• 公開日:2020/10/27

学生だけでなく、転職を考えている社会人にとっても公務員は人気の職業です。しかし、公務員には「国家公務員」「地方公務員」などの種類や、「行政系」「心理系」などの職種があり、その違いについて詳しく理解できている人は多くないようです。

この記事では、公務員の種類や職種について解説します。ぜひ参考にしてください。

公務員の種類とは?

公務員にはさまざまな種類がありますが、大きく分けて「国家公務員」と「地方公務員」の2種類があります。同じ公務員でも、国家公務員と地方公務員では試験内容や仕事内容が異なります。公務員を目指すのなら、事前にその種類をしっかり把握し、どの種類を目指すのかを明確にしておくことが重要です。以下で、国家公務員と地方公務員について解説します。

国家公務員とは?

国家公務員とは、国家機関や行政執行法人で働く人のことを指します。例としては、財務省や厚生労働省などの省庁や、裁判所などの職員が挙げられます。日本全国だけでなく海外の国々を舞台に仕事を行うこともあるため、スケールが大きく幅広い仕事に携われるのが特徴です。

また、国家公務員はさらに「総合職」「一般職」「専門職」の3つに分けられます。総合職とは、国家機関に勤務する公務員の中でもエリート職であり、受験資格は大卒以上になります。一般職は、各省庁の出先機関で主に事務処理などの業務を担当し、受験資格は高卒以上になります。専門職は、「国税専門官」「財務専門官」などが該当し、特定の分野で活躍します。

地方公務員とは?

地方公務員とは、地方機関で働く人のことを指します。例としては、都道府県庁や市役所などが挙げられます。消防官や警察官なども地方公務員です。国家公務員と比較すると仕事のスケールは小さくなるものの、地域住民の生活に密着した業務に携われます。

自治体ごとの採用になるため、転勤の範囲は広くないものの、部署異動は頻繁に行われます。地方公務員の試験は、大卒程度の「上級」、短大卒程度の「中級」、高卒程度の「初級」に分かれています。

公務員の職種とは?

公務員試験は「行政系」「心理系」「技術系」など職種別に実施されます。職種によって倍率や難易度、求められる知識にも違いがあります。

ここでは、公務員の職種や仕事内容、その職種につくための方法などを具体的に解説します。

行政系

行政系公務員は、「行政事務」「一般事務」などと呼ばれます。各省庁やその出先機関や県庁・市役所などで働き、行政全般の幅広い業務に携わります。たとえば、役所での住民票の発行、観光客へのPR活動、地域の福祉の充実などさまざまです。幅広い経験を積めることから、ゼネラリストとして活躍することが可能です。

行政系公務員になるためには、「国家一般職」「地方上級」「特別区I類」「市役所」などの試験を受験する必要があります。

心理系

心理系公務員は、心理学の知識や技能を活用する仕事に携わります。国家公務員の場合は、厚生労働省や裁判所などで活躍し、地方公務員は児童相談所などで相談専門員として活躍します。

心理系公務員になるためには、国家公務員の場合、「国家総合職」「裁判所職員総合職」「法務省専門職員」の人間科学区分などのいずれかの試験に合格する必要があります。基本的には、無資格で受験できることが多いですが、例外的に「臨床心理士」の資格が必要とされる場合もあります。

福祉系

福祉系公務員は、ケースワーカーとして児童相談所や福祉事務所などで働きます。国家公務員試験では、福祉に関する知識を活かせる仕事は少ないことから、採用数も限られています。そのため、地方公務員としての採用が多いのが特徴です。

福祉系公務員の試験を受験するにあたっては、東京都や特別区では、「社会福祉士」「児童指導員」などの資格が必要になります。しかし、多くの自治体では「社会福祉主事任用資格」を持っていれば受験が可能ですし、無資格でもOKなところもあります。

専門職系

専門職系公務員になるためには、専門的な知識や技能が必要で、外務省、財務省、国税庁など勤務先の官庁を限定して募集しています。たとえば、外務省に勤務する「外務省専門職員」や国税庁に勤務する「国税専門官」、財務省に勤務する「財務専門官」などが専門職系公務員にあたります。

技術系

技術系公務員は、「土木」「建築」などの専門知識を活用し、暮らしやすい社会を実現する仕事に携わります。たとえば、都市計画やエネルギー開発などの仕事に携わり、人々の生活を支えます。

技術系公務員になるには、大学で専門知識を身につけておくことが大切です。試験はさまざまな区分に分けて実施されます。

公安系

公安系公務員は、住民の命や財産を守る仕事に携わります。代表的なのは、「警察官」と「消防官」です。警察官は、さまざまな犯罪に立ち向かい、住民の平和を守ることが仕事です。消防官は、住宅や山間部などで発生する災害に対して専門スキルを活かして対応します。そのほか、皇居などの警備を行う「皇宮護衛官」も公安系公務員です。

公安系公務員になるためには、受験資格として身体要件をクリアしなければなりません。

資格免許職

資格免許職は、各専門分野のスペシャリストとして働く職員です。たとえば、「看護師」「獣医師」「栄養士」などの職種があります。

資格免許職につくには、主に各自治体が実施する地方公務員の試験を受けます。受験資格として、各分野の国家資格や免許が必要になることが多いです。ただし、保育士や管理栄養士など一部試験においては専門試験を実施しないケースもあります。

試験科目が多い公務員試験とは?

