人事評価システムとは?具体的な機能や選び方を紹介

  • 人事評価システムとは?具体的な機能や選び方を紹介

    公開日:2024.05.31

    更新日:2026.02.18

    人事評価システムは組織の人事における評価基準や項目、目標設定、評価に基づくフィードバック、人事管理まで一連の人事評価業務をまとめたシステムです。 人事評価システムには業種や組織規模、評価方法などに応じてさまざまなシステムがあり、組織に合わせて選択する必要があります。この記事では人事評価システムの概要やメリット・デメリット、システム選びのポイントなどを解説しています。

このページを簡潔にまとめると・・・
  • 人事評価システムは評価基準の統一とデータ化により、公正性と効率性を高め、組織の人材マネジメントを最適化するための基盤である。
  • 導入により評価の透明性向上・満足度改善・適材適所の配置が可能になる一方、コスト負担や評価偏重などのリスクにも注意が必要。
  • 選定は自社の評価制度・規模・既存システム連携との相性が重要で、使いやすさと運用しやすさを軸に比較することが成功の鍵となる。
  • ユーキャンの人事評価講座はこちら

人事評価システムとは何か?

人事評価システムとは、人事評価の基準や項目の設定や評価における目標設定から、評価に基づくフィードバック、人事管理までを一連の人事評価業務をまとめたシステムです。

人事評価の方式を、従来の人事評価シートなどによる紙ベースの運用から、システム上で評価項目の設定や集計・分析をデータ化することで、客観的で公正な評価が可能になります。人事評価システムは種類によって、人事考課システムやタレントマネジメントシステム、人材管理システムなどさまざまなものがあります。

人事評価システムの重要性

人事評価システムが重要視される理由は、従来の評価方法に共通する課題があったことです。例えば、中小企業ではエクセルで出力した評価シートに手書きで評価を記入し、それに基づいて評価者と被評価者が面談を行います。しかしこうした手法にはそもそも時間がかかることと、項目が評価者によって統一されていない点、データ化して分析するのが難しいといった課題がありました。人事評価における課題を解決する対策として、人事評価システムの存在が注目されています。システムから統一された評価項目を出力でき、評価内容はシステム内にデータとして蓄積されます。収集したデータから従業員の傾向や長所を分析し、人事管理の効率化につなげることも可能です。1つのシステムで社内の人事評価がまとめられることから、人事考課に貢献するツールといえます。

自社のニーズにあわせた人事評価システムの選び方

人事評価システムを導入する際に重要なのは「自社がどの業務を効率化したいのか」を明確にすることです。人材管理全般を最適化したいのか、それとも評価業務だけをシンプルに改善したいのかによって、選ぶべきシステムは大きく変わります。目的を整理することで導入後の効果を最大化でき、無駄なコストや機能の過不足を防ぐことにつながります。

人材管理業務全般を効率化したい

人材管理業務全般を効率化したい場合は、評価だけでなく「人事情報の一元管理」や「人材データの活用」が可能なシステムを選ぶことがポイントです。社員のスキルやキャリアを把握し、適材適所の配置や人材育成につなげられる機能を備えているかを確認しましょう。
さらに従業員のモチベーションや定着率を高める仕組みがあると、長期的な人材戦略にも役立ちます。例えば評価結果を人材データベースと連携させることで、昇進や配置転換の判断をスムーズに行えるようになります。コスト面も重要ですが、長期的に人事業務全体を効率化できるかどうかを基準に選ぶことが大切です。
導入目的を「戦略的人事の推進」と位置づけることで、単なる評価システムではなく、経営に直結する人材活用ツールとして機能させることができます。

人事評価の業務のみを効率化したい

人事評価業務だけを効率化したい場合は、評価シートの作成や配布、集計に特化したシンプルなシステムが適しています。複雑な機能は不要で、評価プロセスをスムーズに進められることが最優先です。導入コストを抑えつつ、評価業務の負担を軽減したい企業に向いています。

人事評価システムの具体的な機能

人事評価システムの機能にはさまざまなものがあります。 

その中でも代表的な機能について紹介します。 

 

人事情報管理機能 

システム上で従業員情報や部署、支店などの人事情報を把握できる管理機能 

進捗管理機能 

評価者が従業員の評価を行う際、人事担当者と共有して進捗状況や目標などを管理できる機能具体的なプランを提示することで、目標達成に向けた道筋やサポートを明確にできる 

評価シート作成・配布・回収・集計 

社内の評価方法に沿った評価シートを作成し、配布・回収・集計まで実施できる機能 

評価の作成から実施までをシステム内で完結できる 

評価分析 

MBO360度評価、OKRなど人事評価の方法に合わせて評価結果の分析を行う機能 

分析結果はレポートとして各従業員にフィードバックすることもできる 

顔写真付き組織図 

従業員の顔写真付きで、社内のどの部署に誰が所属しているか把握できる組織図 

人事異動シミュレーション 

組織図内の従業員を異動させ、異動によってどのような影響があるかシミュレーションする機能 

データベースの情報を参考にするため、情報量が多いほど正確なシミュレーションが可能 

人材データベース 

組織内の従業員の個人情報、職務経歴、経験年数、異動履歴、人事評価、資格などをまとめたデータベース 

他システム連携 

勤怠管理や入退室管理、労務管理、給与計算などの他システムと連携する機能 

人事評価システムを導入するデメリット

人事評価システムを導入するデメリットは、次のポイントです。

・導入に時間とコストがかかる
・従業員のモチベーション低下につながる可能性がある。 
・評価される仕事ばかりする人が現れる

導入に時間とコストがかかる

人事評価システムの最大のデメリットは、導入に一定の時間とコストがかかることです。

人事評価システムの構築に時間がかかるだけでなく、評価指標の選定や目標設定、運用上の課題などを整理・検討しなければなりません。システムの円滑な運用には事前に準備をしたうえで、従業員への周知と理解を求める必要もあります。また、システム導入には初期費用だけでなく、毎月の利用料金やメンテナンス費用などもかかります。人事評価システムの導入にはコストがかかることも踏まえて、コストパフォーマンスが見合っているか検討しましょう。

