• 公開日:2020/11/06

介護福祉士を目指す際に「介護福祉士実務者研修」という言葉を耳にすることがあります。具体的にはどんなことに活かせる研修なのでしょうか。

この記事では、介護福祉士実務者研修の特徴やメリット、受講の方法などについて解説します。介護福祉士を目指している人や、介護や福祉の現場に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

介護福祉士実務者研修とは?

介護福祉士実務者研修は、よりよい介護を提供するための技術や知識を身につけることを目的に実施されています。2016年度より、介護福祉士国家試験を「実務経験ルート(実務経験3年以上)」で受験する場合は、併せて実務者研修の修了が義務付けられました。このことから、介護福祉士実務者研修は、より質の高い介護人材を養成するための研修であることがわかります。

研修では、受講者が持つ基礎的なスキルを、より実践的なスキルに磨き上げます。具体的にいうと介護福祉士の養成施設における2年以上の養成課程と同等の内容となっています。

初任者研修との違い

実務者研修と比較されやすい研修に「介護職員初任者研修」があります。初任者研修は2013年度からスタートした研修で、介護職として働くうえでの基本的知識や技術を習得するものであり、ホームヘルパー2級に相当します。

これに対し、実務者研修は、これまでの「ホームヘルパー1級」と「介護職員初任者研修」を1本化した内容となっており、より質の高い介護人材を養成するカリキュラムで構成されています。そのため両者を比較した際の相違点としては、まず時間数と科目数が挙げられます。実務者研修では20科目を450時間で学ぶのに対し、初任者研修では10科目を130時間で学びます。

また、実務者研修では修了試験を実施する義務がない、初任者研修では修了の認定に筆記試験が実施される、といった違いもあります。さらに、初任者研修の修了だけでは、介護福祉士国家試験の受験資格は得られません。

介護福祉士実務者研修ができた理由

介護福祉士実務者研修は、2013年に誕生しました。その背景には、介護福祉士の資格を取得する方法についての見直しがあります。以前は、介護の資格や研修として「ホームヘルパー」「介護職員基礎研修」「介護福祉士」といった資格があり、キャリアアップの道筋が分かりにくい状況でした。

介護へのニーズが高まる中、介護業界で働く人がキャリアアップを目指しやすい状況をつくり、介護に関する資格の中で唯一の国家資格である、介護福祉士の資質向上を図るために、複雑な養成体系を整理して、キャリアパス基本を「初任者研修→実務者研修→介護福祉士→認定介護福祉士」に一本化しました。

実務者研修が設けられた理由には、このような背景があります。

介護福祉士実務者研修を修了するメリット

介護福祉士実務者研修を修了すると、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは、具体的なメリットを解説します。

国家資格である介護福祉士の受験資格が得られる

2016年度の介護福祉士国家試験から、介護福祉士実務者研修の修了が受験資格に含まれるようになりました。 同試験を「実務経験ルート」で受験する場合、介護の現場で3年(1,095日)以上従業し、かつ540日以上従事したうえで実務者研修を修了することで、受験資格を得られるようになります。あらためて学校へ通うことなく、実地で学びながら資格取得を目指すことができます。

たん吸引や経管栄養の知識が得られ、幅広いケアができる

原則、たん吸引や経管栄養は医師や看護師でなければ対応できませんが、「喀痰吸引等研修」という研修を受ければ介護福祉士でも対応できるようになります。実務者研修では「医療的ケア」という科目で、たん吸引や経管栄養などについて学習します。併せて演習や実地研修も行われるので、実務者研修を修了していれば、この「喀痰吸引等研修」が免除となります。

サービス提供責任者として訪問介護で活躍できる

実務者研修を修了すれば、介護福祉士でなくてもサービス提供責任者になることができます。訪問介護事業所では、サービス提供責任者の配置が必須となっています。現在、訪問介護の現場では人材不足が起きており、サービス提供責任者を担う人材も不足しています。実務者研修を修了していれば、訪問介護でも活躍しやすくなるでしょう。

就職・転職や資格手当の付与に有利

実務者研修を修了していれば、就職や転職で有利になり、採用後の資格手当の付与を期待できます。現在、サービス提供責任者になるためには、介護福祉士、実務者研修修了者、旧介護職員基礎研修修了者、旧ホームヘルパー1級過程修了者などの資格が必要となります。このように、実務者研修の修了者の採用が求められています。

介護福祉士に向いている人とは?

介護福祉士実務者研修を修了すれば介護福祉士への道がひらかれますが、実際には、どのような人に向いている職業なのでしょう。ここでは、介護福祉士に向いている人の特徴を解説します。

気持ちや考え方の切り替えができる人

介護福祉士は、切り替え上手な人に向いているといえます。介護の仕事に従事していると、職場の同僚や介護サービスの利用者だけでなく、利用者の家族とも接する機会があります。ときには、それぞれの立場から意見を言われることもあるでしょう。

そのようなときでも、利用者と家族、それぞれのの感情を受けとめつつ、自分の感情を切り替えて前向きに考えられる人は、介護福祉士に向いています。

冷静さと観察力がある人

介護福祉士には、利用者の体調や様子をしっかりチェックし、適切に対応することが求められます。介護の現場では、さまざまなトラブルやイレギュラーな事態が発生する可能性もあります。介護福祉士として、さまざまな状況を見極めて冷静に対処する力が必要です。

知識や技術を学び続けたい人

介護や医療の技術は常に進歩しており、発展し続けています。そのため、介護福祉士は、常に最新の情報へ目を向ける必要があります。新しい情報を得たら、その度に勉強して知識や技術を身につけなければならないでしょう。介護福祉士には、そのような努力や勉強を続けられる向上心のある人が向いています。

実務者研修を受けるには?

実務者研修を受けるにはどうしたらいいのでしょうか。ここでは、具体的な受講時間や受講の方法を解説します。

資格取得に必要な受講時間は450時間

実務者研修は、無資格や未経験の人でも受講可能です。その場合、資格取得に必要な受講時間は450時間となります。ほかの資格を保有している場合は、受講科目の一部が免除になり、受講時間が短くなります。ホームヘルパー2級の資格を持つ人や介護職員初任者研修を修了した人の受講時間は320時間です。

なお、カリキュラムの修了時の試験は義務付けられていないため、スクールや講座によって試験の有無が異なります。

実務者研修の受講の方法

実務者研修の受講方法としては、すべてのカリキュラムを通学で受講する「通学過程」と通学と通信講座を組み合わせて受講する「通信過程」の2種類があります。ただし、「介護過程?」「医療的ケア(演習)」については対面での受講が義務付けられているため、実務者研修のすべてを通信だけで受けることはできません。

仕事や家事・育児などが忙しく、すべてのカリキュラムを通学で学ぶのが難しい人には、通学と通信講座を組み合わせて受講する「通信過程」の方法がおすすめです。その場合、スクーリングの会場は講座によって異なるので事前によく確認しましょう。

まとめ

社会の高齢化にともない、介護の現場ではより実践的で応用力のある人材が求められています。介護福祉士の存在は今後の社会における重要なポジションとして、広く求められていくでしょう。介護福祉士を目指すには、国家試験の対策と実務者研修の修了による、高度な知識と技術を身につけていくことが大切です。

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