【FP2級 年収】キャリアアップに必須?知っておきたい現実と仕事別の給料
- 更新日:2025/07/03
FP資格は2級から専門的な内容になります。ハードルが高いと感じる人もいるかもしれませんが、一般的に仕事で役立つのはFP2級以上といわれています。キャリアアップを目指すなら、FP2級の取得を検討しましょう。
本記事は、FP2級取得を考えている人に向けて、資格と年収の関連について解説します。CFPや1級FP技能士との違いについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
FP2級が「年収アップ」に繋がる理由とは?
FP2級の取得は年収アップに繋がる可能性があります。年収アップに繋がる理由には以下が挙げられます。
・幅広く高度な金融知識を身につけられる
・顧客や社内からの信頼を獲得できる
・採用や年収アップにおいて多くの企業が求める条件を満たせる
より高度な知識と応用力が身につく
FP2級の取得が年収アップに繋がる理由は、高度な知識と応用力が身につくためです。FP2級の試験範囲は、以下の6つの分野です。
・ライフプランニングと資金計画
・リスク管理
・金融資産運用
・タックスプランニング
・不動産
・相続・事業承継
FP3級とFP2級の試験範囲自体は同じです。ただし、FP3級が個人の資産管理に焦点を当てているのに対し、FP2級では中小企業を対象とした資産相談業務も含まれます。
「お金の専門家」としての信頼性が高まる
FP2級の取得により「お金の専門家」としての信頼性が高まることも、年収アップが見込める理由といえます。FP2級は世間的な認知度が高く、取得により各分野の専門知識が体系的に身についていると証明できるためです。
ただし、資格取得はあくまでスタートラインに過ぎません。実務において適切な提案をし続けることで、顧客や職場内からの信頼性を維持できます。
求人市場での評価が高い
FP2級取得により求人市場での評価が高まり、年収アップに繋がります。
多くの企業は、FP2級取得またはAFP取得を、採用や昇進、資格手当支給などの条件として設定しています。特に、金融業界、保険業界、不動産業界では、業務を遂行するための基礎知識として、FP2級レベルの専門性が必要です。
また、資格取得に向けた継続的な学習意欲や努力も、企業から高く評価される要素となります。
FP2級の知識・スキルが「特に求められる」仕事・業界
FP2級の専門性は、幅広い業界で高く評価されています。特に需要が高い業界には以下が挙げられます。
・ローンや投資、相続などのサービスを提供する金融業界
・顧客にとって最適な保障設計を提案する保険業界
・物件紹介に加え、資金計画や税制活用までサポートする不動産業界
金融業界
銀行や証券会社といった金融機関では、顧客への適切な商品説明や資産運用のプランニングを行うため、FP2級レベルの専門性が求められることがあります。
例えば、ローンの相談では顧客の返済能力を総合的に判断し、投資商品の提案では市場動向とリスク管理を踏まえてアドバイスを行います。相続に関する手続きのサポートを行うためにも、FP2級の資格を有する人材が評価されています。
保険業界
顧客の現在の家計状況を把握し、将来のライフイベントを見据えた保険を提案するためには、税務や資産運用に関する深い知識と理解が求められます。
また、保険会社が取り扱う保険商品は種類が豊富です。それぞれの商品の違いや特徴を理解するためにも、FP2級レベルの知識やスキルが必要です。
不動産業界
不動産取引は多くの人にとって人生で最も大きな買い物の1つであるため、FP2級レベルの専門知識を活かし、顧客の人生設計全体を考慮したサポートが求められます。
単に物件を紹介するだけでなく、購入資金の調達や住宅ローンの選定、税制優遇措置の活用などを含めた、総合的な資金計画の提案が重要です。また、将来の家族構成の変化や収入の見通しを踏まえた、長期的な視点でのアドバイスを提供する必要があります。
FP2級保有者の「平均年収」の目安と現実
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」から、FP2級保有者が活躍する業界のデータを基に、FP2級保有者の平均年収の目安を算出します。
データから算出した平均年収は、金融業・保険業では約493万円、不動産業では約446万円となり、全産業平均の396万円を上回る水準となりました。FP3級保有者や無資格者と比較して、FP2級保有者は、50万~100万円程度高い年収が期待できると推測されます。
ただし、上記のデータはFP2級保有者のみを対象としたものではなく、企業規模、地域、経験年数、実績により、FP2級保有者の年収は大きく変動する可能性があります。そのため、推測した年収はあくまでも目安として捉えましょう。
FP2級とFP3級の違いは、扱える相談内容の専門性にあります。FP3級が個人の基本的な資産管理に焦点を当てているのに対し、FP2級では中小企業の資産相談業務も含まれ、より高度で実践的な知識が求められます。
独立により高収入を得られる人もいますが、必ずしも上手くいくとは限りません。独立系FPとして高年収を維持するためには、継続的な努力と安定した顧客基盤の構築が不可欠です。
FP2級を持っていても年収が伸び悩むケースと、差がつくポイント
FP2級を取得しても、必ずしも高年収が保証されるわけではありません。FP2級は合格率が比較的高く、資格の希少性は高くないためです。また、FPには独占業務がないため、資格がなくても従事できる業務が多く存在します。
年収を左右する要因は、以下のとおりです。
・個人の能力や人脈
・所属する業種
・担当顧客の資産状況
例えば、営業成績に応じた歩合制報酬が採用されている職場では、資格の有無によらず、個人の能力や人脈構築力によって年収に差が生じやすくなります。金融業・保険業と不動産業で年収に差が見られたように、働く業種も年収に影響する傾向です。
また、独立系FPの場合、顧客の資産規模や信頼関係により実際の収入は大きく変動します。営業力やコミュニケーション能力など、FPに関する知識以外の多様なスキルも、独立系FPには必要です。
FP2級の先へ:CFPや1級FP技能士と年収の関係
FP2級はキャリアアップの基盤となりますが、あくまで「通過点」として捉えることが重要です。より高い年収を目指すなら、上位資格を取得した方が有利です。
FP2級の上位資格として、1級FP技能士とAFP資格が挙げられます。1級FP技能士は、FP技能検定の最上位です。FP1級とFP2級は試験範囲こそ同じですが、1級ではより高度で実務的な内容が出題されます。AFP資格はFP2級合格者が認定研修を修了することで取得でき、継続教育により専門知識の維持と向上が求められます。
AFPの上位資格が、CFP(R)資格です。CFP(R)資格は、AFP認定者が6課目の試験に合格し、所定の研修と実務経験を経て取得できる、国際的に認知された最上位資格です。
これらの上位資格は、FP2級と比較してより高度な専門性と実務能力を証明するものです。取得により、年収アップも期待できます。
まとめ
FP2級を取得することで、年収アップが期待できます。ただし、年収は環境や個人の状況によって大きく左右されるため、資格取得だけで安定した収入が保証されるわけではありません。さらなる年収アップや専門性の向上を目指したい人は、FP2級取得を足がかりに、上位資格の取得を視野に入れるといいでしょう。
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