• 公開日:2020/06/01

保育士の必要性が叫ばれるなか、保育士を目指そうと考えている人も多いことでしょう。保育士養成校に通わずに保育士になるためには、保育士試験に合格する必要がありますが、誰にでも受験できるものなのでしょうか。また、難易度がどのくらいなかも気になるところです。

今回は、保育士試験の受験資格や難易度などを解説します。必要な実務経験や勉強方法についても紹介するので、保育士を目指している人はぜひ参考にしてください。

保育士試験とは

保育士試験は、国家資格である保育士資格を取得するための試験です。保育士は専門知識や技術をもちいて、子どもに対する保育をおこないます。保育士を養成する学校を卒業していない場合でも、保育士試験に合格すれば資格を取得することが可能です。

試験内容

保育士試験は、筆記試験9科目と実技試験2分野(3分野のうち2分野を選ぶ選択制)で構成されています。保育士試験に申し込む受験申請の時点で、実技試験の分野を決めます。「保育実習」の科目については、筆記と実技の両方の試験がおこなわれます。

筆記試験はマークシート方式で、100点満点中60点以上の得点で合格です。ただし、教育原理及び社会的養護はそれぞれ50点満点とされ、30点以上の得点で合格となります。筆記試験の全科目に合格できないと、実技試験には進めません。

筆記試験で合格した科目は、合格した年を含めて3年間有効なので、全科目に合格できなかった場合は、期限内に不合格科目のみを再受験することになります。

試験日程

保育士試験は毎年2回おこなわれ、前期と後期の日程があります。筆記試験は連続する2日間、実技試験は1日です。令和元年(平成31年)の場合、前期の筆記試験は4月20、21日、実技試験は6月30日におこなわれました。また、後期の筆記試験は10月19、20日、実技試験は12月8日です。

ただし、自然災害等の発生により試験を開催できなかったときは、再試験はおこなわれないことになっています。保育士試験を受験する際は、最新の情報をよく確認しましょう。

保育士試験の受験資格は「最終学歴」で変わる

保育士試験の受験資格は、最終学歴ごとに細かく定められています。そのうち1つでも条件を満たしていれば、保育士試験の受験が可能となります。以下で、受験資格の条件を詳しく見ていきましょう。

大学、短大、専門学校卒

大学卒や短大卒の場合、保育士と関係がない学部や学科の出身でも受験資格があります。専門学校卒の場合は、別途条件があるため注意が必要です。その条件とは、学校教育法に基づく専修学校の専門課程(修業年限2年以上のものに限る)を卒業していることです。

高卒

高卒の場合は、卒業した年度によって受験資格の有無を判断します。平成3年3月31日以前に高校を卒業している場合、または平成8年3月31日以前に高校の保育科を卒業している場合は、保育士試験の受験資格があると認められます。

平成3年4月1日以降に高校を卒業している場合は、児童福祉法第7条に定められている児童福祉施設での、2年以上かつ2,880時間以上の実務経験が必要になります。

中卒

中卒の場合、保育士試験を受験するには、児童福祉法第7条に定められている児童福祉施設での、5年以上かつ7,200時間以上の実務経験が必要になります。中卒から保育士を目指すなら児童福祉施設で勤務した実績が必要ですが、高卒認定を取得して保育士の養成学校に通うという方法もあります。

大学、短大、専門学校在学中・中退

大学や短大に在学中の人や中退した人も、保育士試験を受験できる可能性があります。大学なら、在学中、中退ともに、2年以上の在籍と62単位以上を修得済みであることが条件です。短大は在学中かつ「年度内に卒業すること」が条件となります。中退した人は、基本的には受験資格はありません。

さらに、専門学校についても、学校教育法に基づいた専修学校の専門課程(修業年限2年以上のものに限る)に在籍している場合、保育士試験の受験が可能です。中退した人は、基本的には受験資格はありません。

受験資格を得るための実務経験とは

保育士試験の受験資格を得るには、児童福祉法第7条に定められている児童福祉施設で実務経験を積む必要があります。具体的には、以下の12施設が該当します。

  • 助産施設
  • 乳児院
  • 母子生活支援施設
  • 保育所
  • 幼保連携型認定こども園
  • 児童厚生施設(児童館)
  • 児童養護施設
  • 障害児入所施設
  • 児童発達支援センター
  • 児童心理治療施設
  • 児童自立支援施設
  • 児童家庭支援センター