従業員のモチベーション低下につながる可能性がある

人事評価システムの導入で従業員エンゲージメントが向上するケースもあれば、逆にモチベーションを低下させてしまうケースもあります。例えば、従業員の間で評価の良し悪しがはっきりすることで、一部の従業員が不満を抱く可能性があります。特に自己評価が高い人は、自己評価と他者からの評価に乖離があると、不満として噴出する可能性があることを理解しましょう。 人事評価は必ずしも従業員の望む結果になるとは限りませんから、従業員が評価に納得できるようフォローアップしていくことが大切です。

評価される仕事ばかりする人が現れる

人事評価システムで評価項目や基準が明確になると、従業員の中に評価されやすい仕事ばかりする人が現れることもデメリットです。自分だけが評価される行動をすることで、他の従業員のモチベーションを下げることになるでしょう。

組織全体の生産性が低下することにもつながるため、従業員の行動を適切に評価することが重要です。

人事評価システムを比較検討する際のポイント

人事評価システムを比較検討するポイントを紹介します。

自社の人事評価制度との相性

人事評価システムには種類ごとに特徴や相性があるため、自社の人事評価制度と相性が良いシステムを選定する必要があります。 自社の人事評価で重要とされる項目が豊富で、設定の自由度が高いものを選ぶのが望ましいです。人事評価の方法に360度評価やMBO、OKRなどを取り入れている場合は、評価方法に対応したシステムであることも大切です。急に評価方法が変更になれば、人事担当者・評価者・被評価者の全員が戸惑うことになるでしょう。また評価方法自体は同じであっても、システムとしての使いやすさも意識すべきです。便利なシステムであっても既存システムとの連携ができなかったり、操作性の悪い画面配置だったりすれば、使う人にとってはストレスになります。自社の人事評価制度との相性、従業員のユーザビリティを意識することが大切です。

自社の組織体制や規模に見合っているか

自社の組織体制や企業規模に合わせて、最適なシステムを選ぶことも重要です。例えば従業員が数十人の中小企業においては、顔写真付き組織図や人事異動シミュレーションなどがあると便利です。一方で大企業では組織図が大きくなりやすいため、一覧で把握しやすいシステムを選ぶのがよいでしょう。また企業規模が大きくなれば管理職も多くなるため、各階層でスムーズに認証できる承認フローがあるシステムがおすすめです。そのため多機能なものを選ぶのではなく、自社の組織体制や規模に対し、最も使いやすいシステムを比較検討することがポイントになります。その中で重要な機能を備えているシステムをピックアップし、運用のシミュレーションを行いましょう。

既存システムや他システムとの連携機能

既存の業務システムや人事評価システムがある場合、互換性や連携機能があるかを確認することも大切です。従来の評価方法がエクセルによる評価シートだった場合、エクセルのデータを取り込めるシステムであることも確認しましょう。他システムとの連携の例では、業務管理や勤怠管理、経営管理システムと連動したサービスもあります。人事評価と勤怠管理、業務管理を結び付けたい場合に、動線が集約されるため利用しやすくなるでしょう。企業規模が大きくなるほど連携機能が重要になるため、導入コストも踏まえながら利用しやすいサービスを選択してください。

導入コストが適切か

人事評価システムを導入する際には、機能面だけでなくコスト面の妥当性を確認することも欠かせません。初期費用や月額利用料だけでなく、運用に必要な追加費用(カスタマイズ、サポート、アップデートなど)が発生するかどうかもチェックしましょう。
導入コストが安くても、必要な機能が不足していると結果的に業務効率化につながらず、費用対効果が低くなる可能性があります。逆に高機能なシステムを選んでも、自社の規模や運用体制に合わなければ使いこなせず、無駄な投資になりかねません。
重要なのは「自社の課題を解決できる機能が、適切な価格で提供されているか」を見極めることです。複数のサービスを比較し、導入後の運用シミュレーションを行うことで、長期的に見て最もコストパフォーマンスの高いシステムを選定できます。

人材育成ならユーキャン

人材育成に向けて効果的な研修プログラムをお探しなら、ユーキャンにお問い合わせください。ユーキャンでは企業の人材育成のために、オーダーメイドの研修カリキュラムを提案しています。人材育成の効率を高めるには、公平公正な人事評価の実施も欠かせません。「主観にとらわれずに公正な人事評価を実施したい」「人事評価システムを活かした組織再編に取り組める人材を育てたい」このようなお悩みを持つ研修担当者の方は、ユーキャンにお任せください。

お問合せはこちらから

まとめ

今回は人事評価システムの概要、メリット・デメリット、機能などを解説しました。人事評価システムはさまざまな種類や機能があるため、自社の目的と組織体制に合わせてシステムを選択すべきです。また実際に運用する従業員の意見も参考に、使いやすいシステムを比較検討することも欠かせません。自社で行っている評価方法やシステムとの互換性もチェックし、スムーズに導入できるサービスを選択しましょう。

お気軽にお問合わせください

ページトップに戻る