ITパスポート試験の申し込み方法を徹底解説!手順と注意点、受験票について
- 更新日:2025/07/09
ITパスポート試験はIPA(情報処理推進機構)の実施するIT系資格の中では、最も基礎的な知識を問うものです。学生から社会人、リスキリング目的まで、幅広い方のITリテラシー向上に効果の高い資格です。本記事ではITパスポート試験の申し込み方法について、具体的な登録方法と手順、注意点などを詳しく解説します。
ITパスポート試験の申し込みはCBT-IDの登録から
ITパスポート試験の申し込みを行うには、まずCBT-IDが必要になります。CBT-IDとは何か、どのように登録すればよいのかを解説します。
CBT-IDとは
ITパスポート試験の申し込み時に必要な「CBT-ID」とは、CBT(Computer Based Testing)方式で実施される試験において、受験者を識別するための個人専用のID番号です。ITパスポート試験は、試験センターに設置されたパソコンを使って受験する形式で実施されており、試験運営を行うプロメトリック社の申込システムを通じて試験予約を行います。その際に必要となるのが、このCBT-IDです。CBT-IDはひとりにつき1つのみ発行され、過去に別の情報処理技術者試験やCBT形式の国家試験を受験したことがある場合、そのIDを引き継いで使用する必要があります。新規で受験する場合は、プロメトリック社のサイトから登録を行い、氏名や連絡先などの情報を入力すると発行されます。このIDは申込時だけでなく、試験当日の本人確認や結果照会などにも利用されるため、大切に管理し、忘れないようにすることが重要です。また同じ人が複数のCBT-IDを取得することは禁止されているため、再受験時も必ず同じIDを使用する必要があります。万が一複数のIDを保有していることが発覚した場合、受験結果が無効になることもあります。
CBT-IDの登録手順(仮登録、本登録、メールアドレスの確認など)
CBT-IDを新規で登録する場合、以下の手順で登録手続きを進めましょう。
1.プロメトリック社の公式サイトにアクセス
2.ITパスポート試験専用ページに進む
3.「ID作成はこちら」を選択
4.注意事項の確認
5.同意事項の確認
6.Eメールアドレスの登録(プロメトリックIDを作成済みなら登録済みのEメールアドレスに通知が届く)
7.Eメールアドレスの確認
8.パスワードの設定(英数字6文字以上14文字以内)
9.登録住所の選択(自宅または勤務先)
10.個人情報入力
11.入力内容の確認
12.登録完了
13.EメールによりプロメトリックIDが通知される
CBT-IDは試験予約、受験時の本人確認、結果照会などに必要な重要情報です。すでにCBT-IDを持っている場合は、重複登録せず以前のIDを使用しましょう。また登録内容に誤りがあると当日の受験に支障が出るため、入力は慎重に行うことが大切です。
ITパスポート試験の申し込み手順
ITパスポート試験に申し込む際の具体的な手順を紹介します。申し込みを行う場合は、利用者IDを用意して次の手順の通りに進めましょう。
ログイン後の画面遷移
受験の申し込みページで利用者IDを入力してログインし、受験関連メニューから「受験申込」を選択します。希望する会場・日時を選択すれば、受験料の支払いへと移ります。注意すべき点として、利用者IDを登録して1年を経過しても受験申込が行われなかったときと、最後の受験から1年が経過したときにはIDが無効になります。
試験会場・試験日時の選択
ITパスポート試験は、CBT方式を利用して47都道府県で毎月開催されています。開催頻度は月2回~毎週のペースで行われており、IPA公式サイトで試験開催状況一覧を検索することで3か月後までの開催状況を確認可能です。開催場所は時期によって異なることがあるため、自分が受験しやすい会場と日時を選択しましょう。
受験手数料の支払い方法(クレジットカード、コンビニ払いなど)
試験会場と日時の選択が完了したら、次は受験手数料の支払いです。支払い方法はクレジットカード決済、コンビニ払い、バウチャーの3種類があります。受験手数料支払い方法によって試験の予約可能時期が異なる点に注意しましょう。クレジットカード決済は申し込み日の翌日、バウチャーは申し込み日の翌々日からです。コンビニ払いの場合は、申し込み日から5日後からとなっているため、事前に日時を決め、早めに支払いをしてください。
申込内容の確認と完了
すべての申し込みが完了したら「確認票発行のお知らせ」が通知されます。利用者メニューから確認表をダウンロードし、試験当日は持参してください。確認票で受験番号、利用者ID、確認コードなどの情報を確認するため、持参していないと思い通りに受験できない可能性もあります。印刷ができない場合は、メモ帳などに記載して持参しても問題はありません。
ITパスポート試験の申し込みに関する注意点
ITパスポート試験の申し込みを行う際は、事前または事後に注意すべき点がいくつかあります。具体的な注意点を詳しく解説します。
申し込み期限とキャンセル期限
