宅建の合格率・難易度とは?過去10年の合格ラインや勉強時間の目安を解説
- 更新日:2026/07/15
宅建試験の合格率は約15~18%、合格ライン(合格点)は50点満点中35点前後(正答率約70%)が目安です。最新の令和7年度(2025年度)は合格率18.7%、合格点33点という結果となりました。
宅建士は独占業務を持つ国家資格として不動産業界で高く評価されていますが、合格率だけ見ると決して簡単ではありません。本記事では、宅建の合格率が低い理由や他資格との難易度比較、合格に必要な勉強時間・独学での対策法まで詳しく解説します。
このページを簡潔にまとめると・・・
- 宅建試験の合格率は約15~18%で、毎年3万~4万人程度が合格しています。
- 合格ラインは50点満点中35点前後、約70%以上の正答率が目安です。
- 司法書士など他資格と比較すると難易度は低めで、国家資格の中では比較的合格の可能性が高いです。
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宅建試験の合格率の推移
宅建試験の合格率は例年約15~18%で推移しており、毎年3~4万人程度が合格しています。合格ライン(合格点)は50点満点中35点前後、正答率で換算すると約70%以上が目安です。
ただし、合格点は相対評価で毎年変動するため、確実に合格するためには余裕を持った得点力が必要です。
国家資格の中では比較的合格の可能性が高い資格ですが、20%未満の合格率であることから、しっかりとした学習計画が欠かせません。
過去10年間の合格率と合格点
下表は宅建試験の結果について、受験者数、合格者数、合格率、合格点(合格ライン)を過去10年分まとめたデータです。例年、20万人程度の人が資格試験に挑戦していますが、合格者は3~4万人ほどであることがわかります。最新の令和7年度の宅建試験の合格率は18.7%、合格点(合格ライン)は33点となりました。
合格点(合格ライン)は毎年変わりますが、年度によっては合格点35点、つまり70%程度の正答率が求められています。本番の試験で70%以上の問題に正解するためには、演習の段階でそれ以上の点数が出せるよう実力をつけておく必要があります。
普段の学習や試験前の模擬試験などでは、8割以上の得点を目指しましょう。
| 年度 | 合格率 | 合格者数 | 受験者数 | 合格点 |
|---|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 18.7% | 45,821人 | 245,462人 | 33点 |
| 令和6年度 | 18.6% | 44,992人 | 241,436人 | 37点 |
| 令和5年度 | 17.2% | 40,025人 | 233,276人 | 36点 |
| 令和4年度 | 17.0% | 38,525人 | 226,048人 | 36点 |
| 令和3年度(12月) | 15.6% | 3,892人 | 24,965人 | 34点 |
| 令和3年度(10月) | 17.9% | 37,579人 | 209,749人 | 34点 |
| 令和2年度(12月) | 13.1% | 4,610人 | 35,261人 | 36点 |
| 令和2年度(10月) | 17.6% | 29,728人 | 168,989人 | 38点 |
| 令和元年度 | 17.0% | 37,481人 | 220,797人 | 35点 |
| 平成30年度 | 15.6% | 33,360人 | 213,993人 | 37点 |
| 平成29年度 | 15.6% | 32,644人 | 209,354人 | 35点 |
| 平成28年度 | 15.4% | 30,589人 | 198,463人 | 35点 |
令和7年度の試験結果
「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」によると、合格率は例年並みの水準となりました。なお、令和7年度は個数問題が過去最多の11問出題され、難化傾向が見られました。
| 試験日 | 10月19日(日) |
|---|---|
| 申込者数 | 306,099人 |
| 受験者数 | 245,462人 |
| 受験率 | 80.2% |
| 合格点(合格ライン) | 50問中33点以上 (登録講習修了者は45問中28点以上) |
| 合格者数 | 45,821人 |
| 合格率 | 18.7% |
| 合格者の平均年齢 | 36.2 歳 (男 36.4 歳 女 35.9 歳) |
| 合格者の職業構成 | 不動産業 33.2% 金融業 8.1% 建設業 8.7% 他業種 27.9% 学生 10.9% その他 11.3%
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宅建試験の合格率が低い理由
宅建の合格率が低い理由の1つに、受験資格に制限がないことが挙げられます。
ほかの国家試験では、一定の受験資格を設けているものが多いです。例えば、司法試験の場合は、法科大学院課程の修了または司法試験予備試験への合格のいずれかが必須です。
一方、受験資格に制限がない宅建では、誰でも受けられます。「とりあえず受けてみよう」と受験する方も相当数いるため、合格率の低さに繋がっていると考えられます。
また、不動産業界・もしくは不動産を取り扱う業種であれば、入社早々に宅建の受験勉強をさせるケースが多いことも理由として挙げられます。新入社員や、転職してきた方は、十分な勉強時間をとれていない状態で試験に臨む方も多いと推測されます。
宅建の試験範囲は広く、学習が間に合わない場合も大いにあるでしょう。独学で勉強する場合は特に、モチベーションの維持と、計画的な学習が重要といえます。
宅建試験の難易度は他の資格と比較してどれくらい?
