• 更新日:2023/07/10

AFPとは「アフィリエイテッドファイナンシャルプランナー」の略で、FPとして充分な知識と実務能力があることを日本FP協会が認定すると、資格として取得できます。この記事では、AFPとFP・CFP®の違いや取得の難易度、資格の取得方法やメリットなどを解説します。AFP資格について知りたい方は参考にしてください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • AFP資格は、日本FP協会が認定する民間資格で、FPとして、十分な基礎知識を持ち、適切なアドバイスや提案ができるFP技能を持っている証明になる。
  • AFPが民間資格であるのに対し、FP技能士は国家資格。
  • AFP資格を取得するには「2級FP技能士の資格取得」と「AFP認定研修の修了」の2つの条件を満たす必要がある。

AFP資格とは

AFP資格は、日本FP協会が認定する民間資格で、正式名称は「アフィリエイテッド ファイナンシャルプランナー(Affiliated Financial Planner)資格」です。

AFPの資格を持っていると、ファイナンシャルプランナー(FP)として、十分な基礎知識を持ち、適切なアドバイスや提案ができるFP技能を持っていると証明できます。そのため、就職や転職などで役に立ちやすいでしょう。

AFPは1度取得した後も2年ごとの資格更新が発生します。更新するためには個別に設定された「継続教育期間」内に、15単位以上の「継続教育単位」を修得しなければなりません。更新することで、常に新しい知識を身につけられます。

FPやCFPとの違い

AFPと、FPやCFP®の違いについて解説します。それぞれの詳細についても紹介するので、参考にしてください。

ファイナンシャルプランナー(FP)との違い

ファイナンシャルプランナー(FP)とは、一般的に「FP技能士」のことを指します。資格は1級から3級まで存在し、「日本FP協会」と「金融財政事情研究会」が試験の実施や認定を行っています。

AFPが民間資格であるのに対し、FP技能士は国家資格です。FP技能士は難易度ごとに1級~3級まであり、そのうち2級がAFPと同じくらいのレベルになっています。

資格の有効期限にも違いがあります。前述のとおり、AFPの有効期限は2年で更新手続きが必要です。一方で、FP技能士は無期限となっており、1度合格すれば更新が不要です。

CFPとの違い

CFP®はAFPの上位資格に位置付けられ、日本に限らず世界的に認められている国際資格です。受検するにはAFP資格の取得か大学院で所定の課程の単位取得が必要です。さらに、認定を受けるには6課目の試験に合格し、実務研修の受講や3年間の実務経験または実践FP講座(みなし実務研修)を修了しなければなりません。

また、AFPと同様に2年ごとに資格更新が必須です。個別に設定された継続教育単位の取得が必要ですが、15単位で済むAFPに対してCFP®では30単位が必要になります。CFP®はAFPよりも取得及び更新の難易度が高いといえます。

FP技能士・AFP・CFPの比較表

FP技能士・AFP・CFP®のそれぞれの違いについて表で紹介します。

FP技能士 AFP CFP®
資格の種類 国家資格 民間資格 民間資格
認定機関 日本FP協会
金融財政事情研究会
日本FP協会 日本FP協会
会員登録 不要 必要 必要
更新 無し(生涯有効) 有り(2年ごと) 有り(2年ごと)

AFP資格の概要

AFP資格の受検資格や難易度、取得や維持するための費用など資格の概要について解説します。

AFPの受検資格

AFPには資格取得のための試験がないため、受検資格も存在しません。しかし、AFP資格を取得するには「2級FP技能士の資格取得」と「AFP認定研修の修了」の2つの条件を満たす必要があります。

以下で2つの条件それぞれの詳細について紹介します。


2級FP技能士の資格取得

AFP資格を取得するために必要な条件は、2級FP技能士の資格取得です。

2級FP技能検定は、「2年以上の実務経験」「AFP認定研修の修了」「FP技能士3級合格」のいずれかを満たしていると受検が可能です。学科試験と実技試験があり、試験に合格するためには両方の点数が合格基準に達している必要があります。

