• 公開日:2020/06/01

国家資格のひとつである保育士は、一生ものの資格として人気があります。もともと子どもが好きな人はもちろん、自身が親になって子育てをするなかで、保育士という仕事に興味を持つ人も多いでしょう。近年たびたび話題となる保育士の不足や待機児童問題もあり、保育士の需要はますます高まる傾向にあります。

保育士資格を取得するためには、通学だけでなく、通信教育や独学で学ぶことも可能です。子育てが落ち着いてからチャレンジすることもできるため、幅広い年代の人におすすめの資格といえます。この記事では、保育士の資格について、資格を取得する方法やメリットなどを詳しく説明します。これから資格の取得を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

保育士とは

保育士とは、「子どもの保育」ならびに「保護者に対して子育てに関する指導を行う」ことを目的とした国家資格です。乳幼児期の保育は子どもの人格形成に大きく影響するため、たんに子ども好きというだけでは保育士にはなれません。

子どもを預かり、ケガや事故のないよう見守りながら長い時間を共に過ごすのは、とても責任の重い仕事です。また、子どもたちが無事に成長できるように、ときには保護者に厳しいことを言わなくてはならないこともあるかもしれません。そのためには保育についてきちんと学び、保育士の資格を取る必要があるのです。

保育士の仕事内容

保育士のもっとも一般的な就業場所は「保育園(※児童福祉法に基づく正式名称は「保育所」)」です。園によって異なりますが、多くは朝7時頃から夜8時頃まで、0~6歳の未就学児の面倒を見ます。食事や排泄など身のまわりの世話をはじめ、年齢に応じて一緒に散歩や外遊び、お遊戯をしたり、読み聞かせなどを行う仕事です。一人ひとりの子どもがその日どのように過ごしたか、体調の変化がなかったかなどを保護者への連絡ノートに記録し、迎えに来た保護者に子どもを引き渡して一日を終えます。

保育士は子どもたちの安全を守るため、事故の防止や体調の変化など、広く注意の目を向けなくてはなりません。また、子どもたちの社会性を育むため、一人ひとりの個性を尊重しながらも、教え導いていく必要もあります。可愛らしい子どもたちと過ごす楽しそうなイメージとは裏腹に、精神的にも体力的にもハードな仕事といえるでしょう。

保育士と幼稚園教諭の違い

保育士と幼稚園教諭は、未就学児の世話をするという点では同じですが、内容は全く異なります。保育園は厚生労働省管轄、幼稚園は文部科学省管轄です。つまり、保育園は福祉施設、幼稚園は学校に位置付けられているのです。幼稚園は就学に備えての教育を行う場なので、幼稚園教諭が接するのは基本的に3~6歳の幼児に限られます。

また、資格の面でも違いがあります。保育士は児童福祉法で定められた国家資格の一種で、資格自体に有効期間はありません。一方、幼稚園教諭は教育職員免許法による教員免許となります。教員免許には有効期間があり、免許状更新講習の受講・修了が義務付けられているのです。

保育士を目指せる年齢

保育士試験の受験には年齢の上限がないため、保育士を目指すのは何歳からでも構いません。社会に出て別の仕事をしながら、通信教育などを利用して保育士を目指す人もいます。

ただし、保育士試験の受験資格は、高校を卒業した年度などによって違いがありますので注意が必要です。詳しくはあとの項目を参照してください。

保育士を高卒・中卒から目指す方法

保育士の試験を受けるには、基本的に大学や短大などへの進学が必要です。では、最終学歴が高卒あるいは中卒の場合はどうしたらいいでしょうか。以下では、高卒・中卒からどのようなルートで保育士を目指すべきかを説明します。


保育士養成学校に入る

ひとつは、保育士養成学校に入学する方法です。保育士養成学校とは、厚生労働省が指定する大学、短期大学、専門学校のことで、保育に関する指定科目を履修しして卒業すると保育士資格が取得できます。養成学校の受験資格は学校により異なりますが、多くは高校卒業以上の学歴が必要です。

高校を卒業していない場合は、文部科学省が行う高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)に合格する必要があります。


保育士試験を受験し、資格の取得を目指す方法。

もうひとつは保育士試験を受験して、資格の取得を目指す方法です。保育士試験の受験資格を得るには、いくつかの条件があります。まず、1991(平成3)年3月31日までに高校を卒業している場合、または1996(平成8)年3月31日までに高校の保育科を卒業している場合は受験可能です。また、保育所や児童養護施設など、児童福祉法第7条に基づく施設での一定の勤務経験も受験資格として認められています。(2019年記事作成時点)

