リーダー研修の目的とは? リーダーに必要な能力と研修内容も解説!

  • 公開日:2023.01.17

    更新日:2024.01.17

    優秀な人材を育成するために、企業ではさまざまな研修が実施されています。その中でも注目されているのがリーダー研修です。リーダーを育成するためにリーダー研修を検討する企業が増えています。この記事では、リーダー研修の概要から目的、求められる背景、おすすめの研修まで詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

リーダー研修とは

リーダー研修とは、リーダーとしての業務遂行を担う、または将来的に担うであろう有望な人物を対象に実施する研修です。組織を牽引するためのスキルや知識のアップデートを図ります。主に管理職や中堅社員など、リーダーとしての業務を遂行する立場の従業員が対象となります。スキルや知識の習得だけでなく、足りないスキルの把握も可能です。
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リーダーに求められる能力

リーダーには業務に関するスキルや部下を育成するスキルが求められます。ここでは、2つの能力が求められる理由や身につける方法を解説します。

業務に関するスキル

リーダーには、基礎的な業務に加えて専門的な業務に関するスキルが求められます。時には部下の見本となり日々の業務を指導したり、難しい専門分野のアドバイスをしたりすることもリーダーの仕事です。

日常業務で得られるスキルのほか、自主的な学習や研修によって高度な知識やテクニックが得られます。部下よりも高いスキルが求められるため、学び続ける姿勢が重要です。

部下を育成するスキル

リーダーには部下を育成するスキルが不可欠です。リーダー自身がいくら有能でも、1人で業務を遂行するには限界があります。部下を育成することで効率的に業務を遂行でき、業績の向上につながります。部下の育成にはそれぞれの性格や適正に配慮し、自発的に動ける働きやすい体制を整えてコミュニケーションを図ることが重要です。


部下の育成方法にはOJTがおすすめです。OJTとは「On the Job Training」の略称で、業務に必要な技術や知識を実務のなかで身につけられます。従業員の理解度やスキルにあわせて指導内容を自在に変化できるため、効率的な育成が可能です。
※参照:OJTとは?

ティーチングスキル

ティーチングスキルは自分の持つスキル、ノウハウを伝授し、部下のスキルを高めるスキルです。実務での経験から学んだ知識・スキルをわかりやすく伝える必要があり、物事を言語化する能力が求められます。また部下の能力や経験に応じて伝えるスキル、ノウハウも変わってくるため、それぞれのレベルに応じて最適な情報を取捨選択することも重要です。
ティーチングスキルは、部下から信頼される上司になるために必須レベルの技能です。人に教えにくいことや言語化が難しいことでも、的確に伝えられるティーチングスキルを身に付けましょう。

コーチングスキル

コーチングスキルは、部下のモチベーションを高め、自発的な行動を促す対人関係スキルです。ティーチングは知識やノウハウを伝えますが、コーチングは部下との交流や相談を通して仕事への前向きな姿勢、新たな気付きへと導くスキルといえます。例えば、部下の中には挑戦意欲の高い若手社員もいれば、安定志向の中堅やベテラン社員もいるでしょう。仕事へのモチベーションが低下している部下がいる可能性も考えられます。部下のモチベーションを引き出し、自発的に行動するように働きかけるのがコーチングスキルです。

リーダー研修の5つの目的

リーダー研修を実施する際には、目的を明確にすることが大切です。ここでは、リーダー研修の5つの目的を紹介します。

1.リーダーとしての役割を認識させる

リーダーとしての役割を認識させ、自覚を持たせることが重要です。リーダーとは組織の構成や戦略など、業務を運営していくうえで非常に重要な役割を担います。通常の社員とは異なり、業績を左右する判断を迫られることもあるため、広い視野で物事を捉える力を身に付けなければなりません。

自社サービスや製品の企画、開発、運営、保守など幅広い知識を学び、繰り返しPDCAをシミュレーションするなど、リーダーに必要な役割を認識させましょう。

2.コミュニケーション能力を向上させる

部下や役員など組織のさまざまな人物と関わるうえで、必要なコミュニケーション能力を向上させます。リーダーは部下や組織メンバーの指導、育成に関わるため、コミュニケーション能力が不可欠です。

部下の話に柔軟に対応できるヒアリング能力やモチベーションを高められるアドバイス力が必要になります。日頃からコミュニケーションを取り、良好な関係を築くことによって部下は発言しやすくなります。意外なことから新たな発想につながる可能性もあるでしょう。

3.部下を育成する方法を学ぶ

部下の育成もリーダーの重要な役割です。部下の成長は企業の利益に直結するだけでなく、自身のキャリアアップにもつながります。リーダーはあくまで最終目的ではなく通過点です。成長した部下にリーダーになってもらい、自分が次の役割を担うには、適切なタイミングで声をかけ信頼関係を構築しながら、成長の機会を与えます。

時には自分の意見を通しすぎず部下の意見を優先し、一歩下がって物事を見られると部下の成長につながるでしょう。

4.正しく意思決定できるようにする

正しい意思決定ができるようにリーダー育成を実施します。一定の権限を持つリーダーの判断は、企業の業績を左右することもあるほど重要です。間違った意思決定によっては、全体をよくない方向へ導く恐れもあります。

業務遂行に関わるさまざまな状況に柔軟に対応し意思決定するには、メンバーのスキルや特性を把握しておくことが重要です。緊急を要する事態にも、正しい意思決定で組織全体を向上させられるようにリーダー研修で判断力を身に付けましょう。

