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電気工事士とは?仕事内容・種類・資格の難易度から試験概要まで徹底解説
- 更新日:2026/08/31
電気工事士は、暮らしに欠かせない電気を支える仕事をするために必要な国家資格です。電気工事や設備のメンテナンスを行うためには、電気工事士の試験に合格しなければなりません。
また、近年では仕事だけでなく、プライベートでDIYをするために資格取得を目指す人も増えています。
本記事では、電気工事士の仕事内容や種類などの基本的な内容から、資格取得に向けた勉強方法まで徹底解説します。
このページを簡潔にまとめると・・・
- 電気工事士とは、住宅や工場・施設などの電気工事や管理を行うために必要な国家資格、およびその資格を持つ技術者のことである。
- 電気工事士には第一種と第二種があり、工事できる作業範囲や試験難易度が異なる。
- 第一種電気工事士の方が難易度は上がるが、活躍の場が広がり、資格手当の金額も上がる可能性がある。
- 試験は、過去問題と似たものが出題される傾向がある。工具や材料をそろえて技能試験対策をすることも重要。
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電気工事士とは
電気工事士は、一般住宅・商店街・ビル・工場などの電気設備(配線・照明・コンセントなど)の工事や保守を行う仕事、およびその仕事をするために必須となる国家資格を指します。
電気工事士法(および電気事業法)では、電気工作物の種類によって保安の監督または電気工事を行うのに必要な資格が定められています。
電気工作物とは、電気を供給するための発電所・変電所・送配電線路をはじめ、工場・ビル・住宅などの受電設備・屋内配線・電気使用設備などの総称です。
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電気工事士の仕事内容
電気工事士の仕事は、一般住宅からオフィスビル、大型工場、商業施設まで、あらゆる建物の電気設備を扱います。電気工事士の仕事内容は多岐にわたりますが、一例は以下の通りです。
・新築時の配線工事やコンセント・照明器具の設置
・リフォームに伴う設備交換
・建物の各階へ電気を送る幹線の敷設
・電力会社から送電された電気を変圧するための変電設備の据え付け
・停電やトラブルを防ぐための点検・メンテナンス
電気工事士は、私たちが毎日当たり前のように使っている「電気」を安全かつ安定して使える環境を整え、現代社会の暮らしと経済活動に欠かせないライフラインを支える、やりがいのある仕事です。
電気工事士に資格が必要な理由
目に見えない電気を扱う工事には、感電や漏電による火災など、命に関わる重大なリスクが潜んでおり、リスク防止の観点から、日本では電気工事士法によって「資格を持っていない人は電気工事を行ってはならない」と厳しく定められています。
このように、特定の資格を持った人だけが従事できる仕事を「業務独占資格」と呼び、資格の価値や専門性が高く評価される理由にもなっています。
電気工事士の年収・給料
以下では、電気工事士の年収・給料を解説します。なお、数値は厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を参考にしています。
平均年収は400万~500万円
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、電気工事士の平均年収は例年、400万~500万円程度となっています。
男女別では、男性の方が少し高くなっています。
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
現場の規模・経験でも大きく変わる
電気工事士の平均年収は400万~500万円程度が1つの目安になりますが、現場の規模や業務の範囲などによっても違いがあり、中には年収600万円以上の求人もあります。
また、経験によっても差があります。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、経験年数15年以上の方の年収は、経験年数0年の方と比べて約2倍です。
出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
年収・給料をアップさせるには?
