Zoomを使った研修の方法とは?
Zoomを使用した研修は、特別な機材を購入せずともすぐに始められます。Zoomアカウントを作らなくても、ゲストアカウントでログインして参加できることから、手軽な研修方法として人気が高いです。
Zoomミーティングの利用
Zoomミーティングを利用した研修方法には、Webカメラを通して受講者と講師が双方向でやりとりをしながら行う研修方法があります。リアルタイムで遠隔地からでも双方向のコミュニケーションができることから、臨場感のある研修ができ、受講者がすぐに質問できる点も優れています。グループワークやディスカッションにも活用できるため、1対1の研修だけでなく、多人数での研修にも効果的です。Webカメラを使用するということで、カメラの購入が必要になると考える人も多いはずです。しかし近年のパソコンには初期装備でWebカメラを搭載しているものも多く、あえてWebカメラを購入する必要性は低いでしょう。またスマホやタブレットを利用する方法もあるため、誰でも利用しやすいのもZoomミーティングを利用するメリットといえます。
Zoomウェビナーの利用
Zoomウェビナーは、オンラインセミナーや配信を行うための機能です。Zoomミーティングとの違いは、視聴のみ可能にしたり、チャット・ライブ投票を利用したりできる点です。Zoomウェビナーは、ライブ配信を行うホストから一方向で情報提供することを基本としており、参加者が質問やライブ投票を行うには、ホスト側は有料ライセンスを購入する必要があります。そのため視聴を中心とした研修を実施する場合には、Zoomウェビナーを利用すると余分な機能がなく使いやすいでしょう。また Zoomウェビナーは大規模な配信に対応しており、最大1万人まで参加できる仕組みになっています。視聴限定で多人数が参加する研修であれば、Zoomウェビナーを利用するのがおすすめです。
Zoomでの研修を成功させるポイント
Zoomで研修を実施する場合、成功させるためには5つのポイントを押さえることが大切です。
・見て分かりやすい資料の作成
・ブレイクアウトルームの活用
・参加者との一体感
・LMSとの併用
・時間を短く区切る
見て分かりやすい資料の作成
Zoomを利用した研修では、対面の研修と異なり、参加者の集中力が途切れやすいことから見て分かりやすい資料の作成が成功の鍵となります。 オンライン研修では画面上の講師の細かな顔や仕草が見えにくいため、話し方や表情以上にスライドや画面共有資料が受講者の理解度を左右します。例えば文字が多すぎる資料は読みにくく、受講者が説明を聞くのに集中できなくなる可能性が高いです。そのため簡潔な文章や図表を活用し、一目で伝えたいことがわかるような構成とし、視覚的に情報を整理することが重要です。またオンラインで画面が小さい場合、細かい文字や複雑なレイアウトが見えづらくなるため、大きなフォントを使用し、明確な色分けをするなど、見やすさを意識することも必要になります。分かりやすい資料は受講者の理解を深め、研修の効果を高めるだけでなくスムーズな進行にもつながります。そのためZoom研修では、視覚的に分かりやすく要点が伝わる資料を作成することが不可欠です。
ブレイクアウトルームの活用
Zoomを利用した研修において「ブレイクアウトルームの活用」は、受講者の理解を深め、学習効果を高める重要な要素です。オンライン研修では講師が一方的に話すだけでは受講者が受け身になりやすく、集中力が途切れるリスクがあります。そこでブレイクアウトルームを活用することで、少人数のグループに分かれてディスカッションやワークショップを行えば、受講者が主体的に学べる環境を作れます。またグループワークを通じて違う視点を持つ人と意見交換することで、学習内容の定着や新しい視点につながり、実践的なスキルも身につきやすくなる点も強みです。さらに学習効果を高めるには、講師が各ブレイクアウトルームを巡回し、適切なフィードバックを提供することで参加者の理解度を確認できます。ブレイクアウトルームを上手に活用することで双方向の学びが生まれ、オンライン研修の質を向上させることができます。
参加者との一体感の演出
Zoomを利用したオンライン研修を成功させるには、投票・挙手機能やリアクション、チャットを利用した一体感を演出することもポイントです。オンライン研修では、対面と違って意見交換が難しい部分があるため、講師からの情報を受け取るだけの内容になりがちです。そこで参加者が集中力を維持しつつ、他の参加者とも一体感を持って臨んでもらうために、挙手機能やリアクション機能、投票機能などを活用しましょう。挙手機能があれば質疑応答がしやすくなり、オンライン研修であっても疑問の解消と意見交換がしやすくなります。またリアクションや投票機能を利用すれば、同じ反応や同じ意見を持つ人同士で連帯感が生まれ、研修への姿勢も前向きになります。Zoom研修は講師だけが学びを提供するのではなく、参加者と一緒に作り上げていくという演出が大切です。