ITパスポート試験の申し込みは、試験実施日の前日から起算して3日前の23:59までに行う必要があります。たとえば土曜日に受験する場合は金曜日から起算するため、水曜日の23時59分が締切となります。また、キャンセルや日程変更も同じ期限まで可能です。この期限を過ぎると変更や取り消しは一切できず、受験料の返金もされません。予定が不明確な場合は余裕をもってスケジュールを確認し、申し込み・キャンセル手続きを行うことが大切です。
試験会場・日時の変更について
ITパスポート試験では申し込み後でも試験会場や日時の変更が可能ですが、変更できるのは試験日の3日前の23時59分までに限られます。たとえば土曜日が試験日であれば、水曜日の23時59分までに手続きを完了させる必要があります。この期限を過ぎると変更は一切できず受験料の返金もないため、前述のキャンセル期限と同様と認識しましょう。変更手続きはプロメトリック社の予約サイト上で行えます。急な予定変更に備え早めに日程調整を行い、必要に応じて期限内に対応することが重要です。
受験手数料について(金額、領収書発行など)
ITパスポート試験の受験手数料は7,500円(税込)です。支払い方法はクレジットカード、コンビニ払い、バウチャーなどが利用可能で、申し込み時に選択します。なお、支払い完了後はキャンセル期限を過ぎると返金はできません。また領収書が必要な場合は、プロメトリック社の予約システム内の利用者メニューからダウンロード可能です。ただしバウチャーで支払った場合は、バウチャーの申し込み者メニューからダウンロードできます。会社提出などで領収書が必要な場合は、事前に手続き方法を確認しておくと安心です。
申込内容の誤りがあった場合
ITパスポート試験の申し込み時に入力した氏名、生年月日、連絡先などに誤りがあった場合は、できるだけ早く修正することが重要です。受験当日は本人確認書類と申込情報の一致が求められるため、誤りがあると受験できない可能性があります。氏名や生年月日などの重要情報を修正するには、プロメトリック社のカスタマーサービスに電話での連絡が必要です。受験日3日前より後になると修正が間に合わない場合もあるため、申込後は内容を必ず確認し、誤りがあればすぐに対応しましょう。
受験者情報の登録ミスを防ぐために
ITパスポート試験の申し込み時には、氏名・生年月日・連絡先などの受験者情報を正確に入力する必要があります。これらは試験当日の本人確認に使用されるため、登録ミスがあると受験できない場合があります。特に氏名の漢字やスペル、生年月日の誤入力に注意が必要です。登録ミスを防ぐためには、入力後に必ず内容を見直し、誤りがないか確認する習慣をつけましょう。またメールアドレスも正しく登録しないと確認メールが届かず、手続きに支障が出る可能性があるため慎重に入力しましょう。
【重要】受験票(確認票)について
ITパスポート試験の受験申し込みを行うと、受験票(確認票)が発行されます。これは受験で必要になるものですから、印刷するかメモ帳や紙に記載して当日持参しましょう。
受験票はいつ、どのように届くのか
ITパスポート試験では、紙の受験票は郵送されません。代わりに、試験日が近づくと「利用者メニュー」から受験票をダウンロードできるようになります。通常は試験日の約2週間前から確認可能です。この確認票には試験日時や会場情報、持ち物などが記載されているため、必ず印刷または保存して当日持参しましょう。
受験票の確認事項
ITパスポート試験における「受験票(確認票)」は、試験当日に必要な情報が記載された重要な書類です。受験票に記載されている主な確認事項は以下のとおりです。
・試験日時と集合時間
・試験会場(住所、アクセス方法など)
・受験者氏名
・利用者ID
・持ち物(本人確認書類の要件など)
・当日の注意事項(禁止事項および入室時間)
特に氏名や試験日時、会場に誤りがないかをよく確認することが大切です。また当日は本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)が必要で、受験票の内容と一致していないと受験できない場合があります。試験当日は受験票を印刷して持参するのが基本ですが、スマートフォンなどで画面提示が可能な会場もあるため、念のため事前に確認しましょう。受験票の内容はスムーズな受験に直結するため、見落としがないよう十分に注意することが重要です。
受験票をなくした場合や印刷できない場合の対処法
ITパスポート試験の受験票(確認票)をなくした場合や印刷できない場合でも、再ダウンロードして対応すれば受験可能です。紛失した場合はマイページに再度ログインして確認票を再ダウンロードすることで対応可能です。また会場によっては画面提示を求められる場合もあるため、すぐにログインして受験票を提示できるようにしておくとよいでしょう。
ITパスポート試験の申し込みに関するよくある質問 (FAQ)
ITパスポート試験の申し込みに関して、受験者や受験を検討中の方からよくある質問と回答を紹介します。
Q: 申し込みはいつからできますか?
