• 公開日:2020/10/27

就職や転職に向けて、危険物取扱者乙4を取得したいと考えている人も多いでしょう。危険物取扱者乙4は危険物取扱者試験のなかでも需要が高い資格です。

この記事では、危険物取扱者資格の種別や種類といった資格の概要について紹介します。合格に向けた勉強方法もあわせて解説するので、参考にしてください。

危険物取扱者資格とは?

危険物取扱者資格とは、危険物を取り扱うために必要な資格です。危険物は消防法によって定められており、危険物取扱者試験は国家試験に分類されます。甲種・乙種・丙種の3つにわけられていて、種別によって取り扱える危険物がそれぞれ異なります。この記事で紹介する危険物乙4とは、乙種のなかの一つです。

危険物取扱者の種別

危険物取扱者は3種類に分けられますが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。詳しく解説します。


甲種

危険物は第1類~第6類に分けられています。甲種は、第1類~第6類まですべての危険物を扱え、定期点検、保安の監督ができることが特徴です。受験には条件があり、以下のいずれかを満たしていれば受験資格が与えられます。

  • 大学などで化学に関する学科などを修めて卒業している
  • 大学などで15単位以上(化学に関する科目)修得している
  • 危険物乙種の資格を有している
  • 修士・博士の学位を有しており、化学に関する事項を専攻していた

乙種

乙種は第1類~第6類のうち、試験に合格した類だけを扱えます。また、定期点検、保安の監督も可能です。受験したい類を自分で選べるため、自分に必要なものだけを取得できます。仕事で特定の危険物を扱うといった場合にもいいでしょう。乙種は甲種とは違い、特別な受験資格はありません。そのため、誰でも受験可能です。


丙種

丙種はさらに限定された資格で、第4類のうち、特定の危険物についてのみ取り扱いができます。甲種や乙種との大きな違いは、取り扱いと定期点検だけが認められており保安の監督ができないことです。丙種も特別な受験資格がないため、年齢や資格を問わず誰でも試験を受けられます。ガソリンや灯油、軽油、重油などが取り扱えます。

危険物乙4とは?

危険物乙4とは、危険物取扱者乙種第4類のことです。一般的には、乙4もしくは第4類などと略されて呼ばれることが多いです。危険物乙4は、第1類~第6類まである危険物のなかの第4類を扱える資格となります。危険物取扱者乙種の種類については、以下の項目で具体的に紹介します。

危険物取扱者乙種の種類

危険物取扱者乙種には第1類~第6類まであります。ここでは、どのような危険物を取り扱えるのか、受験の必要要件などについて解説します。


第1類

第1類とは、「酸化性固体」を取り扱うための資格です。酸化性固体とはほかの物質を酸化させる性質がある固体のことで、塩素酸塩類や過塩素酸塩類などが含まれます。単体では燃焼しませんが、可燃物などと混ざると発火・爆発する危険性があります。第1類~第6類まで共通して、受験の条件はありません。消防試験研究センターの各道府県支部(東京都の場合は中央試験センター)に受験願書を提出して、受験します。


第2類

第2類では、「可燃性固体」の取り扱いが可能です。可燃性固体とは、火がつきやすかったり引火しやすかったりする固体もしくは、40℃未満という低温でも引火しやすい固体を指していいます。具体的には、硫化リンや赤リン、硫黄、マグネシウムなどが第2類に分類されます。発火しやすいというだけでなく、燃焼しやすいことも特徴です。


第3類

第3類では、「自然発火性物質および禁水性物質」を取り扱えます。自然発火性物質とは、自然発火しやすい液体や固体のことで、禁水性物質は水に触れることで可燃性ガスが発生したり発火したりする恐れのある液体や固体のことです。カリウムやナトリウム、黄リンなどがこれに含まれます。


第4類

第4類とは、「引火性液体」が取り扱える資格です。火災につながる成分を多く含むなど危険性が高いため、危険物取扱者試験で需要が高い分野です。ガソリンや軽油、重油、灯油などの身近な石油類が第4類に含まれます。

丙種もほぼ同じ石油類を取り扱えますが、保安の監督はできません。そのため、セルフガソリンスタンドなどの営業にかかわる立ち会い業務は、甲種と乙種のみに認められています。


