• 公開日:2020/10/27

公務員を目指す人に立ちはだかる大きな壁が公務員試験です。出題範囲が非常に広い試験ですので、仕事で忙しい社会人や学業とアルバイト等で忙しい大学生は、勉強時間の確保が難しいかもしれません。公務員試験に独学で臨む場合は、どれくらいの勉強時間が必要で、どのようなポイントをおさえて勉強すればいいのでしょうか。

この記事では、公務員試験に独学で臨む場合に必要な勉強時間や重要科目、具体的な勉強方法に関して解説します。ぜひ参考にしてください。

公務員とは?

国や地方自治体に勤務し、社会の土台作りを仕事とする人を公務員と呼びます。職種は、各省庁の職員、裁判官や自衛官、教員、消防士、警察官などさまざまです。その数は2019年度において約333万人にのぼります。その内、国家公務員は約58万5,000人の17.6%、地方公務員は274万4,000人の82.4%となっています。

出典:人事院 2019年度 人事院の進める人事行政について~国家公務員プロフィール~(https://www.jinji.go.jp/pamfu/h31profeel_files/03_kazu.pdf)

公務員には大きく分類して「国家公務員」と「地方公務員」の2つの種類に分かれます。

国家公務員

国家機関や行政執行法人で働く人のことを指します。例としては、財務省や厚生労働省などの省庁や、裁判所などの職員が挙げられます。日本全国だけでなく海外の国々を舞台に仕事を行うこともあるため、スケールが大きく幅広い仕事に携われるのが特徴です。

地方公務員

地方機関で働く人のことを指します。例としては、都道府県庁や市役所などが挙げられます。消防官や警察官なども地方公務員です。国家公務員と比較すると仕事のスケールは小さくなるものの、地域住民の生活に密着した業務に携われます。自治体ごとの採用になるため、転勤の範囲は広くないものの、部署異動は頻繁に行われます。

公務員に向いている人とは?

公務員は営利を目的とせず、国や地域全体のために働くことが使命です。一方、民間企業は、サービスやモノの提供によって利益を得ることを目的とし、会社や顧客、株主などの利益のために経営活動を行います。公務員は仕事の性質上、向き・不向きがあるので、公務員に向いている人について紹介します。

国家公務員に向いている人


社会貢献に興味がある

国や地域の発展に関心があり、どのような発展を遂げられるかを総合的に判断し、業務に貢献することが求められます。個人や組織の利益ではなく、公共の利益のために働けることが大切です。


責任感・使命感がある

国の未来を背負う仕事に従事することもあり、加えて高度な専門性が必要となるので、責任感や使命感、リーダーシップが求められます。

地方公務員に向いている人


地域への愛着がある

配属先の地域に寄り添うので、時には住民の不満や意見に耳を傾けなければならないこともあります。そのような声を含めたあらゆる情報を行政に活かすために、地域への愛着は必要不可欠です。


適応力がありモチベーションを維持できる

3年程で異動するケースが多く、その都度新しい仕事を覚える必要があります。そのため、環境の変化に適応し、周囲とコミュニケーションを取りながらモチベーションを維持できる人が求められます。

公務員試験について

公務員試験では、「筆記試験」と「面接試験」があります。筆記試験は出題範囲が幅広いので、早めの対策が必要です。面接試験は、筆記試験合格者を対象に実施されます。大卒程度の公務員試験は、主に6~9月に一次試験が行われますが、職種によって日程が異なるため注意が必要です。受験資格を満たしていれば、公務員試験は何回でも受験が可能です。

公務員試験の種類


筆記試験には教養科目と専門科目がある

公務員の筆記試験には、「教養科目」と「専門科目」の2つがあります。受験先により、教養科目のみの試験と専門科目もある試験に分かれます。教養科目は高校で学ぶ範囲、専門科目は大学で学ぶ範囲とされています。


出題科目が幅広い

筆記試験の出題範囲はかなり幅広く、教養科目と専門科目を合わせて約30科目から出題されます。広範囲からの出題になるので、事前に的を絞ってしっかり対策をすることがポイントです。


教養科目はほぼ必須

公務員試験の教養科目は、職種にかかわらずほぼ必須で、警察官や消防官、市役所職員など教養科目のみの試験もあります。教養科目は、数的処理や文章理解といった「一般知能」と、社会科学や人文科学などの「一般知識」に分けられます。

