• 公開日:2020/06/19

転職や再就職のために、資格を取得しておきたいと考える人は少なくないです。

この記事では、国家資格である宅建の取得を検討している人に向けて、宅建士(宅地建物取引士、通称宅建)の年収を解説しています。企業規模別・年齢別・男女別・地域別などの年収を紹介し、資格取得をするメリットなどを解説します。宅建士についての理解を深め、資格取得を検討する際の参考にしてください。

宅建士の年収

宅建士の年収は、働く条件によっても大きく異なります。年齢・地域・勤務・独立などに分けて、いくつか例を紹介します。

企業に勤務した場合の宅建士の年収

企業に勤務した場合、宅建士の平均年収は約470万円~626万円程度です。企業規模・役職などによっても幅があります。

大企業・中企業・小企業に勤務した場合の宅建士の年収

企業規模ごとの平均年収は、大企業の場合は一般的に626万円、中規模の企業の場合は518万円、小規模の企業の場合は470万円となります。

年齢別の宅建士の年収

宅建士の年収は年齢によって差が生じますが、一般的に20代から段階的に上がっていく傾向にあります。特に50代は役職につく人が増えるため、年収も一番高くなります。年齢別の平均年収は以下のとおりです。

年齢 平均年収
20代 300万円~380万円
30代 400万円~480万円
40代 500万円~600万円
50代 600万円~650万円
60代 450万円~600万円

男女別の宅建士の年収

男女別の宅建士の平均年収は以下のとおりです。ボーナスは年4ヵ月分として計算しています。年齢により、かなりの幅が出ています。

性別 平均年収
男性 381万円~713万円
女性 278万円~538万円

地域別の宅建士の年収

地域別の宅建士の平均年収は以下のとおりです。宅建士の年収は物価や不動産価格に依存する傾向にあります。沖縄などは中小企業が多いため、年収も低くなりがちです。

都道府県 平均年収
東京 756万円
大阪 648万円
愛知 594万円
(中略)
青森 432万円
宮崎 432万円
沖縄 432万円

独立開業した場合の年収

独立した場合は経費もかかるため、企業に勤務した場合のように平均年収がいくらと言うのは難しいです。開業のための費用や毎月の経費に加え、人件費などのコストもかかります。開業当初は赤字となる可能性もあります。

独立開業した際の主な収入源は、不動産売買の仲介手数料です。たとえば、2000万円の不動産売買が成立した場合、手数料は「売買価格×3%+6万円(+消費税)が上限です。最大で66万円の手数料が売主・買主の片方、もしくは両方から支払われます。賃貸契約成立で得られる手数料は、契約が成立した賃貸の家賃1ヵ月分です。

  • 参考:宅建(宅地建物取引士)の年収は320万円~540万円!給料や仕事内容、なるにはを徹底解説!(https://heikinnenshu.jp/fudousan/takuken.html)
  • 参考:宅建士の年収は400~650万円!収入アップの方法や資格取得のメリットを解説(https://career-picks.com/average-salary/takkenshi-nenshu/)

宅建士の資格手当

宅建士として、不動産会社などの企業に勤務した場合、資格手当がつくことが多いです。男女差がなく、月1~3万円が相場で、金額は企業により異なります。

なお、資格手当が5万円など相場より高額な場合、基本給やその他の手当が少なくなるケースもあるので確認するようにしましょう。

宅建資格が人気の理由

宅建は、数多くある資格の中でも人気のある資格です。人気の理由を詳しく解説します。

宅建資格を持つ人しか出来ない仕事がある

宅建資格が人気の理由の一つは、宅建資格を持つ人にしか行えない業務があることです。不動産取引を扱う業務には、宅建士が必ず必要となります。各事務所の従業員の5人に1人、つまり20%が宅建の資格保有者でなければなりません。


重要事項の説明

賃貸借の契約や売買の契約を行う際の重要事項の説明は、宅建士が行います。


重要事項説明書への記名押印

重要事項の説明内容を記載した重要事項説明書への記名押印は、宅建士が行います。


契約内容書面への記名押印

契約書への記名・押印も、宅建士が行います。

土地・建物が関わる仕事には絶対必要な資格である

宅建士が活躍できるのは、土地・建物が関わる仕事です。不動産業界以外で、宅建士の資格が活かせる業界は以下のとおりです。

  • 住宅メーカーなどの建築業
  • 銀行・保険会社などの金融業
  • 各種企業の資産管理部

大手の住宅メーカーは、建築から販売まで行うことがあり、宅建士が必要とされます。金融業でも融資を行う際は担保が必要となり、土地家屋などに関する宅建士の知識が必要とされます。

宅建の資格を取るメリット

宅建は多くの業種で需要のある資格ですが、メリットはそれだけではありません。ここでは、宅建の資格を取るメリットを3つ解説します。

資格があれば未経験でも就活に有利

新卒時の就職・転職共に、未経験でも宅建の有資格者を歓迎する業界は多いです。土地・建物を扱う業界では、宅建の有資格者は重宝されるので、未経験者も含め、多めに採用する企業が多いです。

更新不要で一生使える

宅建の資格は、更新不要で一生使える資格です。ただし、資格登録後に交付される「宅地建物取引士証」については、有効期限が5年と決まっているため、法定講習を受講し更新する必要があります。

更新にかかる費用は、1万6500円です(2019年9月時点)。宅建士の資格登録をすると、更新の際には宅建協会等から更新のお知らせがハガキで届きます。

資格手当がもらえる

宅建の資格を取得していると、企業に勤務している場合、資格手当がつくことが多いというメリットがあります。資格手当の金額は企業によって異なりますが、5万円前後など高額な手当てがつく企業もあります。

もちろん、企業によっては資格手当のつかないところもあるので、確認は必要です。

宅建士は年収1000万円を目指せるか?

