中堅社員の役割とは?
中堅社員は会社において現場で働くプレイヤーの面を持ちながら、後輩を指導・支援するフォロワーとしての面も持つ立場です。具体的にどのような役割を持っているのか、3つの役割を紹介します。
業務遂行の中心として実務をこなす
中堅社員は、現場での業務遂行において高い専門性と経験を活かし、安定した成果を上げることが求められます。日々の業務を効率よくこなしつつ、課題解決にも柔軟に対応する実務力が必要です。また部下や後輩の模範となる働き方を示すことで、チーム全体の信頼性や生産性の向上に貢献することも役割に含まれます。
後輩・若手社員の育成を支援
中堅社員は、後輩や若手社員の育成においても重要な役割を担います。自身の経験をもとに業務指導を行いながら、質問に対して丁寧に対応したり、成長を見守ったりする姿勢が求められます。また単なる指示ではなく、相手の自立を促すコミュニケーションを心がけることで職場全体の人材力の底上げにつなげることも役割のひとつです。
上司と部下の橋渡し役
中堅社員は、現場と経営層をつなぐ中間的な立場としての役割も重要です。上司の方針を理解し現場に適切に伝える一方で、現場の課題や意見を上層部にフィードバックする役目を担います。この橋渡し役の動きによって組織の意思疎通がスムーズになり、チームの一体感や方針の浸透を促進します。
中堅社員研修の目的とは?
中堅社員向けの研修には、チームを主導するリーダーシップの強化や人材育成、経営者視点の醸成などさまざまな目的があります。それぞれの目的の具体的なポイントを紹介します。
リーダーシップスキルの強化
中堅社員は将来的な管理職候補として、チームをまとめ後輩を導くリーダーシップが求められます。研修では指示・命令だけでなく、部下の主体性を引き出す支援型リーダーシップや、状況に応じた対応力を学ぶことが重要です。これによりチームのパフォーマンス向上や、組織の中核としての役割を果たす準備が整います。
部下・後輩育成スキルの向上
現場のOJTや日常指導を担う中堅社員には、後輩の成長を支援するスキルが不可欠です。研修では効果的な教え方やフィードバックの方法、コーチング・メンタリングの基礎などを学び、相手の理解度や特性に応じた指導ができるようになります。研修で育成スキルを高めることが育成の質向上にもなり、組織の人材力向上につながります。
組織運営の視点・最適化の意識醸成
中堅社員研修は自部署だけでなく、組織を俯瞰した視点で行動できるようになることも重要な目的です。研修では組織全体の戦略やミッションの理解を深めるとともに、自部門の役割や貢献の仕方を再確認します。これにより個人主義の思考から脱却し、組織全体の成果に資する判断や行動が取れるようになります。
中堅社員研修を実施する際のポイント
中堅社員研修を実施する際は目的を明確化することも重要ですが、他にも意識すべきポイントがあります。研修を成功させるために必要なポイントを紹介します。
現場での役割と期待を明確にする
研修ではまず、中堅社員に求められる役割や期待を明確に伝えることが重要です。リーダーになる意識や後輩育成、チームの中核としての自覚を持たせることで、受講者の意識が高まります。漠然とした意識で受講するのではなく「なぜ今この研修を受けるのか」「研修後にどのような行動が求められるのか」を具体的に伝えることで主体的な学びが促されます。役割への理解が深まることで、行動変容の第一歩となるでしょう。
実践的な内容と演習を重視する
座学だけでなく、実際の業務を想定したケーススタディやロールプレイなどの演習を取り入れることで、理解を深め実践につなげやすくなります。例えば部下指導のロールプレイ、課題解決のグループディスカッションなどが効果的です。知識の定着だけでなく考える力や対応力を養うことで、現場に戻ってからの行動変容の促進につながります。
自己理解と内省の機会を設ける
中堅社員研修では、自分の強みや課題を客観的に認識する機会も必要です。研修内での振り返りワークや360度フィードバック、性格診断などを活用し、自身の行動傾向やコミュニケーションスタイルを見つめ直す時間を設けます。これにより他者との関わり方やリーダーとしてのあり方を深く考えるきっかけとなり、成長意欲や自律的行動を引き出す効果が期待できます。
研修後のフォローアップ体制の整備
研修を一過性で終わらせず、学びを職場で定着させる仕組みを設けることも不可欠です。上司との面談や目標設定シート、定期的な振り返りミーティングなどを通じて、研修内容の実践状況を確認し、必要に応じて支援やアドバイスを行いましょう。また社内SNSや勉強会などで受講者同士が情報交換を行える場を会社側で用意することで、学びの継続性とモチベーション維持が図れます。