保育士の資格を取得する方法

保育士の仕事をするには、必ず保育士の資格が必要となります。資格を取る方法のひとつは、厚生労働大臣が指定する保育士養成学校で学び、卒業する方法です。また、資格試験に合格して資格を取得する方法もあります。どちらの場合も年齢制限はありませんが、受験するには条件があるため注意が必要です。

ここでは、保育士の資格を取得するための方法について説明します。

資格取得のための2つの方法

前述したとおり、保育士資格を取るには、2つの方法があります。1つ目は、厚生労働大臣が指定する保育士養成学校で資格取得に必要な科目を履修することで、卒業と同時に資格を取得できます。保育士養成学校には通信制もあり、通学する場合と同様、必要な科目を履修すれば卒業と同時に保育士資格が取得可能です。

もう1つは、保育士試験の受験資格を満たしたうえで受験し、合格する方法です。働きながら、あるいは子育てをしながらなど、限られた時間での受験対策には通信教育がおすすめです。

ユーキャンの保育士講座なら、ポイントを絞ったオリジナル教材で効率よく学ぶことができます。そのため、忙しい人にピッタリの受験対策といえるでしょう。

保育士試験について

次に、保育士試験の概要を説明します。

これから受験する人が知りたいことは、主に受験対策ではないでしょうか。ここでは試験の難易度や試験内容、合格するためにするべきことを紹介します。試験の概要をつかんでおけば、勉強もスムーズに進められます。ぜひ参考にしてください。
また、試験勉強を始める前に、受験資格や保育士の適性についても確認しておきましょう。

保育士試験の資格・難易度

保育士試験は、毎年6~7万人が受験する人気の資格です。保育とは関係のない大学や短大を卒業した人、条件によっては中卒、高卒でも受験できます。 試験は、保育に関する知識を問う筆記試験と、実際の仕事で必要な技能を見る実技試験があります。全科目それぞれ6割以上の得点で合格となります。保育士養成学校で学んだ人は、保育士試験を受ける必要はありませんが、それ以外の人は試験を受けて合格することが資格取得の条件です。

試験はまず筆記から行われます。マークシート方式で、8教科9科目から出題されます。合格ラインは各科目6割以上なので、100点満点中60点以上(教育原理および社会的養護は50点満点中30点以上)をとらなくては合格できません。筆記試験の全科目に合格してはじめて実技試験に進めます。実技試験は「言語に関する技術」「音楽に関する技術」「造形に関する技術」から2分野を選択し、それぞれ50点満点中30点以上取れれば合格です。

保育士試験は、合格率が約2割といわれる難関です。筆記試験で全科目6割以上の得点を目指すのは大変なことかもしれません。ただし、合格した科目については、その年を含めて3年間の有効期間が認められています。合格率を見ると難易度が高く感じがちですが、通信教育でも取得しやすい資格です。

なお、幼稚園教諭免許、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士のいずれかの資格を持っている人は、一部の科目が免除されます。免除申請には、幼稚園教諭免許状や登録証などのコピーが必要です。

受験資格と試験内容について

保育士試験の主な受験資格は以下のとおりです。(2019年記事作成時点) いずれかの条件を満たせば受験可能です。性別の制限や年齢の上限などは設けられていません。

  • 大学、短大、専門学校などを卒業した人(条件を満たせば在学中の受験も可能)
  • 1991(平成3)年3月31日までに高校を卒業した人
  • 1996(平成8)年3月31日までに高校の保育科を卒業した人
  • ・上記以外の人で高校卒業後に児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設で、2年以上かつ2,880時間の実務経験がある人
  • 中学卒業後に児童福祉法第7条に基づく児童福祉施設で、5年以上かつ7,200時間の実務経験がある人
  • 受験資格については、他にも外国の学校を卒業した場合などの規定がありますので、一般社団法人 全国保育士養成協議会 保育士試験事務センター(https://www.hoyokyo.or.jp/exam/qualify/detail.html)に必ずご確認ください。


筆記試験の出題内容は以下の9科目です。(2019年後期試験)

  • 1科目目:保育の心理学
  • 2科目目:保育原理
  • 3科目目:児童家庭福祉
  • 4科目目:社会福祉
  • 5科目目:教育原理
  • 6科目目:社会的養護
  • 7科目目:子どもの保健
  • 8科目目:子どもの食と栄養
  • 9科目目:保育実習理論

保育士試験は年2回、全国の各自治体にて開催されます。試験日は4月(前期)と10月(後期)です。受験申請受付は、試験日の3~4カ月前です。
詳しい日程などは、一般社団法人 全国保育士養成協議会 保育士試験事務センターのHP等でご確認ください。

保育士に向いていると考えられる性格と適性は

保育士になる人は、子どもの安全を守るという責任感を持っていることが重要です。保護者から子どもを預かる間、ケガや事故がないよう十分に注意しなければなりません。もし保育中の子どもに体調の変化が見られた場合には、迅速かつ的確な処置が求められます。