最短でAFP資格を取得したい場合は、受講に要件がないAFP認定講座を修了して条件を満たし、2級FP技能士の資格取得を目指すことがおすすめです。


AFP認定研修の修了

AFP資格を取得するために必要な2つ目の条件は、AFP認定研修の修了です。

AFP認定研修は受講に年齢制限がなく、日本FP協会認定の教育機関で「金融資産運用設計」や「不動産運用設計」などの6つの専門分野で単位を履修します。一定水準以上の提案書を作成して点数を得られると修了できるようになっています。実践的な内容なので、実際にFPとして活動する際に役立つでしょう。

また、AFP資格の取得を目指す場合は、2級FP技能検定の受検資格が得られる「基本課程」か、2級以上のFP技能検定に合格した人が受ける「技能士課程」のどちらかの研修を受講する必要があります。技能士課程はFP2級に合格した人のみ受講可能なので、基本課程を受講してAFPの取得を目指すよりも短期間で研修を終えられることがメリットです。

「2級FP技能士の資格取得」と「AFP認定研修の修了」の両方の条件を満たすと、AFP認定の手続きをすることができます。なお、AFP認定申請時には義務教育を修了、または同等以上の学力があるとみなされる必要もあります。

AFPの難易度

AFP資格取得の難易度は、2級FP技能士と同程度です。2級FP技能検定合格と認定研修修了でAFPとして登録できるため、知識と実践的な技能を両方身につけられます。

2級FP技能士は、学科試験・実技試験ともに6割以上の得点で合格です。日本FP協会が実施した試験の合格率は、学科が4~5割程度、実技は5~6割程度となっています。難易度は決して高くはありませんが、試験範囲をしっかり学習しておく必要があります。

一方、AFP認定研修の修了に必要な「提案書作成」は、不合格でも再提出が可能なため、合格するのはそれほど難しくありません。1回で合格できなくても、あきらめずに取り組むことが大切です。


AFPに必要な費用

AFPには資格取得にかかる費用のほか、継続して保持するための費用が必要です。


AFP資格取得のための費用

AFP資格取得のためにかかる費用は、主に「AFP認定研修にかかる費用」「2級FP技能士の受検料」「AFP登録費用」の3つが挙げられます。

AFP認定研修にかかる費用は、教育機関により幅がありますが、数万円から10万円以上かかる場合もあります。2級FP技能士の受検料は学科試験が5,700円、実技試験が6,000円の計11,700円です。また、AFP登録費用は固定で、入会金10,000円、年会費12,000円となっています。


AFP資格継続のための費用

AFP資格継続のためにかかる費用は、大きく分けて「年会費」「単位取得にかかる費用」の2つです。

AFP認定を受けるためには、日本FP協会への登録が必要になります。前述のとおり、入会金は10,000円、年会費は12,000円です。また、2年ごとの更新のために必要な15単位の取得は、取得方法や内容によってかかる費用が異なります。

例として、日本FP協会主催の「継続教育テストMyページ受検」で受講した場合は、3単位990円です。日本FP協会HPではモデルケースとして、9,980円、14,500円+実費、8,960円の3パターンを紹介しています。受講費用が気になる場合は、参考にしましょう。


AFP資格を取得するメリットや活用方法

AFP資格を取得するメリットとしては以下の6つが挙げられます。

  • 金融の知識を体系的に身につけられる
  • 信頼度が増す
  • スキルアップの機会を得やすい
  • CFPを受検できる
  • 人脈を作りやすい
  • 就職・転職に役立つ

金融の知識を体系的に身につけられる

AFP資格を取得するメリットは、認定研修の修了や受検に向けての勉強を通じて、金融の知識を体系的に身につけられることです。金融の知識は仕事だけでなく、プライベートにも役立ちます。

