作業を正確に進める必要があります。複雑な作業を正確に進めるために、1つ1つの仕事を丁寧に仕上げていく能力が求められます。また、給与計算を行う過程で社会保険に関する様々な数値を扱う場面も多いため、数字を正確に扱う力も欠かせません。
さらに、経営や労働問題のコンサルティングを行う際は、事業主と対等に話し、専門的な内容を分かりやすく説明して納得を得るコミュニケーションスキルも求められます。
社会保険労務士(社労士)資格を取得するメリット
社労士資格は、労働・社会保険の専門家として認められる国家資格であり、取得することでキャリアや収入面での選択肢が広がります。以下では、社労士資格を取得することで得られる3つのメリットを解説します。
社内でのキャリアアップにつながる
社労士資格を持っていると、人事・労務の専門知識を有する人材として社内評価につながりやすく、希望部署への異動や昇進につながるケースがあります。労働関連法令は改正が行われることも多く、知識を業務へ活かせる社員は社内で評価されやすいため、資格取得はキャリア形成のきっかけになるでしょう。
また、企業によっては資格手当を設けている場合があり、取得後に給与へ反映されるケースがある点も魅力です。
就職や転職で有利になる
労働法の改正が増える中、社労士の知識を持つ人材を求める企業は年々増えており、求人票で「社労士資格保有者優遇」と明記するケースも珍しくありません。人事・総務の仕事では給与計算や社会保険の手続きなど専門的な業務が多く、資格を持っていることで就職や転職の際に即戦力として評価されやすくなります。
就職先や転職先の幅も広く、一般企業にとどまらず、社労士事務所・税理士法人・弁護士事務所など多様な選択肢から自身に合う職場を選べる点も社労士資格ならではの魅力です。
独立開業で高収入を目指せる
社労士資格を取得し、登録を受けることで、会社に属さず自身で事務所を構えて収入を得る働き方も選択できます。開業社労士は企業と顧問契約を結ぶケースが多く、継続的な契約を確保できれば、収入の安定につながりやすい点が魅力です。
自宅を事務所にして開業する場合は初期費用を大きく抑えられるため、比較的リスクを抑えて、小規模から開業しやすい点も特徴です。顧問先の数を増やすほど収入向上につながりやすいため、営業努力や専門性次第で高収入を目指せるでしょう。
社会保険労務士(社労士)になるには
社労士として働くには、社会保険労務士試験に合格したうえで、所定の要件を満たして全国社会保険労務士会連合会に登録する必要があります。
例年8月に行われる社会保険労務士試験はマークシート方式ですが、選択式・択一式の総得点に加えて科目ごとの合格基準点も設定されるため、苦手科目をつくらず幅広く学習する必要があります。
合格率は、令和6年度が6.9%、令和7年度が5.5%で、低い年度には2%台となることもありました。合格率は高くないものの、満点を狙う試験ではありません。ただし、総得点だけでなく科目ごとの基準点も満たす必要があるため、全科目をバランスよく学習することが重要です。
社会保険労務士(社労士)試験の概要
社会保険労務士試験の概要は以下の通りです。
| 受験時期 | 毎年1回・例年8月の第4日曜日 |
|---|---|
| 受験資格 | 次のいずれかに該当している方 ・短大卒と同等以上の学歴がある方 ・学歴による受験資格がなくても、一定の実務経験がある方 ・行政書士資格を有している方 |
| 試験内容 | ・労働基準法及び労働安全衛生法 ・労働者災害補償保険法 ・雇用保険法 ・労務管理その他の労働に関する一般常識 ・社会保険に関する一般常識 ・健康保険法 ・厚生年金保険法 ・国民年金法 |
| 受験手続 | ・例年4月中旬以降に、関係機関より受験案内が配布される ・各自請求のうえ、所定の期間内(例年5月末頃まで)に受験手続きを行う |
| 試験形式 | 選択式:40問、択一式:70問 |
| 受験料 | 15,000円 |
| 試験実施団体 | 全国社会保険労務士会連合会試験センター |
令和8年度の受験スケジュール
-
試験詳細の公表
4月10日頃 -
受験申込の受付
4月13日(月)~5月31日(日) -
試験日
8月23日(日) -
合格発表
10月1日(木)
合格発表は、例年11月上旬に行われることが多いものの、令和8年度は10月1日(木)と、例年よりおよそ1ヵ月弱早い発表となります。
社会保険労務士(社労士)試験の難易度・合格率
社労士試験は毎年4万人以上が受験する国家試験で、合格率は例年5〜7%台で推移しています。直近4年間の試験結果は以下の通りです。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 43,421人 | 2,376人 | 5.47% |
| 令和6年度 | 43,174人 | 2,974人 | 6.89% |
| 令和5年度 | 42,741人 | 2,720人 | 6.36% |
| 令和4年度 | 40,633人 | 2,134人 | 5.25% |
合格率からもわかる通り、社労士試験は難関試験であるため、計画的に学習を進めることが大切です。広い試験範囲を網羅したうえで、各科目の合格基準点を満たす必要があるため、苦手科目をつくらずバランスよく学習に取り組みましょう。
社会保険労務士(社労士)に必要な勉強時間
社労士試験の合格までに必要な勉強時間は700~1000時間程度です。
