• 更新日:2023/07/11

プログラミングの仕事とは、プログラマーやシステムエンジニアなどが行うシステムやアプリ開発などを指します。あらゆる業種や企業でIT化が進んでいる昨今では、プログラミングの仕事へのニーズが高まっているため、仕事の選択肢を増やすためにプログラミングを学ぶ人も増えています。

この記事では、プログラミングの仕事の種類や、メリット・デメリット、有利な資格などについて解説します。プログラミングのスキルアップを検討している方はぜひ、役立ててください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • プログラミングの仕事は、プログラミング言語を用いてあらゆるシステムやソフトウェア、アプリを開発することが中心。
  • プログラミングを要する仕事は多岐にわたり、さまざまな種類がある。
  • プログラミングの仕事の年収は、スキルや経験年数、専門性、企業規模などによって大きく異なるが、全国平均は523万円。
  • プログラミングの仕事には、最低限でもプログラミング言語のスキルとコミュニケーションスキルが必要。

プログラミングの仕事とは

プログラミングの仕事は、プログラミング言語を用いてあらゆるシステムやソフトウェア、アプリを開発することが中心です。どのようなシステムやソフトウェアなどを開発するのか記されている仕様書に従って、プログラミング言語を書き出していきます。

昨今、スマートフォンのアプリやテレビゲーム、企業のDX化による自動化など、あらゆるシーンでプログラミングが活用されるようになったため、選択肢の多い職業として人気です。

プログラミングの仕事の主な種類

プログラミングを要する仕事は多岐にわたり、さまざまな種類があります。ここからは、プログラミングの仕事で代表的なものについて解説します。

プログラマー

プログラミングの仕事でも特に有名なのが「プログラマー」です。プログラミングの仕事と言えばプログラマーと考えている人も多いでしょう。プログラマーは、仕様書をもとに、システムなどのサービスを設計・開発します。仕様書とは、作成するプログラムの設計図のことで、必要な機能などそのシステムの仕様が細かく記載されています。

また、プログラマーは、プログラムが正常に動作するかのテスト作業まで行います。プログラムを作成する場面ではプログラマーの存在が必要不可欠です。

プログラマーには、Webプログラマーやアプリケーションプログラマー、通信系プログラマーなど、作成するプログラムの種類によって分類されます。

必要なスキル・知識 ・プログラミング能力
・ハードウェア、ソフトウェアの知識
・コミュニケーション能力
・論理的思考能力
・英語力
必要な言語 ・Java
・JavaScript
・Perl
・PHP
・Ruby
・C++
・C#
・Objective-C
など

システムエンジニア

システムエンジニアは、プログラムの設計からプログラミング、テスト作業、運用、保守までのシステム開発に関わる業務をすべて対応する職業です。プログラマーよりも広範囲の仕事に携わります。

プログラムを必要としているクライアントにどのような機能や性能が欲しいのかなどをヒアリングし、仕様書を作成します。その仕様書を基にプログラマーに指示を出しますが、システムエンジニアもプログラマーの業務をサポートする場合もあります。

そのため、プログラマーで経験を積み、システムエンジニアになる人が多いのも特徴です。また、プログラムの完成後、運用・保守のサポートもシステムエンジニアが担当する場合もあります。

プログラミングだけをする仕事ではないので、プログラミング能力の他に設計能力やクライアントやプログラマーなどの連携先の担当者と円滑にコミュニケーションがとれる能力も必要とされます。

必要なスキル・知識 ・プログラミング能力
・コミュニケーション能力
・ハードウェア、ソフトウェアの知識
必要な言語 ・Java
・JavaScript
・Ruby・PHP
・Python
・C言語
など

セールスエンジニア

セールスエンジニアは、プログラミングに加えて、セールス(営業)業務も担う仕事です。営業担当者に同行し、クライアント先で自社のシステムやサービスに関する説明やヒアリングを専門的な視点から行います。場合によってはクライアントの要望に応えられるような提案や調整、導入後のサポートも仕事の範疇です。