第5類

第5類では、「自己反応性物質」の取り扱いが認められます。自己反応性物質とは、有機過酸化物やニトロ化合物、アゾ化合物などのことです。これらは、燃えやすいことが特徴です。可燃物・酸素供給体・点火の3要素が燃焼には必要ですが、自己反応性物質は可燃物と酸素供給体を含んでいます。そのため、取り扱いを間違ってしまうと、発火・爆発する危険性があります。


第6類

第6類とは、「酸化性液体」を取り扱える資格のことです。第1類の酸化性固体と同じように、物質を酸化させる酸化性液体単体では燃えないという特徴があります。過塩素酸、過酸化水素、硝酸などが第6類には含まれており、これ自体では燃えません。しかし、酸化性液体によって酸化した物質が火災を引き起こす危険性があります。

危険物乙4は、危険物取扱者試験の中で特に人気の資格

危険物乙種は非常に人気が高く、受験者の多い試験です。危険物取扱者試験を受験する人のうち、およそ8割が危険物乙種の受験者となっています。また、そのなかでもさらに人気が高い資格が危険物乙4です。危険物乙種を受験する人のほとんどが危険物乙4の受験者で、特に人気があります。なぜそれほどまでに人気なのか、以下で解説します。


様々な職場での需要が高い

危険物乙4は多くの職場で需要が高い資格です。乙4で取り扱っている危険物は、ガソリンや軽油、灯油、重油といった生活に身近なものがメインです。そのため、職場でのニーズが高く、活かせる場面が多くあります。どのような職場で活かせるのかについては、後述します。


乙種(と丙種)は、誰でも受験が可能

上述したとおり、危険物甲種を受験する際には、大学などで化学に関する学科・課程を修めて卒業しているか、乙種資格が必要です。そのため、受験に挑むためのハードルが高いといえます。しかし、乙種(と丙種)には特別な受験資格が必要なく、誰でも受験が可能です。

初めての危険物取扱者試験は乙4からがおすすめ

危険物乙4は、上記のような理由から非常に人気の高い試験です。受験者が多いため、ほかの試験に比べてテキストや講座などが充実しており、学習しやすい環境が整っています。ほかの種別よりも試験が多く実施されていることもおすすめの理由です。東京都の中央試験センターでは、例年、ほぼ毎週試験が実施されているため、忙しい人でも受験しやすいでしょう。

危険物乙4の資格取得が就職や転職に役立つ職場は?

危険物乙4の資格が役立つ職場や職種は、数多くあります。たとえば、ガソリンスタンドや化学系メーカー、タンクローリーの運転手、石油会社や自動車整備工場、薬品会社、研究所、公共施設の設備管理、消防士などです。

また、製造業だけでなく、建設業や運輸業など幅広く活躍の場があることも特徴です。中高年や女性も就職しやすい資格として人気があります。また、ガソリンスタンドなどでアルバイトをしている学生が取得するケースもあり、さまざまな層で人気の高い資格です。

危険物乙4の試験概要

危険物乙4にはどのような試験科目があり、合格率はどの程度なのでしょうか。ここでは、危険物乙4の試験概要について説明します。

試験科目と合格ライン

危険物乙4の試験科目は、「危険物に関する法令」「基礎的な物理学及び基礎的な化学」「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」の3つです。法令についての出題が15問、それ以外の2つが各10問の計35問出題されます。試験はマークシート方式で、5つの選択肢の中から解答を1つ選ぶ方式です。

試験時間は2時間、合格するためには科目ごとに60%以上の正答率が必要となります。つまり、1科目でも60%に達しなければ合格できません。

合格率

危険物乙4の合格率はおよそ38%です。これは、難関として知られている危険物甲種とほぼ同等の合格率です。乙1~3類、5類、6類の合格率が60%台なので、この数字をみても乙4の合格率が低いことがわかります。

なぜ乙4の合格率が低いのかというと、受験者数の多さが関係しています。危険物取扱者試験をはじめて受ける人の多くが乙4を受験するといわれており、知識がない状態で受験する人も多いのです。そのため、大量の不合格者が出てしまい合格率が下がります。