【テーマ別】中堅社員研修の内容:①部下育成スキル
中堅社員研修の重要な内容のひとつに「部下育成スキル」があります。中堅社員は新人や若手社員を指導・支援する立場にあることが多く、育成スキルは組織運営の観点からも重要です。具体的にどのようなスキルが学べるのか、詳しく紹介します。
コーチング
中堅社員研修でコーチングをテーマに学ぶことで、部下の主体性を引き出し、自律的な成長を支援するためのスキルや考え方が身につきます。具体的には傾聴力や効果的な質問力、承認・フィードバックの技術を習得し、部下が自ら考え行動する力を高める関わり方を学びます。また答えを「教える」のではなく、本人の考え・答えを「引き出す」という育成スタンスを理解することで、上司主導ではなく部下の内発的動機に働きかける支援型の関わり方が可能です。コーチングを学ぶことにより信頼関係の構築や、長期的な人材育成につながります。
フィードバック
中堅社員研修でフィードバックをテーマに学ぶことで、部下の行動や成果を適切に評価・伝達する力が身につきます。具体的には事実に基づいたフィードバックの方法、タイミングや伝え方の工夫、相手の受け止め方に配慮したコミュニケーション技術を習得できます。また改善点だけでなく良い点もバランスよく伝える「ポジティブフィードバック」の重要性を理解し、部下のモチベーション向上や成長を促す視点が育てられる点もポイントです。ポジティブフィードバックを活用することで、信頼関係を損なわずに行動改善を促す対話力が強化されます。
メンタリング
中堅社員研修でメンタリングをテーマに学ぶことで、若手社員の精神的な支援やキャリア形成を助ける関わり方が身につきます。具体的には信頼関係の築き方、相手に寄り添う姿勢、成長を長期的に見守る支援の力を習得できます。また単なる業務指導にとどまらず、仕事への向き合い方や組織内での人間関係、将来像について対話を重ねることで、若手が安心して相談できる存在となる意識が養われるでしょう。これにより、若手の定着率やモチベーション向上に貢献できる力が高まります。
傾聴力
中堅社員研修で傾聴力をテーマに学ぶことで、部下との信頼関係を築くための対話の基本姿勢が身につきます。傾聴とは単に「聞く」のではなく、相手の感情や意図を受け止めながら「聴く」ことを指します。研修では相づちやうなずき、相手の言葉を繰り返すといった具体的なスキルや、評価や先入観を排除して話を聴くマインドを学べる点が特徴です。傾聴力の高い人との対話で部下は安心して本音を話せるようになり、育成における信頼の土台が築かれます。また部下の抱える問題の本質を理解しやすくなるため、より的確な支援や指導が可能になります。
キャリアデザイン
中堅社員研修でキャリアデザインをテーマに学ぶことで、部下の中長期的な成長やキャリア形成を支援する視点と関わり方が身につきます。研修ではキャリアの多様性や価値観の違いを理解したうえで、部下の強みや志向に応じた助言や対話の進め方を学べます。目先の業務指導だけでなく将来のビジョンを共に考える姿勢を持つことで、部下のモチベーションや定着率の向上にもつながり、結果として組織の成長への貢献が可能です。自身のキャリアも振り返ることで、育成者・指導者としての成長も促進されます。
【テーマ別】中堅社員研修の内容:②プロジェクトマネジメント能力
中堅社員研修の重要な内容には「プロジェクトマネジメント能力」もあります。組織で仕事を行ううえで、プロジェクトマネジメントの高い社員の存在は創造性と生産性の向上に寄与します。プロジェクトマネジメント能力に関連した研修にどのような内容があるのか、代表的なものを紹介しましょう。
リーダーシップ
中堅社員研修でリーダーシップを学ぶ場合、プロジェクト推進に必要な「人を動かす力」や「チームをまとめる力」が習得可能です。研修では目標設定、役割分担、進捗管理といった実務面に加え、メンバーの動機づけや信頼関係の構築、状況に応じたリーダーシップスタイルの使い分けを学びます。また指示・命令だけでなく、支援・共感の姿勢を身につけることで、多様なメンバーと円滑に協働できる柔軟性が育まれます。高いリーダーシップを持つ社員がいることで、チーム全体のパフォーマンスを最大化することが可能です。
プロジェクト管理