プログラミングだけでなく、クライアントとのヒアリングの中で即座に提案できる営業力や相手の信頼を得るためのコミュニケーション能力などが必要です。

必要なスキル・知識 ・プログラミング能力
・テクノロジー活用の知識
・コミュニケーション能力
・プレゼンテーション能力
必要な言語 ・Java
・JavaScript
・Ruby・PHP
・Python
・C言語
など

データベースエンジニア

データベースエンジニアは、データベースの設計から開発、管理、運用までを担う仕事です。必要となる膨大な量のデータをクライアントがうまく管理できるようにまとめます。システムのインフラに関わるデータベースを取り扱うため、周辺領域の知識としてプログラミングの知識も必要とされます。

データベースは、ITシステムに必要な個人情報や製品情報などの情報をまとめるために必要なものです。ITシステムの種類や用途によって必要なデータベースは異なるため、クライアントの要望に沿ったデータベースの構築が求められます。

必要なスキル・知識 ・ITに関する全般知識
・データベース構築能力
・システム開発に関する知識
・論理的思考能力
・プログラミング能力
必要な言語 ・基本的なプログラミング言語
・SQL

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、設計・構築・運用・保守など、サーバーに関する業務を担う仕事です。データベースエンジニアと並び、ITシステムのインフラをサポートしています。

サーバーの構築や入れ替えをはじめ、トラブルがあった場合の対応やセキュリティ対策なども業務範囲となるため、プログラミング知識やデータベースの知識のほか、OSの知識、セキュリティに関する知識など広範囲の能力が必要です。

必要なスキル・知識 ・サーバーに関する全般知識
・セキュリティに関する全般知識
・LAMP
・UNIX OS
必要な言語 ・基本的なプログラミング言語
・SQL

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、システムやサービスを実装した際に、クライアントやユーザーから見える部分や操作する部分を設計、構築する仕事です。Webデザイナーのデザインを基にコーディングするのが主な仕事なので、プログラミング能力が必要不可欠です。企業によっては、フロントエンドエンジニアにデザインや企画を任せる場合もあります。

近年Web業界のニーズが高まっていることにより、フロントエンドエンジニアの市場価値も高まっています。

必要なスキル・知識 ・プログラミング能力
・コーディング能力
・UI/UX設計能力
・デザイン能力
必要な言語 ・HTML
・CSS
・JavaScript
・TypeScript
・Ruby
・PHP など

プログラミングの仕事の将来性

世界的にIT化が進んでいる近年では、プログラミングの仕事はニーズが高まっています。さらに経済産業省の調査によると、2030年にはIT人材が最大で約79万人不足する可能性があるとしており、売り手市場となることも予想されています。

AIやノーコードツールなどの普及により、プログラミングの仕事は減るのではないかという噂も出ていますが、実際はそれらを活用するためにもプログラミングの知識は必要であり、システム設計やアプリ・サイト開発などの細かな場面では知識を持った人材の力が不可欠です。これらのことから、プログラミングの知識を身に付けていれば将来性も期待できます。

プログラミングの仕事の平均年収

プログラミングの仕事の年収は、プログラミングスキルや経験年数、専門性、企業規模などによって、大きく異なります。さらに、若くても高いスキルが認められれば高収入を得られる可能性がある仕事です。

厚生労働省の調査ではプログラマーの平均年収は、全国平均で523万円となっています。

プログラミングの仕事をするメリット

色々な種類があるプログラミングの仕事ですが、「リモートワーク可能」「副業でもできる」「ロジカルシンキングが身につく」といったメリットがあります。以下では主なメリットについて解説します。

リモートワークができる

プログラミングはパソコンとネットワーク環境さえあればどこからでもできるため、一定以上のプログラミングスキルと経験があれば、リモートワークも可能な仕事です。さらに、近年のIT業界では、リモートワークを積極的に導入している傾向があります。フリーランスのエンジニアになって自由に働くという選択肢を選ぶこともできるのは、メリットのひとつです。

副業でもできる

プログラミングの仕事は、副業可能な案件も多く、現役プログラマーやシステムエンジニアの中にも副業経験がある人が多いのも特徴です。経験が少ない人でも、まずはクラウドソーシングサービスなどを利用し、副業としてプログラミングの仕事経験が積めます。

