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危険物乙4とは?試験日程の詳細・合格率・必要な勉強時間・人気の理由まで解説
- 更新日:2026/08/31
危険物乙4の正式名称は「乙種第4類危険物取扱者」で、ガソリンや灯油などの引火性液体を業務で扱う際に必要な国家資格です。
資格試験の合格率は低いといわれていますが、実際の合格率はどのくらいなのか気になっている方も多いでしょう。
本記事では、危険物乙4の試験詳細や合格率、必要な勉強時間、他の資格よりも人気が高い理由を解説します。実務に備えて資格取得を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
このページを簡潔にまとめると・・・
- 危険物乙4とは、危険物取扱者乙種第4類のことで、危険物取扱者試験を受験する人のうちおよそ8割が受験する人気資格。
- 危険物乙4が人気の理由は「需要が高く、活かせる業種が多い」「資格手当や昇給・昇格が期待できる」「他の乙種の資格を取りやすい」の3つ。
- 合格には40~60時間の勉強が必要とされ、例年の合格率は30~40%前後で推移。受験資格に制限がなく、誰でも受験できるため、お試しで受験する方も多い。
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危険物乙4(危険物取扱者乙種第4類)とは?
危険物乙4とは、危険物取扱者乙種第4類のことです。
乙4もしくは第4類などと略されて呼ばれることが多く、第1類~第6類まである危険物の中の第4類を扱える資格です。危険物取扱者乙種の種類については、以下で具体的に紹介します。
「危険物取扱者」とは?
危険物取扱者が扱う危険物とは、灯油や金属粉などの燃えやすい物質のことです。ガソリンや軽油なども危険物に含まれています。危険物は扱いが難しいため、これらを扱う際は専門知識をもつ人が管理しなければなりません。
そのため、危険物取扱者試験に合格して危険物に関する知識を証明できた方に、危険物取扱者としての資格が与えられます。
危険物取扱者が必要とされるのは、危険物を大量に製造したり扱ったりする施設です。例として、ガソリンスタンドや化学工場などが挙げられます。
甲種・乙種・丙種の違い
危険物取扱者の資格は「甲種」「乙種」「丙種」の3種類にわかれており、それぞれ扱える危険物の範囲や立ち会いの可否、受験のしやすさが異なります。
甲種は全ての危険物を取り扱え、無資格者が作業する際の立ち会いも可能です。扱える範囲が最も広いぶん、受験するには大学などで化学に関する学科・課程を修めて卒業していること、もしくは特定の4種以上の乙種資格の取得が必要です。
乙種は第1類~第6類にわかれており、免状を取得した類の危険物であれば、取り扱いおよび無資格者が作業する際の立ち会いが可能です。
一方、丙種は危険物乙4に含まれる特定の危険物のみを取り扱えますが、無資格者の作業への立ち会いはできません。乙種と丙種には受験資格の制限がなく、誰でも挑戦できる点も特徴です。
危険物取扱者資格の中でも乙4は、比較的身近な石油類の取り扱いが中心で実用性が高く、特に人気を集めています。
危険物取扱者乙種の種類
乙種の第1類~第6類は、危険物の性質(燃え方や状態)ごとに分類されています。それぞれの類で取り扱える危険物の種類は以下の通りです。
| 類 | 取り扱える危険物 | 具体例 |
|---|---|---|
| 第1類 | 酸化性固体 | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類等 |
| 第2類 | 可燃性固体 | 硫化リン、赤リン、硫黄、マグネシウム等 |
| 第3類 | 自然発火性物質・禁水性物質 | カリウム、ナトリウム、黄リン等 |
| 第4類 | 引火性液体 | ガソリン、灯油、軽油、重油、アルコール類等 |
| 第5類 | 自己反応性物質 | 有機過酸化物、ニトロ化合物等 |
| 第6類 | 酸化性液体 | 過塩素酸、過酸化水素、硝酸等 |
丙種もほぼ同じ石油類を取り扱えますが、保安の監督はできません。そのため、セルフガソリンスタンドなどの営業に関わる立ち会い業務は、甲種と乙種のみに認められています。
危険物乙4が人気の理由
合格率が低いにもかかわらず、危険物乙4の人気が高いのはなぜなのでしょうか。以下ではその理由について解説します。
・危険物取扱者乙4類を活かせる業種が多い
・資格手当や昇給・昇格が期待できる
・他の乙種の資格を取りやすい
・受験制限がない
危険物取扱者乙4類を活かせる業種が多い
危険物乙4は「石油貯蔵タンクを持つ企業」「化学工場」「ガソリンスタンド」「タンクローリーを扱う運送会社」「ビル管理」など、様々な場面でその資格を活かすことができます。
石油貯蔵タンクを持つ企業
乙種第4類資格の保有者は引火性液体を取り扱えるため、石油を製造・管理する石油貯蔵タンクを持つ企業で重要な役割を担います。
