CFP合格に必要な勉強時間は約360時間!効率的に学ぶコツ
- 更新日:2025/10/10
ファイナンシャルプランナー(FP)に関する認定の中でも上位にあたるCFP®。CFP®資格審査試験(CFP®試験)では、さまざまな知識を駆使する問題が多数出題されるため、合格は簡単ではありません。本記事では、CFP®の受検を検討している人に向けて、CFP®試験合格までの勉強時間の目安について解説します。ぜひ参考にしてください。
CFP試験合格までの勉強時間の目安
CFP®試験合格に必要な勉強時間は、一般的に「各課目60時間、全6課目で合計360時間程度」とされています。ただし、360時間は、基礎知識がある人が計画的に勉強を進めた場合の目安であり、全ての人に当てはまるわけではありません。
勉強スタイル、生活環境など、個人の状況によって知識を身につけるために必要な時間は大きく変動します。また、自身に合った勉強スタイルを見つけたり、思うように勉強が進まず計画を練り直したりすることで、予想以上の時間がかかるかもしれません。
360時間を確保すれば万全に準備できるはずと決めつけずに、自分の状況を把握し、計画的に勉強時間を確保することがCFP®試験合格のポイントです。
CFP®試験の取得を目指すなら、早めの行動が重要です。
勉強時間に個人差が生まれる主な要因
人によって、CFP®試験合格に必要な勉強時間は違います。勉強時間に差が見られる理由には以下が挙げられます。
・保有資格や実務経験の差により、基礎知識レベルが異なるため
・独学か講座・通学かという勉強スタイルの違いが効率に影響するため
・計算能力や読解力などの個人のスキルレベルが、勉強の進みを左右するため
・確保できる勉強時間やライフスタイルが異なるため
現在のあなたの知識・経験レベル
CFP®試験に必要な勉強時間は、現在保有しているFP関連の知識や実務経験によって大きく左右されます。FPに関する基礎知識を身につけている人や、関連業界での実務経験を積んでいる人は、比較的少ない勉強時間での合格が期待できるでしょう。
CFP®試験を受検するためには、以下のいずれかに該当する必要があります。
・AFP認定者であること
・日本FP協会が認定した大学院での所定課程の修了者であること
AFP認定を得るには、まずFP2級に合格し、その後日本FP協会認定の「AFP認定研修(技能士課程)」を完了することが求められます。
なお、専門性が高いFP1級の取得者については、FP2級やAFP認定の取得、CFP®試験合格が比較的容易であると考えられます。
独学か講座を利用するか
CFP®試験の勉強に要する時間は、独学で取り組むか、通信講座やスクールを活用するかによって大きく変わってきます。
講座を受講する場合は、体系的に構築されたカリキュラムに沿って効率的に勉強を進められるため、限られた時間でも効率よく知識を身につけられます。わからない点があっても、講師に質問すれば疑問を速やかに解消可能です。
また、受検課目の組み合わせに関するアドバイスを得られるのも、講座を利用するメリットです。CFP®試験は6課目で構成されますが、全ての課目を同時に受検する必要がありません。効率よくCFP®試験合格を目指すなら、受検課目の組み合わせを戦略的に検討しましょう。
一方、独学で挑戦する場合は費用を抑えられる反面、勉強範囲が広いため、適切な勉強計画を立てられなかったり、疑問を解消できなかったりして、途中で挫折してしまうリスクがあります。
勉強の進捗スピードと理解度
同じ教材や講座を活用していても、数値処理能力に長けている人や、実務経験を通じて事例分析に慣れ親しんでいる人の方が、効率よく勉強できるでしょう。
CFP®試験では、金融資産運用設計や不動産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニングといった各課目において、詳細な計算問題が出題されるためです。
問題は実際の事例を想定したケーススタディ形式で構成されているため、受検者には高度な計算能力と分析力が求められます。電卓の操作に苦手意識を感じず、計算過程を素早く理解できる人は、勉強が円滑に進む傾向があります。
また、情報量が多いため、限られた時間で必要な情報を正確に読み取るには、速読力と理解力が求められます。
日々の勉強時間確保状況と継続性
受検者のライフスタイルは、勉強時間に大いに影響します。平日は本業で多忙な社会人の場合、自ずと限られた時間で勉強しなくてはなりません。効率的な勉強方法を採用し、短時間でも確実に知識を身につける工夫が求められます。
