• 公開日:2020/05/07

簿記はさまざまな仕事に活かしやすい資格です。就職や転職に有利になる可能性も高く、人気があります。しかし、そもそも簿記とはどのような資格なのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、簿記の勉強で得られるスキルとともに、簿記検定の概要や種類を解説します。簿記が活かせる仕事についても紹介するので、簿記資格の取得を検討している方はぜひ参考にしてください。

簿記とはどんなスキル?

簿記は「企業や事業者の経営に関する情報を記録するためのスキル」です。

たとえば、文房具店がペンを100円で仕入れた場合、「ペンの仕入れ代金は100円であること」や「100円のお金が支払いのために減少したこと」を記録します。企業や事業者は営業活動におけるすべての取引を記録し、それをもとに資金の流れを把握して業績を改善する施策を考えます。また、記録した内容は、税務署や株主などにも公表しなければなりません。

簿記を勉強するメリット

簿記を勉強すれば、「貸借対照表」や「損益計算書」を作成できるようになります。貸借対照表とは、資産、負債、資本がどれくらいあるのかという財政状況をまとめた表です。それに対して、損益計算書は、会計期間中に使った金額と儲けた金額を表しています。貸借対照表と損益計算書を見れば、その企業の経営状態が一目でわかります。

貸借対照表と損益計算書は、事業資金を確保するために重要な情報です。たとえば、経営状態が不透明な状況では、銀行はなかなか融資をしてくれません。貸借対照表と損益計算書をきちんと提示することで、銀行からスムーズにお金を借りられるようになります。

簿記を学び、お金の流れを管理するスキルを身につけることは、業績改善だけでなく融資先や取引先との信頼関係の構築につながります。

社会人向けの簿記検定の種類と特徴

簿記検定には複数の種類があり、対象としている受験者も異なります。仕事に活かしたいなら社会人を対象とした検定がおすすめです。

日商簿記検定

簿記の資格検定としてもっとも有名なのは、日本商工会議所が主催する日商簿記検定です。主に大学生や社会人を対象としていますが、受験資格はなく、誰でも受験可能です。実務に即した内容となっており、もっとも難易度の高い1級に合格すれば税理士の受験資格も得られます。

全経簿記能力検定

全経簿記能力検定は、全国経理教育協会が主催する簿記検定です。経理専門学校の学生や社会人を対象としています。日商簿記に比べると、合格率は若干高めになっています。受験資格もないので、誰でも挑戦できます。上級を取得すると税理士の受験資格を得られます。

全商簿記検定

全商簿記検定は、全国商業高等学校協会が主催しています。主に高校生を対象としており、基本的な内容を問う問題が多くなっています。日商簿記検定や全経簿記能力検定に比べると知名度は低めです。また、ほかの検定よりも難易度が低く、1級を取得しても税理士試験の受験資格は得られません。

簿記検定で学習する内容

もっとも一般的な簿記の資格である「日商簿記検定」について、各級のレベルを解説します。

簿記初級

簿記初級は、2016年度の簿記4級の廃止に伴って新しく施行されました。難易度や内容は4級と同等であり、簿記の初歩的な知識が問われます。簿記のスキルを身に付けるためには、初級の内容からおさえておくことが大切です。ただし、社会人で転職や仕事に活かすのが目的であれば、最初から実務に役立つ3級からの受験を検討してもよいでしょう。

簿記3級

簿記3級では、商業簿記に関する知識が問われます。商業簿記とは、商品の仕入れから販売までの流れを帳簿にまとめたり、決算書を作成したりするために必要な技術です。3級に合格すると、確定申告の青色申告書類を作成するためのスキルや、企業経理の基礎知識を身につけられ、就職や転職でも評価される可能性が高まります。

簿記2級

簿記2級では、3級よりもさらに高度な商業簿記の知識とともに工業簿記の知識も問われるようになります。商業簿記では規模の大きな企業の経営状況まで把握する必要があり、複雑な帳簿付けもできるようにしておかなければなりません。

工業簿記では、製造業における材料の仕入れから製造、販売までの流れを問われます。2級を取得していれば経理や財務の即戦力として評価されるでしょう。

簿記1級

簿記1級では、簿記に関する幅広い知識を問われます。商業簿記や工業簿記に加え、会計学や原価計算についても深く理解しておく必要があります。法的知識を踏まえて経営の管理や分析を行うための知識を問われます。1級の合格率は平均1割程度であり、簿記の試験のなかでもっとも難易度が高い資格です。1級に合格すれば、経営分析業務やコンサルティング業務への就職・転職も視野に入ります。

