• 更新日:2023/07/11

イラストレーターは、個々の技量や雇用形態などによって収入が変動するため、年収の個人差が大きい職業です。この記事では、イラストレーターに興味がある人に向けて、イラストレーターの平均年収を雇用形態・業種・地域に分けて解説します。イラストレーターの概要やなり方、年収アップの方法も解説するので、参考にしてください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • イラストレーターの平均年収は362万円だが、個人差が非常に大きい職業で、年収200万円台の人から700万円近くになる人もいる。
  • 業種や地域によっても平均年収は大きく異なる。
  • 年収を上げるためには、受注できる仕事の幅を広げたり、制作ペースを上げたり、フリーランスへ転向するなどの方法がある。

イラストレーターの平均年収

イラストレーターの平均年収は、362万円となっています。ただし、イラストレーターは年収の個人差が非常に大きい職業で、年収200万円台の人から700万円近くになる人もいるなど、年収の幅が広いです。

【雇用形態別】イラストレーターの平均年収

イラストレーターは雇用形態によっても平均年収が異なります。ここでは、会社員とフリーランスに分けて平均年収を解説します。

会社員のイラストレーターの平均年収

企業に属している会社員のイラストレーターの場合、正社員の平均年収は362万円です。派遣社員の平均時給は1,495円、パート従業員の平均時給は999円となっています。会社員イラストレーターの平均年収は、日本の平均年収よりも低めです。ただし、年収や時給は個人のスキルや勤務先の業種、役職などによって差があります。


フリーランスのイラストレーターの平均年収

フリーランスのイラストレーターの場合、受ける仕事の量によって年収が変動します。そのため、平均年収を出すことが難しくなっています。基本的には「一枚〇〇円」で仕事を受けるため、受注量と単価、制作スピードなどによって年収は異なります。一般的に、カットは2,000円~、Webサイトのトップページのメインビジュアルは100,000円~が相場です。


【業種別】イラストレーターの平均年収

業種によってもイラストレーターの平均年収は変動します。ここでは、業種別のイラストレーター平均年収を表にして紹介するため参考にしてください。

平均年収
デザイン事務所 300万円
広告代理店 290万円
コンテンツ制作会社 280万円
大手印刷会社 270万円

このように、デザイン事務所はイラストレーターのなかでは比較的平均年収が高い傾向にあることがわかります。また、ゲームイラストレーターも専門性が高く、年収が高い傾向にあるといわれています。ゲームイラストレーターとは、ゲームのキャラクターや背景、アイテム、武器などのイラストを制作する仕事です。


【地域別】イラストレーターの平均年収

地域によっても、イラストレーターの平均年収は大きく異なります。ここでは、地方ごとの平均年収と平均時給を表にしてまとめました。

年収 時給(派遣社員) 時給(アルバイト)
北海道・東北 310万円 1,201円 901円
関東 348万円 1,564円 1,037円
甲信越・北陸 303万円 1,126円 877円
東海 340万円 1,314円 960円
関西 333万円 1,402円 988円
中国 321万円 1,176円 901円
四国 312万円 851円
九州・沖縄 296万円 1,201円 901円

(※2022年11月時点のデータ)

地域別にみると、もっとも平均年収が高い地方は関東で平均年収は348万円です。九州・沖縄地方の平均年収が296万円とおよそ50万円の差があり、地域によって大きく年収が異なることがわかります。派遣社員・アルバイトの時給に関しても関東がもっとも高くなっており、次いで関西と大都市圏では比較的時給が高くなっています。


イラストレーターが収入を上げる方法

イラストレーターが収入を上げるにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、収入アップの方法を解説します。

受注する仕事の幅を広げる

まずは、受注できる仕事の幅を広げましょう。たとえば、背景だけキャラクターだけと限定するのではなく、描けるイラストの種類を増やすことが重要です。対応できる仕事の幅が広がるため、受けられる仕事が増加します。また、対応できる分野が広いと継続的に仕事が受けられるため、安定した収入にもつながるでしょう。

製作ペースを上げる

フリーランスの場合には、一枚いくらという形で仕事を受けることになるため、受注数が年収に反映されます。製作ペースが遅いと受けられる仕事が減り、年収アップが難しいため、製作ペースを上げましょう。画材や機材を見直す、作業時間の効率化を図るなど工夫します。また、クライアントとの齟齬を減らすためにコミュニケーションをしっかり取ることも重要です。

