• 公開日:2021/03/11

運行管理者とは、自動車運送業者に必要な国家資格です。運行管理者試験に合格すると、自動車運送業者で働く際に有利になる可能性があります。この記事では、運行管理者試験の合格率などについて解説します。試験内容や合格の可能性を高めるためのポイントにも触れるので、ぜひ参考にしてください。

運行管理者とはどんな資格?

運行管理者とは、自動車運送業者の安全を確保するために設けられている国家資格です。試験を受けて合格した場合、運行管理者として業務にあたるために必要な「運行管理者資格者証」が交付されます。運行管理者の資格を取得すれば、自動車運送業で働くうえで有利になる場面が多くなります。

運行管理者の資格を取得するメリット

自動車運送業を営んでいる事業者は、保有している車両の台数に応じて運行管理者を配置する義務があります。そのため、有資格者を求めているケースが多いです。資格があれば、ドライバーからキャリアアップして幅広く活躍できる可能性があります。

運行管理者の資格を取得する方法

運行管理者の資格者証を取得する方法は、2つあります。ここでは、それぞれについて解説します。

一定の条件を満たす

運行管理の実務経験が5年以上あり、さらにこの間に運行管理についての講習を5回以上受講(このうち、少なくとも1回は基礎講習を受講)していれば、定められた書類を提出するだけで運行管理者の資格を取得できます。ただし、そもそも資格がない状態で実務経験を積むのは簡単ではありません。そのため、この条件を満たして資格を取得できる人は少数派です。

運行管理者試験に合格する

公益財団法人運行管理者試験センターが実施している試験に合格すれば、運行管理者の資格取得が可能です。試験には受験資格が定められているため、条件を満たしたうえで受験を申し込む必要があります。具体的な受験資格については、以下でくわしく解説します。

運行管理者試験の受験資格

運行管理者試験を受験するには、2つの受験資格のうちのいずれかを満たしている必要があります。ここでは、それぞれの受験資格について解説します。

1年以上の実務経験がある

運行管理の実務経験が1年以上あれば、受験資格として認められます。実務経験として認められるのは、貨物軽自動車運送事業を除いた自動車運送事業者の事業用自動車、または特定第二種貨物利用運送事業者の事業用自動車の運行管理です。特定第二種貨物利用運送事業者の事業用自動車は、緑色のナンバーの車両です。

基礎講習を修了している

実務経験がない場合でも、国土交通大臣が認定する講習実施機関で基礎講習を修了している人は、運行管理者試験の受験資格として認められます。対象となるのは、平成7年4月1日以降に実施された、試験の種類(貨物と旅客)に応じた基礎講習です。受験申し込みの際に修了していなくても、試験日の2週間前までに修了予定であれば問題ありません。

運行管理者試験の合格率

公益財団法人運行管理者試験センターが公表しているデータによると、令和2年度第1回試験の受験者数、合格者数、合格率は以下のとおりです。

貨物 旅客
受験者数 3万9,630人 9,714人
合格者数 1万2,166人 3,026人
合格率 30.7% 31.2%

令和2年度第1回試験と同様、例年、合格率は30%台で推移しています。ただし、試験の難易度は少しずつ上がっているといわれており、合格を目指すには入念な対策が必要です。

  • 出典:試験を受けた方|公益財団法人 運行管理者試験センター(https://www.unkan.or.jp/after/)

運行管理者試験の日程

運行管理者試験の筆記試験は、3月の第1日曜日と8月の第4日曜日の年2回実施されています。従来は筆記試験のみでしたが、2020年度(令和2年度)第2回試験からは、筆記試験に加えて答案用紙ではなくパソコンを使って解答するCBT試験も選べるようになっています。CBT試験は指定された期間から希望日を選んで受験します。

運行管理者試験の流れと申込方法

運行管理者試験はどのように実施されるのでしょうか。ここでは、試験の流れと申込方法について解説します。

試験の流れ

運行管理者試験を受験する前に、16時間の基礎講習を受けておく必要があります。基礎講習は独立行政法人自動車事故対策機構のほか、認定を受けた全国の自動車教習所等で実施されているので、事前に問い合わせて確認しておきましょう。

基礎講習修了証または運行管理者講習手帳を添付して、受験の申し込みをして受験手数料を支払えば、手続きは完了です。試験日の2週間前になると、試験会場名が記載されている受験通知書が送付されます。受験通知書は、忘れずに試験会場に持参してください。

申込方法

筆記試験の申込方法は、インターネット申請または書面申請から選択することが可能です。インターネット申請の場合、申請画面で、メールアドレスを入力したり、本人確認書類をアップロードしたりして手続きします。

書面申請の場合は運行管理者試験センター、各都道府県トラック協会、バス協会、ハイヤー・タクシー協会などで申請用紙(受験申請書)を購入し、必要事項を記入したうえで提出する必要があります。CBT試験はインターネット申請のみです。

運行管理者試験の内容

運行管理者試験はどのような内容になっているのでしょうか。ここでは、試験内容について解説します。

試験内容の概要

運行管理者試験は、貨物と旅客の2つにわかれています。貨物は運送や物流を担うトラックが対象となるのに対し、旅客は人を乗せて運ぶタクシーやバスなどが対象です。いずれの試験でも合計30問が出題され、選択式となっています。総得点が満点の60%以上、30問中18問以上に正解すれば合格です。