宅建試験の難易度は国家資格の中では比較的合格しやすい部類に入りますが、合格率だけで見ると決して簡単ではありません。
宅建試験の難易度を他の関連資格と比較すると、一般にFP2級よりは難易度が高く、マンション管理士と比較すると易しいと位置付けられます。
FPとの比較
3級(学科試験)合格率:60~70%、受検者数(CBT試験):約35,000~45,000人
2級(学科試験)合格率:40~50%、受検者数(CBT試験):約25,000人(紙試験):約15,000~20,000人
不動産について、お金の観点から学ぶのがFPです。宅地建物取引士(宅建)とファイナンシャルプランナー(FP)では、宅地建物取引士の方が難易度は高いとされています。
マンション管理士との比較
合格率:約10%、受験者数:約10,000人
民法や借地借家法など、宅建でもおなじみの単元が問われますが、区分所有法・標準管理規約など、暗記色の強い単元から細かい知識を問われます。合格率は約10%で、宅地建物取引士(宅建)とマンション管理士では、マンション管理士の方が難易度は高いとされています。
試験では「民法」「区分所有法」「宅建業法」のほか、多くの分野が宅建と共通して出題されます。ただし、問題の難易度には大きな差があり、マンション管理士の合格率は約10%です。資格取得に必要な勉強時間も600~700時間といわれており、宅建の300~500時間と比べて長い傾向がみえます。
ダブルライセンスを考えている場合、まずは宅建から取得しましょう。宅建の試験勉強で学んだ知識は、マンション管理士の試験対策に活かすことができます。
宅建の資格取得に必要な勉強時間の目安
宅建試験に合格するために必要な勉強時間は、初学者で300~500時間、法律の知識がある方や、行政書士など上位資格の保有者は100~200時間程度が目安です。
例えば、1日2時間の学習ペースで進めると、初学者は約5~8ヶ月かかる計算です。試験は毎年10月に実施されるため、前年または当年4月頃から逆算してスケジュールを立てることが重要です。
宅建試験は独学で合格できる?
宅建試験は独学での合格も十分可能です。ただし、出題範囲が広く学習計画の管理が重要なため、モチベーション維持と計画的な取り組みが欠かせません。
参考書で全体像を把握し、過去問演習と模試を活用すると、効率よく学習を進められます。一方、独学に不安を感じる方や効率よく合格したい方は、通信講座の活用もおすすめです。
宅建試験の出題科目・試験内容
宅建試験は、4肢択一式のマークシート式(50問)です。出題科目は大きく4科目に分かれ、「宅建業法(20問)」「権利関係・民法など(14問)」「法令上の制限(8問)」「税・その他(8問)」となっています。
配点が最も多い「宅建業法」を優先的に学習すれるのが効率的です。なお、権利関係の分野では、過去の判例からも出題されるため、十分な対策が必要です。
出典:一般財団法人不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」
宅建試験の勉強を始める時期
個人差はありますが、勉強を開始した時期が早ければ早いほど勉強時間を多く確保できるため、合格する確率も高くなる傾向があります。
試験前年から
この時期に勉強を始めると、時間に余裕があり、適度な休みと十分な復習時間をとりながら勉強することができます。
特に、得手不得手が分かれやすく合否に直結する科目である「民法等」にじっくり向き合う時間的余裕がある点は、大きなメリットです。
4月から
受験生が勉強を始める時期として最も多いのが、この4月です。あせらず、急がず勉強できる最後の時期といって良いでしょう。
試験の論点を、基本から応用へと効率よく勉強していくことで、無理なく合格圏に達することができるでしょう。
夏から
この時期からの勉強は、いわゆる「短期集中型」の方におすすめです。
時間的には厳しいですが、内容を重要論点に絞り込み、問題演習を中心に取り組んでいけば、十分合格は狙えるでしょう。
宅建試験の勉強には通信講座がおすすめ
独学でも宅建合格は可能ですが、出題範囲が広く学習計画の管理が難しいため、通信講座の活用もおすすめです。通信講座には質問サポート、体系的な教材、法改正対応など独学にないメリットがあります。
メリット
- わからないところは講師に質問できる
- 自分で教材選びをする必要がない
- 法改正にも適切に対応してもらえる
デメリット
- 独学と比較して費用がかかる
通信講座は、カリキュラムに沿って学習を進められるため、何から勉強すればよいか迷いにくい点が魅力です。また、添削サポートや質問制度が用意されている講座もあり、独学よりも継続しやすい環境を整えやすいでしょう。
特に、仕事や家事と両立しながら効率よく合格を目指したい方にとっては、通信講座を活用することで学習の負担を軽減しやすくなります。自分のライフスタイルや学習にかけられる時間を踏まえ、独学と通信講座のどちらが合っているかを検討することが大切です。
宅建合格者の声
宅建試験に合格後、宅建士資格を取得し活躍中の方の声をご紹介いたします。
仕事の範囲も広がっています!
