• 更新日:2023/07/12

調剤薬局事務の仕事に就きたいと考えているものの、給料や具体的な仕事内容など、詳細を知りたいという人もいるでしょう。

この記事では、調剤薬局事務の給料や年収はもちろん、仕事内容や調剤薬局事務の資格についても紹介します。仕事のやりがいや適性などを参考に、調剤薬局事務の資格取得を含むキャリアプランに役立ててください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 調剤薬局事務の平均年収は大体270~320万円です。ただし、条件によって給料の水準が異なる。
  • 調剤薬局事務の給料は、転職や資格取得によって給料アップを目指すこともできます。
  • 調剤薬局事務の正社員のほかにも、パートやアルバイト、派遣社員など、様々な雇用形態が選べることがメリット。
  • 給料以外にも、資格取得のしやすさや、ライフスタイルに合わせた働き方ができることも人気の理由。

調剤薬局事務の給料や年収

やりがいや適性も重要ですが、まず知りたいのは給料の目安でしょう。ここでは、調剤薬局事務の平均的な給料や年収を紹介します。

調剤薬局事務の平均給料・月収・年収

調剤薬局事務の平均年収は大体270~320万円です。ただし、資格の有無や雇用形態、勤務先の薬局によっても給料の水準が異なります。

月収にすると18万円前後で、残業代などが含まれると20万円を超えることもあります。勤続年数や年齢によって基本給が上がるところも多く、最大年収となる50代では、年間ボーナスを4カ月分として算出すると、年収が290~400万円程度まで上昇する場合もあります。

退職後に再び働く人も少なくありませんが、大幅に給料が下がることはなく、どの年代にも幅広く人気がある職業です。

  • 参考:調剤薬局事務の年収について詳しく解説!|平均年収.JP(https://heikinnenshu.jp/iryou/chozaijimu.html)


雇用形態による給料の違いは?

調剤薬局事務の雇用形態はさまざまで、正社員のほかにも、パートやアルバイト、派遣社員という形態があります。そのうち、パートやアルバイトの場合は平均時給が800円前後、派遣社員であれば平均して1,500~1,800円前後が多いです。

ただし、地域によっても給料水準に差があり、給料面を考慮するなら地域の相場を知ってから職場を選ぶことも大切です。たとえば、北海道で勤務する場合の平均年収は270万円程度、東京は420万円程度、大阪は360万円程度と地域によって異なります。

調剤薬局事務の仕事とは? 給料以外も詳しく解説!

次に、調剤薬局事務の仕事内容、どんな人に向いているのかなどを紹介します。仕事の魅力ややりがいにも着目してみましょう。

調剤薬局事務の仕事内容とは?

調剤薬局事務とは、薬局における事務職のことです。仕事内容を大きく分類すると、受付、会計、請求の3つの業務に分かれます。

受付業務では、患者から処方箋を受け取り、薬剤師へ渡します。会計業務は薬代を受け取って、会計処理をします。また、請求業務は別名・レセプト業務と呼ばれ、保険診療によって負担した患者の医療費の保険分を保険者に請求します。それ以外にも、薬剤師の補助や雑務などさまざまな仕事があります。


調剤薬局事務に向く人とは?

薬局の顔となって患者に対応する必要があるため、明朗で気持ちのいい接遇ができることが大前提です。また、職場が医療機関なので、清潔感は欠かせません。一方、実務面でいえば、レセプト業務でパソコンを扱うため、基本的なパソコンスキルがあることが望ましいでしょう。正確な作業が求められるので、几帳面さも重要です。

調剤薬局事務は働く時間を選びやすいため、パート勤務の人も多くいます。家事や育児で忙しい人でも、ライフスタイルに合った働き方が可能です。

調剤薬局事務の仕事の魅力とは?

調剤薬局事務の仕事を目指すなら、給料や働き方だけでなく、その仕事の魅力にも着目してみるとより理解が深まります。ここでは、調剤薬局事務の魅力をそれぞれ説明します。


安定性

高齢化が進む中、医者にかかる人が多くなっています。また、薬害や薬の使い過ぎを防ぐべく、医薬分業が推進されています。将来性もあり、調剤薬局事務の需要はますます高まるといわれています。


ライフスタイルに合わせた働き方ができる

正社員やパート、アルバイト、くわえて退職後に再就職して勤めることもでき、自分のライフスタイルに合う働き方ができるのも魅力のひとつです。


業務内容の幅広さ

接遇やレセプト業務など、幅広い業務をこなすため、さまざまなスキルが身につきます。また、患者に接する仕事でもあるため、接遇などのコミュニケーションスキルも得られるでしょう。


専門知識が身につく

主にレセプト業務によって、調剤報酬や保険の知識も自然と身につきます。専門知識を一度身につければ、配偶者の転勤などで引越す必要があっても、薬局がある限り全国どこでも働き口を見つけられます。

調剤薬局事務のやりがいとは?

多岐にわたる業務に携わるため、仕事のスキルや豊富な知識が身についていくことがやりがいといえるでしょう。また、処方箋やレセプトなど、患者の重要な情報を扱うので、責任感のある仕事を任せてもらえることも魅力です。

調剤薬局事務は事務職とはいえ、医療に関わる仕事なので、業務を通じて人助けができます。患者に感謝されたり、地域の人とコミュニケーションを取れたりするのは、ほかの事務職にはない大きなやりがいとなるでしょう。

調剤薬局事務の仕事! 給料アップを目指す方法とは?