受験資格

公務員試験の受験資格における必要条件は、5つあります。以下でそれぞれの条件について解説します。


欠格条項

欠格条項に該当する者は受験できない規定です。事前に条項を確認することをおすすめします。


年齢制限

試験の種別や区分ごとに年齢制限の条件が異なります。高卒程度の試験の上限は20代前半、大卒程度の試験なら30歳前後が一般的です。受験する試験の種別や区分の年齢要件を必ず確認するようにしましょう。


学歴

多くの公務員試験は「高卒程度」「短大・専門卒程度」「大卒程度」の区分で行われます。しかしこの区分は、試験問題の難易度を示すものであって、実際の学歴は不問です。一部の試験では大卒者以上を対象とするケースもあるため注意が必要です。


資格

自治体によっては、専門職など特定の職種の採用試験で、資格が必要と規定している場合があります。同じ職種であっても、受験先により資格要件が異なるケースがあるため、複数の受験先の資格要件を確認することをおすすめします。


身体的条件

消防官・警察官など公安系職種の採用試験では、一定の基準を満たす身長や体重、視力や体力などの身体的条件が受験資格に含まれます。身体的条件の詳細については、受験を考えている職種や自治体の最新の試験要項を確認してください。

独学のメリットとは?

独学のメリットとしてまず挙げられるのは、金銭的コストが少なくて済むということです。参考書や問題集を買うだけで済むので、お金をかけたくない人にとって大きなメリットといえます。また、予備校などに通う時間も節約できます。忙しい人にとっては通学時間も負担になりますし、授業の進行の速さなどが合わないと感じる人もいるでしょう。

独学は、お金や時間をなるべくかけずに勉強したい人に向いている方法といえます。

独学のデメリットとは?

独学のデメリットは、試験の情報収集や勉強法のサポートを受けられないことです。特に最新の出題傾向がわからないと、出題範囲の全てをまんべんなく勉強しなければならず大きな負担になります。また、不明点があっても誰かに質問することができません。さらに、何カ月も続く勉強期間中ずっとモチベーションを保ち続けるのも大変です。

長期間コツコツと勉強するのが苦にならず、不明点は自力で調べて解決できる人なら、このようなデメリットも問題ないかもしれません。

独学の方法とは?

独学で試験にチャレンジする場合、どのようなポイントに気をつけるべきかを解説します。

受験する自治体を決める

まずは受験する自治体を決めましょう。公務員試験の場合、どの自治体で受験するかが非常に重要です。 なぜなら、公務員試験は自治体によってそれぞれ試験制度が異なるからです。

市役所試験を例にとると、自治体によってはA・B・Cの日程種別があり、筆記試験では教養試験だけが行われる場合、専門試験も行われる場合などに分かれます。試験によっては、出願時に論文を提出するケースもあります。そのため、自治体の試験制度に合わせた勉強をしなければ、時間や労力のロスになるだけでなく、提出物が出願期限に間に合わないこともありえます。

そのため、勉強プランを立てる前の時点で、受験する自治体を決めておくことが重要となります。

  • 参考:忙しい社会人のあなたへ。公務員試験の勉強は独学でするべきたった1つの理由(https://katigumikoumuin.com/dokugakutopa/)

必要な勉強時間を把握して勉強プランを立てる

試験当日までに出題範囲をまんべんなく勉強するために必要な勉強時間の目安を知っておきましょう。一般的に、公務員試験に合格するための勉強時間は「少なくとも800時間」といわれています。これは、1日4時間の勉強で約半年間、1日2時間の勉強で約1年間の計算です。

実際には、忙しい日々のなかでコンスタントに勉強するのは難しいものです。できるだけ余裕を持った勉強プランを立てておきましょう。

必要な時間のイメージがつかめたら、次に具体的なスケジューリングをします。まずは、半年、1年などの全体期間のなかで、どの科目にどのくらいの週数をあてるかを決めます。後述する重要科目に多くの週を割き、残りを他の科目に振り分けていくのです。

これをもとに3カ月ごとのスケジュールを立て、さらに細分化して月ごと、週ごとの目標を作っていきます。こうすると、1日にどのくらい勉強を進めるべきかというタスク量を可視化できますし、全体スケジュールに遅れが出ているかどうかもわかりやすくなります。

  • 参考:忙しい社会人のあなたへ。公務員試験の勉強は独学でするべきたった1つの理由(https://katigumikoumuin.com/dokugakutopa/)

優先順位をつけて勉強する

筆記試験の出題範囲は非常に広いため、効率よく勉強するためには、配点の高い科目を優先しましょう。教養試験では「数的処理」「文章理解」の配点が高く、専門試験では「憲法」「民法」「行政法」「経済学(ミクロ・マクロ)」の配点が高めです。

