• 公開日:2020/09/25

通関士は、貿易関係で唯一の国家資格です。受験には学歴や年齢などの制限がないので、働きながら資格取得を目指す人もいるのではないでしょうか。その際、あらかじめ必要な勉強時間や効率的な勉強方法を知っておくと、勉強の予定を立てやすくなります。

この記事では、通関士の資格取得に必要な勉強時間の目安や具体的な勉強方法などについて解説します。ぜひ参考にしてください。

通関士試験の基本情報

通関士の国家試験とはどのようなものなのでしょうか。通関士の仕事内容や試験の概要、合格基準などを解説します。

通関士とは?

通関士とは、税関に申告する輸出入貨物の書類の作成や審査・申告を行う専門職です。本来これらの業務は輸出入者自身が行うものですが、頻繁に輸出入を行う企業の場合、自社で行うことが困難となるため、通関士がその業務を代行します。

業務内容は、企業の取引書の確認から輸出入する物品の分類、輸入品における納税額の算出まで、多岐にわたります。また、申告後に輸出入の許可が下りないケースもあり、不服申し立てなどを企業の代理で行うことも少なくありません。

通関士は貿易分野の行政書士や税理士ともいわれる一方、これらの士業のような独立や開業は事実上、ほぼできません。そのため、資格取得後は通関業者などに勤務するケースがほとんどです。

通関士試験の概要と合格率

通関士試験は例年、10月の第1日曜日に実施されることが多いです。受験にあたっては受験手数料として3,000円分の収入印紙が必要になります。NACCSを使用した電子納付の場合は2,900円です。試験科目は「通関業法」「関税法等」「通関実務」の3つで、合格発表は11月下旬~12月上旬となっています。

試験の合格率は平均15.4%です。ただし、合格率には波があり、1桁の数字になる年もあれば、20%を超える年もあります。ですから、「今年受からなかったから来年も無理だろう」と諦めず、翌年以降に向けて準備を進めていくことが大切です。

通関士試験の特徴と難易度

平均合格率をみてもわかるように、通関士試験の難易度は決して低くはありません。少なくとも、まぐれで合格できる難易度ではないと考えましょう。それでも、十分な勉強時間を確保すれば合格する確率は高くなります。

試験科目のなかでもっとも難易度が高いとされているものは、「通関実務」です。輸出入の申告や計算問題、輸入科目の品目分類などが実務形式で出題され、配点は45点となっています。

「関税法等」と「通関業法」は選択式および択一式での出題であり、勉強は暗記がメインになります。配点は通関業法が45点、関税法等が60点です。

通関士試験の合格基準

通関士試験では、3つの科目でそれぞれ60%以上の正答が必要といわれています。3科目の合計点が90点以上であっても、正答率が60%未満の科目が1つでもあると合格にはなりません。

ここで注意したいことは、60%という合格基準はあくまでも目安であるということです。例年、合格基準は合格発表の際に公表され、試験の前に知ることはできません。合格基準が変動する理由は、試験自体の難易度が合格者の増減に影響するためです。

極端な例ですが、全員が6割以上の正答率だった場合、全員合格とはならず、合格基準が引き上げられる、ということです。逆のケースでは、合格基準が引き下げられます。

通関士試験に合格するために必要な勉強時間

通関士試験の合格に必要な勉強時間は、人によって異なります。ここでは、一般的な勉強時間について解説します。

合格までの目安勉強時間

通関士試験の合格には、400時間程度の勉強時間が必要です。300時間程度で合格する人もいますが、その場合は、すでに法律や貿易に関する知識があるケースが多いです。法律、貿易分野の勉強が初めての場合は、最低でも400時間は必要だと考えましょう。

400時間は、1日2時間程度の勉強を6カ月継続すれば確保できます。平日に勉強時間を確保できなかった場合は、休日にまとめて勉強することにもなります。ただし、勉強時間については、独学か通信講座かなど、勉強方法によっても変わります。

勉強時間を確保する方法

通関士試験までのスケジュールはかなりタイトです。6カ月で効率的に勉強することが重要になります。十分な勉強時間を確保するために、平日と休日の勉強時間にメリハリをつけ、継続することを第一に考えましょう。

