• 更新日:2023/06/22

無資格や未経験でも応募できる医療事務という仕事に、興味を持っている人も多いのではないでしょうか。医療事務の仕事について詳しく調べてみると、「資格がなくても働ける」という情報がある一方で「資格がないと就職に不利」という情報も飛び交っています。そのため、医療事務の資格を取得するべきか迷っている人も多いでしょう。

この記事では、医療事務の資格の必要性から、種類、取得するメリットなどを解説します。初めて医療事務の仕事に就くという人のために、仕事内容についても説明しているので、転職や就職の参考にしてください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 医療事務の仕事に就くには、資格は必須ではないが資格があったほうが就職に有利。
  • 仕事内容は大きくわけて「受付業務」「会計業務」「請求業務」の3つ。
  • 未経験で医療事務に就くためのポイントは「実務で役立つ基礎知識を学ぶ」「職業訓練を受講」「効果的な自己PR」など。

医療事務の資格は就職に必要か?

医療事務の資格は、病院やクリニックなどの医療現場の事務業務をするために役立つ資格です。国家資格ではなく民間資格となっていて、さまざまな種類が存在します。受験資格不問の資格がほとんどのため、初心者でも挑戦しやすいでしょう。

医療事務の資格にはさまざまな種類がありますが、どの資格を取得しても、任される仕事の内容に大きな差はないとされています。

就職に資格は必要?

医療事務の仕事に就くには、資格は必須ではありません。実際、資格なしや未経験でも就職が可能な職場は多くあります。そのため、医療事務の仕事をするのに資格は必要ないともいえるでしょう。


しかし、資格なしや未経験でも応募可能な求人は競争率が高くなりがちです。この競争を勝ち抜くためには、医療事務に関する知識を証明できる資格があったほうが有利になります。また、未経験者がまったく知識のない状態で働こうとするのはとても大変です。医療事務の資格は複数あるので、挑戦しやすいものからチャレンジするといいでしょう。

医療事務の仕事の内容

医療事務とは病院や診療所、クリニックなどで働く事務職です。仕事内容は大きく以下の3つに分けられ、この3つ以外にも、書類の整理整頓や電話応対など、病院の雑務をこなす必要があります。

【1】受付業務
患者さんが来院したら、まず診察券や保険証を確認し、診察室まで案内します。これが「受付業務」です。カルテの作成や確認、国や市町村から医療費の補助の確認も行います。
【2】会計業務
診察終了後に戻ってきたカルテから診療内容を確認し、金額を計算して会計を行います。これが「会計業務」です。
【3】請求業務
保険診療の場合、医療機関は保険適用の分の医療費を保険者に請求しなければなりません。この請求に必要な請求書の作成と、請求書を送付するのが「請求業務」です。

医療事務のやりがいや大変なこと

医療事務は窓口で患者と接する機会も多いため、患者にとっては病院の顔ともいえる存在です。そのため直接、感謝の気持ちを伝えてもらうことが多いのが魅力です。働きながら医療事務に必要な知識が身につけられるのも、やりがいの一つです。
一方で仕事をしていく中では大変なこともあります。受付や会計はもちろん、カルテ作成、レセプト業務など、仕事の幅が広いために、覚えることが多いことが大変なところです。また、毎月繁忙期があるということは頭に入れておきましょう。

未経験で医療事務の仕事を目指す方法は?

未経験でも仕事に就ける可能性があるのならば、その方法が知りたいという人もいるでしょう。そこで、未経験から医療事務の仕事に就くには何が必要なのか紹介します。

業務に対応できるPCスキルを身につける

医療事務の仕事では、PC(パソコン)を操作することが多くなります。主にレセプト作成などでPCを使うことが多くなりますが、高度なPCスキルが求められることはほとんどありません。基本的には、入力などの基本操作ができれば業務が可能です。ただし、WordやExcelなどのオフィスソフトは使えたほうがいいでしょう。

通信講座などを利用して資格取得を目指す

医療事務の仕事では、未経験で応募可能な求人でも、有資格者が優遇されがちです。そのため、資格を取得しておくことも有効な方法です。仕事に就かない限り経験を積むことはできませんが、資格取得の学習を通して知識を得ることはできるからです。通信講座などを利用すれば、効率的に基礎知識を習得することができます。

未経験でも応募可能な求人を探し応募する

未経験でも応募可能な求人の中には、医療事務の研修やサポートを行っている職場もあります。こうした求人であれば、未経験でも医療事務の仕事に就きやすいでしょう。求人情報の募集要項をチェックして、未経験でも応募可能な求人へどんどん応募すれば、仕事に就ける可能性が高まります。

未経験での医療事務に必要なスキルは?