公務員試験においては、教養科目のみの試験のほうが受かりやすいと思われがちですが、そういうことはありません。
また、科目が多い試験は難易度が高く、科目が少ない試験は難易度が低いわけでもありません。それぞれの試験に合った対策が必要です。

教養科目のみが課される公務員試験

教養科目のみが課される大卒程度の公務員試験は、警察官・消防官・地方上級の一部の職種・市役所の多く・皇宮護衛官などです。教養科目のみなので出題範囲は狭くなりますが、その分倍率が高い傾向があります。

専門科目も課される公務員試験

教養科目に加えて専門科目も課される公務員試験は、大卒程度の国家総合職・国家一般職・国家専門職・裁判所職員・東京都I類・特別区I類・地方上級・市役所の一部などになります。出題範囲が広くなる分、しっかりとした対策が必要になります。

危険を伴う公務員の職種とは?

公務員の種類には、命の危険を伴うような職種もあります。危険が多い職種の場合、給料等も高く設定されています。たとえば、警視庁I類や東京消防庁I類の初任給は、行政職などと比較して高めです。これは、国家公務員の総合職院卒者に匹敵する水準となっています。給料の高さで選ぶなら公安系がおすすめですが、身体要件などを満たす必要があります。

公務員の種類別難易度とは?

公務員の種類別難易度について説明します。ここで説明する「難易度」とは明確な基準があるわけではなく、倍率などをもとにして独自算出しています。目安の一つとして記載しているので、参考程度としてください。

超難関

難易度が最も高い職種を紹介します。


国家公務員総合職

中央官庁で働くエリートで、高度な知識や技術を必要とします。「大卒程度試験」と「院卒者試験」があり、公務員試験のなかで最も難易度が高い試験です。


裁判所職員総合職

裁判事務などを行います。裁判所事務官の試験には、「裁判所職員採用総合職試験(院卒・大卒程度)」と「一般職試験(大卒程度・高卒者)」がありますが、特に総合職試験は難易度が高いです。


外務省専門職員

主に海外の国々を舞台に経済や条約などの専門家として働きます。「外務省専門職員試験」では、社会科学系科目のほか、外国語の記述試験が課される1次試験と外国語での面接、個別面接や集団討論などを行う2次試験を受ける必要があります。

難関

超難関の次に難易度が高い職種を紹介します。


国家公務員一般職

総合職が、たとえば政策の企画立案などを行うのに対し、一般職はその政策実行のための事務処理など、定型的な業務に携わることが多いです。筆記試験・面接試験に合格後、官庁訪問を行わなければなりません。


地方上級

道府県、政令指定都市、東京特別区(東京23区)の職員になるための公務員試験(大卒程度)の総称です。これらの公務員になりたい方は、地方上級試験に合格する必要があります。この試験は、「全国型」「関東型」「中部・北陸型」などいくつかの型に分かれます。


国税専門官

国税庁や税務署で働く税に関する専門家です。国税専門官の試験は、筆記試験と人物試験で構成されています。


財務専門官

財政・金融の専門家として金融機関の検査や国有財産の管理などを行う仕事です。「財務専門官採用試験」では、基礎能力試験のほか専門試験(憲法・行政法、経済学・財政学・経済事情など)も受ける必要があります。

普通

次に難易度が普通の職種を紹介します。


市役所職員

地域住民のために、生活に密着した形で、その地域の自治を行っていく仕事です。採用試験は各自治体によって行われますので、こまめにHPなどをチェックしておく必要があります。
市役所職員試験は面接重視の傾向にあり、また、一般的な「公務員試験対策」が不要な試験なども登場しています。


消防官

火災の消火活動や救助活動、防災安全活動など様々な職務を行います。「消防官採用試験」は、各自治体が行う採用試験に合格する必要があります。なお、試験では身体・体力試験も課されます。


警察官

地域の治安を守るために、パトロールや道案内などを行う仕事です。「警察官採用試験」を受けるには、身長や体重などにおいて一定の条件をクリアする必要があります。

比較的難易度が低い職種

最後に、比較的難易度が低い職種を紹介します。


都道府県職員(高卒)

都道府県または市区町村に所属して地域社会に貢献する仕事を行います。採用試験は自治体ごとに実施されます。転職先としても人気の高い職種です。


入国警備官

不法入国者による違法事件の調査や入国者収容所の施設警備などを行う仕事です。試験においては、心身の健康状態も重要視され、高卒程度の学力が求められます。


刑務官

少年刑務所や拘置所などで働き、各所内の警備などを行う仕事です。「刑務官採用試験」は、18歳から29歳までの人が受験することができ、高卒程度の教養が求められます。


自衛官等採用試験 自衛官候補生(男子・女子)

自衛官になる訓練を受けるための試験です。18歳~33歳未満の人が受験することができ、筆記試験や口述試験・身体試験などが実施されます。

  • 参考:公務員資格難易度ランキング|資格の取り方(https://shikaku-fan.net/governmentworker_rank.php)

まとめ

公務員になるためには、試験内容や受験資格などを事前に確認しておくことが重要です。今回紹介したような難易度の高い公務員試験も多く、目指すなら長期間の勉強を視野に入れた受験対策が必要になります。

多くの種類がある公務員試験の対策においては、独学ではなく通信講座を活用することをおすすめします。ユーキャンの大卒公務員受験対策講座なら、志望先に合わせてコースを選ぶことが可能です。コースごとに学習しやすいカリキュラムを用意しているので、ぜひ活用してください。

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