• 更新日:2025/07/03

FP2級技能検定を受験するにあたり、FP3級技能検定の合格は必須ではありません。FP3級技能検定に合格していなくても、AFP認定研修を修了しているか、FP業務に関する実務経験が2年以上あれば受験可能です。

この記事ではFP2級の受験を検討している方に向けて、受験資格の内容解説や、自分に合った受験資格獲得のルートについて説明します。ぜひ参考にしてください。

FP2級技能検定の受験資格は3つの内いずれか

FP2級技能検定の受験資格は、日本FP協会および金融財政事情研究会(きんざい)によって定められており、以下のいずれかの条件を満たしていればFP2級技能検定試験を受けられます。

・FP3級技能検定に合格していること
・日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了していること
・FP業務に関する実務経験が2年以上あること

FP3級技能検定の合格

FP3級技能検定の合格は、FP2級を目指すうえで最も一般的な受験ルートです。このルートを選ぶ受験生が多いのは、FP3級技能検定を学ぶことでFP2級合格に必要な基礎知識が身につくためです。ライフプランニングやリスク管理、金融資産運用など、FP2級と共通する分野の基礎的な知識を学ぶことができ、学習の土台を築けます。

FP3級技能検定には受験資格がなく、誰でも受験できます。さらに合格率が80%程度と難易度もそれほど高くないため、初学者が挑戦しやすい点もこのルートが人気の理由の1つです。FP3級技能検定には学科試験と実技試験の2種類があり、FP2級の受験資格を得るには両方に合格している必要があります。

日本FP協会が認定するAFP認定研修の修了

日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了すれば、FP3級技能検定に合格していなくてもFP2級の受験資格を得られます。

この研修ではFPとして必要な知識を体系的に学び、提案書の作成など実践的なトレーニングも行います。受験資格を得ると同時に試験対策にもつながるため、FP2級技能検定の合格を目指して効率的に学習を進めたい人にとっては、有効な選択肢となるでしょう。 このルートのもう1つのメリットは、日本FP協会が認定するAFP資格取得の要件も満たせる点です。AFP資格は、最新かつ一定以上の知識を有し、高い職業倫理感を持つFPを認定する資格で、取得にはAFP認定研修の修了とFP2級技能検定の合格が必要です。 実践的な学習ができ、信頼性の高いAFP資格の取得にもつながるため、将来FPとしてキャリアを積みたい人にも向いているルートといえます。

FP実務経験2年以上

FP実務経験が2年以上あれば、FP3級技能検定に合格していなくても、またAFP認定研修を修了していなくてもFP2級技能検定を受験できます。

実務経験として認められる業務は、顧客のライフプランや資産の設計・運用・管理やこれにかかわる相談、コンサルティング業務などファイナンシャル・プランニング業務です。具体的には、以下のような場合におおむね認められます。

・金融機関(証券会社、保険会社、銀行、クレジット会社など)に勤務している
・保険会社(代理店)の職員
・税理士、弁護士、司法書士、行政書士など(資産に関する相談業務に従事している)
・会計事務所の職員
・不動産会社、建設会社など土地建物取引・建築・相談業務に従事している
・投資顧問会社の職員
・生活協同組合などの共済等の担当職員
・商品先物取引会社の職員
・一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者および、金融・財務・経理担当者
・商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピューター会社等の金融機関営業担当者および、ソフト開発担当者

実際の業務内容がファイナンシャル・プランニングに関係するものであれば、肩書きや役職名は問われません。勤務先や職種によって異なりますが、「FP」という肩書きがなくても、上記のような業務に2年以上携わっていれば受験資格が認められる場合があります。

なお、実務経験の有無は自己申告ですが、虚偽や不正があった場合は、受験できなかったり合格が取り消されたりします。

あなたはどのルートでFP2級を受験できる?

自分がどのルートでFP2級の受験資格を得たらいいか気になる人は、以下のチェックリストを使用して向いているルートを確認してみましょう。当てはまる項目が多いルートか、自分にとって重要度の高い項目にチェックが入っているルートが向いています。

ルート メリット デメリット チェックリスト
FP3級技能検定合格 ・基礎から学べる
・試験を通じて理解を深められる
・試験を受ける回数が増える ・実務経験がない
・まずは基礎知識をしっかり身につけたい
・AFP認定研修を受ける予定がない
・自分のペースで学習したい
AFP認定研修修了 ・体系的に学べる
・実践的なスキルも身につく
・AFP資格も視野に入る
研修の受講費用がかかる(1万円程度~) ・実務経験がない
・効率的に学びたい
・FP業務で活かせる知識・スキルを身につけたい
・将来的にAFP資格も取得したい
実務経験 ・働きながら受験資格が得られる ・これから実務を積む場合、時間がかかる ・2年以上の実務経験がある
・すでにFP関連の職種に就いている、就く予定がある
・研修費用をかけたくない
・実務を通じて学びたい
・働きながら受験資格を得たい

FP2級受験資格に関する注意点

FP2級の受験資格を得る場合、要件を満たすタイミングと受験日の差に注意しましょう。申込み時には要件を満たす見込みがあれば申請できますが、受験日までには実際に要件を満たしている必要があります。

たとえば、FP3級技能検定の合格より前にFP2級技能検定の受験を申込んでいた場合、万一FP3級に不合格だとFP2級は受験できません。また、2年間の実務経験を満たす見込みで申込んでいた場合、受験日より前に退職した、別の職種に転職したといった事情で実務経験の期間が足りなくなるケースも考えられます。

FP2級技能検定試験の実施団体は、日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)の2つがありますが、受験資格の要件に違いはありません。

まとめ

FP2級技能検定の受験資格を得るには、「FP3級技能検定の合格」「AFP認定研修の修了」「FP業務の実務経験が2年以上」のいずれかを満たす必要があります。それぞれのルートのメリット・デメリットを比較したうえで受験準備を進めましょう。

基礎知識をFP3級で身につけたい方、AFP認定研修で実践的なスキルを習得したい方、または実務経験を積みながら資格取得を目指す方など、自分のニーズに合ったルートを選ぶことが大切です。

FP2級技能検定試験では、FP3級よりも深く広範な知識が問われます。計画的に学習を進め、適切な試験対策を行いましょう。

生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
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