• 公開日:2020/10/06

社労士の試験は受験者も多く、人気の難関資格といえます。しかし、せっかく社労士に合格しても就職が難しいのではないか、という不安の声もあるようです。

社労士が活躍できるフィールドは、何もひとつだけではありません。そこで今回は、社労士の資格を生かせる就職先や、求人を探す際のポイントを紹介します。これから社労士を目指す人はぜひ参考にしてください。

社労士になるには?

社労士になるためには、2つのステップを通過する必要があります。

1)社会保険労務士試験に合格する
2)全国社会保険労務士会連合会の名簿に登録する

社会保険労務士試験は全国社会保険労務士会連合会試験センターが運営する国家試験です。年に1回、8月の第4日曜日に実施されます。

試験内容は、労働法令、社会保険法令、一般常識の3種類です。さらに一般常識は、労働についての内容と社会保険についての内容に分けられます。合格率は平均6~7%であり、しっかりとした準備や対策が求められるでしょう。

社会保険労務士試験の合格後、ただちに全国社会保険労務士会連合会の名簿へ登録できるわけではありません。登録するには2年以上の実務経験が必要です。なお、全国社会保険労務士会連合会が実施する通信教育と面接講習を受講することによって、2年間の実務経験に代えられます。

社労士の現状は?

かつては労務関係にまつわる届出業務や給与計算などの事務的な処理について、社労士へ依頼することもありました。しかし、業務のIT化が進んだ結果、計算方法を把握すればできるような業務をわざわざ社労士へ外注するケースは少なくなっています。

一方、法改正による労働問題の複雑化や社会の高齢化に伴い、社労士でないと対応が難しい業務も増えているのが実情です。こうした問題に対して相手の要望を理解し、円滑に業務を遂行できる存在としての社労士が必要とされています。

社労士の就職先は?

社労士として活躍できるフィールドは、事務所や企業だけではありません。実力を身に付けていけば、さまざまな働き方ができるのも社労士の魅力です。代表的な7つの就職先を見ていきましょう。

社会保険労務士事務所

社会保険労務士事務所は社労士の代表的な就職先です。人事や労務のスペシャリストとして、企業や個人からの依頼を受け付けます。主な業務内容は、労働管理や社会保険についての相談や指導です。

代表的な就職先とはいえ、求人の募集は少ないのが難点です。たとえ資格を持っていても、すんなりと就職するのは難しいといえるでしょう。求人がある場合でも、補助的な事務などをこなすパートタイマーとしての募集が多いです。

他士業の事務所

弁護士事務所のように、他の士業が運営する事務所も就職先のひとつです。弁護士事務所であれば、法律のスペシャリストである弁護士とともに、労務管理や人事に関する業務をこなします。また、事務所内の任免手続きや給与計算といった業務を担当するケースもあるでしょう。

他士業の事務所に勤務する場合でも、基本的な業務内容は社会保険労務士事務所とあまり変わりません。ただし、社会保険労務士事務所と同様に求人は少なく、狭き門といえるでしょう。

企業の人事・総務部

事務所ではなく企業も就職先として検討しましょう。このケースとして多いのが、企業の人事や総務関係の部署に配属される「勤務社労士」です。企業にとっては複雑な労務問題を内部の社員に相談できるため、コンサルティング費用を節減できます。

企業が出している人事関係の求人情報では、応募条件として社労士資格者を優遇するケースも少なからずあります。ただし、併せて実務経験を必須とする場合も多く、未経験者の就職は容易ではありません。

独立開業

事務所や企業で社労士としての実務経験を重ねた後、独立開業する方法もあります。雇用される場合に比べて安定性は失うものの、上手くいけば年収のアップが見込めるでしょう。

独立開業における重要なポイントのひとつは、顧問先となる企業をどれだけ多く確保できるかにあります。すでに顧問先のある企業を新たに引き込める可能性は低いといえるでしょう。顧問先の新規開拓を進めるためには、豊富な実務経験はもちろんのこと、営業力やマーケティング能力も求められます。

コンサルティング会社

コンサルティング会社で、人事関係や労務関係についての相談やアドバイスを行うという仕事もあります。雇用コストの見直しや雇用プランの設計などを通じて、相談先企業の利益に貢献するのが主な役目です。会社のなかには社労士法人や事務所が併設しているところもあります。

コンサルティング会社は利益貢献を目的としているため、仕事を通じて会社の経営にも関われるのが特徴です。そのため、社労士としての十分な能力に加えて、マネジメント感覚も必要とされます。

アウトソーシング会社

会社の規模が大きくなると、社会保険や労働保険、給与計算といった事務業務の負担も増えるものです。場合によっては業務のノウハウを持ったアウトソーシング会社へ依頼したほうが、効率よく、しかもコストを抑えて実施できます。