なお、通勤できる範囲内にこれらの施設がない場合、認可外の施設(「受験資格認定基準」に該当する施設・事業)で実績を積んで「受験資格認定」の手続きをおこない、保育士の受験資格を得ることも可能です。

保育士試験の難易度

平成30年度の保育士試験の結果をみると、受験者数は6万8,388人、合格者数は1万3,500人となっており、合格率は約19.7%です。それ以前の結果をみても、筆記試験の合格率は20%弱で推移しています。一方、実技試験の合格率は80%以上となっているため、保育士試験合格のためには筆記試験の対策がポイントだといえます。

合格率が20%弱と聞くと難関試験のように思えるかもしれません。しかし、保育士試験は年2回開催されていたり、筆記試験は合格した年を含めて3年間有効であるなど、合格のチャンスが多い試験です。そのため、コツコツ勉強して準備すれば、合格できる可能性は十分あります。

  • 参考:保育士試験の実施状況(平成30年度)|厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/000501893.pdf)
    参考:保育士試験の概要 |厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000088256.pdf)

保育士試験のためのおすすめの勉強法

保育士試験に合格するには、どのように勉強したらいいのでしょうか。保育士試験のためのおすすめの勉強法を紹介します。

筆記試験のポイント


まずはテキストを一通り読む

保育士試験の筆記試験対策を始める際は、最初にテキストを一通り読みましょう。いきなり練習問題を解くのではなく、まずは基本的な知識を頭に入れることが大切です。自分に合ったテキストを1冊用意し、しっかり読み込んでください。


過去問題にチャレンジしてみる

ある程度勉強が進んで練習問題にも慣れてきたら、過去問題にチャレンジしてみると効果的です。過去問題は公式サイトで公開されているほか、過去問題集としてまとめられたものも販売されています。


試験内容の改訂に注意する

保育士試験の内容は年度によって改訂されることもあるため、注意が必要です。たとえば、 令和2年以降の試験では一部の科目の名称が変更になると発表されています。最新情報を常にチェックし、新しい試験内容に対応できるようにしましょう。

実技試験のポイント


実技は自分の得意分野を選択する

実技試験の分野は、自分の得意なものを選ぶことがポイントです。たとえば、歌やピアノが得意なら「音楽に関する技術」、絵画が得意なら「造形に関する技術」、読み聞かせに自信があるなら「言語に関する技術」を選ぶといいでしょう。無理に不得意なものを選択する必要はないので、自分の強みを活かせる科目を選んでください。


芸術的な表現よりも子どもの興味や共感を意識する

実技試験で大切なのは芸術的な表現ではなく、子どもの興味や共感を集めることです。実技試験は人前でおこないますが、発表会やコンクールとは異なります。子どもを楽しませられる内容を意識することが大切です。


人前で緊張する人は家族や友人の協力をあおぐ

人前で実技を披露するのが苦手な場合は、家族や友人の協力を得て練習するといいでしょう。ぶっつけ本番でなければ、緊張も少しは和らげることができます。試験当日も服装は自由なので、練習するときも普段着で問題ありません。

保育士の将来性

「働き方改革」や「待機児童問題」といった社会的背景により、保育士の需要は高まっています。保育施設はもちろん、デパートやスポーツクラブなどの一時預かり所でも保育士は必要とされているのです。

また、核家族化によって保護者が育児について気軽に相談できる環境も少なくなっています。そのため保育士は、保育のプロとして頼られる機会が今後ますます増えていくでしょう。加えて、保育士はAIやIT技術で代替できない仕事なので、将来的にも一定の需要が見込めます。

まとめ

一定の条件を満たしていれば、誰でも保育士試験を受験できます。ただし、保育士試験に合格するには、保育について学び、知識や技術を身につけなければなりません。子どもを預かり、育児のサポートをするという重要な仕事に就くからには、きちんと勉強して試験にのぞむようにしましょう。

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