ロジカルシンキングが身につく

プログラミングの仕事に携わると、ロジカルシンキングのスキルも身につきます。少しの間違いでもエラーに繋がり、正常に作動しないプログラムは、その都度原因の特定や見直しが必要です。身についたロジカルシンキングは、ビジネスのあらゆるシーンで活かせる能力なので、スキルアップとしてもメリットがあります。

プログラミングの仕事をするデメリット

市場ニーズも高くメリットもあるプログラミングの仕事ですが、デメリットも気になるところです。以下では2つの気になるデメリットについて解説します。

勉強が必要である

プログラミングの仕事に就くためには、多岐にわたるプログラミングの勉強が必須です。さらに、プログラミングの世界では常に情報や技術が更新されていくので、就労してからも、必要とされるスキルや業務内容にあわせて勉強を継続しなければなりません。しかしその分、ITトレンドに強くなれるという面もあります。

納期に追われる

プログラミングの仕事には、クライアントに合わせて納期があります。納期が迫っているのに進捗が悪い場合などは、残業や休日出勤が必要です。システムやサービスの構築は、プログラミングをして終わりというわけでなく、その前後の領域を担当する部門があります。そのため、納期は厳守しなければなりません。

プログラミングの仕事に必要なスキル

プログラミングに関する仕事全般に就きたいなら、最低限でも以下の2つのスキルが必要です。

プログラミング言語のスキル

プログラミングにはプログラミング言語が欠かせません。どの分野の仕事に就くのかによっても必要な言語が異なります。分野によっては、複数の言語に通じていなくてもいい場合もあるので、まずは自分が就きたい仕事に必要な言語を確認してから勉強するといいでしょう。

コミュニケーションスキル

プログラミングの仕事は、クライアントやその他の領域担当者との円滑なコミュニケーションが必要となります。ただし、仕様書通りに正確なプログラミングをするために高い集中力も必要です。周りとのコミュニケーションを大事にしたうえで、作業には真剣に取り組める人に向いています。

プログラミングの仕事に資格は必要?

プログラミングの仕事では、実績やプログラミングスキルが重要視されます。実績さえあれば資格がなくても仕事に就くことは可能です。しかし、関連する資格を持っていると、自分のスキルをアピールする材料になるでしょう。実績がない、少ないという人は、まずIT関連の資格取得を目指すのもプログラミングの仕事に就くための1つの方法です。

プログラミング系の資格については、以下の記事で詳しく解説しています。併せて読んでみてください。

まとめ

プログラミングの仕事は、自由な働き方や自身のスキルアップなどメリットもある業種です。ただし、プログラミング言語やIT系の専門知識が必要なのに加え、実績や経験が重要となります。

未経験でも目指したいという人は、まずは副業としてできる案件を見つけて少しずつ経験を積んだり、プログラミングに関連する資格を取得したりと、自分のスキルをアピールする準備をしておくのがおすすめです。

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この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

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近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

プログラミングは独学で身につけられる?

プログラミングは高度な技術で独学では習得が難しいと思われがちですが、無料でプログラミングが学べるサイトや動画なども利用できるため、独学での習得は可能です。プログラミングを学ぶ目的を整理し、自分に合った学習教材を選ぶことが大切です。

HTMLとは?

HTMLとは、HyperText Markup Languageの略で、マークアップ言語の1つです。マークアップとは、文章の構成や役割を示すことを意味します。HTMLはWebサイトを作成する際に、コンピューターへ構成指示を出し、表示したい文章や写真などの情報を形作ります。

CSSとは?

CSS(Cascading Style Sheets)とは、Webサイトのサイズや色、レイアウトなどを設定するためのプログラミング言語です。CSSは「シーエスエス」や「スタイルシート」などと呼ばれており、背景の色の変更や画像の設置、文字のフォントや色などの幅広いデザインを定義する際に使用されます。

PHPとは?

PHPとは、WebアプリケーションやWebサイト開発に使用されることの多いプログラミング言語です。シンプルさに重きを置いた、「スクリプト言語」に分類されます。HTMLに組み込むことで、Webページに「動き」を与えられます。

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