中堅社員研修でプロジェクト管理をテーマに学ぶことで、目標達成に向けて計画的かつ効率的に業務を進行させるスキルの習得が可能です。研修ではWBS(作業分解構成図)による工程管理、進捗・コスト・リスクの可視化、関係者との情報共有や調整の方法など、実務に直結する管理手法などを習得します。また問題発生時の対応力やPDCAサイクルを回す思考を養うことで、プロジェクトの安定運営に貢献できる力が醸成されます。研修を通して計画と実行の両面を意識するマネジメント視点も強化され、効率的なチーム運営が実現できるでしょう。
コミュニケーション能力
中堅社員研修でコミュニケーション能力をテーマに学ぶことで、プロジェクト遂行における関係者との円滑な連携力の強化につながります。研修では目的に応じた情報の伝え方、的確な報告・連絡・相談の実践、相手の立場を考慮した説明力や交渉力などを習得できます。また対話を通じて相互理解を深め、メンバー同士の誤解や対立を未然に防ぐ「傾聴」や「フィードバック」の技術も学べることから、人間関係の潤滑油となるでしょう。習得した技術を生かしプロジェクト内外の多様な関係者との信頼関係を築くことで、チームの生産性や意思決定の質が向上します。
チームマネジメント
中堅社員研修でチームマネジメントをテーマに学ぶことで、プロジェクト成功に不可欠な「チームの力を最大限に引き出す力」が培われます。研修ではチームの目標共有、役割分担、進捗管理に加え、メンバーの特性に応じた関わり方や、動機づけ・フォローの方法を学びます。こうしたマネジメントスキルは、チームを主導する立場にある中堅社員には必須のスキルです。また研修では信頼関係の構築や心理的安全性の確保といった、チーム力を高める視点も学びます。チームマネジメントを学ぶことで多様なメンバーが協働し成果を出すための土台作りを理解し、チームを主体的にリードする力が強化されます。
ファシリテーション能力
中堅社員研修でファシリテーション能力をテーマに学ぶことで、会議やチームの対話を活性化させ、合意形成や問題解決を円滑に進める力が高まります。研修では議論の目的明確化、意見の引き出し方、論点の整理、参加者の発言バランスの調整など具体的なファシリテーションスキルを学びます。ファシリテーションスキルを高めることで議論の質を高め、短時間で生産性の高い議論が実現可能です。また中立的な立場で場を運営し、メンバーの主体性や創造性を引き出す姿勢も養えます。ファシリテーション能力を高めることにより、プロジェクトにおける会議の質や意思決定のスピードが向上し、チームの成果最大化に貢献できます。
【テーマ別】中堅社員研修の内容:③目標達成スキル
中堅社員向けの研修では、組織と個人の目標を設定し、達成するための具体的な計画を設計する力も養う必要があります。どのようなテーマがあるのか、代表的な内容を紹介します。
問題解決能力
中堅社員研修で問題解決能力をテーマに学ぶことで、業務上の課題を論理的かつ主体的に解決する力が養われます。研修では現状分析、課題の明確化、原因の特定、対策立案から実行・検証までの一連のプロセスを体系的に学びます。問題解決能力の高い社員を育成することで、企業や個人の課題の早期発見、解決策の実行が可能です。また「なぜ」を繰り返す思考(ロジカルシンキング)や、多角的な視点で考える柔軟性も習得できます。加えて周囲を巻き込みながら合意を形成し、行動を推進する実践的なスキルも強化されます。これにより、現場で自律的に課題解決を図る力が高まります。
トリプルシンキング
中堅社員研修でトリプルシンキング(ロジカル・ラテラル・クリティカルシンキング)をテーマに学ぶことで、状況に応じて多角的に物事を考える思考力を持つ人材を育成できます。ロジカルシンキングでは筋道立てて課題を整理し、ラテラルシンキングでは発想を広げて新たな選択肢を創出し、クリティカルシンキングでは思考の前提や妥当性を見直す力を育てます。この3つの思考法を習得することで、中堅社員がより能率的かつ生産性の高い実務をこなせるようになるでしょう。さらにこれらを組み合わせることで、より実現性の高い解決策や目標達成のための行動を導き出せるようになります。複雑な課題にも柔軟に対応するための土台となる思考力が強化されます。
タスクマネジメント能力
中堅社員研修でタスクマネジメント能力をテーマに学ぶことで、限られた時間とリソースの中で業務を効率的かつ確実に遂行する力につながります。研修では業務の優先順位付け、スケジュール管理、進捗の可視化、ToDoリストやツールの活用方法などを実践的に学びます。タスクマネジメントは仕事の緊急度や優先順位付けを効率化し、ハイパフォーマーとして活躍してもらうために必須の能力です。研修を通して、突発的な業務や複数のタスクが重なる中でも冷静に対応する判断力や周囲との調整・共有力も習得できます。これにより自分自身の生産性向上だけでなく、チーム全体の業務遂行力向上にも貢献できる社員となります。