自分自身の健康管理ができるかどうかも、保育士の大切な要素です。免疫力の弱い子どもたちと接するため、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防には人一倍注意すべきでしょう。また、子どもたちと遊ぶのは思いのほか体力を使います。日頃からからだを鍛え、健康を維持することが大切です。

試験合格のためにできること

まずは筆記試験をクリアするために、苦手分野をなくすようにしましょう。すべてを完璧に覚えられなくても6割以上解答できれば合格が期待できます。ポイントをしっかりと押さえながら着実に学んでいきましょう。

実技試験では、目の前に子どもがいる様子をイメージすることが大切です。試験会場では緊張してしまいがちですが、日頃から子どもたちをイメージしつつ練習を重ねることで、試験当日も実力を発揮できるでしょう。

保育士になることのメリット

保育士は毎年多くの人が受験する人気の資格です。大学や短大などで保育を学ぶ人を合わせると、さらに多くの人が保育士を目指していることになります。保育士の資格は、なぜこんなに人気があるのでしょうか。

ここでは、保育士資格を取得するメリットについて説明します。

自分のライフプランに合わせて資格取得が可能

保育士は受験資格さえ満たしていれば、年齢や性別に関係なく取得を目指せる資格です。仕事や家事、育児をしながら、空いた時間で勉強して資格を取得する人も大勢います。また、定年後や子育てが終わってから、第二の人生の目標として保育士受験を志すことも可能です。受験対策には通信教育もあり、自宅で勉強できます。自分のライフプランに合わせて資格取得が目指せるのは、保育士資格のメリットといえるでしょう。

将来性がある

慢性的な人材不足や待機児童問題など、保育士の求人は増加傾向にあるといえます。自身の子育ての経験を活かすことができるため、年齢を重ねた人でも歓迎される職業です。活躍の場が広いことや将来性があることなども、保育士資格を取得するメリットといえます。

保育士の就労先としてまず挙げられるのは「保育園」です。保育園には公立・私立以外に、認可・認可外の区分があります。保育士資格と幼稚園教諭の免許の両方を持っている場合には、幼稚園と保育園を一体化した「認定こども園」でも就業が可能です。どの職場でも女性が多い傾向がありますが、近年では男性の保育士も増えてきています。

保育士が働ける場所は、保育園以外にもあります。託児所、乳児院、児童館、児童養護施設、母子生活支援施設など、子どもの福祉に関わるさまざまな施設で、保育士が求められているのです。また、商業施設内のキッズルームや企業内の託児施設などで働く保育士もいます。そのほか、小児病棟での院内保育、産婦人科や助産施所で新生児のケアや子育てサポートを行うこともできます。

働き方もさまざまで、正規職員のほか派遣やパートなど、ライフスタイルに合わせて選択することが可能です。また、顧客の自宅を訪問して子どもの世話をするベビーシッター、自宅で子どもを預かる保育ママなど、保育施設以外で独立した立場でフリーランスとして働く保育士もいます。

年収と給与は

保育士の平均年収は約340万円となっています。就業場所やキャリアによっては、平均より少ない人もいれば多い人もいます。しかし、共通しているのは、子どもの成長に関わることで「やりがい」を感じている人が多いということです。

また、保育士は一生ものの国家資格なので、長期的に安定して働くことができます。また、就業できる場所が多様で、求人も多いため、就職には困らない資格だといえます。

  • 参考:内閣府子ども・子育て本部 平成30年度子ども・子育て支援新制度 市町村向けセミナー資料(https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/administer/setsumeikai/h300820/pdf/s1-1.pdf#search='%E5%86%85%E9%96%A3%E5%BA%9C+%E5%B9%B3%E6%88%9029%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%A3%AB%E5%8F%8A%E3%81%B3%E5%B9%BC%E7%A8%9A%E5%9C%92%E6%95%99%E8%AB%AD%E3%81%)

保育士としてのキャリアアップ

保育士の人材不足を解消するために、2017年度から「キャリアアップ研修」という制度が導入されました。保育士の昇格・処遇改善のための制度で、保育士経験が約3年以上の人を対象にしています。 研修の目的は、「幼児保育や食育、保護者支援など各分野でのリーダー的職員の育成」です。研修に参加することで、保育士としてのキャリアアップが目指せます。

キャリアアップ研修は全国の自治体で実施されています。修了証は全国で有効なため、転職や復職時に活かすことが可能です。

まとめ

保育士を志すことは何歳からでも可能なので、仕事や家事と両立しながら資格の取得を目指せます。ただし、保育士として働くには、合格率2割程度といわれる国家試験に合格することが必要です。受験対策には、自宅にいながらマイペースで学べる通信講座を利用してみてはいかがでしょうか。

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