認定研修には提案書の作成なども含まれるため、実践的なスキルが身につきます。実践的なスキルがあれば、AFPとしての活動につながりやすいでしょう。

信頼度が増す

AFP資格を取得していると、金融に関する専門的な知識やスキルを持っていることを証明できます。就職や転職する際に有利となる可能性があり、現場や会社からの信頼度が増して評価につながりやすいでしょう。

また、AFPは資格を維持するために定期的な勉強や試験が必要になるため、最新の経済や金融の動向、情報について学び続けている証明にもなります。

スキルアップの機会を得やすい

AFP登録を行っていると、2年ごとの更新のたびに所定の単位を取得する必要があります。単位を取得するためには勉強が必要なので、AFP資格を取得した後もスキルアップをする機会が多く訪れることがメリットです。また、日本FP協会から月に1度のペースで会報誌が送られてくるため最新情報が得やすく、金融業界の変化にいち早く対応できます。

さらに、日本FP協会の会員には、さまざまな教育・学習の機会が用意されているので、AFP以外の資格や知識を身につけられる可能性があります。

CFPを受検できる

AFP資格の取得は、CFP®資格を取得する足がかりにもなります。CFP®の受検資格は、「所定の大学院で課程の単位を取得」「3年間の実務経験または実践FP講座(みなし実務研修)を修了する」に並んで、AFP資格の取得が条件となっているからです。

CFP®の取得難易度は高いですが、世界的に認められている権威性の高い国際資格なので、取得を目指す意義は大きいでしょう。

人脈を作りやすい

人脈を作りやすくなることも、AFP資格を取得するメリットです。日本FP協会には8ブロックに渡り50もの支部があり、各支部で行われる会員同士の交流やセミナーなどに出向けば、情報交換や人脈の形成などが狙えます。

ほかにも、有志が自主的に集まって勉強会を開催する「スタディ・グループ」への参加で、情報交換や人脈作りができます。

就職・転職に役立つ

AFP資格を取得していると、金融や経済に精通している人材として、金融業界への就職や転職で大きな武器になります。また、AFP資格は金融業界に限らず、講師や執筆活動などさまざまな業界で活用できます。仕事の幅が広がり、キャリアアップにつながる可能性が高いでしょう。

まずはファイナンシャルプランナー(FP技能士)2級の取得を

AFP資格を取得するためには、ファイナンシャルプランナー(FP技能士)2級の取得が必須です。そのため、AFP資格を取得したい場合は、最初にファイナンシャルプランナー(FP技能士)2級の取得を目指すことをおすすめします。FP技能士2級とAFP資格を両方取得することで、FPとして活躍できるスキルを身につけられます。

まとめ

AFP資格は金融の知識を身につけるのに役立つ資格です。資格を取得すれば、金融業界などへの就職や転職に強くなれます。また、自身のスキルアップや人脈作りなどにも活用できるでしょう。

AFP資格の取得を目指すなら、ユーキャンの「ファイナンシャルプランナー(FP)講座」がおすすめです。「2級FP技能士」と「AFP」の両方に対応しているため、修了すれば2級FP技能検定合格でAFPにもそのまま登録ができます。AFP資格の取得を考えている人は、ぜひユーキャンの「ファイナンシャルプランナー(FP)講座」の利用を検討してみてください。

生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

FPは独学で合格できる?

独学での合格は可能ですが、教材選びに手間がかかる、法改正情報の収集に時間がかかる、受検資格の要件を満たすのが難しいといったデメリットがあります。手堅く合格を目指すなら通信講座がおすすめです。

FPの年収は?

FPの年収は、1,000万円を超える人もいれば、一般的な会社員と同程度の人もいるなど、働き方によって大きく異なります。

「日本FP協会」と「きんざい」の違いは?

2つの団体では、同じファイナンシャル・プランニング技能士資格を取得することができますが、試験問題の一部が異なります。試験日、受検資格、学習範囲、学科試験問題はいずれも同じですが、実技試験の問題が異なります。

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