プレゼンテーションの話し方のコツ11選!伝わる話し方をわかりやすく解説

  • 公開日:2023.11.28

    更新日:2023.11.28

    プレゼンテーションは、話し方によって成否が分かれます。「商品やサービスの売れ行きが芳しくない」「社内で企画が通らない」といった悩みを抱えている場合は、プレゼンテーションでの話し方に問題があるのかもしれません。この記事ではプレゼンテーションの話し方のコツ、プレゼンテーションで失敗しやすい人の特徴、改善するためのポイントを解説します。

プレゼンテーションの成功は話し方にかかっている

社内外のプレゼンテーションを成功させるためには、聞き手に伝わりやすい話し方を意識することが大切です。 どれだけ分かりやすい資料を準備しても、「結局なにを伝えたいのかわからない」と言われてしまえば、その後の交渉もスムーズに進みません。

早口や小声のプレゼンテーションは聞き取りづらく、相手の理解を得ることが難しくなります。また、プレゼンテーションだからといって、一方的な説明になってしまうと、聞き手は興味を失ってしまいます。相手の反応に合わせて臨機応変な対応ができれば、手応えを感じやすくなるでしょう。

プレゼンテーションが重要視される理由

プレゼンテーションが重要視される理由としては、次の3つが挙げられます。ビジネスでは、さまざまなシーンでプレゼンテーションスキルが求められます。まずは、それぞれの理由を詳しく解説します。

  • ・交渉をスムーズに進めるため
  • ・仕事の成果を正しく評価してもらうため
  • ・結果によって自社の利益が左右されるため

交渉を有利に進めるため

質の高いプレゼンテーションができれば、交渉を有利に進められます。業種にかかわらず、ビジネスではプレゼンテーションと交渉が欠かせません。プレゼンテーションが上手いと「提案を受け入れてもらいやすくなる」「交渉が有利に進められる」などのメリットがあります。
プレゼンテーションスキルが求められる場面としてあげられるのは、社内の予算会議や営業会議、取引先との交渉、コンペに参加する場合などです。特に取引先との交渉は、プレゼンテーションの結果が自社の利益に直結します。

自分の能力や成果を認識してもらうため

仕事の成果を正しく評価してもらうためには、具体的な取り組みや、自社にもたらしたプラスの影響などを正確に伝える必要があります。スキルが高く、仕事で成果を出している人でも、うまく伝えられないと評価されにくい傾向です。

年功序列から成果主義に切り替わりつつあるなかで、プレゼンテーションスキルの重要性は高まっています。 謙虚さは日本人の美徳とされていますが、ビジネスシーンでは、自身の成果を過不足なくアピールできる積極性も必要です。

商品・サービスの魅力を相手に伝えるため

プレゼンテーションの成功は、自社の商品・サービスの売れ行きに多大な影響を与えます。自社の商品やサービスが競合他社より優れていても、プレゼンテーションが下手では魅力を正しく伝えられず、利益にもつながりません。

訴求力の高いプレゼンテーションを行うには、聞き手の悩みや課題を把握することが重要です。たとえば、「この商品を導入いただければ生産性が向上します」だけでは、相手には伝わりません。「お悩みとしてご相談いただいたボトルネックの解消には、こちらの製品が向いています」と提案することで、自社の魅力が伝わりやすくなります。

プレゼンテーションを成功させるための3つのポイント

プレゼンテーションを成功させるためのポイントは、次の3つです。プレゼンテーションに苦手意識を持っている人は、今回紹介するポイントをしっかりと押さえることで、落ち着いて本番に臨みやすくなります。

  • ・緊張感をもって予行演習をする
  • ・フレームワークを活用して構成を決める
  • ・主張するポイントを絞る

事前準備を抜けなく行う

提案する内容は魅力的でも、プレゼンテーションの事前準備が不足していると相手には響きません。プレゼンテーションの聞き手が決まっている場合は、先方の情報をある程度仕入れておくと、悩みや課題に寄り添った提案がしやすくなります。
想定される質問をピックアップし、それに対する答えを用意したうえで、予行演習するのもおすすめです。また、資料の内容や話し方について、第三者の目でチェックしてもらうとプレゼンテーションの精度が高まります。予行演習を行う際は、本番同様の環境で緊張感を持って実施することが大切です。

