• 公開日:2020/10/27

飽食とは、食べ物に不足がないこと、飽きるほどにたくさん食べられることです。日本は、飽食であるといわれるようになってずいぶん経ちます。この記事では、食育や健康的な食生活に興味を持っている人に向けて、飽食の時代における問題点や食育についてわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。

飽食とは?

飽食とは、食べ物に不足がなく、飽きるほどに食べられることです。つまり、食べたいと思ったものを何でも手に入れられる状態を指します。日本は、飽食の時代だといわれて久しいです。日本では、さまざまな食品があふれているため、その日食べたいと思ったものを自由に選んで食べられる環境といえます。

飽食の時代を迎えた背景

日本は飽食の状態にありますが、正確にいつごろから飽食の時代を迎えたのか、はっきりしていません。食糧不足で粗食だった時代もありましたが、1970年代から1990年代にかけて経済的に発展し、外食産業が栄えました。また、食品の輸入が増えたことなどから飽食といわれ始めたとされています。

飽食のデメリット

飽食によって、食への関心が低下しているというデメリットがあります。好き嫌いが増加して栄養バランスが偏る、「何でもいいや」と適当に食事を摂ってしまうなど、健全な食生活に影響が出る可能性があるのです。また、作り過ぎた食品が捨てられたり、好き嫌いの増加で食べ残しが多くなったりすることもデメリットといえます。

飽食の時代における食生活の指標

飽食の時代における食生活はどのようにすればいいのでしょうか。ここでは、食生活の指標について説明します。

食生活指針

食生活指針とは平成12年に策定されたもので、平成28年に一部改正されています。食生活指針とは、「食事を楽しむこと」「食事のリズムや適性体重を保つための食事と運動」「食品ロス」「郷土の味の継承」といった食事に関する指針を示したものです。

また、日本では動物性食品や脂質などの摂取量が増えています。それにより、肥満や糖尿病などの生活習慣病が増加したことで、食生活指針を実践するための「食事バランスガイド」が作成されました。

食事バランスガイド

食事バランスガイドは、生活習慣病の増加を背景に平成17年に作成されました。食生活指針を実践するためのガイドとして、厚生労働省と農林水産省により決定されたものです。あくまでも健康な人の健康づくりを目的として作られたもので、生活習慣病などで食事指導を受けている場合には、指導に従う必要があります。

食事ガイドバランスは栄養素や食品ではなく、1日の摂取目安が料理例で表されていることが特徴です。

飽食の背景に潜む問題点

好きなものを食べられることは良いことだと思いがちですが、飽食には問題点もあります。ここでは、どのような問題点があるのか解説します。

栄養の偏り

栄養の偏りは、世代を問わずにみられる傾向です。自分の好きなものを好きなだけ食べられる時代になり、栄養バランスが崩れるケースが多いのです。特に、ミネラルやビタミンなどが不足するケースが多くみられます。これは、ビタミンなどが含まれる野菜摂取量が減少傾向にあることが関係しています。

生活習慣病の増加

肥満が増加したことで、生活習慣病が増加していることも問題です。日本では、米などの炭水化物や野菜の摂取量は減少傾向にありますが、動物性食品や加工食品、脂質などの摂取量が増加しています。過剰に脂質を摂取したり栄養バランスが崩れたりすることで、生活習慣病を発症しやすくなってしまうのです。

若年女性のダイエット志向

若い女性を中心として痩せ傾向があります。20代女性の1日あたりのエネルギー摂取量は徐々に減少しています。過剰なダイエット志向から、低栄養状態が続くこともあります。また、運動不足の傾向も顕著です。女性の低栄養は、低体重児の増加につながるともいわれており、低体重児は成人すると生活習慣病などの疾患を発症するリスクが高いのです。

高齢者の低栄養

高齢者のカロリー摂取量も低下傾向にあり、低栄養状態になっている人も少なくありません。もちろん、カロリーを摂りすぎると生活習慣病のリスクが上がるため、カロリー摂取量の減少は中高年層にとってはメリットもあります。しかし、若年層や高齢者にとっては悪影響になる可能性も高いのです。

飽食の時代に必要な「食育」とは?

飽食の時代だからこそ、食育が必要です。ここでは、食育について詳しく解説します。

食育とは?