医療事務の仕事に未経験で就くためには、どんなスキルが必要なのか解説します。

コミュニケーションスキル

医療事務にはコミュニケーションスキルが欠かせません。仕事内容は事務作業が多いですが、接遇も多いサービス業でもあります。患者とのコミュニケーションを取る機会が多いため、場面に応じて適切なコミュニケーションを取れるスキルが必要です。また、医師や看護師、ほかの医療事務員との連携も求められます。

基本的なPCスキル

未経験で知識がなくても、基本的なPCスキルは必須です。レセプト作成など、さまざまな業務でPC操作が必要となるからです。高度なスキルが求められるわけではありませんが、入力や基本操作ができなければ仕事が進められません。もちろん、PCスキルは高ければ高いほど安心です。

スピードと正確性

医療事務では、毎日診療報酬の算定と会計を行います。そのため、スピードと正確性が求められます。どんなに正確な仕事ができても、スピードが遅ければ業務は進みません。逆に、早く仕事ができてもミスばかりでは、関係者に迷惑をかけてしまうでしょう。また、さまざまな仕事をこなす必要があるため、マルチタスクがこなせることも重要です。

未経験で医療事務を目指す場合のチェックポイントとは?

未経験で医療事務を目指す場合に、確認しておきたいチェックポイントを解説します。

雇用形態

医療事務では、正職員はもちろん、パートやアルバイト、派遣職員や契約職員として働くことができます。正職員なら安定して働くことができます。パートやアルバイトならば時間や出勤日に融通を利かせやすいでしょう。派遣職員や契約職員なら、一定期間、安定して働くことも可能です。さまざまな雇用形態があるので、自分のライフスタイルに合わせた働き方がどれかをチェックしましょう。

キャリアプラン

将来のキャリアプランを設定することで、仕事へのモチベーションを上げることにつながります。特に、医療事務のスタッフとしてキャリアアップを目指すなら、資格を取得しておくと効果的です。

また、診療や薬剤関連の医学的な知識を学ぶことも、医療事務の仕事に役立ちます。ルーティーンワークから脱却することで、医療事務でもキャリアアップをめざすことが可能ですから、どのように働くかをきちんと考えておきましょう。

未経験で医療事務の仕事に就くための4つのポイント

未経験で医療事務の仕事に就くための4つのポイントを解説します。

効果的な自己PRをする

医療事務で求められるスキルは、専門的な知識や経験だけではありません。たとえば、コミュニケーションスキルやPCスキル、事務能力の高さなどは医療事務においても評価されます。自分なりのアピールポイントを見極め、効果的な自己PRを心がけましょう。

実務で役立つ基礎知識を学ぶ

経験がないからこそ、まずは基礎知識を頭に入れておくことも大切です。未経験でも、基礎知識があればカバーできる部分もあるからです。たとえば、ユーキャンの医療事務講座で実務に役立つ基礎知識を学ぶといいでしょう。初心者でもわかりやすいテキストでサポートも充実しているため、安心して資格取得を目指せます。

職業訓練を受講する

離職中の場合に限られますが、職業訓練校で医療事務の資格を取得することも可能です。職業訓練校ではスクールなどと違い、無料で講座を受けられるというメリットがあります。ただし、人気の講座なので、競争率が高いことも想定しておきましょう。離職中という条件に当てはまるのなら、ここで資格を取得しておくと、医療事務の仕事への就職が有利となるでしょう。

早めのアクションを起こす

医療事務の仕事は人気が高まっていることもあり、競争率が高めです。また、未経験での挑戦は若年であればあるほど有利となる傾向があります。そのため、求人を見つけたら早めにアクションを起こすことがまず重要です。

未経験での調剤薬局事務や歯科事務との違いは?