筆記試験は6~7割の得点が合格のボーダーラインといわれていますので、配点の大きい科目を先にマスターするのが効率的です。重点的に勉強するためには、その科目をスケジュールの前半に入れて、しっかりと勉強することが重要です。

勉強期間が後半に入り、タイムリミットが迫ってくると、どうしても駆け足の学習になりがちです。しかし、重要科目がしっかり勉強できない状況はなるべく避けたいものです。基礎問題の理解があやふやなままで応用問題に進むのも避けましょう。基礎問題を繰り返し復習して確実な知識にするのが、筆記試験合格のポイントです。

過去問を上手に活用する

一般的な試験の勉強法では、基礎知識をつけてから過去問に着手することが効果的な場合が多いです。しかし、公務員試験の場合、先に過去問に着手した方が効率的な勉強ができます。先に過去問を解くことで、出題側が「ここは押さえておいて欲しい」と意図するポイントを理解し、重要キーワードも理解できるからです。

過去問を意識しながら基礎問題の勉強を行うことで、ただ漫然と参考書を読むよりもメリハリが出て理解も深まります。また、過去問の中には実際の公務員試験で出題された問題が充実しているものがあり、より重点を絞った効率的な勉強ができることもメリットです。

最適なタイミングで復習する

復習のタイミングを工夫することも、効率的な勉強に役立ちます。 ドイツの心理学者エビングハウスの実験結果では、人は覚えたことを1時間後には56%、1日後には74%忘れるとしています。これをグラフにした「エビングハウスの忘却曲線」を見ると、時間が経つにつれて曲線は緩やかになっていきます。

これを阻止するには、繰り返し復習することがポイントです。知識は再度覚えると記憶が強化されるため、翌日、1週間後、2週間後、1カ月後、2カ月後と、間隔を伸ばしながら繰り返し復習します。一度下がってしまった忘却曲線を、復習によって上げなおすと考えるとイメージしやすいでしょう。復習のタイミングはスマートフォンなどでリマインドしておくと便利です。

公務員試験対策のその他の勉強方法とは?

独学以外にも、公務員試験に合格する方法があります。
ここからは、予備校や通信講座を利用する場合の勉強方法やメリット・デメリットについて解説します。

公務員試験対策に予備校に通うメリットとは?

予備校に通うメリットは、カリキュラムの作成や勉強の習慣づけを予備校側に任せられるということです。不明点を専門家に質問できるのも心強いでしょう。半年~1年にわたる勉強プランを立てられない人や、長期間計画的にコツコツ勉強する自信のない人、不明点を自力で解消できない人は予備校に通うのに向いています。

しかし、予備校にはデメリットもあります。まず挙げられるのは決して安くないお金がかかるということです。予備校によりますが、30万円ほどかかるところが多く、経済的に厳しい人には大きな負担になります。また、通学や受講で時間が拘束されたり、カリキュラムが自分の勉強のペースに合わない場合もあります。

公務員試験対策に通信講座を利用するメリットとは?

通信講座を利用するメリットは、カリキュラムや質疑応答など、予備校の持つメリットはそのままに、金銭的なコストを大幅に抑えられるということです。通学に時間を要することもなく、勉強する時間を自由に選べることもポイントです。苦手なところは繰り返し練習し、マスターしたところは飛ばすなど、勉強のどこに重点を置くかの自由度が高いのも魅力です。

Web学習のサポートがある講座なら、通勤や通学時間にも勉強することができます。コストを抑えながら疑問解消などのサポートを受けたい人、自分の好きなペースで勉強したい人は、通信講座の受講が向いているといえます。

まとめ

独学で公務員試験に臨むメリットや、勉強のポイント、科目別の勉強方法などについて解説しました。公務員試験の出題範囲は広く、勉強も長期間に渡ります。効率よく学習することを考えれば、独学以外の方法にも目を向けてみましょう。

ユーキャンの大卒公務員受験対策講座は、「国家一般職・地方上級コース」「教養試験対策コース」「市役所コース」「警察官・消防官コース」の4つがあります。なりたい職種に合わせて勉強したり、科目が多い教養試験だけサポートを受けたりなど、細かいニーズに合わせた手厚いサポートが魅力です。コース別に分かれているのでカリキュラムも専門性が高く、学習しやすくなっています。

さらに、不明な点を解消できる指導サポートや、Webミニテストもあるので、実際の試験対策に有効です。ぜひ受講を検討してみてください。

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