新入社員研修の目的と成功させるポイントは?

  • 新入社員研修の目的と成功させるポイントは?

    公開日:2023.11.07

    更新日:2024.04.05

    仕事に関する知識が身につく新人社員研修は、企業が成長する上で非常に重要です。新入社員研修の対象は中途採用、新卒採用に分かれますが、この記事では、人事部の担当者にむけて、新卒で採用した新入社員研修のポイントや注意点について解説します。新入社員研修を実施する際にぜひご活用ください。

新入社員研修を行う4つの目的

企業は毎年新卒を採用しますが、即戦力として育てるにはある程度の時間がかかります。新卒の成長を促すために重要となるのが新入社員研修です。新入社員研修にはどのような目的があるのか、4つの目的について紹介します。
・社会人としての意識付け
・ビジネスマナーの習得
・業務への理解促進
・コミュニケーションの活性化

社会人としての意識付け

新入社員研修の1つ目の目的は、学生から社会人になるための意識付けです。新入社員研修は学生から社会人になったばかりの社員が対象になるため、社会人意識が乏しいことが多いです。そのため研修を通して学生気分から意識を切り替え、社会人として責任ある行動が取れるように指導を行います。学生と社会人の大きな違いは、課題に対する主体性が必要なことです。学生時代は、教員から出される課題をクリアするだけでいい評価を得られます。しかし社会人は自ら課題を発見し、課題解決に向けて努力したり、自分から周囲に声をかけて業務に取り組んだりできる人ほど評価されます。社会人としての意識を醸成し、企業にとって必要な人材を育成することが新入社員研修の大きな目的です。

ビジネスマナーの習得

新入社員研修の2つ目の目的は、ビジネスマナーの習得を支援することです。新入社員研修では、ほとんどの企業でビジネスマナーが実施されています。それだけビジネスマナーは社会人にとって重要であり、業務や人間関係の基本になっているともいえるでしょう。ビジネスマナーができているかどうかで、社内での評価だけでなく、社外からの企業イメージにも大きく影響します。一人ひとりの社員がビジネスマナーを実行できていれば、企業としての信頼度は大きく上がります。またビジネスマナーでは電話対応や名刺交換、ビジネス文書作成なども重要です。いずれも社会人にとっては基本となるものですが、新入社員にとっては初めてのものも多いです。組織内での人間関係構築や対外的な企業イメージを守るためにも、新入社員研修でのビジネスマナー研修が重要とされています。

業務への理解促進

新入社員研修の3つ目の目的は、自社の業務への理解促進です。新入社員のほとんどは企業に興味のある方や、企業理念に共感して入社しています。しかし伝え聞いただけの情報と実際の現場業務では、想像と全く違っていることは珍しくありません。特に事業の範囲が広く、複数の業務を分担していたり、業務内容がいくつかの工程に分かれていたりすると事業への理解が難しいことがあります。そうした企業へのイメージと現実のずれを修正し、企業の業務への理解を促進するためにも研修が重要です。一つひとつの仕事が何のために行われているか知ることで、自分の仕事への理解が深まり、モチベーションアップにつながります。業務への理解を早めるためにも、新入社員研修で自社の歩みや社会から求められる役割などを学んでもらうことが大切です。

コミュニケーションの活性化

新入社員研修の4つ目の目的は、新入社員のコミュニケーションの活性化です。ビジネスにおいて、報告・連絡・相談は業務遂行のために欠かせません。しかし新入社員の中には報告・連絡・相談の仕方や伝えるべき内容が判断できず、うまくコミュニケーションにつなげられない人もいます。そこで新入社員研修を実施することにより、伝えるべき内容や緊急性、重要度などの判断の仕方がわかるようになります。研修を通してビジネスシーンでのコミュニケーション方法が理解でき、組織やチーム内での交流が活性化するでしょう。新入社員研修で特におすすめなのが、ケーススタディやOJTです。さまざまな事例や実践での経験を通じて、社員間のコミュニケーションを活性化するのが新入社員研修の目的の1つです。

新入社員研修例3選

新入社員研修にはさまざまな内容があります。その中でも多くの企業が取り入れている代表的な研修例を3つ紹介します。

・企業理念や経営方針の研修
・業務上必要な知識・スキルの研修
・ビジネスマナーやコンプライアンス意識の研修

企業理念や経営方針の研修

新入社員に企業のことを理解してもらうためには、企業理念や経営方針などの研修を行うのが効果的です。企業理念の研修では自社が何を信念としているか、社会に果たすべき責任は何かなどをかみ砕いて説明し、理解してもらうことを重視します。また経営方針の研修では企業理念に基づいて、企業がどのような経営を行っているのか、社員に求める働きや役割などを学んでもらいます。他にも新入社員には次のような内容を学んでもらうことが多いです。