ただし、出題分野ごとに最低限必要な正答数が決まっているため、全体について理解しておく必要があります。

貨物・旅客の出題内容の違い

貨物と旅客では、出題される内容にも違いがあります。具体的なそれぞれの出題内容は、以下のとおりです。


【貨物】

出題分野 出題数
貨物自動車運送事業法関係 8問
道路運送車両法関係 4問
道路交通法関係 5問
労働基準法関係 6問
その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識・能力 7問

【旅客】

出題分野 出題数
道路運送法関係 8問
道路運送車両法関係 4問
道路交通法関係 5問
労働基準法関係 6問
その他運行管理者の業務に関し、必要な実務上の知識・能力 7問

運行管理者試験は貨物・旅客のどちらを受けるのが良い?

運行管理者試験は貨物と旅客の2つにわかれているため、それぞれの資格を取得するには別々に試験を受ける必要があります。いずれの資格にも一定の需要がありますが、旅客よりも貨物のほうがニーズは高い傾向があります。貨物では営業所ごとに1名以上の運行管理者の配置が義務付けられており、求人数も圧倒的に多いです。

そのため、貨物と旅客のどちらを受けるか迷っているなら、貨物を選んだほうが活用できる機会は得やすくなります。貨物が対象とする車両はトラックのみであり、内容を比較的覚えやすい点も魅力です。

運行管理者試験の各科目

運行管理者試験の各科目では、さまざまな内容の問題が出題されます。ここでは、それぞれについて解説します。

貨物自動車運送事業法・道路運送法

貨物では貨物自動車運送事業法、旅客では道路運送法に関する問題が出題されます。それぞれの基本となる法律であり、安全面に関わる内容についても理解しておく必要があります。人数や日数などの具体的な数字も含めて知識を身につけましょう。

道路運送車両法

業務で使用する車両の安全に関わる内容について出題されます。車両の登録、検査、点検、保安部品などに関する基準を把握しておきましょう。出題数は少ないですが、確実に得点できるよう勉強してください。

道路交通法

道路交通法のなかでも、運行管理に関連する部分について出題されます。特に、飲酒運転や過労運転に関する基準について出題される場合が多いです。最新の法改正についても正しく理解しておきましょう。

労働基準法

労働基準法のうち、運転を伴う労働に関する内容について出題されます。連続運転時間や休憩時間についてよく出題されるため、具体的な数字を覚えておく必要があります。拘束時間に関する出題も多いです。

実務上の知識・能力

運行管理者として取り組む業務に関する内容について出題されます。基本的に貨物自動車運送事業法・道路運送法に準ずる内容になっていますが、運行管理者の視点に立った問題が出題されるところが特徴的です。

運行管理者試験の合格の可能性を高めるためのポイント

ここでは、運行管理者試験の合格の可能性を高めるために意識したいポイントについて解説します。

基礎講習を受けたらすぐに受験する

運行管理者試験の内容は、年を追うごとに難しくなっているといわれています。そのため、資格取得を目指すなら、なるべく早めに受験したほうが有利です。基礎講習を受けてから時間がたつと、法律の改正により学んだ内容が古くなる可能性もあります。その場合、新しく勉強し直す必要があるため手間がかかります。基礎講習を受けたら、すぐに試験を受験しましょう。

過去問題や模擬試験に取り組む

ひととおり勉強して知識を身につけたら、過去問題や模擬試験に取り組みます。実力を試すことで、自分のレベルを把握できます。苦手な部分がわかったら、重点的に対策しましょう。過去問題や模擬試験を解くと実際の試験を意識しやすくなり、本番に即した勉強ができるようになります。

優先順位を考えて問題を解く

運行管理者の試験は分野ごとに必要な正答数を満たした上で、満点の60%以上得点できれば合格なので、確実に得点できそうな問題から解いていきましょう。優先順位をつけ、それぞれの分野で最低限必要な正答数を意識しながら解いていくことが重要なポイントです。試験時間の配分も考慮しながら、効率的に問題を解いていきましょう。

まとめ

自動車運送業者で働く場合、運行管理者の資格があると有利に働きやすいです。特に、貨物の資格は役立つ場面が多いので、まずは貨物の運行管理者の資格取得を目指してみることをおすすめします。

ユーキャンの運行管理者(貨物)講座では、重要ポイントを凝縮したテキストを使用しているため、忙しい人でもスムーズに学習できます。サポートも充実しているので、独学では不安な部分もしっかり相談が可能です。講座を受講し、運行管理者の資格取得を目指しましょう。

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トラックなどの事業用自動車が安全に運行できるよう管理・監督を行う運行管理者。国土交通省が認定する国家資格で、運送・物流業界での活躍が期待されています。一定数以上の事業用自動車を持つ事業所には必ず運行管理者を設置するよう義務付けられているため、有資格者のニーズは高く、安定しています。運行管理者には「貨物」と「旅客」の2種類がありますが、ユーキャンの「運行管理者(貨物)講座」は「貨物」のみに対応しています。
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