• 公開日:2020/10/27

公務員になりたいと考えたとき、気になることのひとつが給料なのではないでしょうか。公務員の給料は高いと言われることも多く、実際にどのくらいなのか知りたい人も多いかもしれません。

今回は、公務員になることを検討している人に向けて、公務員の給料について、職種別や年齢別などの特徴を説明します。

公務員の給料はどれくらい?

公務員は、大きく国家公務員と地方公務員に分けられます。国家公務員の場合、総務省の「平成30年国家公務員給与等実態調査結果」によれば、平均給与月額は約41万7,230円です。さらに、夏・冬のボーナスを加えて計算すると、平均年収は約637万円となっています。

一方、地方公務員の場合、平均給与月額は37万4,163円です。夏・冬のボーナスは東京都の場合で全職種平均が約181万8,400円、一般職員の平均が約173万5,300円、一般職員のうち一般行政職の平均が178万3,100円となっています。これらをもとに計算すると、平均年収は約630万円です。

民間企業と比べて公務員の給料は高い?

ニュースなどでも公務員の年収は高いと聞きますが、実際にはどの程度でしょうか。

国税庁の「平成29年分民間給与実態統計調査結果について」によると、民間企業の平均年収は約432万円です。また、一般的には年収600万円を超えると給料は高いといわれています。そのため、平均年収で見れば公務員の給料は民間企業より高く、安定しているのが特徴です。ただし、あくまで平均年収なので、すべての公務員の年収が600万円を超えているわけではない点に注意しましょう。

また、公務員の給料は、勤続年数や職種などでも異なり、若いうちは比較的低いケースも多いです。


大卒新規採用の国家公務員の給料について

公務員の給料が若いうちは比較的低いことについて例を挙げれば、大卒新規採用の国家公務員の年収は300万円程度となっているようです。エリートとされる国家公務員であっても、大卒新規採用時点では、大手民間企業の同世代より低いかもしれません。

もちろん比較対象となる民間企業によっても給料の金額は異なります。とはいえ、なぜ国家公務員であっても若いうちは年収が低いのか、その理由を以下の項目で見ていきましょう。

公務員の給料の特徴とは?

国家公務員と地方公務員とでは給料体系が異なります。国家公務員は、「俸給表」をもとに決められた給料とボーナスが支払われる仕組みです。一方、地方公務員は俸給表ではなく、各自治体で定められた「給料表」によって給料が決まります。ただし、年齢・勤続年数とともに給料が上がっていくのは同じです。

俸給とは国家公務員の基本給を指しますが、客観的に見た職務の難しさなど、仕事内容に応じた給料になるため、職種によっても給料が異なります。給料は年齢・勤続年数とともに確実に上がっていくため、若いうちは年収が低くなっています。また、俸給は能力に関係なく一律ですが、ボーナスは勤務実績によって決まるのが一般的です。

また、公務員の年収は、国全体の平均値をオーバーし過ぎたり、または不足したりしないように設定されています。オーバーし過ぎていると、国民からの不満が発生しやすくなるためです。一方、不足していると公務員のなり手がいなくなって、人員不足に陥ってしまいます。このように、公務員の給料は、若いうちはそれほど高くはありませんが、所属しているだけで年々上がっていくのが特徴です。

【国家公務員の給料例】国税庁の職員など税金関係の業務担当者

「税務職俸給表」によれば、税金関係機関に所属する職員の月収は43万7,777円となっており、国家公務員給料の平均を2万円ほど超えています。専門知識が必要な職種なので高めの設定となっているのです。

【国家公務員の給料例】大卒一般行政職

「行政職俸給表(一)」によれば、大卒の場合の一般行政職は、月収41万940円となっており、国家公務員給料の平均をわずかに下回っています。このように、仕事内容によって給料が変動するのが国家公務員の俸給です。

公務員・年齢別の給料について

公務員の給料は年齢や勤続年数が上がると徐々に増えていくのが特徴です。国全体の平均値を上回らないように調整されていますが、実際にはどの程度の金額なのでしょうか。

ここからは、それぞれの年代別に大まかな推定年収を見ていきましょう。

20代は約300万円~450万円

いわゆる大手民間企業などより、年収は少なく感じることもあるかもしれません。責任ある仕事を任される機会もそれほど多くないこともあります。最初のうちは、書類のコピーや会議室のセッティングなどの雑用を頼まれることも少なくありません。

30代は約500万円~600万円

公務員の平均年収に近付くのが30代です。およそ500~600万円くらいの収入が得られます。仕事上の責任が増してきたり、役職が上がったりして、よりやりがいや充実感を得られる時期です。

