FP3級の受検資格は？誰でも受けられる？

FP（ファイナンシャルプランナー）の試験は「日本FP協会」と「金融財政事情研究会（きんざい）」の2団体で実施されています。2団体のどちらを受検しても、ともに3級ファイナンシャル・プランニング技能士として、同一の国家資格を取得できる仕組みです。

FP3級の受検資格は、どちらの団体でも「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」となっています。ここでいうFP業務が資産の設計や運用・管理、これらに関連する相談業務やコンサルティング業務を指すのも、両団体で違いはありません。

FP1級やFP2級の試験では、それぞれ2級の合格者・3級の合格者や、実務経験があること、所定の認定研修を終了していることなど、受検資格が設定されています。すべての要件を満たす必要はないものの、受検するためには、いずれかの受検資格を満たしている必要があります。

しかし、FP3級では「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」という条件だけしかありません。そのため、実際にFP業務に従事している人に受検資格があるのはもちろん、FPを目指している人でも受検できます。つまり、この要件は形式的なものであり、事実上は誰にでも当てはまります。

資格試験では、受検できる年齢に制限があったり、学歴や実務経験が問われたり、国籍によって受けられなかったりすることもありますが、FP3級にはそういった要件が一切ありません。

そのため、FPの資格を取得したいと思えば、高校生や大学生などの学生でも受検できます。社会人になって仕事をしながらでも、主婦・主夫や高齢者でも、どのような立場の人でも受検が可能です。

また、FP3級試験ではCBT方式が採用されています。ペーパー試験方式では受検できる時期が決められており、5月・9月・1月という年3回しか受検できませんでしたが、CBT方式ではCBTテストセンターが開いていればいつでも受検できるため、自分の都合に合わせて「いつでも」受検することができます。

学歴や実務経験などがなくても、FP3級に合格すれば、FP2級の受検資格を得られます。FP2級に合格すれば、さらにそこからFP1級を目指す道も開けるでしょう。上位資格に合格すれば、将来的にファイナンシャルプランナーとして活躍できる可能性もあります。

ファイナンシャルプランナーの資格試験は、試験を実施している2団体「日本FP協会」と「金融財政事情研究会（きんざい）」のどちらも1級・2級・3級の3つのレベルを設定しています。

FP3級はFP資格の級のうち、入門編、あるいは基礎レベルの内容です。そのため、FP資格への関心を高め、学習のきっかけとしてもらうための位置づけ的な意味合いがあります。多くの人に門戸を開いており、難易度も低めの設定です。

実際にFP3級を受検する際は、どちらの団体の試験を受けるか、申込み時に決める必要があります。難易度自体に差はないため、試験内容などを考慮したうえで決めてください。

FP3級の試験は学ばなければならない分野が広範囲にわたるものの、どちらの団体の試験も、お金にまつわる知識がない状態からでも取り組みやすいレベルです。資産運用や家計管理など、生活に役立つお金の知識を身につけたい人にもおすすめです。