• 更新日:2023/12/06

簿記は、初学者でも取り組みやすいことから人気が高い資格のひとつです。就職や転職に有利になるともいわれており、取得したいと考える人が多い傾向にあります。この記事では、簿記検定の内容をはじめ、簿記の難易度や合格に必要な勉強時間、今後の試験日程などを各級ごとに詳しく解説するので参考にしてください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 簿記の合格率は、簿記3級が40~50%、簿記2級が20%程度、簿記1級が10%程度。
  • 簿記検定は、就職や転職、キャリアアップに役立つ。簿記の入門資格といわれている3級でも履歴書に記載が可能。
  • 合格に必要な勉強時間の目安は、独学の場合、3級が100時間程度、2級が250~350時間程度、1級が1000~2000時間程度。
  • 初心者が3級を飛び越えて2級を受験する場合は、350~500時間程度の勉強時間が必要。

日商簿記検定の合格率・難易度は?

簿記の合格率は簿記3級が40~50%、簿記2級が20%程度、簿記1級が10%程度です。級によって合格率や難易度が大きく異なり、簿記3級は難易度が比較的低いのに対し、簿記1級は難関資格として知られています。

簿記検定は実際にどのくらいの人が合格しているのでしょうか。なお、合格率は「合格者数÷実受験者数」によって算出しており、申込をしても受験しなかった人数は除外しています。

簿記3級の合格率

第148回~第154回までは毎回約8万人~9万人もの実受験者がいましたが、第155回は新型コロナウイルスの影響により試験は中止になりました。
第157回以降の実受験者数は若干減少傾向にあるものの、第160回でもおよそ4万人が受験し、そのうち50%程度が合格しています。



簿記3級の合格率の推移

第155回~第164回をみると、合格率は30~50%で推移しています。第158回は試験時間や出題形式の変更の影響で合格率下がったと考えられます。

簿記3級の合格率については、こちらの記事も参考にしてください。



簿記2級の合格率の推移

第154回~第164回までの実受験者数は毎回2万人前後でしたが、第164回の実受験者数は直近10回のなかでも特に少なかったようです。
なお、2級も第158回からはそれまで120分だった試験時間が90分に変更されました。問題数についての変更はありません。



簿記2級の合格率の推移

直近10回の合格率の平均は20%程度です。簿記2級は合格率の変動が激しく、第159回の合格率は30.6%、第157回は8.6%と3倍近い差があります。これほど変動が激しいのは問題の難易度の差が影響しているからです。

2級の合格率に関しては、こちらの記事もご覧ください。



簿記1級の合格率

簿記1級の実受験者数は、3級や2級と比較すると大幅に減ります。実受験者数は毎回8千人前後で、実施回による増減は大きくありません。
また、ほとんどの回で合格者は数百人程度にとどまっています。合格率の低さから、難易度が高い試験であることがうかがえます。



簿記1級の合格率の推移

簿記1級の合格率の平均は10%前後で、3級や2級と比べるとかなり低くなっています。また、合格率は第164回が12.5%、第162回は10.4%と、実施回によっても大きな差があります。


日商簿記検定の勉強時間は?

3級の合格に必要な勉強時間は、100時間程度。
2級の合格に必要な勉強時間は、独学なら250~350時間程度。
1級の合格に必要な勉強時間は、独学なら1,000~2,000時間程度。
仕事時間や生活リズムを考慮し、自分に合うスケジュールを立てることが大切です。


簿記3級の難易度と必要な勉強時間の目安

難易度

3級は簿記の入門資格ともいわれており、初めて受ける人にとっても難易度はそれほど高くありません。専門的な知識はある程度必要になりますが、暗記することが多いため、しっかりと対策をたてて勉強をすることで合格できる可能性があります。


勉強時間の目安

3級の合格に必要な勉強時間は合計100時間程度です。100時間を期間に換算すると、勉強時間が1日に3~4時間で1カ月程度、1日に2~3時間なら3カ月程度、1日に30分~1時間であれば4~5カ月程度となります。
仕事の時間や生活リズムを考慮して、自分に合うスケジュールを立てましょう。勉強方法や参考書をじっくり読んだり、過去問題を繰り返し解いたりするのがおすすめです。

勉強時間については、こちらの記事も参考にしてください。


簿記2級の難易度と必要な勉強時間の目安

難易度

2級は3級に比べると格段に難しくなります。難易度が上がる大きな理由は、試験科目に「工業簿記」が加わるからです。
製造業で用いられる工業簿記は商業簿記とは異なり、勘定科目の分類などを暗記するだけでは対応できません。基本的な知識のほかに、レベルの高い計算をこなす必要があります。初心者はしっかり勉強をしなければ合格は難しいでしょう。


勉強時間の目安

3級を飛び越えて初心者の状態で2級を受験する場合は、350~500時間の勉強時間が必要です。3級を取得している人や同等の知識がある人の場合は、通学・通信講座で150~250時間程度、独学なら250~350時間程度を目安とします。期間は4~6ヵ月が目安です。勉強は繰り返し問題集に取り組み、工業簿記の対策もたてましょう。