一方で、結婚や出産など、さまざまなライフイベントを迎える人も多くなります。500~600万円くらいの収入があれば、家族が増えても安定した生活を送ることが可能と考えられます。

40代は約650万円~800万円

40代ともなれば、生活にあまり不自由しない給料がもらえるようになります。この年代になると、職種や出世などによる収入の差も生じます。とはいえ、出世をした人で700~800万円、それ以外の人でも650~700万円はもらえるので、比較的余裕のある金額でしょう。

部下を持ち、重要な仕事を任せられる機会も多く、責任を負う立場にもなります。その分の対価として、収入が増えてくるのです。

50代は約800万円~900万円

20代と比べると年収も倍以上になるケースもあります。定年近くになり、人によっては組織のトップに立つこともあるでしょう。そのため、内部的・外部的に責任ある立場になるケースも少なくありません。

ただし、国全体の平均値をオーバーしないよう、重大な責務を任される立場にあっても、1,000万円には届かないことが多いのが実情です。

公務員・種類別の給料について

公務員は、大きく分類して国家公務員と地方公務員の2つに分かれます。一般的には国家公務員のほうが地方公務員より年収が高いといわれていますが、実際に差はあるのでしょうか。

ここからは、それぞれの具体的なケースを参考にしながら、種類別の給料を見ていきましょう。

国家公務員の給料について

国家公務員の活躍の場は、主に国の官庁です。つまり国土交通省や厚生労働省などの各省庁や、その出先機関が職場となります。そのため、仕事内容としては、行政事務などがメインです。

国家公務員の場合、40歳時点での平均年収はボーナス155万円を含めた約692万円とされています。これは、公務員の平均年収額を超える金額です。ただし、この額はすべての国家公務員の平均額となるため、平均額を上回る人もいれば下回る人もいます。


事務次官の給料は

国家公務員の最高位ともいえる事務次官は、各省庁で1名選出されます。その給料は、2017年度の国家公務員のモデル給料例において2,327万4,000円となっています。月給換算では141万円となっており、責任が重大な分、その報酬も高額です。狭き門とはなりますが、最高位峰ともなるとかなりの高収入が得られるようになります。

地方公務員の給料について

続いて、地方公務員の給料について具体的な例を参考にしながら見ていきましょう。地方公務員の場合は、勤務先によって異なることが多いですが、ここでは市役所職員と都道府県庁職員のケースについて解説します。


市役所職員の場合

市役所職員はその名の通り、市役所が勤務地となります。また、その地域の人口が5万人以下の場合は市ではなく町村となりますが、それぞれの役場に勤務するのも地方公務員です。役所の職員の場合、高齢者福祉や児童福祉に関する相談窓口、戸籍登録などの対応が主な仕事になります。

年収に関しては、政令指定都市の職員かどうかでも変動します。政令指定都市での勤務の場合、年収例としては約703万円で、うちボーナスが約156万円です。政令都市以外では年収629万円ほどで、そのうちボーナスは約144万円になっています。また、町村役場ではさらに若干下がり、年収約570万円、そのうちボーナスは約134万円です。


都道府県庁職員の場合

各都道府県に設置された都道府県庁に勤務する都道府県庁職員は、国と市区町村の間に立って連絡調整を行ったり、民間企業の対応をしたりします。より具体的に仕事内容を見ると、飲食店の営業許可や立入検査、そのほか病院や薬局の開設許可などを行うなど、都道府県民の生活に欠かせない業務を行います。このほか、警察事務・学校事務などの職種もあります。

都道府県庁職員の場合、40歳の平均年収は約654万円で、そのうちボーナスは約149万円です。国家公務員や政令指定都市に勤務する地方公務員に比べるとやや下回っています。とはいえ、公務員の平均年収を20万円近く上回っており、民間企業と比較しても十分な金額といえます。

国家公務員と地方公務員の給料まとめ

国家公務員は地方公務員よりも年収が高いといわれる理由として、担当する仕事のスケールが大きく激務になりやすいため、時間外手当が多いことなどが一因として挙げられます。

また、各省の大臣や国会議員など、いわゆる特別職といわれる人の給料が高いことも理由の一つです。たとえば、国家公務員には内閣総理大臣も含まれます。そのため、地方公務員のトップと比較した場合、大きな差が生じるのです。

しかし、一般的な公務員同士を比較すれば、大きな差はありません。行政職の公務員で比較した場合には、国家公務員のほうが地方公務員よりも数十万円ほど給料が高いくらいにとどまっています。