ITパスポート試験の申し込みは、試験日の3か月前から可能です。試験は全国各地のテストセンターで通年実施されており、空きがあれば希望日に予約できます。予約はプロメトリック社の「ITパスポート試験 受験申込サイト」から行い、試験日の3日前(23時59分)まで受け付けています。ただし土日や人気の時間帯は早く埋まることがあるため、希望日時がある場合は早めの予約がおすすめです。
Q: 席が埋まっていて希望の日程で申し込めない場合はどうすればいいですか?
希望する日程や会場が満席の場合は、他の日時や周辺地域のテストセンターを検索して空きを探すことが有効です。プロメトリック社の予約サイトでは、複数の会場や日程を一覧で確認できます。またキャンセルによって空席が出る場合もあるため、定期的にサイトを確認することで予約できる可能性もあります。どうしても希望日にこだわる場合は、早めの予約が基本です。
Q: 複数回受験する場合、毎回CBT-IDの登録が必要ですか?
ITパスポート試験を複数回受験する場合でも、CBT-IDはひとりにつき1つだけ発行されるため、毎回新たに登録する必要はありません。すでにCBT-IDを取得している場合は、次回以降の申し込みでも同じIDを使用します。CBT-IDは受験歴や成績の管理にも使われるため、複数IDの登録は認められておらず、重複登録はトラブルの原因になるため避けてください。忘れた場合は、プロメトリックのサポート窓口で再確認が可能です。
Q: 領収書は発行してもらえますか?
ITパスポート試験の受験料に対する領収書の発行は可能です。領収書は試験予約後にプロメトリック社の「受験者マイページ」からPDF形式でダウンロードできます。会社や学校への費用請求・証明が必要な場合にも利用できますので、必要な方はマイページから取得してください。なお、支払い方法によっては別途レシートや明細書も保存しておくと確実です。
Q: 団体での申し込みは可能ですか?
ITパスポート試験は団体での申し込みも可能です。企業や学校などが複数名分を一括で申し込むことができ、団体向けの特別ページや専用の申込方法が用意されています。団体申込では、受験日時や会場の調整、受験者管理がしやすくなるメリットがあります。詳しい手続きや条件は、プロメトリック社またはIPA(情報処理推進機構)の公式サイトを通じて確認・問い合わせが必要です。
ITパスポート試験申し込み後の流れと試験当日の準備
ITパスポート試験に申し込んだ後の流れと、試験当日までに必要な準備を解説します。これから学習計画を立て、試験に備える方は参考にしてください。
試験までの学習計画再確認
ITパスポート試験の申し込み後は、試験日までの残り期間を見直し、学習計画を再確認・調整することが重要です。特に試験範囲であるストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系のバランスを取りながら、苦手分野を重点的に復習しましょう。過去問や模擬試験を活用して、得点状況や時間配分の確認も有効です。残り期間が限られている場合は、毎日の学習時間を具体的に決めて、短時間でも集中して取り組むことで着実な得点力アップにつながります。
試験会場へのアクセス方法の確認
ITパスポート試験の申し込み後は、試験会場へのアクセス方法を事前に確認しておくことが重要です。試験当日に道に迷ったり遅刻したりしないよう、受験票(確認票)に記載された会場の住所や最寄り駅、所要時間を調べておきましょう。特に初めて行く場所の場合は、地図アプリなどを活用して、実際の経路や所要時間を把握しておくと安心です。余裕を持って出発し、集合時刻の15分前には到着するのが理想です。交通機関の遅延にも備え、代替ルートも確認しておくとよいでしょう。
試験当日の持ち物最終チェック
ITパスポート試験の当日は、受験に必要な持ち物を事前に最終チェックしておくことが重要です。まず、本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど公的機関発行の原本)を必ず持参してください。コピーや期限切れのものは無効ですから注意してください。次に、受験票(確認票)を印刷またはスマートフォン等で表示できるよう準備しておきましょう。また会場によってはマスクの着用が求められる場合もあるため、最新の案内も確認しておくことをおすすめします。
まとめ
ITパスポート試験はIT系への就職を目指す方やリスキリングの基礎となる資格として、学生から中高年まで幅広い層に人気があります。これから受験を考えている方は、しっかりと学習計画を立てて必要な知識の習得を目指しましょう。

- この記事の監修者は生涯学習のユーキャン
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1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。
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ITパスポートとは、ITに関する基礎的知識を証明する、経済産業省認定の国家試験です。パソコンやインターネットを使うのが当たり前の時代。技術者だけではなく幅広い層に正しい知識が必要であることから、2009年4月に新設されました。Iパスとも呼ばれ、年齢、性別、職種を問わず人気資格です。
