MOS2016とは|MOS2013や2010と違う点・試験詳細まで解説

- 公開日:2020/06/24
就職や転職に生かすために、MOS資格を取得したいという人は多いです。MOS資格には、バージョンにより「MOS2010」「MOS2013」「MOS2016」の3種類の試験があります。申込をする前に、それぞれのバージョンの相違点を把握し、自分に必要な資格がどれかを見極めておく必要があります。
この記事では、「MOS2016」の試験概要、出題範囲、バージョン毎の相違点、MOS資格取得のメリットなどを解説します。MOSの試験を受験する際の参考にしてください。
MOS2016とは?
MOS2016とは、Word・Excelなど、Microsoft Office製品の2016年版の使用スキルを証明するための資格のことです。2019年10月時点では、MOS2016がMOS資格の最新バージョンとなっています。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)とは?
MOSの正式名称は、「Microsoft Office Specialist(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」です。Microsoft社が提供するOffice製品に関する試験であり、スキルの習熟度を測ります。試験には、「2010」「2013」「2016」の3つのバージョンがあります。
MOS資格の取得で得られるメリットは?
MOSは、オフィスソフトのスキルを証明する国際資格。社会人必須のパソコンスキルが身につき、就職・転職にも有利!
MOS資格を取得することで得られるメリットを紹介します。
パソコンスキルを客観的に証明できる
MOS資格があれば、就職・転職の際などに、Microsoft Office製品の使用スキルをアピールできます。企業側としても、パソコンスキルのレベルを客観的に判断できます。
仕事の効率が上がる
MOSの試験では、実際に資料を作成する形式で問題が出されます。実技試験であるため、試験勉強を進める中で自然に実用性が身につきます。パソコンスキルが向上することで、仕事の効率が上がります。
就職・転職のときにアピールできる
Microsoft Office製品は、WordやExcelなどがオフィスワークで幅広く使用されています。オフィスワークを希望する人は、MOS資格を履歴書に記載することで転職・就職のときにアピールできます。
世界に通用する資格
MOSは国際的な資格であるため、世界でも通用します。グローバルな企業への就職を視野に入れている人は、MOSを取得しておくと有利です。面接でパソコンスキルを示す際にも説得力があります。
「MOS2010」「MOS2013」「MOS2016」の特徴・違いは?
新しくOfficeのバージョンが出るごとに試験もリニューアル!出題範囲はあまり変わりませんが、出題形式に大きな違いがあります。
「MOS2010」「MOS2013」「MOS2016」には、それぞれ異なる特徴があります。ここでは、どのような違いがあるのか解説します。
出題範囲は大きくは変わらない
Microsoft Office製品は、3年に1度、新しいバージョンが発表されています。新しいバージョンが出るごとに、試験もリニューアルされています。しかし、3つの試験の出題範囲はあまり変わっていません。なお、MOS2010は最も古いバージョンで、2020年3月末で試験の実施を終了することになっています。
エキスパート試験が1科目に統合された
MOS2013のエキスパート試験は、Part1・Part2と2科目に分かれていますが、MOS2016では1科目に統合されています。統合された理由は、「マルチプロジェクト」という新しい出題形式に変わり、1科目だけの実技で合否の判定ができるようになったためです。
変わったのは出題形式!
3つのバージョンの大きな違いは出題形式です。出題形式の相違点を解説します。
●MOS2010は「一問一答形式」
MOS2010は、「一問一答形式」を採用しており、20〜45問程度の問題が出されます。それぞれの問題には関連性がない、それぞれ独立した問題です。クイズ形式の出題に近いため、試験勉強をしても、実技が身につきにくいという問題点がありました。
●MOS2013は「ファイル完成型」
MOS2013は「ファイル完成型」で、設問に答えることで、1つのファイルが完成するといった形式になります。それぞれの問題に関連性があるため、途中でミスをすると、正しいファイルが完成できないになります。1つミスをすることで、得点が取れないという問題点がありました。
●MOS2016は「マルチプロジェクト形式」
MOS2016は「マルチプロジェクト形式」で、設問に答えることで、複数のプロジェクトが完成する形式となります。1つのプロジェクトの中に数個の設問があり、全てに正解するとプロジェクトが完成します。プロジェクトが複数あり、各プロジェクトは独立しているため、他のプロジェクトには影響しません。1つミスをしたとしても、全く得点にならないということはなくなりました。
MOS2016の試験日程・試験科目・受験料・合格ラインは?