また、どの程度勉強を継続可能かで、1日あたりの勉強時間は変わります。例えば、6課目全てに一度の試験で合格したい場合、短期間での集中的な勉強が不可欠となり、1日あたりに確保すべき勉強時間は相当な量になります。一方、段階的に合格を積み重ねていくのであれば、各回の受検に向けた日々の勉強時間を軽減することが可能です。
CFP課目別の勉強時間の目安と特徴
「金融資産運用設計」の勉強時間は、60~150時間が目安です。株式や債券などの専門的な金融用語や複雑な計算が多く、金融業界の実務経験がない人にとっては特に難易度が高い課目です。景気の動向や法制度の理解も求められるため、過去問演習を繰り返し行いながら知識を身につける必要があります。
「不動産運用設計」の勉強時間は、60~120時間が目安です。不動産取引や関連法規の基礎知識、さらに投資利回りや建築基準の計算問題への対応が求められます。金融資産運用設計よりはやや難易度が低いとされますが、計算問題が苦手な人は時間を要するかもしれません。
「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」の勉強時間も、60~120時間が目安です。出題範囲は広いものの、毎年の傾向が似ており、過去問を活用することで効率的に対策できます。他の課目との親和性が高いため相乗効果が期待できる一方で、年金や社会保険制度に馴染みのない人は理解に時間がかかるかもしれません。
「リスクと保険」の勉強時間は、60~100時間が目安です。出題内容に傾向があるため対策は立てやすいですが、問題文が長く、読み解くのに時間がかかる傾向があります。保険に関する業務経験がない人にとっては、用語や制度の理解にやや手間取る可能性があります。
「タックスプランニング」の勉強時間は、60~100時間が目安です。所得税や控除など、計算問題が中心となります。他の課目との関係性が深いため、早めに取りかかることで全体の勉強効率が上がります。
「相続・事業承継設計」の勉強時間も、60~100時間が目安です。比較的出題範囲が狭く、設問パターンもある程度決まっているため、対策しやすく得点源になりやすい課目といえます。
勉強を始める際は、他の課目との親和性が高い「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」や「タックスプランニング」から着手するといいでしょう。また、比較的対策しやすい「相続・事業承継設計」も、早めに取り組むことをおすすめします。
基礎知識を固めた上で、問題文の読解に時間を要する「リスクと保険」や、難易度が高く計算問題が多い「金融資産運用設計」「不動産運用設計」に、時間をかけて取り組みましょう。段階的なアプローチにより、全体の理解がスムーズに進むと考えられます。
FP1級合格に必要な勉強時間との比較
FP1級合格に必要な勉強時間と比較すると、CFP®試験合格には同等か、場合によってはそれ以上の勉強時間を要することがあります。そのため「CFP®受検に意味があるのか」と、疑問に感じる人もいるかもしれません。
しかし、FP1級は学科試験と実技試験の両方に合格することが必要で、全課目を一度に攻略しなければならないという難しさがあることから、一発合格できる受検者は極めて少数とされています。
一方、CFP®試験は1課目ずつの受験が可能で、段階的に合格を積み重ねられます。さらに、CFP®合格者は、FP1級の学科試験が免除されるという点もポイントです。
最終的にFP1級取得を目指す人にとって、CFP®試験合格は合理的な選択肢といえます。
効率的に勉強時間を確保・活用するコツ
CFP®などの難関な試験に合格するためには、効率的な勉強が求められます。
基礎理解を固めた後は過去問演習にシフトしましょう。先述した通り、課目選択では親和性を重視し、「ライフプランニング・リタイアメントプランニング」「タックスプランニング」から着手すると、他課目の理解促進につながります。
また、自分の強みと弱みを客観視し、苦手分野については思い切って優先順位を下げる判断も必要です。
まとめ
CFP®試験合格に必要な勉強時間は、全6課目で合計360時間程度とされています。ただし、必要な勉強時間は、現状の知識・経験レベルや勉強スタイルによって大きく変わります。また、CFP®を目指すには、まずAFP認定を受けることが前提です。
ユーキャンのファイナンシャルプランナー(FP)講座は、FP2級試験対策とAFP認定研修に対応しており、これからCFP®を目指す人のスタートラインとして最適です。
効率よくCFP®試験合格を目指す人は、ぜひファイナンシャルプランナー(FP)講座の受講をご検討ください。

- この記事の監修者は生涯学習のユーキャン
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