セルフマネジメント
中堅社員研修でセルフマネジメントをテーマに学ぶことで、自分自身の行動や感情、時間の使い方を主体的にコントロールする力が高められます。研修では目標に向けた行動計画の立て方、モチベーション維持の方法、ストレスとの向き合い方、時間管理や習慣化の工夫などを体系的に学びます。特に中堅社員以降の年代では、仕事への慣れからモチベーションの維持が難しく、セルフマネジメントスキルは必要不可欠です。セルフマネジメント研修を受講することで、仕事の優先順位を見極め、主体的に行動する姿勢や、感情に左右されず冷静に対応する思考とモチベーションを維持する意識が育まれます。これにより、高いパフォーマンスを安定して発揮し続けるための基盤が整います。
目的思考
中堅社員研修で目的思考をテーマに学ぶことで「何のためにその業務を行うのか」という視点を常に持ちながら行動する力が養われます。研修では、目的と手段の違いを明確に理解し、業務の背景や期待される成果を意識して取り組む姿勢を身につけます。中堅社員は仕事への慣れから漫然と日常業務を行うこともあるため、目的志向を身につけることは重要な課題です。研修を通して目先の作業や漫然と実務をこなすのではなく、全体の最適化や成果重視の視点で判断・行動できるようになります。これにより上司や関係部門との連携もスムーズになり、チームとしての目標達成に貢献する力が強化されます。
中堅社員研修のカリキュラムの例
中堅社員向け研修には目的に応じてさまざまなカリキュラムが用意されています。今回はビジネスコミュニケーション講座、プレゼンテーション講座、リーダーシップ講座について紹介します。
ビジネスコミュニケーション(応用)講座
ビジネスコミュニケーション(応用)講座は、ビジネスに必要なコミュニケーションスキルがある方を対象に、相手との信頼関係構築や話を引き出す力を高めることを目的とした講座です。人間関係における第一印象は最初の7秒で決定するとされており、初対面の相手との会話は非常に大きな意味を持ちます。ビジネスコミュニケーション(応用)講座では、初対面の印象を引き上げるポイントや心理学を利用した人間関係構築のコツ、伝わりやすい話し方、チームでの仕事を円滑に進める方法などを具体的に学びます。具体的なカリキュラムは次の通りです。
| カリキュラム | 目的 | 研修内容 |
| 第1章 第一印象 | 第一印象がビジネスコミュニケーションにどう影響するかを学ぶ | ・メラビアンの法則 ・第一印象の重要性 ・表情 ・立ち姿 |
| 第2章 伝わる声づくり | 伝わる声を作るためにはどうしたらいいのか、その発声方法を学ぶ | ・腹式呼吸 ・発声 ・発声トレーニング |
| 第3章 伝わる話し方 | 相手に伝わる話し方のポイントやテクニックについて詳しく学習する | ・話し方のポイント ・高低のアクセント ・センテンス ・プロミネンス ・言葉の置き換え ・助詞や語尾は丁寧に ・PREPA法 ・話し方トレーニング |
| 第4章 相手が話しやすい聴き方 | 相手に気持ちよく話してもらうためにどうしたらよいか、相手が話しやすい聴き方のテクニックについて学習する | ・ラポール形成 ・自己開示 ・バックトラック ・ミラーリング ・ペーシング ・相づち ・自己紹介文の作成 ・ラポール形成練習 |
| 第5章 話の引き出し方 | より相手に気持ち良く話してもらうために、相手の話の引き出し方について学習する | ・会話の始まり ・会話の誘導 ・ジェスチャー ・視線 ・質問のコツ ・雑談のネタ探し |
プレゼンテーション講座
プレゼンテーション講座では、企業内での商品説明や企画提案、クライアントへの効果的なアプローチ手法などを演習も交えながら学びます。講座の対象となるのは、プレゼンテーションの経験の少ない方や苦手意識がある方、わかりやすい資料作成のポイントを学びたい方です。プレゼンテーション講座を通して事前準備の具体的な進め方、自分の意図を的確に相手へと伝えるコツが学べます。具体的なカリキュラムは次の通りです。
| カリキュラム | 研修内容 |
| プレゼンテーションとは何か? | ・プレゼンテーションの役割 ・説得の三要 ・コミュニケーションとは |
| プレゼンテーション準備の留意点 | ・準備の前にすこととは ・ワーク:プレゼンテーション準備の前に ・準備前の確認事項 ・話の組み立て方 |