試験は毎月、全国で実施され、合格のチャンスが多い試験です。MOS2016の合格ラインは7割が目安。
最新バージョンであるMOS2016の試験日程・受験料・合格ラインについて詳しく解説します。
試験日程
MOS2016の受験方法には「全国一斉試験」と「随時試験」の2種類があり、それぞれ試験日程が異なります。
●全国一斉試験
全国一斉試験は、毎月1〜2回の頻度で実施されます。試験は全国で開催されるので、会場を選択できます。申し込みは試験日の1カ月以上前から、インターネットと郵送で行えます。
●随時試験
随時試験は、全国約1,700の試験会場で開催されます。試験日程は、試験会場ごとに異なります。申し込み方法・期間に関しても試験会場ごとに決められているため、確認が必要です。
試験科目・受験料は?
MOS2016には、対象となるソフトの種類ごとに、スペシャリストレベル(一般)には5科目、エキスパートレベル(上級)には2科目あります。受験料は一般価格と学割価格の2つがあり、学生は、申し込みをする際に大学名や学年を申告する必要があります。試験当日は学生証の提示を求められるため、必ず携帯するようにしましょう。
2019年10月より、消費税率の引き上げに伴い、受験料の税込価格が上がりました。試験科目と受験料は、以下のとおりです。
【スペシャリストレベル(一般)】
試験科目 | 受験料【一般価格/学割】 | |
---|---|---|
Word 2016 | 10,780円(税込) | 8,580円(税込) |
Excel 2016 | ||
PowerPoint 2016 | ||
Access 2016 | ||
Outlook 2016 |
- 2019.10時点
【エキスパートレベル(上級)】
試験科目 | 受験料【一般価格/学割】 | |
---|---|---|
Word 2016 エキスパート(上級) | 12,980円(税込) | 10,780円(税込) |
Excel 2016 エキスパート(上級) |
- 2019.10時点
合格ラインは7割が目安
MOS2016の各科目の合格点は非公開となっています。しかし、公式サイトでは1000点満点中、550点〜850点が合格の目安であると記載されています。そのため、試験によって変動はありますが、700点前後が合格ラインと考えられています。
正確な合格点は、試験終了後にパソコン画面に表示されます。また、試験結果レポートにも記載されるので確認しましょう。
MOS2016の出題範囲は?
MOS2016の試験対策には、予め出題範囲をしっかり押さえましょう。
MOS2016の試験対策をするうえでは、出題範囲を事前に把握しておくことが大切です。以下に出題範囲をまとめていますので、学習するときの参考にしてください。
「スペシャリストレベル(一般)」の各科目の出題範囲
「スペシャリストレベル(一般)」の各科目の大まかな出題範囲です。出題内容の詳細については、公式サイトで確認してください。
●Word 2016
- 文書の作成と管理
- 文字、段落、セクションの書式設定
- 表やリストの作成
- 参考資料の作成と管理
- グラフィック要素の挿入と書式設定
- 引用:Word2016スペシャリスト(一般)|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)(https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/word2016.html)
●Excel 2016
- ワークシートやブックの作成と管理
- セルやセル範囲のデータの管理
- テーブルの作成
- 数式や関数を使用した演算の実行
- グラフやオブジェクトの作成
- 引用:Excel2016スペシャリスト(一般)|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)(https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/excel2016.html)
●PowerPoint 2016
- プレゼンテーションの作成と管理
- テキスト、図形、画像の挿入と書式設定
- 表、グラフ、SmartArt、メディアの挿入
- 画面切り替えやアニメーションの適用
- 複数のプレゼンテーションの管理
- 引用:PowerPoint2016|マイクロソフト オフィスス ペシャリスト(MOS)(https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/powerpoint2016.html)
●Access 2016
- データベースの作成と管理
- テーブルの作成
- クエリの作成など
- 引用:Access2016|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)(https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/access2016.html)
●Outlook 2016
- 生産性向上に向けた Outlook の環境の管理
- メッセージの管理など
- 引用:Outlook2016|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)(https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/outlook2016.html)
「エキスパートレベル(上級)」の各科目の出題範囲
次に「エキスパートレベル(上級)」の各科目の大まかな出題範囲を紹介します。出題内容の詳細については、公式サイトで確認してください。
●Word 2016 エキスパート(上級)
- 文書のオプションと設定の管理
- 高度な機能を使用した文書のデザイン
- 高度な機能を使用した参考資料の作成
- ユーザー設定の Word 要素の作成
- 引用:Word2016 エキスパート(上級)|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)(https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/word2016_ex.html)
●Excel 2016 エキスパート(上級)
- ブックのオプションと設定の管理
- ユーザー定義のデータ表示形式やレイアウトの適用
- 高度な機能を使用した数式の作成
- 高度な機能を使用したグラフやテーブルの作成
- 引用:Excel2016 エキスパート(上級)|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)(https://mos.odyssey-com.co.jp/outline/excel2016_ex.html)
合格するための勉強方法は?