話す構成を決める

プレゼンテーションの目的は、相手に行動してもらうことです。そのためには、聞き手の興味を惹いたうえで、データや具体例を盛り込みながら行動を促す構成を組み立てていきます。

相手の理解を深めるのに役立つ手法として、SDS法が挙げられます。SDS法とは、伝える内容を順序立てて話すためのフレームワークです。「Summary(要点)」「Details(詳細)」「Summary(要点)」の構成となっており、最初と最後に「今日お伝えしたいのは○○です」という結論を持ってきます。SDS法を活用することで、限られた時間でも聞き手の記憶に残るプレゼンテーションが行えます。

伝えるべき内容を明確にする

プレゼンテーションを成功させるには、主張するべきポイントを明確にすることも重要です。あやふやな状態でプレゼンテーションをしても、相手には刺さりません。

自社の商品やサービスに自信があるほど、すべての魅力を伝えたくなりますが、あえていくつかのポイントに絞るのがおすすめです。数ある魅力のなかから、聞き手の悩みや課題にアプローチできるものを選び、プレゼンテーションの序盤ではっきりと示しましょう。

プレゼンテーションで失敗する3つのケース

プレゼンテーションでの失敗は、次の3つのケースが想定されます。時間をかけて事前準備を行っても、方向性が間違っていると高い効果は見込めません。それぞれの特徴に当てはまる場合は、改善が必要です。

  • ・資料を読むことに集中してしまう
  • ・質問に対して的外れな回答をしてしまう
  • ・暗記に時間をかけすぎてしまう

資料の読み上げに集中してしまう

資料を読むだけのプレゼンテーションは、退屈に感じやすく、聞き手の理解も深まりません。読むことだけに意識が集中してしまうと、早口になりやすく、聞き手のストレスとなる可能性も考えられます。

プレゼンテーションでは、資料はあくまでもサポート的な役割という認識をもつことが大切です。相手の反応を確認しながら臨機応変な対応ができれば、聞き手の満足度もアップします。

質問への回答を考えていない

用意した資料に沿ってそつなく説明ができても、回答が的確でないと後味の悪いプレゼンテーションになってしまいます。また、プレゼンテーションでは多くの場合、質疑応答の時間が設けられています。事前準備の段階で想定される質問を洗い出し、Q&Aを作成しましょう。

Q&Aを作ることでプレゼンテーションへの理解が深まり、内容のブラッシュアップも行えます。 プレゼンテーションの内容に質問すべき要素が見当たらない場合は、他の人に確認してもらうと、新しい視点での発見ができる可能性が高くなります。

内容をすべて暗記しようとする

内容をすべて暗記しようと挑戦するのも、失敗しやすいケースです。プレゼンテーションで話す内容を丸暗記しても、本番の緊張感で頭が真っ白になってしまい、パニックに陥ってしまうリスクがあります。プレゼンテーションの予行演習では、暗記に時間を割くよりも、臨機応変に話せるようになることが大切です。どうしても丸暗記をして臨みたいなら、相応の練習量が求められます。

プレゼンテーションの話し方11つのコツ

ここでは、具体的な話し方のコツを紹介します。「そもそも人と話すことが苦手」といった方でも、少しの工夫と努力でプレゼンテーションの話し方は改善できます。

  • ・わかりやすい言葉を使って、ゆっくりと話す
  • ・原稿を読み上げるのではなく、聞き手の反応を意識する
  • ・「間」やジェスチャーを上手に取り入れて、メリハリをつける

1.大きな声でゆっくりと話す

聞き手の理解を促すためには、大きな声でゆっくりと話すのが基本です。声が小さく早口では、プレゼンテーションの内容が頭に入らず、聞き手の興味を惹きつけられません。人前で緊張しやすい人ほど声が小さく早口になりがちなので、特に注意しましょう。予行練習のときに自身の声を録音してみると、改善点が見つけやすくなります。

2.聞き手の目を見て話す

相手の目を見て話すことでプレゼンテーションをする側の熱意が伝わります。 また、目を見て訴えてくる相手の話は、集中して耳を傾ける傾向にあります。目を見ることで、聞き手が「話を理解しているか」「内容に興味を持っているか」を判断しやすくなるのもメリットです。

適度なアイコンタクトは大切ですが、ずっと目を見つめ続けるのは相手を疲れさせてしまう可能性があります。手元の資料に目を落としたり、会場の四隅を見渡すようにしたりと、不自然にならない程度に視線を動かすのも有効です。