| ビジュアルを生かしたプレゼン | ・ビジュアルを生かすとは ・プレゼンテーションツールの選択 ・魅力的なスライドとは ・4つの基本的表現①:文章表現 ・4つの基本的表現②:チャート表現 ・4つの基本的表現③:データ表現 ・4つの基本的表現④:イメージ表現 |
| 前に立つときの留意点 | ・不満を感じるプレゼンとは ・ワーク:不満に感じるプレゼンテーションとは? ・見られていることを忘れない |
| 表現力の高め方 | ・表情の作り方 ・しぐさでの表現 |
| 声の出し方と伝え方 | ・声の出し方 ・理解しやすい言葉を使う ・否定的表現と肯定的表現① ・ワーク:否定的表現と肯定的表現 ・否定的表現と肯定的表現② |
| メリハリをつける方法 | ・声の強弱をつける ・ワーク:重ね言葉と正しい表現 ・重ね言葉は避ける ・箇条書きや抑揚の活用をする |
| 聞き手をひきつけるテクニック | ・聞き手のひきつけ方 ・質問への対処法 |
| オンライン・プレゼンテーションの留意点 | ・話し方のポイント 資料作成のコツ |
| こんなときどうする? | ・プレゼンでのハプニング ・ワーク:こんなときどうする?(Q&A) ・ハプニングへの対応方法 |
リーダーシップ講座
リーダーシップ講座では、組織と部署のほか、より小さい単位でチームを主導するリーダーシップとマネジメントスキルを強化することが目的です。対象は新しくリーダーを任される方やリーダーシップについて学びたい中堅社員、チームメンバーのモチベーションを高めたいリーダーなどです。リーダーに求められるのはリーダーシップだけでなく、業務を円滑に行うマネジメントスキルも含まれます。リーダーシップの基本から応用まで、リーダーに求められる知識、スキルを一通り学べる講座です。具体的なカリキュラムは次の通りです。
| カリキュラム | 目的 | 研修内容 |
| 第1章 リーダーシップとマネジメント | リーダーシップとは何か、マネジメントとは何か、リーダーシップとマネジメントの違いを学習する | ・リーダーシップとマネジメントの違い ・リーダーの役割/マネジャーの役割 |
| 第2章 リーダーシップの発揮 | リーダーシップを発揮するためにすべきことは? 今の時代に求められるリーダーシップとは? 活用したいリーダーシップはどのようなものかについて理解する | ・リーダーシップを発揮するために行うこと ・時代に合わせたリーダーシップ ・活用したいリーダーシップ:サーバントリーダーシップ ・活用したいリーダーシップ:SL理論 ・ワーク:自チームへのリーダーとして行うべきこと |
| 第3章 チームビルディング | チームビルディングとは何か、チームとグループの違いは何かをチームビルディング理論で理解する | ・チームビルディングとは ・チームビルディング理論:タックマンモデル ・チームビルディング理論:GRIPモデル ・ワーク:自チームのタックマンモデルの段階と行うべきこと |
| 第4章 モチベーション管理 | モチベーションとは何か、マズローの5段階欲求説、モチベーションの種類を理解し、効果的なモチベーションの管理方法を学ぶ | ・モチベーションとは ・効果的なモチベーション管理方法 |
| 第5章 メンバー育成 | メンバー育成のポイントや進め方、成長段階に合わせた育成スタイルを学習するとともに、業務委任の効果を理解する | ・メンバー育成の重要性 ・ティーチングとコーチング ・業務委任 ・ワーク:各メンバーの育成方法を考える |
| 第6章 環境分析 | 環境分析とは何か、SWOT分析を理解する | ・環境分析とは ・環境分析の代表的なフレームワーク ・ワーク:自社のSWOT分析 |
| 第7章 目標設定 | 目的と目標の違い、チーム目標と個人目標の設定について学ぶ | ・目標とは ・チーム目標 ・個人目標 |
| 第8章 問題解決 | どう問題を解決していくのか、そのプロセスを理解する | ・問題解決とは ・問題解決のプロセス |
| 第9章 評価 | 評価の目的、基本原則を理解し、ペンドルトン型のフィードバックの流れをおさえる | ・評価とは ・フィードバック |
| 第10章 まとめ | どのようなリーダー、マネジャーになりたいかを考える | ・まとめ ・ワーク:どのようなリーダー、マネジャーになりたいか |
中堅社員研修に関するQ&A
中堅社員研修は自社独自のものを内製化するケースや、専門企業や機関に依頼するケースもあります。こちらでは多くの企業担当者が疑問に感じる中堅社員研修について質問と、その回答を紹介します。
中堅社員に求められるスキルは何ですか?
