数々の資格が世の中にはありますが、その中でも安定した職業である電気・インフラ系の仕事に関係する資格を取得したいと考えている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、電気・インフラ系の資格を取得したい人向けに、資格の種類や取得するメリット、電気・インフラ系の仕事のデメリットなどを紹介します。電気・インフラ系の資格を取得したい場合に、ぜひお役立てください。

なお、人気講座ランキングは2024年1月~11月のユーキャンHP上での受講申込数をもとに作成しています。

電気・インフラ系資格
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電気・インフラ系の資格とは

電気・インフラ系の資格とは、電気や設備工事の管理や施工に必須の資格です。電気や設備の工事に必要な資格以外にも電気設備を管理するために必要になる資格もあります。その範囲は広く、DIYで行う住宅リフォームなども電気・インフラ系の資格がなければ法律違反になる可能性があります。

また、電気・インフラ系の資格は非常に種類が多いという特徴があります。なかには受験資格が必要なものもあり、難易度がそれぞれの資格ごとに異なる点に注意が必要です。難易度の高い資格の方が専門的な領域の電気・設備工事が可能になる場合が多いです。

おすすめの電気・インフラ系資格5選!

第二種電気工事士

電気工事士は、電気に関する資格のなかで最も一般的な資格です。国家資格であり、第二種電気工事士と、その上位資格である第一種電気工事士があります。初心者の場合は第二種電気工事士からチャレンジすることがおすすめです。

第二種電気工事士は受験資格は特になく、誰でも受験できます。また、独学でも十分に合格を目指せる可能性の高い資格です。第二種電気工事士を取得すると、小規模な店舗、一般住宅、事務所などの配線工事や電気設備工事を行うことができます。

ただし、第二種電気工事士の資格を取得して工事で扱える電圧は600Vまでとなります。それでも、第二種電気工事士を取得していると就職の際に有利になることは間違いありません。毎年10万人以上が受験する人気の資格で、毎年多くの第二種電気工事士が誕生しています。合格率は学科試験が60%前後、技能試験は70%程度です。

第二種電気工事士を取得するメリット

第二種電気工事士を取得することで、住宅や小さな店舗などの電気工事を行えるようになります。また、電気工事における現場代理人として活躍することも可能です。そのほか、仕事以外でもDIYで電気工事を行うなど、プライベートでも活用できます。

電験三種

電験三種とは、第三種電気主任技術者試験のことです。電験には一種、二種、三種があり、一種の難易度が一番高くなっています。そのため、電験三種は、電気主任技術者を目指す人が最初に挑戦する資格試験、という位置づけにあります。ただし、合格率は10%以下と難易度は高めで、専門的な知識の習得が必要です。

資格を取得することで、受電設備や配線等、電気設備の保安監督ができるようになります。また、電気設備を設けている事業主は、電気主任技術者を保安監督者として選任しなければならないことが法令で義務づけられています。電験三種は社会的にも認知度と評価が高く、資格そのものが電験(でんけん)という名称で呼ばれることもあります。

電験三種を取得するメリット

電験三種を取得すると、電気に関する専門的な技術を有する技術者として認知されるため、社会的な信頼が高まります。また、電気主任技術者として仕事ができることはもちろんですが、電気・インフラ系の仕事への就職や転職に有利になります。

電験三種は一般的にみても難関試験にあたるため、合格して資格を取得すると需要の高い人材になれるでしょう。

危険物取扱者

危険物取扱者は、ガソリンなどの石油類、印刷インク、金属粉など「燃焼性の高い物品」危険物を大量に「製造・貯蔵・取扱」する場所で不可欠な国家資格。危険物は取り扱いを間違えれば、火災発生などにつながる恐れがある一方、日本の産業や私たちの暮らしに欠かせない重要な物品でもあるため、正しい知識で危険物の取扱いや管理を行う必要があります。

危険物取扱者は、他の国家試験と比べて受験のチャンスが多いのが大きな特徴です。合格ラインは各科目で60%以上の得点と、満点を狙う必要はありませんが、1科目でも基準を下回ると不合格に。バランスのよい試験対策が必要です。試験はマークシート方式で、記述問題や実技試験、論述や面接はなし。乙種でいずれかの類を取得すると、次の試験から他の類を取得する際の負担が軽減され、甲種取得への足がかりにもなります。

危険物取扱者を取得するメリット

危険物取扱者を必要とする企業では、事業規模に見合った数の有資格者の配置が法令で定められ、大企業であるほど、多くの人員が必要に。幅広い業界でニーズがあり、就職・転職にも役立ちます。危険物取扱者は即戦力として評価され、企業によっては資格手当や昇給・昇格にもつながりやすくなります。60歳でも求人数が多く、幅広い年代で安定したニーズがあるため、定年後の備えとしてもおすすめです。

二級ボイラー技士

ビルやマンション、病院や学校など、冷暖房を使用している建物の空気調節を管理するボイラー技士は、今や建物のほとんどが冷暖房を完備している中で、有資格者は日本全国でニーズが途切れない有力な国家資格です。

二級ボイラー技士試験は学歴や実務経験など問わずどなたでも受験可能です。実務経験のない方は、試験合格後に所定の実技講習を修了してからの免許発行となります。試験は筆記試験のみで、試験形式は解答しやすい択一式。実技試験や面接試験はありません。合格基準は、各科目40%以上の得点で、合計点が60%以上であること。合格率は例年50%程度と、国家資格のなかでは比較的高めです。