5.チームをけん引する能力を身に付ける

円滑な業務の遂行や目標の達成のためには、チームのメンバーそれぞれのスキル、知識を含めた特性を活かし、協力できる体制を整えることが重要です。チームリーダーには、成果を出すための最適な戦略を考え、部下を導く能力が求められます。チームとしての目標を達成するには、一貫した目的や考えを持つリーダーの存在が不可欠です。

リーダー研修の内容

リーダー研修はリーダーとして学ぶべきスキル、求められるスキルを身に付ける内容である必要があります。リーダー研修の代表的な内容から5つご紹介します。

リーダーシップの育成

リーダーと聞いて多くの方がイメージする通り、リーダーシップは欠かせません。リーダーがチームを指揮し、方向性を示せなければ、チームは崩壊してしまうからです。しかし子どもの頃から委員長や生徒会長など、人の先頭に立つ役割を経験したことのある方は少ないでしょう。そのためリーダーになったからといって、誰でもすぐにリーダーシップを発揮できるわけではありません。リーダー研修では、リーダー経験の少ない方や性格上リーダーシップをうまく発揮できない方のために、リーダーシップの育成を行います。リーダーにはさまざまなタイプがあり、カリスマ性を持つ人や周囲の意見をよく聞いて決断する人、部下の力を引き出す人などがいます。リーダー研修では、自分がどのタイプのリーダーに当てはまるか知り、スキルを磨くことも目的にしています。

マネジメントスキル

リーダーはチームメンバーの業務を管理し、円滑にタスクを遂行できるようにマネジメントしなければなりません。リーダーに選ばれた以上、組織の利益に貢献し、チームのパフォーマンスを追求する必要があります。そのためチームや部署の利益を数字で見ながら、良い点と悪い点を見極める能力が求められます。また近年はダイバーシティに取り組む企業も多くなっており、多様な価値観に配慮したマネジメントも重要です。リーダーとして結果を出すために、リーダー研修では人をまとめるマネジメントスキルも学びます。

チームビルディング

組織が業務を円滑に遂行し、生産性を高めるにはチームワークが欠かせません。人間は元々集団で行動し、他者との協力を求める傾向があるため、リーダーはチームビルディングの意識を持つ必要があります。チームビルディングではメンバーが相互に助け合い、失敗をカバーしあう関係性を作ることが重要です。リーダー研修では単に業務のマネジメントだけでなく、チームメンバー同士の人間関係も意識し、前向きに取り組めるチーム作りについても学べます

質問力と提案力

リーダーがチームを円滑に運営するには、部下の考えを引き出す質問力と、質問の答えから導き出せる答えに対する提案力が重要です。例えば、悩みを抱えて業務に身が入らない部下がいた時、部下の悩みの本質を捉え、解決策を提案できれば、部下との強い信頼関係が構築できるでしょう。また部下が業務上で対応に困る事案が発生した場合にも、質問力で問題の本質を見抜き、解決策の提案に役立ちます。リーダー研修では上司としての質問力と提案力のトレーニングを繰り返し行うことで、2つのスキルが身に付けられます。

目標設定・共有

リーダーがチームを牽引していくには、メンバーが共有できる目標を設定することが重要です。リーダー研修では、チームとしての目標設定の考え方、多職種・他部署とも連携した目標設定の方法について学べます。またリーダーは無理な目標を設定するのではなく、努力すれば達成できる目標を掲げることで、チームのモチベーションを高めることもできます。
チームのマネジメントに目標は不可欠ですから、リーダー研修で正しい目標設定、チーム内での共有方法について学びましょう。

おすすめのリーダー研修

ここでは、ユーキャンおすすめのリーダー研修・講座を3つ紹介します。リーダー研修の導入を検討されている場合はぜひご相談ください。

1.リーダーシップ講座

ユーキャンの課長向けリーダーシップ講座は、その名の通り課長に求められるリーダーシップの基本や応用、実務で生きるスキルが身に付きます。時間や場所を問わず学習できるオンライン機能では、動画視聴やテストでの学習が可能なため、忙しいリーダーや課長におすすめです。リーダーシップの形や部下への指示の出し方、交渉、現場での判断力を学び、スキルアップを図りましょう。
ユーキャンの課長向けリーダーシップ講座

2.コーチ養成研修

管理職を対象としたコーチ養成研修は、コーチングに必要な知識やスキル、マインドセットが実践を通じて体感できるリーダー研修です。さまざまな事例や認知科学をベースとしたセルフ・コーチング研修を活用して、コーチングの概要はもちろん、コーチングのサイクル、コーチングの広い視点などを学べます。管理者のコーチング能力を向上したい場合におすすめです。
ユーキャンのコーチ養成研修

3.部下の手本を目指す講座

管理職を対象とした本講座は、部下の良い手本となるために目指すべき姿を理解し、実践していくことを目指します。動画でインプットした後に、ワークでじっくりアウトプットすることで、自身の考え方が整理され実践に役立ちます。
ユーキャンの部下の手本を目指す講座

まとめ

リーダー研修は、主に管理職や中堅社員などのスキルアップを目的として実施されます。企業を取り巻く環境の変化や年功序列から成果主義への転換、労働人口の減少などを背景に、必要とされるリーダースキルも変化するため、常にアップデートが必要です。

ユーキャンおすすめのリーダー研修には、次期リーダー向けのリーダーシップ講座・管理職向けのコーチ養成講座・課長向けリーダーシップ講座があります。これまで60年以上の歴史と法人様取引実績5,000社以上のユーキャン講座を活用して、効率的なリーダー育成を目指しましょう。

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