中堅社員に求められるスキルは、実務をこなす力に加えてリーダーシップ、部下育成力、コミュニケーション力、課題解決力など多岐にわたります。中堅社員に求められるのは業務を確実に遂行する能力だけでなく、チームをまとめ後輩を指導しながら組織全体の成果に貢献する中核的な役割もあります。特に自律的に行動し、他者と協働する力や、全体最適の視点を持つマネジメント意識が重要です。
中堅社員研修を依頼する場合、研修内容はどのように選べばよいですか?
中堅社員研修を外部の企業等に依頼する際は、まず自社の人材育成方針や中堅社員に期待する役割を明確にし、それに基づいて研修テーマを選定することが重要です。リーダーシップ、部下育成、コミュニケーション、課題解決など、現場の課題や育成の目的に合致する内容を選びましょう。また講師の実績や受講後のフォロー体制、実践的なプログラム構成も重視して選定することが効果的です。
中堅社員研修を受けてもらうなら、何年目以降の社員を対象にするのがよいですか?
中堅社員研修は、一般的に入社5年目以降の社員を対象とするのが適切です。業務経験を積み一定の専門性と責任を持つようになる時期であり、リーダー的役割や後輩育成も求められるタイミングです。この段階でマネジメント意識や組織全体を俯瞰する視点を育てることで、次世代の管理職候補としての土台を築くことができます。また役職に関係なく「役割」に応じて判断することも重要です。
自社の状況やテーマに合わせた内容にしてもらうことは可能ですか?
ユーキャンでは自社の状況や課題、育成方針に応じて研修のカスタマイズが可能です。事前に担当者とヒアリングを行い、対象者の役割やレベル、期待する成果に基づいて内容や進行方法を調整します。たとえばリーダーシップ重視や部下育成特化型など、重点テーマを設定することも可能です。さらに実務に即した演習や自社事例の活用を盛り込むことで、受講者の理解と実践へのつながりがより高まります。
中堅社員向けの研修ならユーキャン法人研修
ユーキャンでは、中堅社員向けにプレゼンテーションやチームマネジメントなど、組織の円滑で効率的な運営に必要な知識とスキル、フレームワークまで幅広く提供しています。集合研修やオンライン、eラーニングなど企業のニーズに合わせた多様な実施形式を用意しており、受講後のサポート体制も完備しています。さらにユーキャンの研修ではインプットを重視した座学と演習やテストによるアウトプット学習も盛り込み、経験の蓄積に重点を置いている点も特徴です。
「中堅社員がより活躍できる組織にしたい」「リーダーシップ・マネジメントスキルを持つ人材を増やしたい」
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まとめ
中堅社員向けの研修について、中堅社員の組織内での役割、おすすめの研修内容、具体的なカリキュラムなどを解説しました。中堅社員は組織において若手とベテランの中間の立場にあり、精力的に従事してくれる重要な存在です。 高いリーダーシップでメンバーを引っ張り、責任ある仕事を任されることも多い世代です。 中堅社員には知識・スキルの専門性を高めてもらい、活躍できる場を提供することが企業の課題といえます。自社の現状や課題に合わせた中堅社員研修を実施するなら、ユーキャンにおまかせください。