公務員・職種によっても給料に差が生じる

公務員は職種によっても給料に差が生じます。特別な資格が必要な職種や危険を伴う職種で高くなる傾向があります。具体的にどのような職種で給料が高く設定されているのか、職種別給料ランキングを見ていきましょう。

地方公務員・職種別の給料ランキング

ここでは、地方公務員の職種別給料ランキングを紹介していきます。


1位:医師 2位:高校教諭 3位:警察官

俸給表を元に見ていくと、1位は医師の平均年収1,580万円となっています。ここでいう医師とは、公立病院に勤務する地方公務員のことです。難関の試験に合格していることに加え、責任の重さから鑑みても、妥当といえる給料でしょう。ボーナス平均額は251万円となっています。

続く第2位が高校教師で、約710万円です。やはり国の未来を担う子どもの成長に携わる仕事内容と、難関の教員試験を突破していることが高給の理由といえます。

第3位は警察官で、約710万円です。命を張って社会の安全を守る立場にあるため、給料が高めの設定となっています。

公務員・自治体によっても給料は異なる

職種のほか、自治体によっても給料は変わるので、金額を重視する場合はそれぞれの自治体の給料がどのくらいなのか知っておく必要があります。隣同士の自治体でも異なるので、自分の希望する自治体の給料は事前に調べておきましょう。

地方公務員・市区町村別の給料ランキング

ここからは、地方公務員の市区町村別の給料ランキングを見ていきましょう。


1位:島根県大田市(775万円)2位:神奈川県厚木市(746万円) 3位:東京都杉並区(741万円)

2018年に総務省が発表した地方公務員の年収データでは、例外はありますが、都市部が上位を独占し、過疎化が進むようないわゆる地方都市が下位に偏るという傾向になりました。さらに上位の多くは、東京を中心とする関東圏となっています。

4位以下は次のようになっています。
4位:東京都武蔵野市(734万円)
5位:東京都三鷹市(730万円)
6位:東京都日野市(719万円)
7位:兵庫県神戸市(719万円)
8位:千葉県浦安市(718万円)
9位:大阪府守口市(717万円)
10位:東京都目黒区(717万円)

公務員のボーナスや諸手当・退職金について

2018年における公務員のボーナスは、国家公務員で給料の4.45カ月分にあたる約137万円でした。地方公務員では、東京都の全職種平均で給料の4.45カ月分の185万円程度が支払われています。

ただし、ボーナスの算定はあくまで給料がベースとなっているため、若いうちは比較的ボーナスも低い傾向があります。とはいえ、民間企業ではボーナスが出ないこともあるので、確実にボーナスが出るのは公務員のメリットです。

また、諸手当も、要件を満たしていればほぼ必ず出ます。たとえば、扶養手当や地域手当、通勤手当などのほか、管理職手当や時間外手当などが出ます。民間企業では、諸手当は必ず出るものではありません。

退職金も例外ではなく、現状においては必ず支払われる制度になっています。民間企業では廃止されたり、月給に上乗せする形で調整されたりすることもあります。

公務員になるには

国家公務員になるには、主に人事院が実施している国家公務員試験を受験しなければなりません。一方、地方公務員になるには、各自治体の公務員試験を受ける必要があります。

基本的には、一次試験が筆記で二次試験が面接です。筆記は、高校で学ぶような地理や生物の問題が出題される教養試験と、大学で学ぶような法律学などの専門知識が問われる専門試験の2種類があります。ただし、市役所や町村役場の試験では、教養試験のみの場合も増えています。

また、面接の配点が高くなってきている傾向があるので、二次の面接はしっかりした対策が必要です。地域によっては集団討論やプレゼンが課題となっているところもあります。

公務員のメリット

公務員は民間企業と比較しても、給料が高く、諸手当や退職金などの福利厚生も手厚くなっています。また、ワークライフバランスの見直しも率先して行われており、休暇制度などが充実していることもメリットです。そのため、公務員は安定した職業といえます。就きたい公務員の試験に受かれば、内定も見えてくるので、まずは試験の合格を目指しましょう。

ただし、注意点を挙げるとすれば、職種や部署によっては激務になることもあります。また、収入を増やしたくても一部を除き副業禁止という点には注意が必要です。

まとめ

公務員の給料は、民間企業と比較しても高く、また福利厚生も手厚いなど、さまざまなメリットがあります。ただし、まずは公務員試験に合格する必要があるので、しっかりと対策を練ることが重要です。

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