LMSとの併用
Zoomを利用した研修を成功させるためには、LMS(学習管理システム)との併用も重要です。Zoom単体ではリアルタイムでの講義やディスカッションは可能ですが、研修全体の進捗管理や個々の学習状況の把握には限界があります。一方LMSを併用することで、事前学習や研修後の復習用コンテンツを提供し、受講者の理解を深めることができるうえ、誰がどこまで学習したかをすぐに把握できます。オンライン研修をリアルタイムで視聴できなかった人がいる場合でも、LMSと連携したeラーニングを利用していれば、視聴できているかが一目瞭然です。ま、LMS上で小テストやアンケートを実施することで、学習の定着度を確認し、必要に応じた追加フォローも可能です。さらにLMSを通じて受講履歴を記録すれば、各受講者の学習進捗を可視化でき、人材育成の一環として長期的にデータを活用できます。ZoomとLMSを組み合わせることで研修の効果を最大化し、より体系的で継続的な学習環境を提供できるでしょう。
時間を短く区切る
Zoomによる研修を成功させるには、参加者の集中力を維持するために時間を短く区切ることが重要です。オンライン研修では対面形式に比べて集中力が持続しにくく、長時間の講義による受講者の疲労や理解度の低下を招きやすい傾向があります。そのため研修内の1つのセッションを短く区切り、適宜休憩を挟むことで、集中力を維持しながら効率的な学習が進められます。また短時間の区切りを設けることで、質疑応答やブレイクアウトルームでのグループワーク・ディスカッションなど、インタラクティブな要素を取り入れやすくなり、受講者の当事者意識を高める効果にもつながるでしょう。さらに短いセッションごとに要点を整理していくことで段階的に学習内容を定着させることができ、学習内容の理解につながります。
Zoomでの研修時の注意点・トラブル対処方法
Zoomを使用した研修は便利ですが、思わぬトラブルが発生するケースもあるため注意が必要です。どのようなトラブルがあり、対処方法はどうすればよいのかを紹介します。
セキュリティ対策が不十分
セキュリティ対策は、ビジネスを行ううえで重要です。しかしZoomで研修を行う場合、多くの方が失敗しがちなのが、公共の施設や開けた場所でZoomを利用してしまうケースです。カフェや商業施設でWi-Fiを利用してZoomを利用すると、周囲の人に声が聞こえたり、画面が覗かれたり、パスワードやアカウント情報が洩れるリスクがあります。その結果、企業の機密が漏洩するリスクがあるほか、勝手にログインされて研修動画を視聴される可能性もあります。また、録画した内容を視聴する際も注意が必要です。URLやパスワードが流出するリスクがあるため、自宅や社内などの限られた範囲で受講するというルールを設定しましょう。
通信環境が良くない
Zoom研修を利用する場合、通信環境を意識することも重要です。Zoomでは双方向のやり取りをすることが多いため、通信環境が悪い場所では音声や映像が途切れやすくなります。通信環境が悪いと講師の話の肝心な部分を聞き逃したり、映像が荒れて資料を確認できなかったりするなど、さまざまな問題が発生するでしょう。 快適なZoom研修を行うには1.0Mbps以上の通信環境が必要 とされているため、自宅のWi-Fiやスマートフォンのテザリング機能などを利用するのがおすすめです。また、注意したいのはカフェや商業施設にある無料Wi-Fiの利用です。無料Wi-Fiは性質上、多くの方がログインできることから通信速度が乱れやすく、セキュリティ面でも脆弱とされています。安心してZoom研修を受けるなら、自宅や会社のWi-Fi、またはスマートフォンのテザリング機能が適しています。
マイク・スピーカーの不具合
Zoom研修でよくあるトラブルの1つとして、マイク・スピーカーの不具合も挙げられます。講師からの声が聞こえない、受講者からの声が届かないなど、さまざまな機材トラブルが想定できます。事前に予備のマイクやスピーカーを用意するのが対策になりますが、事前に機材テストをしておくのも効果的です。Zoomではログイン前にカメラやマイクをチェックする機能やミーティングテスト機能もあるため、機材に問題がないかを確認したうえで研修に臨みましょう。
Zoomの研修の参加方法とは?