電気工事士で年収・給料をアップさせるには、電気工事士の中で最上位資格である第一種電気工事士資格を取得すると良いでしょう。
また、「ボイラー技士」「危険物取扱者」「電験三種」といった関連資格を取得することも有効です。
電気工事士の種類|「第一種」と「第二種」の違い
電気工事士の資格は、扱える設備の大きさに応じて「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」の2種類に分けられます。
| 資格 | 第一種 | 第二種 |
|---|---|---|
| 主な対象施設 | 一般住宅・工場・ビル・大型商業施設 ※第二種の内容も包括します | 一般住宅・小規模な店舗や事務所 |
| 扱える電圧・電力 | 「自家用電気工作物(最大電力500㎾未満の需要設備)」 ※第二種の内容も包括します | 「一般用電気工作物(600V以下の電圧で受電し、その受電場所と同一構内で電気を使用する電気工作物)」 |
| 受験資格 | 誰でも受験可能 | 誰でも受験可能 |
| 免状交付の条件 | 試験の合格と3年以上の実務経験 | 試験合格のみ |
| 定期講習の義務 | 免許交付後、5年ごとの定期講習が義務 | なし |
| おすすめの人 | ・現場管理者 ・業界でのキャリアアップ・昇給を狙う人 など | ・未経験からの転職 ・趣味がDIY など |
第一種電気工事士:工場・ビル・大規模施設向け
第一種電気工事士は、第二種電気工事士の範囲に加えて、工場・ビル・大型商業施設・変電所など、最大電力500kW未満の「自家用電気工作物」の工事まで扱える上位資格です。
電気業界で現場責任者やキャリアアップを目指すなら、最終的に取得したい一生ものの資格となっており、試験自体は誰でも受けられます。
ただし、免状の交付を受けるには「3年以上の実務経験」が必要になる点や、免状交付後、5年ごとに定期講習を受ける義務がある点に注意が必要です。
第二種電気工事士:一般住宅・店舗向け
第二種電気工事士は、一般的な住宅や個人商店など、比較的規模の小さい設備(600V以下で受電する低圧設備)の工事ができる資格です。免状の取得に実務経験は必要なく、試験に合格した後、申請することで第二種電気工事士免状の交付を受けられます。
就職・転職の強力な武器になる他、自宅のコンセント増設や照明交換といったDIY目的で取得する方も多く、電気工事の登竜門といえる資格です。
電気工事士の資格を取得するメリット
電気工事士を取得することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。3つのメリットを紹介します。
・転職で有利になる
・活躍できる職場が多くある
・資格手当がつく場合もある
転職で有利になる
電気工事士の資格を取得することで、転職に有利になります。電気工事士は履歴書に記載できる国家資格です。資格取得は、電気工事士という仕事への意欲の高さや、やる気のアピールにもなるでしょう。
なお、上位資格である第一種の方が行える業務の幅が広いため、第二種よりも優遇される傾向があります。
また、近年では人材不足が指摘されているため、収入などの面でより条件の良い就職先・転職先を選べる可能性が高くなります。
活躍できる職場が多くある
電気工事士は、様々な職場で活躍できることもメリットの1つです。例えば、電気工事士の職場として工事現場があります。しかし、それだけではありません。
電気設備や機械がある場所の他、ビルのメンテナンス会社や食品メーカーの工場など、活躍できる場所は多岐にわたります。第二種電気工事士の資格でも、一般住宅や店舗をはじめとした幅広い現場で知識や技術を生かせるでしょう。
資格手当がつく場合もある
企業によって異なりますが、電気工事士の資格を取ることで資格手当が支給される場合があります。支給額は企業によって異なりますが、一般的には第一種のほうが第二種よりも手当が多い傾向です。
第一種電気工事士試験の概要
出題内容
第一種電気工事士試験には、学科試験と技能試験があります。学科試験は四肢択一で、試験時間は140分です。学科試験は全部で9つの内容が出題されます。出題内容は、以下の通りです。
・電気に関する基礎理論
・配電理論および配線設計
・電気応用
・電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料および工具並びに受電設備
・電気工事の施工方法
・自家用電気工作物の検査方法
・配線図
・発電施設・送電施設および変電施設の基礎的な構造および特性
・一般用電気工作物および自家用電気工作物の保安に関する法令
このように、出題範囲がとても広いことが特徴です。試験時間は140分と余裕があるため、間違えないように正確に解くことが重要です。
