• 更新日:2025/07/03
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FP3級取得で年収は上がる?収入面以外のメリットは?この記事では、FPの仕事内容や働き方、FP3級を取得するメリットについて解説します。ぜひ参考にしてください。

FP3級を取得しても「年収が劇的に上がる」わけではない?

FP3級を取得しただけでは、大幅な年収アップは期待できません。そもそもファイナンシャル・プランニング技能検定(以下FP技能検定)には、1級・2級・3級の等級があり、FP3級は「入門レベル」に位置付けられています。

FP3級は「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」であれば誰でも受検できることから、取得しても年収アップにはつながりにくいといえるでしょう。一方、FP2級は「3級FP技能検定の合格者」「FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者」といった要件を満たさなければ受検することができません。

FP3級が実技、筆記ともに9割近い合格率であるのに対し、FP2級は5割前後となっており、試験の難易度が格段に上がっていることがわかります。会社によっては、FP2級やFP1級を取得することで、資格手当の支給対象となる場合があり、収入を増やすことにも直結します。

FP3級を取得する「本当の価値」とは?年収以外のメリット

FP3級を取得しても、年収アップが期待できないケースが大半です。それでも、FP3級に挑戦する意味はあるのでしょうか。ここでは、FP3級を取得する意義や年収以外のメリットについて解説します。

金融知識・家計管理能力が身につく

金融知識や家計管理能力を身につけられるのは、FP3級を取得する大きなメリットです。効率的な資産形成やリスク管理ができるようになると、生活の基盤も安定し、お金に関する不安を軽減できます。

例えば、毎日の入出金を適切に管理することで、収入と支出のバランスを考えながら生活の質の向上が図れます。また、NISA制度を活用した資産運用や、iDeCoをはじめとする年金制度への理解が深まれば、老後の人生設計について選択肢が広がります。

お金の専門用語やニュースが理解できるようになる

社会情勢とお金の関連性を理解し、実生活への影響まで考えられるようになる点も、FP3級を取得するメリットです。住宅ローンや教育資金、年金制度など、お金に関する問題は多岐に渡るため、身近なところに悩みを抱えている人がいるかもしれません。そんなとき、FP3級で学んだ知識があれば、問題に直面している家族や友人をサポートすることができます。

FP2級・AFP資格への「最初のステップ」となる

FP3級の受検は、上位資格の取得に向けた最初のステップとなります。FP3級の次に目指すべき資格としては「FP2級」「AFP資格」などが挙げられます。FP2級にはいくつかの受検資格が設けられていますが、FP3級の取得が要件の1つとなっています。

3級のFP技能検定を受けずに2級に挑戦することもできますが、FP3級の知識が不十分だと、FP2級を十分に理解できず、資格取得を挫折することになりかねません。

AFP資格は「AFP認定研修」を修了し、指定された試験に合格することで取得できます。AFP認定者となるためには、日本FP協会への登録が必要です。また、2年ごとの更新手続きが必須となっており、常に知識をアップデートすることが求められます。

FP3級の知識が活かせる仕事・職場は?(年収と紐づけて解説)

FP3級レベルの知識が役立つ仕事としては、証券会社や銀行などの金融業をはじめ、保険業、不動産業などが挙げられます。厚生労働省が発表した「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」をもとに、これらの業種別の年収を見ていきましょう。

金融業・保険業 不動産業・物品賃貸業
年収 492.7万円 445.9万円
年齢 43.7歳 43.3歳
勤続年数 13.9年 10.4年

上記はすべての年齢を対象とした男女計のデータです。産業別では「電気・ガス・熱供給・水道業」の525万円がもっとも高く、次いで「金融業・保険業」の492.7万円となっています。不動産業・物品賃貸業の445.9万円も、産業全体の平均よりは高い数値であることがわかります。

年齢や勤続年数、会社の規模によって年収は変わるため、あくまで参考値となりますが、FP資格は平均年収の高い業界で役立つ資格といえるでしょう。

FP3級保有者の「平均年収」はどれくらい?(統計から読み解く)

FP3級保有者だけの正確な統計はないため、先ほどの厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」を参考に、くわしく読み解いていきましょう。

金融業・保険業(男性) 金融業・保険業(女性)
年収 617万円 388.3万円
年齢 43.8歳 43.6歳
勤続年数 15.7年 12.4年

FP3級の資格が役立つ金融業・保険業では、男性の平均年収が617万円と、すべての産業のなかでもっとも高い数値でした。一方、女性の平均年収は388.3万円で、約230万円の差があります。また、年代別に見た平均年収は以下のとおりです。

区分 男性(年収) 女性(年収)
20~24歳 約310.6万円 約293.2万円
25~29歳 約391.7万円 約329.8万円
30~34歳 約519.0万円 約359.8万円
35~39歳 約615.8万円 約398.5万円
40~44歳 約717.2万円 約423.7万円
45~49歳 約804.4万円 約424.7万円
50~54歳 約790.4万円 約426.4万円
55~59歳 約708.0万円 約421.7万円
60~64歳 約513.2万円 約363.0万円

年代別では、男性が年収のピークを迎えるのが40代後半で約804.4万円、女性は50代前半で約426.4万円となりました。男女ともに年齢が上がるにつれて年収も増加する傾向が見られましたが、これには経験や専門スキルが関係していると考えられます。

例えば、FP3級に加えて、証券アナリストや宅地建物取引士、簿記などの他の資格、高度な営業スキルやマネジメント経験など、プラスαのスキルや実績は年収アップに直結する要素です。さらに、勤務先の規模や業態も重要な要因です。大手企業や特定の専門分野に特化した企業では、中小企業よりも高い給与水準が期待できます。

FP3級から年収アップを目指すには?(次のステップ)

FP3級から年収アップを目指すには、続けてFP2級・AFP資格を取得するのが効果的です。「○級ファイナンシャル・プランニング技能士」は名称独占資格となっているため、資格を保有していなければ公式に名乗ることはできません。

また、簿記、社会保険労務士、宅地建物取引士といった関連資格に挑戦することで、担当できる仕事の幅も広がります。FPとしてキャリアアップするには、実務経験を積み、専門性を高めることも大切です。経験や知識がどれだけあるかも年収を左右する大きなポイントとなります。難易度の高いFP2級を取得できれば、顧客からの信頼も得やすくなり、難しい案件を任せてもらえるチャンスも増えてきます。

2級FP技能検定に合格し、AFP認定研修を修了すると、AFP認定者の要件を満たすことができます。AFP資格は、日本FP協会への登録と2年ごとの更新が必要となるため、維持コストを確認したうえで申込むようにしましょう。

まとめ

FP3級の資格取得で年収アップを目指すのは簡単ではありません。しかし「金融リテラシーを高めたい」「金融・不動産業界で活躍したい」と考えている方には、おすすめの資格です。FP3級取得後は、ぜひ上位資格であるFP2級にもチャレンジしてみましょう。

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生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
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