Zoom研修に参加するために、どのような手順を踏めばよいのか見ていきましょう。
Zoomのダウンロード
Zoomを利用するには、まずZoomをパソコンまたはスマホ・タブレットにダウンロードします。研修を受講するだけであれば、無料版のダウンロードで問題はありません。ダウンロード後はアカウントとパスワードを設定します。この際にメールアドレスも必要になりますが、GoogleやFacebookのアカウントと連携しておけば、簡単にログインが可能です。
ID・パスワードを入力
次にZoomにログインした状態で、参加する研修のミーティングIDとパスワードを入力して参加します。メールやチャットで直接URLが送付されている場合は、URLをクリックするだけで参加が可能になります。ただし参加してもホスト(講師)側がログインし、ミーティングルームを開くまでは待機状態となります。待機している間にカメラの位置やマイクのテストなどの最終確認を行うのがよいでしょう。
情報の変更
ミーティングルームに参加したら、ホストの指示に従って次の情報を変更しましょう。
・画面表示の方法
・チャット利用
・参加者名の変更
・ファイル共有やアクションなどの対応
・画面およびマイクのオンオフ
Zoom研修の実施方法は企業によって異なりますが、参加者名に関しては「部署(所属)+名前」とするのが一般的です。ただし、1対1での研修では名前だけにする場合もあります。
Zoomで研修を行うメリット
研修の実施方法の1つとしてZoomを使うメリットには、次のポイントがあります。
・アカウント不要で使用できる
・研修に必要な機能が豊富
・通信量が少ない
アカウント不要で使用できる
Zoomで研修を行うメリットの1つに、アカウントがいらないという点があります。参加者はZoomのアカウントを作成しなくても、ホストが発行した招待リンクをクリックするだけで参加できます。この仕組みによってアカウント作成という受講者の負担が軽減され、スムーズに研修へ参加できる環境が生まれるのは大きなメリットです。アカウント作成やログインの手間といった工程が減ることにより、参加率向上や研修運営の効率化につながります。
研修に必要な機能が豊富
Zoomで研修を行うメリットには、研修に必要な機能が豊富という点もあります。例えばブレイクルームを活用すれば、グループディスカッションやワークショップもスムーズに実施可能です。さらにチャット機能や投票機能を活用すれば、参加者との双方向の取り組みや理解度の把握が容易になります。こうした機能を活用することで、研修の質を高めより効果的な学習環境を提供できます。
通信量が少ない
Zoomを使用すれば、通信量を抑えながら研修を実施できることもメリットです。Zoomは他のビデオ会議ツールと比較して、通信量を抑えながらも高品質な映像・音声を提供できる設計となっています。そのため安定したインターネット環境が整っていない場合でも、スムーズに研修を進めることが可能です。またビデオの解像度を調整する機能や、音声のみで参加できる機能もあるため、通信環境に応じてその場で柔軟に対応できるのが魅力です。
まとめ
Zoomは会議やライブ配信だけでなく、研修にも活用しやすい優れたビデオ・web会議ツールです。オンライン研修の課題である双方向性を補う機能を多く搭載しており、講師と受講者だけでなく、受講者同士がリアルタイムで交流できる点も優れています。利用も簡単で、インストールすればすぐにでも利用できる点も研修向きといえるでしょう。オンライン研修でZoomを活用するなら、オンライン研修・eラーニングの実績豊富なユーキャンにおまかせください。