続いて、技能試験の内容です。技能試験では配布された配線図通りに、電線や器具を用いた配線を60分以内に完成させることが求められます。学科試験に合格した人、もしくは学科試験免除者が技能試験を受けられます。技能試験で求められる技術は、以下の通りです。
・電線の接続
・配線工事
・電気機器・蓄電池および配線器具の設置
・電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料および工具の使用方法
・コードおよびキャブタイヤケーブルの取付け
・接地工事
・電流・電圧・電力および電気抵抗の測定
・自家用電気工作物の検査
・自家用電気工作物の操作および故障箇所の修理
出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「第一種電気工事士の試験概要」
受験資格
第一種電気工事士の試験には、受験資格の制限がありません。そのため、年齢などにかかわらず、誰でも受験できます。ただし、第一種電気工事士の免状は実務経験がなければ発行されません。
試験日程
第一種電気工事士の試験は、年に2回実施されています。例年のスケジュールは次の通りです。
上期試験
願書申込み期間:2月上旬~3月上旬
学科試験:CBT方式 4月上旬~5月上旬、筆記方式なし
技能試験:7月上旬
下期試験
願書申込み期間:7月下旬~8月中旬
学科試験:CBT方式 9月上旬~10月中旬、筆記方式 10月上旬
技能試験:11月下旬
令和8年度試験の日程は次の通りです。
上期試験
願書申込み期間:2026年2月13日~3月2日
学科試験:CBT方式 2026年4月1日~5月8日、筆記方式なし
技能試験:2026年7月4日
下期試験
願書申込み期間:2026年7月27日~8月13日
学科試験:CBT方式 2026年9月11日~10月18日、筆記方式 2026年10月4日
技能試験:2026年11月21日
第一種電気工事士の合格率・難易度
第一種電気工事士の学科試験合格率は例年50%程度となっており、国家資格の中では合格率が比較的高く、難易度は中程度です。
また、技能試験合格率は60%程度と、学科試験よりも高いことが特徴です。技能試験は事前に問題が公表され、対策をとることが可能です。
第二種電気工事士試験の概要
出題内容
第二種電気工事士の試験も、第一種と同様に学科試験と技能試験があります。学科試験は四肢択一で、試験時間は120分です。出題内容は、以下の通りです。
・電気に関する基礎理論
・配電理論および配線設計
・電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料および工具
・電気工事の施工方法
・一般用電気工作物の検査方法
・配線図
・一般用電気工作物の保安に関する法令
第二種の出題内容は7項目で、第一種電気工事士試験よりも出題範囲は狭いです。基本的な内容が出題されるため、焦らずに解くことが大切です。
技能試験は、配線図に従い基本的な配線作業や施工を行います。試験時間は40分で、学科試験に合格した人、もしくは学科試験免除者が受験可能です。第二種で求められる技術は、以下の通りです。
・電線の接続
・配線工事
・電気機器および配線器具の設置
・電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料および工具の使用方法
・コードおよびキャブタイヤケーブルの取付け
・接地工事
・電流、電圧、電力および電気抵抗の測定
・一般用電気工作物等の検査
・一般用電気工作物等の故障箇所の修理
出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験」
受験資格
第二種電気工事士の試験には、受験資格の制限がありません。そのため、年齢や経験などにかかわらず、誰でも受験できます。
出題内容は基本的な内容が多いため、未経験者でも取り組みやすいでしょう。
試験日程
第二種電気工事士の試験は、年に2回実施されています。例年のスケジュールは次の通りです。
上期試験
願書申込み期間:3月中旬~4月上旬
学科試験:CBT方式 4月下旬~6月中旬、筆記方式 5月下旬
技能試験:7月下旬
下期試験
願書申込み期間:8月中旬~9月上旬
学科試験:CBT方式 9月下旬~11月中旬、筆記方式 10月下旬
技能試験:12月中旬
令和8年度試験の日程は次の通りです。
上期試験
願書申込み期間:2026年3月16日~4月6日
学科試験:CBT方式 2026年4月23日~6月7日、筆記方式 2026年5月24日
技能試験:2026年7月18日または7月19日
下期試験