また、ほかの乙種を乙4試験合格後に受験する場合には、「法令」と「物理学及び化学」が免除されることも要因です。ほとんどの受験者は乙4合格後にほかの乙種試験を受けるため試験科目が免除され、範囲が狭まり合格率が上がるのです。

このように合格率の低い乙4ですが、ポイントを押さえて勉強すれば合格にできます。

試験日程や願書の提出方法、受験料について

試験日程や会場、願書受付期間などは全国一律ではないため、「一般財団法人消防試験研究センター」のホームページで、それぞれ確認が必要です。願書の提出はWebもしくは書面で行えます。

受験料は、2020年4月時点で、甲種は6,600円、乙種は4,600円、丙種は3,700円です。願書や受験案内は、東京都以外の各道府県の場合、(一財)消防試験研究センター各道府県支部および関係機関・各消防本部にて入手できます。東京都の場合は、(一財)消防試験研究センター本部・中央試験センター・都内の各消防署で入手しましょう。

受験資格

危険物取扱者乙種を受験する場合には特別な条件はありません。年齢制限もないため、小学生でも取得可能です。実際に小学生が試験に合格した実績もあります。

危険物乙4合格後の、他の乙種試験受験時の免除科目について

危険物乙4合格後にほかの乙種試験を受験する際には「法令」「物理学及び化学」の2科目が免除されます。しかし、これは乙4だけではありません。たとえば、乙1に合格していて乙4を受験する際にも、同じように2科目が免除されます。

乙種は6種類にわかれているため、すべて取得するためには複数回受験しなければいけません。しかし、そのうち1つでも合格していれば試験科目の一部が免除されるのです。乙種の全種類に合格すれば、甲種の資格と同じようにすべての危険物が取り扱えます。

危険物乙4の勉強のポイント

危険物乙4に合格するためには、しっかりと勉強することがポイントです。しかし、仕事をしながら独学で学習することは非常に大変です。ここでは、どのようなポイントを押さえて勉強すればいいのか詳しく解説します。

頻出問題を押さえ、効率よく学習する

危険物乙4は出題範囲こそ広くなっていますが、試験内容自体はそこまで高度ではありません。そのため、頻出問題の対策をすることが合格へのカギです。頻出問題を把握して効率よく勉強することで、正答率が高まります。

危険物の性質や特性、化学や物理の基礎を繰り返し勉強しましょう。また、出題形式や内容が似通っていることも多いため、過去問など実践的な問題を解くことが合格につながります。


化学・物理の基礎から学習を開始し、最後に法令の勉強をするのがおすすめ

危険物乙4の勉強を一から始める場合には、化学・物理の基礎から勉強していき、最後に法令の勉強をするのがおすすめです。化学・物理は計算問題や複合問題が多く、理系でなかった人にとっては難易度が高いです。

そのため、最初に化学・物理の基礎に取り組み、知識を身につけましょう。法令については暗記がメインになるため、最後の仕上げとして取り組むと効率的です。


危険物の特徴については、とにかく暗記する

危険物乙4試験では、ほかの種別の危険物に関する問題も必ず出題されます。そのため、それぞれの危険物の特徴についての暗記は欠かせません。たとえば、水より軽い、引火点が低いといった特徴を書き出して暗記していくといいでしょう。また、無臭・無色というように危険物をカテゴライズして暗記するのもいい方法です。

まとめ

危険物取扱者乙4は、さまざまな職種や職場で需要が高く、転職や就職の際に有利に働きやすい資格です。しかし、独学では思ったように学習できないことも多いでしょう。

ユーキャンの危険物取扱者合格指導講座では、物理と化学の基礎から学習できる講座で、予備知識がなくても合格が目指せます。国家試験問題と同じ設定で作られた予想問題もあるため、試験のシミュレーションが可能です。資格の取得を目指すなら、ぜひご検討ください。

講座との相性を確かめよう

講座との相性を確かめよう

危険物取扱者講座があなたに向いているのか相性診断でチェック!
80%以上の相性なら今すぐ申し込みして、人気の専門資格を手に入れよう!

今始めると、ゆとりをもって手堅く合格が狙える!

TOP