簿記2級の勉強時間についてはこちらの記事も参考にしてください。


簿記1級の難易度と必要な勉強時間の目安

難易度

簿記1級は合格率が10%前後と、難易度が非常に高い試験です。試験科目は商業簿記や工業簿記のほかに、会計学や原価計算など4科目に及び、試験範囲もおのずと広くなります。
また、10点に満たない科目が1つでもあると不合格となってしまうことも難易度を上げている理由のひとつです。4科目をまんべんなく勉強しなければいけません。


勉強時間の目安

簿記1級の勉強時間は、独学なら1,000~2,000時間、通学・通信講座でも500~800時間は必要になります。仮に、通学・通信講座で1日に2時間程度勉強しても10カ月以上はかかります。
勉強のコツはテキストの読み込みに加えて、問題を解く練習も積極的に行うことです。過去問題から出題パターンをつかむことも大切です。

簿記1級の勉強時間についてはこちらの記事も参考にしてください。




簿記の各級の合格後は何を目指すべき?

各試験に合格すると、何ができるようになり次に何を目指すべきなのでしょうか。合格後の有用性や目指すべき目標を解説します。


簿記3級の合格後は?

簿記3級は履歴書に記載でき、就職や転職での評価が上がります。特に、経理職を目指す場合は取得しておくべき資格です。
3級の合格後は、さらに上の簿記2級の取得を目指しましょう。また、ファイナンシャルプランナーや中小企業診断士などの資格を取得することで、専門性の高い職を目指すことも可能になります。

簿記3級の有用性についてはこちらの記事も参考にしてください。


簿記2級の合格後は?

簿記2級の合格後は簿記1級の取得を目指すのがおすすめです。
また、税理士試験は職歴や学歴などの受験資格を満たしていれば、簿記1級を取得していなくても受験が可能です。受験資格を満たしている人は、1級を飛ばして税理士試験を受験してもいいでしょう。

簿記1級の合格後は?

簿記1級は専門的な知識が身についているため、さまざまな企業で一目置かれます。
合格後は公認会計士や税理士の資格取得を目指すほか、大企業への転職をしてステップアップを目指すなど選択肢が広がります。転職して待遇アップを実現したり、会計のプロフェッショナルなど専門的な業務へ転換したりすることも可能です。



各試験の今後の実施スケジュール


2023年度の簿記試験 統一試験(ペーパー形式)のスケジュール

実施回 試験日 受験料(税込)
第166回 2024年2月25日(日) 2級・3級 1級:7,850円
2級:4,720円
3級:2,850円
第165回 2023年11月19日(日) 1級・2級・3級
第164回 2023年6月11日(日) 1級・2級・3級
  • 2024年度(2024年4月1日施行分)から受験料が、1級が8,800円(税込)、2級が5,500円(税込)、3級が3,300円(税込)となります。

簿記検定は3級・2級が年に3回、1級は年に2回の試験があります。3級は各日2回試験が施行される予定です(商工会議所によっては1回のみの場合もあります)。

申込受付日時や申込方法は商工会議所ごとに異なるため、試験日の2カ月前になったら受験を希望する商工会議所で確認しましょう。

ネット試験

2020年12月よりネット試験が導入されました。2021年9月の時点で、対象は3級と2級のみで、2023年12月時点で1級は対象外です。

ネット試験は日本商工会議所指定の試験センターに設置されたパソコンで解答を入力し、終了後すぐに合否がわかります。 各試験センターが定める日時で随時実施 されており、試験問題は受験者ごとに異なります。受験料は統一試験と同額です。



まとめ

経営成績と財政状況を明らかにする技能が身につく簿記検定は、就職や転職、キャリアアップに役立つ資格のひとつです。簿記の入門資格といわれている3級でも履歴書に記載が可能なので、まずは簿記3級の試験から挑戦してみましょう。

ユーキャンでは丁寧な解説とマンガを取り入れた教材で、楽しみながら簿記3級の知識が身につきます。添削や質問、WEB学習などサポートも万全です。簿記3級の試験に挑戦する際は、ユーキャンをご利用ください。

生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

簿記が就職に役立つ理由とは?

簿記の取得により、「志望企業の財務状況を把握できる」「経理の仕事内容が理解できる」といった理由から、企業から高ニーズな資格であり、就職・転職活動での書類選考でも有利になります。

簿記試験には、受験資格や制限はありますか?

簿記検定の受験には、年齢・性別・学歴・職歴などの制限はありません。どなたでも受験可能です。

統一試験(ペーパー形式)とネット試験、どっちが難しい?

日本商工会議所は、難易度に差はないと発表していますが、最新の合格率はネット試験の方が高い傾向です。統一試験は試験回によって合格率・難易度に差が出ることもあるので、過去の試験傾向を確認しておくとよいでしょう。

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簿記とは、帳簿をつけるために必要な技能のこと。実務で役立つ経理、会計の基礎知識が習得できるので、会計や財務の知識を得ようというときの、はじめの一歩にぴったりの資格。将来的に、簿記2級へとステップアップも見込めるため、経理・会計のスペシャリストへの第一歩になる資格です。
簿記の有資格者はニーズが安定しているので、職・転職が有利に!資格は生涯有効なので、出産・子育て後の再就職にも役立ちます。

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