• 公開日:2020/10/27

自身のキャリアアップを考える際、資格の取得を考える人もいるでしょう。そのような人におすすめできる資格の1つが、登録販売者です。薬事法が2006年に改正、2009年6月に施行され誕生した資格で、ドラッグストアや薬局だけでなく、小売業界や介護業界など、さまざまな分野で需要が高まっています。

この記事では、その登録販売者について詳しく紹介します。キャリアアップのために新しい資格を取得しようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

登録販売者とは

登録販売者とは、一般用医薬品販売の専門資格です。これまで薬剤師しか販売できなかった一般用医薬品を販売できる新たな資格として注目を集めました。薬剤師と違い、受験資格の制限がなく合格率も高いため、受験者数は年々増加しています。薬剤師と違い業務内容に一部制限があるものの、ドラッグストアで販売している医薬品の約9割を販売できるため、企業側からのニーズが高い資格です。

登録販売者の仕事内容

登録販売者の仕事内容は、主に一般用医薬品の販売です。一般用医薬品の中でも第二類・第三類の医薬品を取り扱います。第一類や要指導医薬品の取り扱いはできません。しかしながら、一般用医薬品の9割は第二類・第三類が占めており、登録販売者は「薬局のほとんどの薬を販売する資格がある」といえます。このため、薬剤師不在の状況でも医薬品を販売できる人材として、ドラッグストアや薬局での需要が高まっています。

実際に店舗に勤務する場合、資格と直接関係ない業務として、商品の陳列や補充を行うことも多くあります。また、店舗によっては店内POPの作成など、販促全般に関する業務を任されることもあるでしょう。実際に働くことになると、こうした総合的な仕事内容になるといえます。

登録販売者が活躍する場所

登録販売者の主な勤務先は薬局やドラッグストアです。特にチェーン店は登録販売者をうまく活用することで、薬剤師の採用を減らす傾向にあります。人件費を削減できることから、登録販売者を積極的に採用する店舗が増えているためです。

また、スーパーやホームセンター、コンビニエンスストアなども求人が多い職場です。特にコンビニエンスストアの大手チェーンでは、登録販売者のスタッフを配置して医薬品を販売する店舗を増やす流れとなっています。

その他、製薬会社の営業やエステサロンでのアドバイザーなど、医薬品に関する知識が役立つ仕事での求人も増えている状況です。登録販売者が活躍できる場所は、今後さらに増えていくでしょう。

薬剤師との違い

薬剤師にできて、登録販売者にできない業務は主に次の4つです。

  • 一般用医薬品のうち、第一類医薬品の販売
  • 処方箋による医薬品の調剤
  • 医療用医薬品の販売
  • 要指導医薬品の販売

第一類医薬品は、医薬品の中でもっとも副作用が生じる恐れが高いものです。その分高い効能も期待できるわけですが、消費者への販売は慎重にする必要があります。このため、薬剤師でなければ販売できません。

調剤業務は、医師が作成した処方箋に基づいて、患者のために医薬品を調剤し、処方する業務です。これも商品化された医薬品の販売より高度な業務であるため、登録販売者ではできません。

登録販売者の給料

登録販売者の給料は、正社員の平均月収で「約20万円」が相場です。資格手当やボーナスの金額にもよりますが、年収に換算すると約300万円~400万円といえるでしょう。加えて、資格手当が支給される場合があります。

ただし、これは薬局やドラッグストアで勤務する場合の平均給与です。たとえば、製薬会社の営業として正社員になった場合、薬に関する資格を持たない営業マンより優遇される可能性があります。顧客に対する説得力も高まるため、実際の営業成績が高くなることもあるでしょう。そのような場合、一般的な製薬会社の営業マンの平均給与より高くなることもあります。

アルバイトやパートの時給については、東京であれば900円〜1,200円が相場とされます。これは未資格でのドラッグストア勤務の時給よりも数百円加算されています。他の地域でもおおむね同水準の時給アップを見込めると考えていいでしょう。コンビニエンスストアやホームセンターなど、他業種の店舗でも同等に有利になるといえます。

登録販売者のこれから

登録販売者はこれからさらに需要が高まると見られています。理由の1つは、セルフメディケーションの推進が広まっていることです。セルフメディケーションが広まるほど、店舗で医薬品を販売できる専門家の需要は高まります。

もう1つの理由は、高齢化によって在宅介護などの分野にも活躍の場が広がっていることです。在宅介護でも服薬指導が必要になる場面もあるでしょう。そのとき、通常のヘルパーでは対応できませんが、登録販売者であれば対応できます。登録販売者と介護系の資格を併せて取得すれば、さらに有利になるでしょう。

登録販売者になるには

登録販売者の仕事内容や将来性に魅力を感じたら「どうすればなれるのか」という点に興味がわくでしょう。ここでは、登録販売者になるために必要な知識をまとめます。

未経験者でも受験可能

登録販売者試験では、ドラッグストア勤務などの実務経験が不要です。そのため、医薬品関連業務の未経験者でも受験できます。薬剤師と違い学歴も不問であり、年齢などのそのほかの制限もありません。試験は47都道府県が10ブロックに分かれ、異なる日程で開催されており、住んでいる地域に関係なくどのブロックでも受験できます。このため、同じ年度内で複数回の受験も可能です。

試験内容

登録販売者の試験内容と日程は、各ブロックによって異なります。そのため、事前に確認してから申し込むようにしましょう。試験は筆記のみで実技はありません。また、筆記試験に記述問題はなく、選択問題のみとなっています。出題内容は以下の5項目です。