- (30代・女性)
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資格取得前までは契約書の作成までが仕事でしたが、説明や交付もできるようになりました。今までは重要事項の説明も他の宅建士資格取得者がやっているのを聞いているだけでしたが、自分が関わるとなると重みが全然違うというか、お客様にとっては大きな買い物なのですごく責任があるなぁというのはますます感じるようになりましたね。
- (30代・男性)
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マイホームを買う時、土地選びの際に宅建士の知識が活かせました。実際に私、角地を選んだんですけど、角地は建ぺい率が10%プラスになるので、そういう話を業者にしたりとか、第一種低層地域だと小さいお店は建つけども、大きいビルは建たないから静かな景観だなとか、そういうところの環境を想像する上でも役立ちましたね。
- (40代・女性)
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宅建士を受ける時は全然転職を考えていなかったんですけれども、もっと大きな不動産会社で働きたいという気持ちもあったんです。探し始めたら地元では有数の不動産会社の募集を見つけ、ダメ元で履歴書を送ってみたら、40人応募があった中で採用され、やはり資格の効果は大きいな、と実感しました
もっと見たい方はこちら
まとめ
宅建試験の合格率は約15~18%、合格ラインは50点満点中35点前後(正答率約70%)です。国家資格の中では比較的合格しやすい部類ですが、合格率20%未満であることから、十分な対策が不可欠です。
初学者の場合は300~500時間の勉強時間が目安となります。試験日(10月)から逆算して学習スケジュールを組み、計画的に取り組みましょう。
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- この記事の監修者は大野 翠(おおの みどり)
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2級ファイナンシャル・プランニング技能士/宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
合同会社 芙蓉宅建FPオフィス代表。約6年の企業内FPを経て、2016年に金融商品の販売をしない独立系FPとして開業。2021年に法人化。FPと宅建士の資格を活かして、独立系FPとしてセミナーや相談業務をしている。このほか、金融や不動産の実務経験や専門スキルを活かし、年間300本超の専門記事執筆を担当。主な連載・寄稿先はテレビ局や銀行等。
HP:https://www.fuyotakkenfpoffice.com/
よくある質問
- 宅建士の平均年収は?
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宅建士の年収は、年齢・地域・企業規模・独立など、働く条件によって大きく異なります。企業勤務の場合、平均年収は約470万円~626万円程度です。
宅建士の年収は物価や不動産価格に依存するため、都市圏は年収が高い傾向にあります。 - 宅建試験に独学で合格するための勉強法は?
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宅建試験は出題範囲が広いため、独学で合格を目指すには、学習方法に工夫が必要です。
効率的な対策には、優先順位をつけ、配点・出題数が多い科目を優先的に学習します。特に出題範囲も広く配点も多い「宅建業法」を優先して取り組み、十分に対策することがポイントです。
勉強の進め方は、参考書を読み全体を把握し、試験に出題される4科目の特徴を理解します。過去問対策や模試の活用も不可欠です。 - 宅建試験に合格したらすぐ宅建士になれる?
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宅建士として仕事をするには登録が必要です。宅建試験の合格後に登録・宅建士証の交付を受けることで、正式に宅建士としての資格を取得したことになります。
登録には2年以上の実務経験が必要です。実務経験がない場合は宅建士の登録実務講習受講で登録が可能です。
宅建士の登録により、「重要事項説明(35条書面)」「重要事項説明書(35条書面)への記名」「契約書(37条書面)への記名」など、宅建士の独占業務ができるようになります。 - 宅建士の仕事内容は?
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不動産取引の際にお客様が知っておくべき事項(重要事項)を説明するのが宅建士の仕事です。不動産取引は高額であり、お客様の多くは不動産に関する専門知識や売買経験がほとんどないため、不当な契約で損害を被ることがないよう、重要事項をお客様に説明します。宅建士は、不動産取引の専門家を示す資格です。
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不動産関連の仕事に直結するエキスパート資格である宅建。不動産売買や賃貸の仲介に不可欠な国家資格です。宅建資格取得によって、物件の取引条件や手付け金、登記、不動産に関する条件など重要事項の説明や、重要事項説明書への記名、契約後のトラブル防止となる37条書面の記入など、不動産関連の職種での重要な手続きに携わることができます。
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