医療系の現場の事務では、調剤薬局事務や歯科事務の仕事もあります。ここでは、それぞれの違いを解説します。

調剤薬局事務

調剤薬局事務は、医療系の現場の中でも調剤薬局に特化した事務のことを指します。病院が交付した処方箋をもとに調剤報酬を算出して、医療保険に応じた患者の一部負担金を会計します。それをもとに調剤報酬明細書(レセプト)を作成します。調剤や患者への説明を行うのは薬剤師の役割です。

仕事内容については医療事務に似ていますが、比較すると短期間で覚えやすいという特徴があります。

歯科事務

歯科事務は、歯科部門だけを扱う医療事務です。さまざまな分野を扱う医療事務に比べると業務の範囲は狭いですが、歯科助手としての役割を兼ねる場合もあります。器具の消毒や滅菌などの業務を行う場合もあり、歯科医療の現場に近いことが医療事務との違いといえます。

なお、歯科事務は医療事務よりも若年層を募集する場合が比較的多いことが特徴です。

医療事務の仕事に向いている人

医療事務の仕事では、患者や医師などたくさんの人と接するため、他人と明るく接することができる人に向いています。また、忙しいときでも焦らず丁寧な対応ができることも大事です。

医療に関わる仕事なので、どの業務もミスなくこなさなければなりません。そのため几帳面で、迅速かつ丁寧に作業するのが好きな人に向いているでしょう。さらに、パソコンを使う仕事や数字を扱う作業が苦にならない人にもおすすめです。

医療事務の資格試験にはどんなものがある?

医療事務の資格はひとつではなく、いくつかの種類があります。どの資格を取得していても仕事内容は基本的に同じですが、資格の難易度や合格率は様々です。
初めて医療事務に従事する方向けの比較的難易度が低い資格もあるため、どの資格が自分に向いているか確認しましょう。

医療事務を取得することのメリット

医療事務の資格を取得することで、どのようなメリットがあるのかを挙げていきます。

転職や就職のときに即戦力として見てもらえる

医療事務の資格があれば、病院やクリニックなどで即戦力として勤務できます。医療事務の求人には無資格・未経験でも可とするものもありますが、やはり資格がある方が、選考では有利になります。知識や経験のない新人を一から育てるよりも、すでに知識のある人を採用した方が新人研修の負担が軽くなるからです。

資格があることで自信が持てる

知識も経験もない、まったく未知の職場で働くには、大きなプレッシャーを感じるものです。しかし、未経験でも基礎知識があれば、精神的な負担は軽くなります。とくに、医療事務の仕事では専門用語を扱う機会が多いです。あらかじめ医療保険制度や診療報酬の計算方法などがわかっていれば、業務をスムーズに進められるでしょう。

ブランクからの再就職や給与アップも望める

医療事務の資格は、取得してしまえば全国どこでも通用します。引越し先で職場を新しく探さなければならないときでも、医療事務の資格があれば仕事も見つけやすいです。また、育児や介護などでブランクがあっても、再び就業しやすいというメリットもあります。資格手当がある職場であれば給与アップも望めるので、効率的な働き方ができるでしょう。

まとめ

医療事務は資格がなくても就職できる仕事です。しかし、医療事務の資格がある方が仕事に就きやすく、業務もスムーズに進められます。出産や育児、介護などで一時的に仕事から離れることがあっても、資格があれば再就職もしやすいです。

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この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
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よくある質問

医療事務は独学で合格できる?

医療事務資格は、独学で合格を目指すことも可能です。しかし、独学の場合はモチベ―ションの維持が難しいうえ、法の改正や試験情報などの情報収集などもすべて自分で行う必要があるため、独学に自信がない人は学校に通うか通信講座をおすすめします。

医療事務のやりがいは?

医療事務は、病院などの医療機関は社会に必要不可欠な存在です。誰かの役に立っているという実感を得ることができ、大きなやりがいになるでしょう。

医療事務の給料はどのくらい?

医療事務の平均年収は、250万円~350万円といわれています。地域や勤務先によっても給与額が異なります。

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