  • 医薬品に共通する特性と基本的な知識
  • 人体の働きと医薬品
  • 主な医薬品とその作用
  • 薬事関係法規・制度
  • 医薬品の適正使用と安全対策

問題数は「主な医薬品とその作用」のみが40問で、その他はすべて20問となっています。出題の傾向を把握するためため、過去問をチェックしておくといいでしょう。

試験難易度

登録販売者の試験難易度はそれほど高くなく、合格率は40%~50%とされています。約2~3人に1人は合格する計算となり、また受験資格もないため、通信講座や自宅学習でも十分に合格可能です。平成30年度の合格率は19.5~58.6%となっており、都道府県によって大きく差があるのも特徴です。

合格基準として、全体の7割以上の正答率が必要となります。問題数は120問で1問1点となっているため、84点が合格ラインの目安です。

合格率が高いことに加え、複数の都道府県で日程をずらして受験することもできるため、目指しやすい資格といえるでしょう。

登録販売者に向いている人とは

登録販売者に向いているのは、次のような要素を満たす人です。

  • 医薬品についての興味・関心
  • 社交性
  • 向上心
  • 誠実さ

医薬品を扱う仕事である以上、医薬品に興味や関心があることは絶対条件です。また、医薬品をお客様に販売することや、お客様の相談に乗ることが主な業務となるため、社交性も必要となります。もちろん、他のスタッフとのコミュニケーションにおいても社交性は大いに役立ちます。

また、実際の店舗や企業での業務のすべてに対して、向上心と誠実さを持つことが必要です。こうして挙げていくと、医薬品に対する興味と関心以外は、どの職業でも必要とされる要素といえるでしょう。

試験合格後の『販売従事登録』とは

試験に合格するだけでは、登録販売者にはなりません。合格後に「販売従事登録」をする必要があります。この登録は勤務先の都道府県で行うため、先に勤務先の面接などを通過することが必要です。採用が決まったら、下記の書類をその都道府県に提出します。

  • 販売従事登録申請書
  • 登録販売者の合格通知書
  • 戸籍謄本(または戸籍抄本、戸籍記載事項証明書)
  • 医師の診断書
  • 勤務先の使用関係を示す書類
  • 登録手数料

販売従事登録申請書は、都道府県のホームページでダウンロードできます。医師の診断書は精神機能の障害や、麻薬などの中毒の有無を調べるのみのものです。使用関係を示す書類は、勤務先で発行してもらう必要があります。登録手数料は都道府県によって異なりますが、7,000円~10,500円程度(2019年8月26日時点)です。

登録販売者のメリットと知っておきたいデメリット

登録販売者の試験を受けるかどうかを決めるにあたって、この資格のメリットとデメリットを知っておきたいという人もいるでしょう。ここでは、登録販売者のメリットとデメリットについて解説します。

メリット

登録販売者のメリットは主に4つあります。

1つ目は、就職先の選択肢が多いことです。薬局やコンビニエンスストア等にとどまらず、エステ業界や介護業界などでも求人が増えています。

2つ目は、資格手当等で給料アップが見込めることです。特にアルバイトの時給は数百円程度上がる可能性があります。

3つ目は、資格の更新がなく出産育児等による復職がしやすいことです。更新とは定期的な試験のことですが、登録販売者にはこれがなく、毎年所定の講習を受けるのみで資格を保持できます。

4つ目は、普段薬を買うときに知識を活かせることです。健康は人生の質を大きく左右するものであり、薬の適正な使用は健康に大きな影響を与えます。この点で、普段の自身の生活にもプラスになるでしょう。

デメリット

実務経験がない場合、合格前後の実務経験を積まなければ、登録販売者として認められません。必要な実務経験は2年以上で、その証明として「実務(業務)従事証明書」の提出が必要となります。また、この経験は合格前後5年以内に積む必要があり、月80時間以上の勤務も必要条件です。

また、正式に登録販売者になった後も、定期的な外部研修が必要です。少なくとも毎年12時間以上の研修を受講する必要があり、資格取得後も勉強し続けることが大切になります。

まとめ

登録販売者の資格取得にはデメリットがほとんどなく、今後の展望も非常に明るいといえます。試験には独学での合格もできますが、テキスト選びやスケジュール設定で負担がかかるのが難点です。その点、通信講座ではこれらの負担がかからず、不明点を講師に随時質問できるというメリットがあります。

登録販売者の通信教育の講座は多くありますが、ユーキャンの「登録販売者合格指導講座」がおすすめです。自分のペースで課題を提出でき、わからない部分があったときも、メールや郵送で講師陣に質問できます。標準の学習期間は6ヵ月ですが、これを過ぎても受講開始から14ヵ月までは受講が可能です。このため、受講途中で仕事や生活が忙しくなったときにも安心して学習できます。

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登録販売者とは、ドラッグストアや薬局などで一般用医薬品の販売ができる医薬品販売の専門資格です。資格保有者がいれば、一般用医薬品の多数を占める第二類・第三類医薬品の販売が可能になるため、企業にとって大きな戦力に。国による医療費抑制の施策によりセルフメディケーションが推進されるなか、地域医療のサポート役として、ニーズも高く、医療関係の事務職のほか、小売業やドラッグストア、薬局などへの就職・転職を考えている方に人気の資格です。
登録販売者の仕事内容は医薬品の販売のほかにも、お客様への情報提供やご相談に対する対応・アドバイスも重要な仕事の1つ。購入者の視点に立って、医薬品の適切な選択を行えるように手助けすることも求められます。
登録販売者になるには、例年8~12月頃に行われる各都道府県で実施される登録販売者試験に合格する必要があります。全国どこで受験してもOK、受験資格もありませんので、どなたでもチャレンジできます。

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