・新入社員にどのような社員になってほしいか
・ビジネスマンとしての基本の習得
・社会人としての責任と役割
・仕事の価値と社会的意義

新入社員がスムーズに企業風土に適応できるように、企業のことを深く理解できる内容を研修に盛り込むことが大切です。

業務上必要な知識・スキルの研修

新入社員のほとんどは社会人経験がなく、企業の業務に必要な知識やスキルが未熟なことが多いです。また新入社員はさまざまな部署に配属されるため、それぞれの業務の特性に合った知識とスキルも身に付けなければなりません。例えば営業職であれば電話やメールでのアポイントの取り方やビジネス文書の作成方法、事務職であれば顧客対応や経理知識などが必要です。そうした職種や部署の特徴に合わせて、新入社員研修も細かく実施すべきです。
基礎となる知識の習得はもちろんですが、技術力の向上も意識していく必要があるでしょう。生産職や技術職の場合、ベテラン社員と新入社員ではスキルに大きな差があります。
新入社員でもベテラン社員に近い技術が磨けるように、研修でポイントを学んでもらうことが大切です。企業にはそれぞれ独自の知識や技術があります。次世代の優秀な人材を育成するためにも、業務上で必要な知識・スキルの習得を促しましょう。

ビジネスマナーやコンプライアンス意識の研修

ビジネスにおいて信頼は非常に重要です。職場の人間関係も取引先との契約も、信頼関係がなくては成り立ちません。しかしビジネスマナーが身に付いていなかったり、コンプライアンス違反をしたりすれば、企業への信頼は大きく失墜します。信頼関係が崩れれば、そのまま企業の損失へとつながるため、信頼関係を維持することは企業にとって重要な課題です。そのため、新入社員に対してもビジネスマナーやコンプライアンス意識の研修を行い、社会人らしい立ち居振る舞いをマスターしてもらうことが大切です。企業に属する人間として正しい行動を学び、実践していくためにも新入社員研修でも優先的に取り組みましょう。

新入社員研修の目的を達成する3つのポイント

新入社員向けの研修を成功させるには、研修を計画・実施するために考えるべきことがあります。新入社員研修の目的を達成するために、3つのポイントを紹介します。

・中途採用者とは違うことを理解する
・アウトプット学習も活用する
・社内での交流の場を設ける

中途採用者とは違うことを理解する

新入社員研修では、新入社員と中途採用者では全く違うことを理解したうえで、研修内容を計画していく必要があります。そもそも中途採用者はほとんどが他社での社会人経験を持ち、一定のビジネスマナーやスキルを持っています。一方、新入社員はアルバイトを除けば社会人経験がほとんどなく、基本的なビジネスマナーも身に付いていないことが多いです。
新入社員と中途採用者では、土台から違っているため、違いを理解して研修計画を練らなければ失敗につながります。新入社員研修では基本からしっかり学んでもらうことを大切にしましょう。

アウトプット学習も活用する

新入社員研修でありがちな失敗として、インプット学習に偏りすぎてアウトプット学習を疎かにするというパターンがあります。インプット学習中心の研修だけでは、学んだ知識を実践で十分に発揮することができず、研修失敗につながる可能性があります。そのため、研修ではインプット学習をすぐ実践できるように、アウトプット学習を支援することが大切です。具体的な方法の1つとしてOJTがあります。例えば、研修でビジネスマナーを学んだのであれば、それを実践で活用し、OJTで先輩社員と振り返りを行います。こうすることで研修での学びをアウトプットすると同時に、理解度を高められるでしょう。インプット学習だけでは失敗につながることもあるため、インプットとアウトプットのバランスを大事にすることが大切です。

社内での交流の場を設ける

新入社員研修の目的を達成するには、社内で先輩や同期との交流の場を設けることもポイントです。新入社員の業務上の指導者は先輩社員ですが、仕事中には聞きにくい質問や話の内容もあるでしょう。プライベートな悩みを相談するケースもあるため、お互いを知る機会を設ける意味でも交流の場は大切です。また新入社員の同期同士でコミュニケーションを取ると、先輩社員や職場では聞けない話を聞く機会にもなります。先輩社員に相談できないことでも、同期の社員なら話せることがあります。知識を詰め込むだけではストレスになりますから、適当なタイミングで砕けた場を設け、新入社員がリフレッシュして研修に臨めるように配慮しましょう。

まとめ

新入社員研修は、入社後にスムーズに業務を遂行できるようビジネスマナーや知識が身についたり、社会人としての意識を高めたりする目的で行われます。目的や課題に合わせて、座学やグループディスカッションなどの方法で実施します。プロ講師による受講が可能、自社社員の負担が減らせるなどの点から、新入社員研修は外部への委託がおすすめです。

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