MOS2016の勉強方法には独学・通学・通信講座があります。効率良く合格するなら通学か通信教育が、費用を抑えるなら独学がおすすめです。
MOS2016に合格するための勉強方法として、独学・通学・通信講座を紹介します。
独学の場合
独学の場合は、自分でテキストを選び学習を進めます。普段からパソコンやオフィス製品を使っている人なら独学でも高得点が取れる可能性がありますし、自分のペースで好きなときに勉強できる点がメリットといえます。
わからないところは自分で解決しなければならないこと、勉強に必要なパソコンの設定やソフトのインストールも自分で行う必要があることなどがデメリットとなります。
通学や通信講座のメリットは?
通学や通信講座の場合は、独学に比べて効率的に勉強が進みます。パソコンやオフィス製品をあまり使ったことがなく、慣れていない人は、通学や通信講座をおすすめします。それぞれの勉強方法を利用するメリットは、以下の通りです。
●パソコン教室のメリット
パソコン教室のメリットは、講師から直接指導を受けられる点です。わからないことがあっても、すぐに質問できるため、学習がスムーズに進みます。ただし、授業料が高めなことが難点です。
●通信講座のメリット
通信講座のメリットは、自分のペースで学習を進められ、サポートも受けられる点です。また、体系化されたテキストを使用するため、自然とスキルが身につきます。仕事や家事、学校の授業の合間をぬって効率的に勉強を進められるでしょう。スクールほど高い費用も発生しません。不明点があれば質問ができるサービスがあることもメリットです。
まとめ
MOS資格には、「MOS2010」「MOS2013」「MOS2016」と、3つのバージョンがあり、出題方式が異なります。MOS資格を取得することで、パソコンのスキルが証明でき、就活時のアピールポイントなります。企業に最新のバージョンを求められることも多いので、MOS2016を取得しておくとより安心です。
MOS2016の試験対策においては、ユーキャンの「マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)講座」がおすすめです。本試験の問題を徹底的に分析し、作成されたテキストの活用で、本番を想定した試験対策ができます。わかりやすい教材なので、忙しい人でも効率よく学習を進められます。MOS2016の取得を目指す人は、MOS講座の受講をぜひ検討してみてください。
講座との相性を確かめよう

講座との相性を確かめよう
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)講座があなたに向いているのか相性診断でチェック!
80%以上の相性なら今すぐ申し込みして、人気の専門資格を手に入れよう!
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)とは、PCスキルを証明する資格です。MOS資格の難易度は、「一般レベル(スペシャリスト)」と「上級レベル(エキスパート)」に分かれています。一般レベルは、普段よく利用される基本的な機能が中心です。難易度は一般レベルのため、初心者でも合格を目指せます。上級レベルは、組織としての文書管理やデータ集計、グループワークを意識した機能や管理を目的とした機能など、ワンランク上の生産性の高い機能が中心です。難易度は一般レベルに比べて高く、より効率的なアプリケーションの使用を目指すレベルとなります。