簿記検定のスキルが活かせる仕事

ここでは、簿記検定のスキルが活かせる職種とステップアップとなる職種を挙げます。簿記検定に合格すると、どのように仕事に活かせるのか知っておきましょう。

企業の経理部員

企業の経理部員は、企業の経営状況を把握する専門職です。帳簿記入を行ったり、決算書を作成したりします。業務改善の提案を行う場合もあり、簿記の知識が重要になる仕事です。企業の経理部員として勤務する場合は、簿記2級以上を取得しているのが望ましいでしょう。求人情報にも、採用条件として簿記2級以上の資格が提示されることもあります。

会計事務所の事務員

会計事務所の事務員として働く場合も、簿記の知識は必要不可欠です。日常的な業務の中で公認会計士や税理士とやり取りするため、実践的なスキルが求められます。会計事務所の事務員を目指すなら、簿記2級以上は取得しておく必要があるでしょう。事務員を募集する際の採用条件になっていることもあります。

税理士

税理士は、個人事業主や中小企業の会計業務・税務に対応する仕事です。税理士は国家資格であり、簿記に関しても高い知識を持ち合わせていなければなりません。簿記1級を取得することで、税理士の受験資格を得られます。税理士の試験科目ある簿記論や財務諸表論は簿記の試験内容と重なる部分も多いため、税理士を目指す人の多くが簿記を学んでいます。

公認会計士

公認会計士は、主に大企業の監査を請け負う仕事です。大企業は定期的に監査を受け、正しい会計基準に則った経営をしているかチェックする必要があります。経営戦略やコンサルティングに関わることもある公認会計士にとって、簿記は基礎的な知識となります。簿記1級は、公認会計士試験の受験科目と共通点があります。

自営業や会社の経営者

自営業や会社の経営者も、売上管理や確定申告のために、簿記の知識はあるとよいでしょう。とくに小規模な事業者では、自ら帳簿をつけて経営状況を管理するケースも珍しくありません。経理の担当者を雇う場合でも、作成された書類を確認する責任があります。簿記の資格にこだわる必要はありませんが、最低でも簿記3級レベルの知識があるとよいでしょう。

社会人の一般常識としても活かせる

簿記の知識は社会人の一般常識としても活かせます。会計の専門職として働くわけではなくても、お金や数字の流れを把握する簿記の知識はビジネスのさまざまな場面で役立ちます。簿記の資格があれば、就職や転職で有利になることもあります。一度取得すれば更新も必要ないため、一生ものの資格として幅広く活用できます。

簿記検定の学習方法

簿記の資格取得を目指す場合、どのように勉強を進めればいいのでしょうか。ここでは、簿記検定の学習方法を解説します。

テキストを読み込む

簿記の勉強は、テキストを読み込むところからスタートしましょう。はじめは内容を覚えることよりも、理解することに重きを置いてください。簿記の基礎的な内容であれば、何度かテキストを読み込むだけでも知識を身につけられるでしょう。最初に基礎を理解しておけば、その後の問題演習もスムーズに進められます。

過去問題集を繰り返し解く

基礎をひととおり理解したら、過去問題集を繰り返し解きましょう。簿記の試験では過去問題に似た内容が出ることも多いため、過去問の分析は重要になります。問題に慣れるだけでなく、間違えたところは必ず復習しましょう。類似問題や応用問題にも対応できるように、解法の丸暗記ではなく、考え方まで理解することが大切です。

電卓(計算機)は使い慣れたものを使う

簿記の問題を解く際は電卓を使用します。電卓は使い慣れたものを使用することが大切です。簿記の勉強を始める段階で使いやすいものを用意して、普段から慣れておくようにしましょう。

1級や2級を狙うなら高機能な電卓を選ぶことも必要になりますが、3級であればそれほど高機能でなくても構いません。ただし、一定の条件があり、関数電卓などは持ち込み不可とされているので注意が必要です。

簿記検定の通信講座を利用する

簿記の勉強方法としては、通信講座の受講がおすすめです。通信講座なら好きな時間に講師の授業を聞けるので、短期間でスムーズに学習を進められます。テキストには簿記の勉強でつまずきやすいポイントが網羅されており、わからないことがあれば質問もできます。仕事や家事で忙しい方は、通信講座による学習を検討してみるとよいでしょう。

まとめ

簿記の資格を取得すれば、企業の会計や税務を把握したり、資金の流れを管理することができるようになります。また、簿記の知識をもとに、税理士や公認会計士などの専門職を目指すことも可能です。あらゆる業種で求められるスキルなので取得するメリットは大きいです。取得を目指すならまず3級から挑戦してみましょう。

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簿記とは、帳簿をつけるために必要な技能のこと。実務で役立つ経理、会計の基礎知識が習得できるので、会計や財務の知識を得ようというときの、はじめの一歩にぴったりの資格。将来的に、簿記2級へとステップアップも見込めるため、経理・会計のスペシャリストへの第一歩になる資格です。
簿記の有資格者はニーズが安定しているので、職・転職が有利に!資格は生涯有効なので、出産・子育て後の再就職にも役立ちます。

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