調剤薬局事務は、資格の取得などでさらなる給料アップが目指せる仕事です。この段落では、給料アップの具体的な方法を解説していきます。

転職

調剤薬局事務の給料は、薬局によっても差があります。そのため、転職により給料アップが図れる可能性もあります。特に、大手ドラッグストアチェーンの薬局であれば、給料アップが期待できます。

未経験から始める場合でも、実務経験を積めば、給料の高い薬局へ転職できる可能性もあります。

「調剤報酬請求事務専門士1級」取得

資格取得により、給料アップを目指す方法もあります。特に、「調剤報酬請求事務専門士1級」は調剤報酬請求に関する資格のため、調剤報酬の基礎から応用までができる証明になります。1~3級までありますが、特に1級は合格率が15~20%と狭き門です。その分、資格手当がもらえる場合も多く、給料アップを目指すならこの資格を取得するのもひとつの方法です。

給料アップ以外にも! 調剤薬局事務の資格取得のメリットとは?

調剤薬局事務の資格は、給料アップ以外にも役立ちます。この段落では、資格取得のメリットを解説します。

取得のしやすさ

医療に関わる資格のため専門性が高く、まったくの初心者にとっては独学での取得は難しいと感じることも多いでしょう。とはいえ、通信教育などの講座を利用すれば、未経験の人であっても3カ月程度で取得が可能です。仕事に必要な知識が着実に身につけられますし、徐々にステップアップして専門性を高めることも可能です。


就職・転職に有利

医療関係の仕事は、人命に関わる業務も少なくないため責任感が求められます。そのため、経験がない場合、希望の職に就くことは難しいのが実情でしょう。しかし、資格を取得していれば自身のスキルの証明になり、未経験でも採用につながる可能性が高まります。就業に対する本気度も伝わり、書類選考や面接で有利になることも期待できます。

ライフスタイルに合わせた働き方ができる

過去に調剤薬局事務の仕事に携わったことがある人でも、子育てや介護でブランクがあると、復帰するのが不安になるものです。しかし、資格取得を通して、新しい知識を身につければ、復帰後の不安が少なくなります。

さらに、経験を積むことで手に職をつけられ、結婚や出産、引っ越しなど、ライフイベントによって環境の変化があっても、活躍できるというメリットがあります。

調剤薬局事務の資格とは?

調剤薬局事務には複数の資格があります。ここでは、関連する資格をそれぞれ詳しく解説します。

調剤薬局事務の資格の種類は?

調剤薬局事務に関係する資格は、全部で7種類あります。それぞれの特徴について解説します。


調剤事務管理士(R)

調剤薬局において、処方箋を受け付けたり、会計を担当したりする、まさに薬局の顔となる業務のスキルを証明する資格です。調剤の際にかかった報酬を正確に請求できる能力が求められます。


調剤薬局事務検定試験

調剤報酬の請求事務業務に必要な知識や技能を有していることを証明します。合格率は90%以上と高いですが、特定の講座を受講しないと受験できません。


調剤報酬請求事務技能認定

調剤薬局事務検定試験とほぼ同じ内容の試験ですが、日本医療教育財団が認めたスクールなどで技能を習得し修了試験に合格した人のみが、この認定を受けられます。


調剤事務実務士(R)

調剤の仕組みから実際の実務や受付業務に関する知識まで、幅広い内容を問われる資格です。医療福祉情報実務能力協会が認定したスクールおよび団体受験でしか受験できません。


医療保険調剤報酬事務士

医薬品に関する知識のほか、医療保険制度に関する知識を身につけていることを証明できる資格です。調剤報酬を正確に算出できるスキルがないと合格は難しいでしょう。


調剤報酬請求事務専門士

調剤報酬に関して深い知識を身につけていることを証明できる資格です。給料アップに直結する分、薬剤師のアシストをするために調剤報酬に精通していなければなりません。


調剤薬局事務資格

薬の知識はもちろん、保険制度や処方に関する知識、レセプト業務における技能知識など、広く専門的な薬局事務知識を有することを証明する資格です。日本能力開発推進協会から認定された教育機関のカリキュラムを修了している必要があります。

調剤薬局事務の資格の学習方法とは?

学習方法は主に、独学、通学、通信講座に分類されますが、基本的に医療関係の資格は専門性が高いので、まったくの初心者にとっては独学での学習は難しく感じるでしょう。そのため、テキストがわかりやすく、サポートが充実している通信講座を利用するのが効果的です。わからないところを講師に確認できる講座がおすすめです。

まとめ

調剤薬局事務はやりがいも多く、社会背景からも今後ますます需要が高まる可能性があります。努力次第では給料アップも期待できる仕事です。資格取得も給料アップにつながるひとつの方法でしょう。

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生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

調剤薬局事務として働くのに資格は必要?

調剤薬局事務の仕事は特別な資格がなくてもできますが、高い倍率を突破して採用してもらうには、関連する資格を取得しておくことが重要です。たとえ未経験でも、資格を取得することで熱意を伝えられ、ほかの応募者との差別化を図ることができます。

調剤薬局事務は独学で合格できる? 

調剤薬局事務の資格には、独学での取得を目指しやすいものもあれば、独学では取得できないものもあります。いくつかの資格では難易度以前に、特定の講座を受けることが条件となっている点で、独学での合格が不可能といえます。

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