3.ジェスチャーを交える

口頭説明だけでは単調なプレゼンテーションも、身振り手振りを加えることで聞き手に興味を持ってもらいやすくなります。ジェスチャーは原始的なコミュニケーション手法であり、言語が発達する以前から使われています。

慣れないうちは恥ずかしさを感じるかもしれませんが、重要なポイントはジェスチャーを交えたほうが相手の印象に残ります。たとえば、投影した資料を見てほしいときは「こちらのグラフをご覧ください」と手で指し示すだけでも動きにメリハリが生まれます。

4.「間」を入れる

間を入れないプレゼンテーションは、聞き洩らす可能性が高くなり、理解も深まりにくい傾向です。プレゼンテーションでは「沈黙」を恐れてしまいがちですが、あえて空白を持たせることで、伝えたい内容が強調できます。

区切りとなるタイミングで間を置くことで、聞き手の理解度を推し量ることも可能です。「伝える内容を簡略化しすぎて、聞き手の理解が追いついていない」と感じたら、同じ説明を繰り返すことも必要です。

5.専門用語は避ける

プレゼンテーションでは、誰もが理解しやすい平易な言葉を使うことを心がけます。 特定の業種や業界で使われる言葉で説明すると、聞き手の頭に入りづらく、不親切な印象を与えかねません。社内では一般的に使っていても、それが世の中の基準とは限らないため、誰でも理解しやすい平易な言葉に置き換えることがポイントです。

6.原稿を読まない

聞き手を見ずに原稿を読むだけのプレゼンテーションでは、商品やサービスの魅力が伝わりません。ときどき原稿に目を落とす程度であれば問題ありませんが、原稿に頼り切るプレゼンテーションは避けましょう。原稿を読まなくても説明できるようにするには、練習が不可欠です。実際に口に出して繰り返し練習をすることで苦手な箇所が明確になり、効果的に修正できます。

7.コンパクトに話す

人の集中力は10分程度が限界といわれているため、できるだけ無駄を省き、要点をまとめてコンパクトに話すことが重要です。スライドを用いる際は、言葉で内容を網羅しようとするのではなく「1スライド1メッセージ」にまとめるのも有効です。たとえば「ここでお伝えしたいことは○○です。詳細な分析は、スライドのグラフをご覧ください」とすることで、シンプルかつ明確にメッセージが伝えられます。

8.語尾は言い切りの形にする

「できます」「できません」など、語尾を言い切りの形にすることは、聞き手の信頼を獲得することにつながります。プレゼンテーションの語尾が「できると思います」「できないかもしれません」では、自信がないように聞こえて、相手に不安を与えかねません。

プレゼンテーションでは、できる限り憶測の言葉を使わず、言い切ることを意識しましょう。語尾にかけて声が小さくなる場合も同様に注意します。自分だけでは判断できないケースについては「上長の判断を仰ぐ必要があるので、次回までの宿題にさせてください」と回答することで、誠実な印象を持ってもらいやすくなります。

9.ドッグワードに気をつける

ドッグワードとは「えーと」「あの~」など言葉に詰まったときに使いがちな言葉です。ドッグワードが多いと、聞き手によっては耳障りに感じることがあります。沈黙を避けるためにドッグワードを多用してしまう場合は、先述した「間」を意識する話し方をマスターすることで、改善が見込めます。

10.聞き手への質問を挟む

プレゼンテーションの途中で、聞き手への質問を挟むのも効果的です。聞き手に質問をすることで適度な緊張感と交流が生まれ、プレゼンテーションを前向きに聞いてもらいやすくなります。コミュニケーションを重視する双方型のプレゼンテーションは「問題意識が芽生える」「情報を引き出せる」「意見を出してもらえる」など、さまざまな効果が期待できます。

11.立ち位置を工夫する

立ち位置を工夫するだけでも、聞き手に与える印象は変わります。文字を見る視線は左から右に流れるため、その先にプレゼンターがいると自然なアイコンタクトが生まれます。広い会場で10人以上に向けてプレゼンテーションを行う場合は、立ち位置を固定せず、動きを持たせることで多くの人とアイコンタクトが取りやすくなるでしょう。

まとめ

ビジネスで必要不可欠なプレゼンテーションですが、苦手意識を持っている人は少なくありません。事前準備をしっかり行っているのに、思ったような成果につながらないときは、適切なアプローチができていない可能性があります。

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