平日は朝晩や昼休みの時間を活用して1日1時間程度を目安とします。休日は最低でも2時間勉強することを意識しましょう。1日も休んではいけないということではありませんが、勉強は予習と復習の連続であり、継続することで知識が蓄積されていきます。できるだけ勉強しない日をつくらないよう心がけましょう。

通関士試験の具体的な勉強方法

通関士試験に合格するための勉強方法には、いくつかのポイントがあります。ここでは、勉強の際に留意しておくべきポイントを解説します。

科目・問題による点数配分の違いについて

通関士試験では、通関業法が45点、関税法等が60点、通関実務が45点となります。また、問題によっても点数配分が異なり、1点の問題と2点の問題があります。

問題数は通関業法は20問、関税法等は30問、通関実務は17問なので、配点が高い問題の占める割合が大きい科目は通関実務になります。このように、問題ごとに振り分けられている点数が異なるので、勉強する際はこれらも踏まえたうえで重点の置き方を考えましょう。

暗記の多い科目

試験科目のうち、通関業法と関税法等は暗記が多い科目です。出題形式も選択式および択一式のため、しっかりと暗記して確実に点数を確保しましょう。出題範囲が広いため、テキストを繰り返し読んだり転記したりして記憶していくことが大切です。

法律的な知識を問われる問題が多く、専門用語も覚える必要があります。この2科目は通関士として働くうえで基礎となる部分なので、しっかり身につけましょう。

「通関実務」を中心に

通関実務は、1問あたりの点数が高く計算問題もあるので、難易度の高い科目です。そのため、通関実務の対策に多くの勉強時間を確保できるようスケジュールを立てる必要があります。

当然、通関実務の問題は、基礎知識がなければ解けません。そのため、通関業法や関税法等をひと通り勉強したら実務の勉強へ移るなど、基本的な知識を身につけたうえで実務の勉強を繰り返すと効率的な勉強になるでしょう。

法改正に注意

法改正は決して珍しいことではなく、毎年どこかが改正されています。そのため、過去問で正解したからといって、実際の試験でも正解できるとは限りません。通関士の仕事は多くの法律的な知識が必要になるため、法改正事項は特に重視されます。法改正については、正確な情報を入手して勉強しましょう。

解答には慣れが必要

資格試験の勉強では、過去問を繰り返し解いて試験の傾向に慣れることも重要です。試験ではとにかく「慣れ」が合否に大きく影響します。いざ試験本番となったときに頭が真っ白にならないよう、過去問への挑戦と自己採点を繰り返しましょう。

通関士試験対策の教材は、決して豊富とはいえません。高校や大学の受験のように、暗記シートに対応したテキストや、模擬試験を添削してくれるサービスはなかなか見受けられません。過去問は最高の教材だと心得て、繰り返し解くことに重点を置きましょう。

まとめ

通関士試験は難易度が高く、400時間程度の勉強時間が必要です。そのため、合格するためには効率的に勉強を進めていく必要があるでしょう。

ユーキャンの通関士講座では、試験に精通したプロが毎年の出題傾向を細かく分析し、改良を重ねたテキストで、効率的な勉強ができます。また、難易度の高い「通関実務」については、講義DVDと専用テキストで重要ポイントを解説します。添削や質問などのサポートも充実しているので、通関士試験の合格を目指す際はぜひ検討してみてください。

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国境を越えてモノのやりとりをするには、税関に申告して検査や審査を受けなければなりません。通関士は、通関手続きの代行や提出書類の作成を一手に引き受ける貿易のスペシャリストです。通関業者では原則として各営業所ごとに通関士を置く義務があるため、ニーズは安定しています。また、資格取得によって、輸出入に関連した企業、通関業を兼業している倉庫業や航空会社の貨物部門、運送・物流会社など、専門性の高い部署への就職・転職やキャリアアップにも役立ちます。通関士は貿易関係の唯一の国家資格であり、受験制限はありません。輸出入手続きを担う存在として日本経済の発展に貢献できる、将来性の高い注目の資格です。
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