宅建士は、年収1000万円などの高年収を目指せるのでしょうか。家業を継ぐなどで、年収1000万円という高収入を得ている宅建士はいます。しかし、就業後いきなり1000万円レベルの収入を得る事は、なかなか難しいです。いくつかの例をあげて解説します。

固定給に歩合制で加算される場合

固定給が年収500万円である場合、年収1000万円にするには、残りの500万円を仲介手数料として歩合で加算する必要があります。不動産業界では、仲介料に規程の支給率(歩合)を乗じた金額が賞与として固定給に加算されます。

500万円を歩合による収入とするためには、歩合10%の場合、3000万円クラスの不動産を年間で約50件販売する必要があります。3000万円の不動産売買で得られる手数料は96万円で、手数料の10%を歩合とすると、9.6万円が加算されることとなります。

固定給なしでフルコミッション(完全歩合制)の場合

固定給なしの場合は、1000万円すべてを仲介手数料として得なければなりません。フルコミッション(完全歩合制)の場合、歩合は50%くらいになる場合が多いです。1000万円をすべて歩合による収入にするためには、3000万円クラスの不動産を年間約20件販売しなければなりません。

3000万円の不動産売買で、歩合50%の場合、48万円が収入となります。固定給がないため、不動産売買がまったく成立しなかった月は無給となってしまいます。

独立開業する場合

独立開業した場合、仲介手数料は全額収入となります。3000万円の物件の売買をした場合に、仲介手数料として得られるのは96万円です。しかし独立するためには、開業費用・経費・人件費などが必要です。それらの費用を差し引きすると、年収1000万円を達成するのは、なかなか困難であると言えます。

宅建の資格を取得するためのポイント

宅建の資格を取得するために役に立つポイントを解説します。

試験の合格率は15%

宅建の資格試験の平成30年度の合格率は15.6%であり、男性が15.0%、女性は16.8%でした。女性の合格率が高い傾向にあり、女性の合格者数は年々増えています。平成30年度の女性の合格者は1万1522人で、前年度よりも555人多くなっています。

宅建士の仕事は女性に向いていることが多いです。未経験でも就職率が高く、高収入であり、転職する際にも有利となるので、女性の取得する資格としては非常におすすめです。

  • 参考:平成30年度宅地建物取引士資格試験実施結果の概要|不動産適正取引推進機構(http://www.retio.or.jp/exam/pdf/result.pdf)

1日1時間勉強すると、1年間で取得可

資格の取得に必要となる勉強時間は、約300時間が平均といわれています。1日1時間の勉強を週5日間続けた場合、1年で資格取得できます。1日2時間で週5日間勉強すれば、6ヵ月で取得が可能となります。

  • 参考:宅建の試験に合格するための勉強時間と勉強のコツを合格者が教えます! | これから始める宅地建物取引士(https://takken-sikaku.com/study-time.html)

主婦・大学生が独学で取得できる資格

宅建は、主婦や大学生におすすめの資格で、独学でも取得できます。主婦の合格率が高い傾向にあり、育児などでブランクのある女性が再就職する際に有利な資格といわれています。資格があれば未経験可の企業が多いため、大学生の就活にも取得しておくと有利です。

  • 参考:平成29年度宅地建物取引士資格試験の結果について|不動産適正取引推進機構(http://www.retio.or.jp/attach/archive/108-005_1.pdf)

宅地建物取引士証が交付されるまでの流れ

宅建の資格試験に合格しても、すぐに宅建士になれるわけではありません。さまざまな規則が定められていますので、1つずつ解説します。

宅地建物取引士試験に合格

宅建の資格試験合格発表は毎年12月に行われ、インターネットで確認ができます。

実務講習の受講

宅建士になるためには、試験合格後に、実務講習を受ける必要があります。実務経験が2年以上ある場合、受ける必要はありませんが、実務経験がない場合や2年未満の場合は、合格発表後に実務講習を受講しなければなりません。

講習と言っても実質は通信講座で、その後2日間のスクーリングと試験を受けるだけです。試験は8割以上の得点で修了証をもらえます。

宅地建物取引士の登録

宅建試験に合格し、実務経験2年以上か、実務講習の修了証があれば、宅地建物取引士の登録申請ができます。登録は任意ですが、宅建士として働くためには登録をする必要があります。

宅地建物取引士証の交付

資格登録をしたのち、交付申請を行えば宅地建物取引士証が交付されます。登録は、試験合格から1年以内に行なわなければ法定講習を受ける必要が出てきます。登録後に引っ越しなどをした場合は、必ず住所変更などの手続きを行いましょう。

まとめ

宅建士は、企業に勤務するか、独立開業するかなどにより、収入が大きく異なります。しかし、資格をもっていれば未経験でも就職が可能であり、一度取得すれば一生使える資格です。難易度もあまり高くないので、就活のための資格取得を考えている人は、宅建士をおすすめします。

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