社労士試験は、例年8月の第4日曜日に実施されます。1日の勉強時間によって、学習を始める時期は変わるため、前述の1000時間を基に、試験日から逆算して計画を立てましょう。
例えば、1日2時間勉強する場合、1,000時間 ÷ 2時間 = 500日、つまり約1年4ヵ月半が必要となるため、受験する前年の4月中旬頃が学習開始時期の目安です。
ただし、1,000時間勉強すれば必ず合格できるとは限りません。自身のライフスタイルに合わせて長期的な計画を立てることが大切です。
社会保険労務士(社労士)になるための勉強方法
社労士試験の合格に向けて大切なのは、基本事項を確実に身につけたうえで、繰り返し復習を行うことです。社労士試験では、基本問題や初歩的な問題で失点すると合格が難しくなる一方、基礎知識が定着していれば応用問題にも対応しやすくなります。
そのため、参考書や問題集の内容を理解しながら、何度も反復して学習することが合格への第一歩です。
おすすめの参考書
問題集と参考書は、それぞれが連動しているものも多くあります。そのため、別々に購入するのではなく、同じ予備校・スクールのものを選ぶことで、学習効率を高めやすくなります。
また、予備校やスクールによって参考書の特長は様々です。
例えば、ユーキャンなら、六法全書や参考書を必要としない「1冊徹底主義」で作られています。たくさんの本を行き来しなくても、テキストだけでわかりやすくまとめられているのが特長です。
まとめ
社労士の仕事は、様々な企業や個人から必要とされる専門性の高い仕事です。社労士には独占業務もあるため、多くの需要が見込まれる資格といえるでしょう。
社労士になるためには、国家試験に合格する必要があります。ユーキャンの「社会保険労務士講座」は、開講から40年以上の実績を持つ講座です。法改正の際も情報が提供されるため、最新の内容に基づいて効率的に学習できます。社労士試験対策を進めるなら、ユーキャンの社会保険労務士講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか?

- この記事の監修者は大柴 良史(おおしば よしふみ)
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社会保険労務士・CFP
1980年生まれ、東京都出身。IT大手・ベンチャー人事部での経験を活かし、2021年独立。
年間1000件余りの労務コンサルティングを中心に、給与計算、就業規則作成、助成金申請等の通常業務からセミナー、記事監修まで幅広く対応。
ITを活用した無駄がない先回りのコミュニケーションと、人事目線でのコーチングが得意。趣味はドライブと温泉。
HP:https://aberiaconsul.com/
よくある質問
- 社労士試験の合格率はなぜ低いのですか?
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合格率が低い主な理由は以下の通りです。
- 選択式・択一式それぞれの総得点基準と科目別基準を同時に満たす必要がある
- 10科目にわたる学習範囲が広い
- 法改正が頻繁に行われるため、最新内容まで継続的に学び直す必要がある
- 科目合格制度がなく、1科目でも基準点を下回ると全科目を再受験しなければならない
- 働きながら受験する人が多く、十分な学習時間を確保しにくい
- 社労士試験は記述式ですか?
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試験は記述式ではなく、全てマークシート形式で行われます。
「労働関係」と「社会保険」の分野から出題され、選択式と択一式で構成されます。各科目で合格基準点が設定されているため、全科目で合格点を取るための勉強が必要です。 - 社労士試験は独学でも目指せますか?
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独学でも社労士試験の合格は目指せますが、試験範囲が広く、合格率も一桁台で推移しているため、独学では合格が難しい資格試験の1つです。
通信教育やスクールを活用した場合に比べると、学習に時間がかかるケースが多いです。
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社会保険労務士(社労士)は、労働問題や年金問題、社会保険のエキスパート。社労士試験には、受験資格があります。次の代表的な受験資格(学歴・実務経験・試験合格・過去受験)のいずれかを満たす必要があります。まずは「学歴」です。1)大学、短大、高専(高等専門学校)等を卒業した方、2)4年制大学で、62単位以上を修得した方又は一般教養科目36単位以上かつ専門教育科目等の単位を加えて合計48単位以上を修得した方、3)修業年限が2年以上、かつ、課程修了に必要とされる総授業時間数が1,700時間(62単位)以上の専修学校の専門課程を修了した方などと定められています。次に「実務経験」における主な要件は、「法人の役員または従業員(いずれも常勤)として、通算3年以上事務に従事した方」などです。また、「試験合格」「過去受験」における主な要件として、行政書士試験や厚生労働大臣が認める国家試験の合格者及び直近の過去3回のいずれかの社労士試験の受験票又は成績(結果)通知書を所持している方などにも受験資格が与えられます。