その代表的な例としては、石油プラントや石油精製工場が挙げられます。事故を防ぐために適切な管理と取り扱いが求められるため、専門知識を有する担当者が責任を持って業務を担う必要があります。
化学工場
化学製品には、石油やアルコール、動植物油などの引火性液体を原料とするものが多数存在します。現場ではこれらの危険物を適切に管理し、取り扱わなければならないため、引火性液体の取り扱い知識を持つ乙種第4類資格の保有者が欠かせません。
ガソリンスタンド
乙種第4類資格の保有者は、引火性液体を自身で取り扱うだけでなく、立ち会いでの引火性液体の取り扱いにも従事できます。そのため、ガソリンスタンドの運営には常に必要とされる資格です。
なお、近年増加中のセルフサービスのガソリンスタンドの場合、一般の方が給油作業をするためには、乙種第4類資格の保有者が見守らなければなりません。
タンクローリーを扱う運送会社
ガソリンなどの引火性液体をタンクローリーで輸送する場合、運転するドライバーまたは同乗者が、甲種・乙種第4類・丙種のいずれかの資格を保有している必要があります。
ドライバー自身が乙種第4類の有資格者であれば、1人乗務も可能です。運転も危険物の取り扱いも1人でこなせる人材は、会社から求められる存在といえます。
ビル管理
多くのビルには、重油や軽油などの引火性液体を燃料とする非常用発電機やボイラーが設置されています。そのため、ビル管理の業務では、引火性液体を取り扱える乙種第4類の資格が重宝されます。
資格手当や昇給・昇格が期待できる
危険物取扱者を必要とする企業では、事業規模に見合った数の有資格者の配置が法令で定められています。
企業によっては資格手当や昇給・昇格につながる可能性もあるため、キャリアアップを考えている方にとっても取得する価値がある資格です。
他の乙種の資格を取りやすい
乙種のうちいずれかの資格を取得していれば、他の乙種試験を受験する際に「危険物に関する法令」と「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の2科目が免除されます。
そのため、他の乙種の資格取得を見越して、危険物乙4からチャレンジする方も多いです。
受験制限がない
危険物乙4は受験のハードルが低く、挑戦しやすい点も人気を集める理由です。年齢や学歴、実務経験などの受験資格の制限がないため、学生から社会人まで誰でも受験できます。
試験は東京都ではほぼ毎週、他道府県でも年に最低2回は実施されており、受験する都道府県も自由に選べます。
また、受験者が多いため市販のテキストや問題集、対策講座が充実しており、初心者が挑戦しやすい点も魅力の1つです。
危険物乙4の試験概要
危険物乙4を受験するにあたって、試験の基本情報を押さえておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 乙種第4類危険物取扱者試験 |
| 試験形式 | 五肢択一のマークシート方式 |
| 試験時間 | 2時間 |
| 問題数 | 35問(法令15問、物理・化学10問、危険物の性質・消火10問) |
| 合格基準 | 3科目それぞれで60%以上の正答率 |
| 受験料 | 5,300円(非課税)※2024年5月改定 |
| 試験日程 | 都道府県により異なる(東京都ではほぼ毎週実施) |
| 申込み方法 | 電子申請(消防試験研究センターHP)または書面申請(郵送) |
| 受験資格 | なし(年齢・学歴・実務経験不問) |
試験会場は各都道府県の消防試験研究センター支部が指定する場所で、居住地に関係なくどの都道府県でも受験できます。合格発表は、消防試験研究センターのHPまたは郵送で確認が可能です。
危険物乙4の合格率と難易度
危険物乙4は難しい試験なのか、受験を考えるうえで気になる方も多いでしょう。以下では、実際の合格率と乙4の難易度を解説します。
・例年の合格率は30~40%前後
・合格率が低い理由
例年の合格率は30~40%前後
危険物乙4の合格率は例年30~40%前後で推移しています。他の乙種試験の合格率が60%前後であるのに対し、危険物乙4は低い水準にとどまっており、甲種試験と同程度です。
直近の試験での合格率は、以下の通りです。
| 年度 | 合格率 |
|---|---|
| 令和7年度 | 31.9% |
| 令和6年度 | 31.7% |
| 令和5年度 | 32.0% |
| 令和4年度 | 31.5% |
| 令和3年度 | 36.1% |
合格率が低い理由
危険物乙4の合格率が低い背景には、大きく3つの理由があります。
1つ目は、受験者数が突出して多いことです。危険物乙4はガソリンなどを扱えるため圧倒的に人気が高く、最初の入門資格として選ばれます。また、受験資格に制限がないため、試験に慣れていない初学者や十分な準備をせずに受験する層、会社の指示などでとりあえず受験する層も含まれています。
他の乙種試験の受験者数を合計しても乙4の受験者数には遠く及ばず、この受験者層の広さが合格率を押し下げています。