願書申込み期間:2026年8月17日~9月3日
学科試験:CBT方式 2026年9月24日~11月8日、筆記方式 2026年10月25日
技能試験:2026年12月12日または12月13日
詳細日程は、試験実施機関のWebサイトで確認しましょう。
第二種電気工事士の合格率・難易度
第二種電気工事士の学科試験合格率は例年60%前後で、技能試験合格率は70%前後です。半数以上が合格しているため、国家資格の中では難易度が低い部類に含まれます。
また、第一種電気工事士と比較した場合でも、合格率は高くなっています。しっかり勉強すれば、未経験者でも合格は難しくありません。
電気工事士試験の勉強方法について
必要な学習時間
第一種電気工事士試験の合格に必要な勉強時間は、およそ300時間といわれています。勉強時間には個人差があります。出題範囲が広く、試験も年に2回しか実施されないため、時間をかけて準備することが重要です。
短期間で勉強する場合、理解が不足する分野が出てくる可能性があるため、スケジュールを立てて計画的に進めましょう。
また、第二種電気工事士試験は、第一種と比較すると少ない勉強時間で対応できます。ただし、復習のために余裕をもって学習に取り組みましょう。
効果的な勉強方法
以下では、効果的な勉強方法を紹介します。
過去問題に取り組む
過去問題に取り組むことで、出題傾向をつかむことができます。電気工事士試験は、過去問題と似たものが出題される傾向があります。過去問題を繰り返し解くことで、試験内容を把握できるでしょう。
また、自分が苦手な分野の把握にも役立ちます。間違えやすい問題を知り、対策をとりましょう。
工具や材料をそろえて技能試験対策をする
技能試験に関しては、練習を積み重ねることが重要です。実際に試験で使う工具や材料をそろえて、公表されている候補問題を完成させる作業を繰り返しましょう。正確さも重要ですが、試験時間内に終わらせることが大切です。
配点の大きいところから優先的に学習する
出題範囲が広いため、勉強の順番がポイントです。多く出題される分野から優先的に取り組むことで効率よく勉強でき、点数を取りやすくなるため合格に近付けます。
まとめ
電気工事士は国家資格の1つで、資格を保有していれば様々な現場で活躍できます。受験資格は必要ないため、誰でも受験できることもメリットでしょう。
なお、電気工事士には「第一種」と「第二種」の2種類がありますが、第二種は電気工事の登竜門といえる資格です。そのため、電気業界での活躍を目指す方は、まず第二種の試験にチャレンジすることをおすすめします。
ユーキャンでは、第二種電気工事士講座を提供しています。学科試験と技能試験の双方に対応した「本科コース」と、技能試験のみの「技能試験コース」があります。
イラストや写真が豊富で理解しやすいテキストや、用語集などの副教材があるため、しっかりとした対策が可能です。
電気工事士試験の合格を目指す場合は、受講してみてはいかがでしょうか。

- この記事の監修者は池田 友哉(いけだ ともや)
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奈良県出身 電気主任技術者・教育コンテンツクリエイター
趣味は、資格試験の短期合格メソッド研究、教育コンテンツ制作、ランニング、ロードバイク
2014年 小・中・高1種教員免許 (数学/理科) 取得
2016年 第3種電気主任技術者資格 取得
2017年 エネルギー管理士資格 取得
2017年 第2種電気工事士資格 取得
2018年 第2種電気主任技術者資格 取得
著書:
『電験3種書き込み式最強計算ドリル』
『電験2種書き込み式最強計算ドリル』
よくある質問
- 電気工事士の年収は?
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電気工事士の年収は400万~500万円です。ただし、現場の規模・経験・資格などで大きく変わり、中には年収600万円以上の求人もあります。
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第二種電気工事士とは、住宅や店舗など600V以下で受電する設備の新築・増改築時に、配線図どおりに屋内配線、コンセントの設置、アース施工などを行う専門技術者のことです。これらの作業で不備があると、感電や火災など、事故の原因となる危険があるため、有資格者でないと作業ができません。そのため、ニーズが高く、好待遇で働ける、安定した収入を期待できるといったメリットが考えられます。履歴書に堂々と書ける国家資格で、就職・転職も有利!
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