専門性を磨く

専門性を高めることも重要です。イラストレーターとしてオリジナリティや専門性がない場合、競争率が高く受けられる仕事が減る、単価がなかなか上がらないという傾向にあります。そのため、作風やキャラクターなど「この人にしか描けない」と思ってもらえるようにオリジナリティを極めましょう。これにより、報酬アップが見込めます。

イラスト以外のスキルを身につける

イラスト以外のスキルを身につけることもよい方法です。たとえば、画像編集や動画編集、アニメーション作成やデザインなどといった関連スキルを身につけるとよいでしょう。また、HTMLやCSS、JavaScriptなどのWebページに関する知識を身につけるなど、他のイラストレーターとは異なるスキルを身につけることで差別化が図れます。

転職する・フリーランスに転向する

企業勤めの場合、大幅な給料アップは難しいです。そのため、転職やフリーランスへの転向を検討する方法もあります。イラストレーターなどのクリエイター系職業は転職がマイナスに働くことが少ないため、比較的転職しやすい職業です。経験やコネクションがあり、イラストレーターとしての立場が確立している場合は、フリーランスに転向するのもよい方法です。

イラストレーターとは

イラストレーターとは、クライアントからの依頼を受けてイラストを描く人を指します。たとえば、広告やパッケージなどの挿絵、ポスターや書籍の挿絵などのイラストを描く人です。また、専門性をもつことも可能で、医療関係や工業製品などに特化したイラストレーターもいます。

イラストレーターというとゲームなどのキャラクターを描く人をイメージする人も多いでしょう。しかし、ゲームキャラクターのデザインなどは本来キャラクターデザインという職種で、イラストレーターは異なります。

イラストレーターには、クライアントの求めるイメージに合わせてイラストを描くスキルが求められます。そのため、クライアントの要望をくみ取る能力も必要です。

イラストレーターになる方法

イラストレーターには特別な資格は必要ありません。まずは、デッサンやイラストの基礎を身につけて、クライアントが求めるようなイラストが描ける能力を養いましょう。これまでに描いてきた作品がポートフォリオになるため、たくさんの作品を描きためることも大切です。

イラストレーターとして働くには、企業に勤める、副業としてイラストレーターをする、フリーランスで活動するといった方法があります。就職先としてはデザイン会社や広告代理店などが挙げられるでしょう。また、インターネット上で素材や作品を販売することもできます。

イラストレーターの将来性

スマホゲームの増加やWeb広告などによって、デジタルイラストのニーズは高まっています。今後もデジタル方面のニーズは高まると予想されるため、デジタル機器の扱いやITスキルなどを身につけることで、将来的にも活躍しやすくなるでしょう。

企業で会社員として働く場合はディレクターなどの管理職に進む、フリーランスの場合には知名度を上げることがキャリアアップにつながります。また、業種を変えてアニメーターやデザイナー、ゲームクリエイターなどにチャレンジするという道もあります。

まとめ

イラストレーターは、個人の能力や雇用形態、働く地方などによって平均年収が大きく異なります。年収を上げるには、描けるイラストの幅を広げる、専門性を磨く、フリーランスに転向する取った方法があります。フリーランスとして活動するなら、イラストレーターとしてのスキルを高めて、より多くの仕事を受けることが重要です。

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生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

イラストレーターになる方法は?

イラストレーターは、必須の資格等がありません。そのため、独学のみで学んでイラストレーターを目指すことも可能です。また、イラストレーターを養成する大学や専門学校でさまざまな講師からスキルを身につけたり、通信教育で自分のペースで学んでイラストレーターになることもできます。

イラストレーターになるために必要な資格は?

イラストレーターになるために必須の資格はありません。しかし、「色彩検定(R)」「CGクリエイター検定」「アドビ認定エキスパート(ACE)」「カラーコーディネーター検定試験(R)」「Illustrator(R)クリエイター能力認定試験」「Photoshop(R)クリエイター能力認定試験」などの資格を取得しておくとクライアントから評価されやすくなる可能性があります。

イラストレーターの主な内容は?

イラストレーターの仕事は、まずはクライアントとコミュニケーションを取り、制作するイラストを明確にし、その後、下書き、清書・色付け、そしてイラストデータを納品という基本的な流れがあります。

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