2つ目は、初めての資格挑戦ゆえに科目免除のないフル試験(3科目全て)で挑むことになり、必然的に合格率が下がるという点です。他の乙種(1・2・3・5・6類)では、すでに乙4を持っており「法令」や「物理・化学」の科目が免除された状態で受験する人が多いため、合格率が相対的に高く見えます。
3つ目は、出題される3科目全てで60%以上の正答率が求められることです。苦手科目が1つでもあると他の科目で高得点を取ってもカバーできず、全ての科目をまんべんなく勉強しなければ合格はできません。
危険物乙4はしっかり対策をすれば十分に合格を目指せる資格です。合格率の低さは試験の難しさだけでなく、他の類との科目免除の違いや、受験者層の幅広さが大きく影響している点を把握しておきましょう。
危険物乙4に合格するための勉強方法と勉強時間
危険物乙4の試験では、危険物の性質や特徴などに関する問題が多く出題されるため、しっかり暗記する必要があります。
出題される3科目はそれぞれ覚える内容が異なりますが、なかでも法令は扱う品目のイメージを具体的に膨らませやすい分野です。そのため、後回しにせず、早い段階から法令の学習を進めていくことをおすすめします。
合格に必要な勉強時間は40~60時間とされていますが、要点を押さえて試験対策をすれば1ヵ月程度での合格も目指せます。
物理・化学に関する科目は一見難しく思えるものの、出題は基本的な理解を問う内容が中心です。演習問題で知識を身につけながら、模擬試験にも挑戦して実際の試験の感覚を掴みましょう。
危険物乙4に合格した後の流れ
免状の交付申請
危険物乙4は、試験に合格しただけでは資格として使用できません。都道府県知事に申請して免状の交付を受けることで、初めて資格として使えるようになります。
申請先は、受験した都道府県の消防試験研究センター支部です。提出書類は免状交付申請書と試験結果通知書の2点です。試験結果通知書は切り離さずにそのまま提出し、手数料として2,900円を納めます。
なお、免状を郵送で受け取りたい場合は、返送用封筒も併せて用意します。
免状の写真の書換え
危険物取扱者の資格そのものに有効期限はなく、一度取得すれば生涯有効です。ただし、免状を取得した後は、定期的な写真の書換えが必要です。
免状に貼られている写真は10年に1回書き換えることが法令で定められており、交付から10年が経過する前に申請しなければ、免状は法令上不備のあるものとみなされます。期限が来る前に手続きを済ませておきましょう。
保安講習の受講
免状を取得し、実際に危険物の取り扱い作業に従事する場合は、都道府県知事が行う保安講習を定期的に受ける義務があります。最初の受講時期は、作業に従事し始めてから1年以内です。2回目以降は、原則として3年に1回のペースで受講を続けます。
なお、免状を持っていても、作業に従事していない場合は受講の義務はありません。
まとめ
危険物乙4は、ガソリンや灯油など身近な引火性液体を取り扱える実用性の高い国家資格です。合格率は30~40%前後と低めに見えますが、受験者層の幅広さが大きな要因であり、しっかり対策をすれば初学者でも十分に合格を目指せます。
資格を活かせる職種が多く、資格手当や他の乙種試験の科目免除などのメリットも得られるため、初めての危険物取扱者試験として取り組む価値があります。
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- この記事の監修者は石丸・危険物アドバイザー
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「難しい危険物の知識を、どこよりも分かりやすく!」をモットーに活動するYouTubeクリエイター。最難関である「危険物取扱者 甲種」を保有し、専門知識を視覚的・直感的に伝える動画が人気を集める。
さらに宅建士、ITパスポート、FP3級など、多岐にわたるビジネス資格も網羅。「専門知識×圧倒的な噛み砕き力」を強みに多方面で活躍中。
■保有資格:危険物甲種、宅建士、ITパスポート、FP3級 他
https://www.youtube.com/channel/UCyaUz9xc9wa6mSlEibc4vsg
よくある質問
- 危険物取扱者の仕事内容は?
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危険物取扱者資格は、危険物の取り扱いや保管・運搬に必要な資格で、具体的な仕事としては、「危険物保安監督者」「設備管理スタッフ」「化学系メーカー・製薬会社の社員」「発電所の保安員」「ガソリンスタンド店員」「タンクローリー運転手」「消防士」が挙げられます。
- 危険物取扱者乙4の試験内容は?
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危険物乙4試験は3科目で計35問出題され、合格するためには科目ごとに60%以上の正答率が必要です。マークシート方式で、5つの選択肢の中から解答を1つ選びます。
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