野菜ソムリエの資格が役立つ職業とは｜取得方法やメリットについても解説

野菜ソムリエ関連の資格の入門編とも呼べる資格が、野菜ソムリエです。合格率は85％程度で、後述する野菜ソムリエプロ、野菜ソムリエ上級プロと比べると難易度は低めに設定されています。野菜ソムリエを取得すると、私生活で活かせる野菜や果物についての基礎知識、鮮度の高い素材の見分け方、素材の魅力を発信するコツなどが身につきます。

野菜ソムリエは、飲食店で取得を奨励しているケースもあるほど実用的な資格です。飲食店で働く人は、資格取得を通じてスキルアップにつなげましょう。

高度な専門的知識が求められる野菜ソムリエプロは、野菜ソムリエよりも取得難易度が格段に上がります。野菜ソムリエの合格率は85％程度でしたが、野菜ソムリエプロの合格率は30%程度しかありません。

野菜ソムリエプロが制定された目的は、野菜や果物に関する充実した知識を活かして、素材の魅力や価値を伝えていく人材を生み出すことです。資格を取得すると、食関連の仕事に活かしたり、セミナーやメディアなどで素材の魅力を伝えたりして活躍できます。野菜ソムリエプロは、取得メリットの大きな資格といえるでしょう。

なお、野菜ソムリエプロの修了試験では筆記に加えプレゼンや面接も行われます。難易度の高さも相まって、野菜ソムリエプロ取得には、野菜ソムリエよりも入念な理解と試験対策が求められます。

野菜ソムリエ上級プロは、野菜ソムリエ関連では最高ランクの資格です。「野菜ソムリエプロの資格を取得し、審査により活動実績が認められること」という受験要件があり、受験自体が難しい資格です。野菜ソムリエ上級プロの合格率は公表されていませんが、野菜ソムリエ関連の資格のなかでは、もっとも難易度は高いと推察されます。

野菜ソムリエ上級プロを取得すると、企業や個人事業主としての活動に役立ちます。野菜や果物のプロフェッショナルというお墨付きを活かすと、食関連のイベントの企画者やコンサルタントなどさまざまな道が開けるでしょう。

野菜ソムリエは調理スタッフにおすすめの資格です。資格取得を通じて、素材の目利き、調理方法などの知識が身につきます。資格を活かすと効果的なPR活動も可能です。野菜ソムリエとして美味しい野菜や果物の料理を紹介して、顧客が安心できるお店を作りましょう。

野菜ソムリエとしての視点を活かしたアイデアがあれば、魅力的なレシピやメニューを考案できます。飲食店で働いていれば、自分の考案したメニューが採用されるかもしれません。著名な資格取得者には、レシピ本を出版する人もいます。

野菜ソムリエの資格取得者には、料理教室を開催している人も少なくありません。有資格者が開催する料理教室は、「日本野菜ソムリエ協会認定料理教室」に登録され多くの人に注目されます。教えることに興味があれば、料理教室の講師を目指してもいいでしょう。

日本野菜ソムリエ協会は、定期的に講座説明会を開催しています。Webサイトから無料のパンフレットを請求できるので、野菜ソムリエとはどのような資格か、講座内容も含め事前にチェックしておくと安心です。実地説明会だけではなく、ZOOM説明会も開催されています。遠方の人は、手軽に参加できるZOOM説明会を検討してみましょう。

講座の説明会に参加し受講を決めたら、「野菜ソムリエ」と「野菜ソムリエプロ」の2コースのいずれかを選びます。「進学野菜ソムリエプロ」というコースもありますが、野菜ソムリエの有資格者が野菜ソムリエプロを目指す場合にしか選べません。なお、野菜ソムリエは7科目分14時間、野菜ソムリエプロは18科目分36時間の受講が必要です。

受講後は、協会に指定された試験会場かWebで修了試験を受けます。後述する受講方法によらず誰でもWeb試験を選択でき、自分の好きなタイミングで受験可能です。試験に合格すると、認定証が送付されます。

野菜ソムリエは、1度取得すれば更新する必要はありません。一方、野菜ソムリエプロ・野菜ソムリエ上級プロは、毎年資格の更新が求められます。

講師から直接学びたい人には通学制がおすすめです。全国の協会が指定した会場に出向き、講義を受講しましょう。講義のカリキュラムはさまざまで、短期集中の日程もあれば、週1で通う日程もあります。

通学制では座学に加え、ワークショップやグループワークも開催されます。資格取得に必要な知識が身につくだけではなく、一緒に学ぶ仲間を得られることも通学制のメリットです。

半通学制では、体感する講義は会場に足を運び、ほかの講義は通信教材で学びます。体感する講義には、野菜や果物を食べ比べるワークショップなどがあげられます。自分のペースで学びながら会場の雰囲気も感じられる点が、半通学制のメリットです。

通信制は、通学する時間がない人や受講会場が遠い人におすすめです。教材とWeb動画で学ぶWebコースと、教材・解説本とDVDで学ぶテキストコースの2パターンから選びましょう。通信制のメリットは、自分のペースで繰り返し学べることです。

野菜ソムリエの修了試験はマークシート方式で、4つのカテゴリーに分けて出題されています。トータル数百問が出題され、解答時間は2時間です。また、試験当日は、課題であるベジフルカルテの提出も求められます。ベジフルカルテは「野菜や果物のカルテ」のようなものです。好きな野菜や果物を選び、特徴や品質、レシピをベジフルカルテにまとめましょう。

野菜ソムリエ試験の合格率は約85％で、ほかの野菜ソムリエ関連の資格と比べると難易度は低めです。講義を受講し、内容をしっかり理解できれば、合格は難しくないといえるレベルです。

野菜ソムリエの試験は各地域で年に4回以上実施され、願書受付から試験日、合格発表まで常時行われています。Web試験か指定会場での試験の、どちらかを選び受験してください。ただし、修了試験の受験期間は入金確認日から1年間です。

野菜ソムリエは、野菜や果物の価値や魅力を社会に広めるスペシャリストです。講座で学んだコミュニケーション方法を活用すると、効果的に社会にアプローチできます。また、有資格者は野菜ソムリエ協会から手厚いサポートを受けられるので、自分の目標や目的に合わせて資格を活かした活動が可能です。

野菜ソムリエの資格を取得すると、私生活でもメリットを得られます。例えば、野菜や果物について詳しくなった結果買い物が楽しくなった、という声が聞かれます。学んだ野菜や果物の調理方法やレシピを、自分や家族の健康に役立てましょう。