こうしたアウトソーシング会社では、社会保険労務に関する知識が必須となり、社労士の存在が重宝されます。事務作業としての性質が強いため、デスクワークを好む人には魅力的な職場といえるでしょう。企業によっては一度に大量の件数を処理する必要もあり、しっかりと実務経験を積むこともできます。

予備校

少し変わった就職先として、予備校の講師という選択肢もあります。主な業務内容は、社労士の試験対策を通じて受験生を合格へ導くことです。社労士試験に精通しているだけではなく、受験生にわかりやすく教えることが求められます。

社労士の求人を探そう

社労士の求人は多くはないといわれています。零細や中堅の事務所では少人数で業務を回していることも多いものです。また、大手と呼ばれるような事務所でも規模はそれほど大きくないため、求人募集は多くありません。

一方、地域別にみた場合はやはり大都市圏での募集は地方と比べて多くあります。

こうした状況において求人募集がかかるタイミングは、社労士が退職した時か、もしくは事務所の業務拡大に伴って増員を図る時です。特に後者の場合は、実務経験の有無を問わないケースも少なくありません。

求人を探す際のポイント

大手求人サイトでは、社労士のように資格が必要な求人をあまり取り扱っていません。社労士の求人を探すなら、他の方法も積極的に利用する必要があります。

数少ない社労士の求人情報の主な掲載先としては、ハローワークが挙げられます。また、事務所が運営するホームページで求人が出ていないかを地道に探すことも大切です。ひとつの方法にとらわれず、広い視野を持って探すようにしましょう。

未経験でも就職できる?

社労士の求人では、資格よりも実務経験を重視する傾向にあります。しかし、すべての求人が実務経験を必須としているわけではありません。

求人によってはまったくの未経験でも応募できるものがあります。また、社労士資格はあくまで歓迎条件であり、他の実務における経験者を求めているケースも少なくありません。

他の資格で差をつける

社労士以外の資格を身に付けて、他の求職者と差をつけることも考えてみましょう。もちろん、仕事に直結しない資格を有していてもあまり意味はありません。できるだけ、社労士の業務と関わりの深い資格を選ぶ必要があります。

たとえば、行政書士、中小企業診断士、簿記検定、ファイナンシャルプランナーといった資格は、社労士の業務や関連する法律とも関わりが深いものです。こうした資格を有していると、業界に関する知識も広く身に付けた人物として、求人担当者の目に留まる可能性があります。

営業経験で差をつける

大手社労士法人では多くの会社の労務問題を担当しています。法人の規模を拡大するためには、顧問先の会社からの信頼を維持するだけではなく、新たに顧問先を広げることも必要です。

当然、顧問先の拡大には営業が不可欠です。そのため、大手社労士法人では「営業職」の経験者を募集することもあります。したがって、社労士の求人を探す際には自身の職務経歴とも照らし合わせることが大切です。

強い意志で差をつける

社労士以外の資格や特筆すべき業務経験が無いまま社労士の求人を探している人は多いものです。周りとの差別化を図るためには、社労士として働きたいという強い意志を伝える必要があります。

強い意志は動機に表れます。なぜ社労士として勤務したいのかを明確にして、自分だけの志望動機を作り上げることが大切です。関連する資格取得に向けて勉強中の場合は、そのことを伝えておくと業務への意欲を示せるでしょう。

社労士の年収は?

社労士全体の平均年収は、約500万円程度といわれています。しかし、実際の年収は務める企業や事務所の規模、経験年数によって違い、500万円以上の人も極端に少ない人もいます。そのため一概に説明するのは難しいのが実情です。

開業している社労士のなかには、年収1000万円を超えている人もいます。より多くの年収を手にしたい人にとっては、広くチャレンジできる機会が開かれています。また、男女における賃金格差は少なく、女性でも年収500万円やそれ以上をめざすことも十分に可能となっています。

まとめ

社労士の求職活動は、広い視野で行うことが何よりも大切です。就職先や求人条件を多角的に分析すれば、たとえ未経験でも就職できるチャンスは十分にあります。

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社会保険労務士(社労士)は、労働問題や年金問題、社会保険のエキスパート。社労士試験には、受験資格があります。次の代表的な受験資格(学歴・実務経験・試験合格・過去受験)のいずれかを満たす必要があります。まずは「学歴」です。1)大学、短大、高専(高等専門学校)等を卒業した方、2)4年制大学で、62単位以上を修得した方又は一般教養科目36単位以上かつ専門教育科目等の単位を加えて合計48単位以上を修得した方、3)修業年限が2年以上、かつ、課程修了に必要とされる総授業時間数が1,700時間(62単位)以上の専修学校の専門課程を修了した方などと定められています。次に「実務経験」における主な要件は、「法人の役員または従業員(いずれも常勤)として、通算3年以上事務に従事した方」などです。また、「試験合格」「過去受験」における主な要件として、行政書士試験や厚生労働大臣が認める国家試験の合格者及び直近の過去3回のいずれかの社労士試験の受験票又は成績(結果)通知書を所持している方などにも受験資格が与えられます。

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