二級ボイラー技士を取得するメリット

ボイラー設備は資格がなければ扱えないため、「ボイラー技士」「ビル管理」「空調」などの求人は多く、有資格者は求められています。即戦力として評価され、昇進・昇給や資格手当も期待でき、就職・転職の際の強い武器にもなります。一度資格を取ってしまえば、書き替えの必要がない生涯役に立つ終身資格です。ボイラー技士の仕事は管理点検のような軽作業が中心で、肉体的な負担が少ないのため、中高年の求人も多数みられ、定年後対策としても人気です。

QC検定3級

品質管理検定(QC検定)は、品質管理(Quality Control)に必要な基本の知識や実践スキルなどを証明する検定試験です。安全で品質が優れた製品・サービスの提供は、顧客の満足や企業の信頼に直結するため、メーカーや食品産業、物流業界などを中心に、QC検定の受検を従業員​に推奨したり、社内評価や社員教育に取り入れたりする企業が増加しています。

QC検定3級の試験は解答しやすい選択式。合格ラインは総合得点率70%以上、なおかつ、手法分野・実践分野ともに得点率50%以上と満点を取る必要はありません。合格率は平均で約50%と高めです。年2回合格のチャンスがあり、第40回試験(2025年9月頃実施)からはCBT方式が導入されます。

QC検定3級を取得するメリット

QC検定は1級~4級にわかれており、その中で、最多の受検者数である3級は、品質管理の基本を習得していることを証明します。QC検定3級取得で身につく品質管理の基本や業務効率、品質が改善の知識は、幅広い分野・業種求められ、資格取得により活躍の場が広がります。社内での昇進・昇給、製造業への転職を目指す際の強みにもなります。

電気・インフラ系の資格を取得して仕事をするメリット

電気・インフラ系の資格を取得すると、さまざまなメリットがあります。活躍できる場が広がるため、就職や転職に有利になるでしょう。ここでは、電気・インフラ系の資格を取得して仕事をするメリットについて解説します。

活躍できる場が多い

電気・インフラ系の資格を取得することで、活躍できる場が広がります。たとえば、ビルをはじめ、食品メーカーの工場など、電気・設備系の施設や機械は多くの場所に設置されています。それらの設備の整備をするためには電気工事士などの資格が必要です。中でも、電気はあらゆる場所で使用しているため、電気工事士の活躍の場は非常に多いでしょう。

業務独占資格である

本記事で紹介した電気工事士、電験三種、ボイラー技士は、業務独占資格です。業務独占資格とは、資格を持っている人しか携われない業務を独占的に行える資格のことです。そのため、希少性が高く、仕事に困ることが少ないというメリットがあります。資格を取得すること自体に、価値があるといえます。

インフラにかかわる仕事なので需要はなくならない

電気・インフラ系の仕事は生活の基盤を支えるインフラにかかわる仕事のため、常に需要があります。不況や社会情勢に関係なく、安定していることもメリットといえるでしょう。そのため、電気・インフラに関する技術を身につけることで、一生その技術を活かした仕事ができます。長期的な目線で資格取得を目指すのもよいでしょう。

電気の配線や機械いじりが得意になる

電気工事士や電験三種を取得することで、電気の配線や機械いじりが得意になります。電気工事士や電験三種を取得すれば知識やスキルを活かせるため、楽しく仕事ができます。元から電気・インフラ系の作業が得意な人もいれば、資格を取得する過程でその分野に詳しくなる人もいるでしょう。

資格取得を通じて、電気の配線や機械いじりが得意になることで、電気・インフラ系の仕事自体がおもしろくなります。

電気・インフラ系の資格を取得して仕事する3つのデメリット

電気・インフラ系の仕事にはデメリットもあります。労働時間がながく、まとまった休みを取りづらいことなどが挙げられます。ここでは、電気・設備系の仕事のデメリットについて解説します。

労働時間がながい

電気・インフラ系の仕事は労働時間がながいことがデメリットといえるでしょう。なぜなら、電気・インフラ系の仕事は現場に向かう仕事が多いため、移動時間が発生するからです。移動に1~2時間かかる現場もあり、職場と現場を往復するとなると、さらに労働時間がながくなります。

土日祝日も仕事になることが多い

電気・インフラ系の仕事はインフラにかかわることが多いため、土日祝も需要があります。そのため、電気・インフラ系の仕事は四六時中必要とされます。基本的に土日祝も稼働することが多いです。正月やお盆なども電気は必要なので、一般的には人がまとまった休みをとる期間も仕事になる場合が多くなります。

電気工事は命にかかわることがある

電気工事は命にかかわることもあり、危険と常に隣り合わせの仕事です。一般家庭に流れている100Vの電気でも命を落とすことがあります。そのため、電気工事は非常に危険な仕事であることを認識する必要があるでしょう。電気関係の仕事をしていて命を落とすリスクもあります。

電気・インフラ系の資格を取得すると一生役に立つ

本記事で紹介した電気工事士や電験三種、ボイラー技士は業務独占資格です。そのため、資格を取得すると、一生役に立つといえるでしょう。仕事自体もインフラに不可欠ですので、常に需要があります。就職や転職の際もアピール材料として活用できます。

資格を取得するには勉強して受験する必要がありますが、その分、費用対効果が高いことが電気・インフラ系資格の特徴です。ぜひ資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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