食育というと、子どもの料理教室や農業体験といったイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、食育には幅広い意味があります。食育とは、食についてしっかりと理解すること、食べ物の安全性や健康のための選び方、食事の際のマナーなどの社会性などを学ぶことです。食育のもとになったものは3つあります。

食育の3本柱


選食能力を養う

選食能力とは、安心で安全性が高い食べ物、環境にいい食べ物を選ぶ力のことです。体調を整えたり身体を作ったりするためには、食べ物の選び方が重要になります。生活習慣病などを予防するためには、健康にいい食品や栄養価の高い食べ物を見極める選食能力を養うことが重要なのです。

選食能力を養うことで、栄養価の高い旬の食べ物について把握できたり、食品ラベルから情報を読み取れたりします。消費期限や賞味期限などについても把握できるため、食品ロスを減らすことにもつながります。


衣食住の伝承やしつけ

箸の持ち方を教えることなどがこれに当たります。箸は1,400年も続く日本の文化なので、正しい持ち方を覚えることが伝統の継承になります。

また、6つの「こ食」にも注意しましょう。

  • 孤食:一人で食べる
  • 個食:家族がバラバラなものを食べる
  • 固食:好きなものだけ食べる
  • 小食:少量しか食べない
  • 粉食:粉もの中心の食事を摂る
  • 濃食:味つけの濃いものや加工食品中心になる

好き嫌いが増える、食事のマナーが身につかないなどの問題があるため、家族で一緒に食事を摂ることが重要です。



地球規模で食を考える

食育では地球規模で食について考えることも大切です。日本では、食べ残しが多く発生しており、年間で出る生ごみのうち約338万トンは食べ残しだといわれています。世界中に飢えている人がいる中で、食べ残しとして捨てることについてしっかり考えなければいけません。日本は食料自給率が低く、多くの食品が輸入に頼っているにもかかわらず、食べ残しが多いのです。

また、食料自給率が低いことで飛行機や船などでの輸入が多くなり、CO2排出が増えるなど環境問題にも悪影響があります。

食育の知識が必要な理由

飽食の時代においては、さまざまな問題点があります。栄養バランスの偏りなどによる肥満や生活習慣病の増加、若い女性の過度なダイエット志向、高齢者の低栄養化などは大きな問題です。また、食の安全性や信頼に関する問題、輸入食料への依存なども考えなければいけない点です。

これらの問題を解決する上で、食に関する知識や選び方、食を通して社会性や環境などについて学ぶ食育が必要になっています。

食育や食生活についての資格

食育や食生活についての資格として「食育実践プランナー」と「食生活アドバイザー」があります。ここではそれぞれの資格について紹介します。

食育実践プランナー

食育実践プランナーとは、一般社団法人日本味育協会によって認定されている資格です。食育の知識が身につくだけでなく、調理の実践力や指導力を証明できる資格となっています。また、子どもや高齢者でも食べやすい工夫、旬の食材やおいしく安全な食べ物の選び方なども学べます。味覚の役割についても学べるため、おいしさに対する理解も深まるでしょう。

食育実践プランナーは、ユーキャンの食育実践プランナー講座を受講し、試験に合格することで取得が可能です。在宅で受験でき、時間制限もないため、仕事や家事・育児などで忙しい人でも気軽に取り組めます。マークシート方式の試験で、正解率が70%以上で合格です。


取得するメリット

食育実践プランナーは、旬の食材の選び方や健康的な食生活などについて学べる資格です。そのため、旬の食材を上手に使って栄養バランスの良い食事を作りたい人にも向いています。自分の家庭で役立つのはもちろんのこと、親子の食育教室や講演会などの社会活動、介護などでも幅広く役立ちます。

食生活アドバイザー

食生活アドバイザーとは、食生活全般に関するスペシャリストです。食生活アドバイザーは4つのポイントについてアドバイスします。

  • 起床時間や就寝時間、規則的な食事など生活についてのアドバイス
  • 心と体の健康を促進する健康管理
  • 健康についての的確な情報発信
  • 健全な食生活に導くためのサポート

食生活アドバイザーには受験資格はなく、試験は全国の試験会場で行われます。3級と2級があり、3級では消費者目線の問題が出題されます。一方、2級では食を提供する目線、つまり食ビジネスに関する問題が出題内容です。ユーキャンの食生活アドバイザー(R)講座では、2級・3級両方の試験に対応しています。



取得するメリット

食生活アドバイザーは、栄養に関する知識が得られるため実生活でも役に立ちます。また、幅広い業種での活躍も期待できます。例えば、食品メーカーやスーパー・デパートでの食材説明、飲食店での食材調達や衛生管理、店舗運営の補助などでも役立つ資格です。その他、病院や介護施設での食事や生活指導、子どもたちへの食育指導なども行えます。

まとめ

飽食の時代といわれて久しい日本では、食育の必要性が高まっています。栄養の偏りによる疾患の増加や若年女性の過度なダイエット志向、高齢者の低栄養状態、フードロスなどさまざまな問題があるため、食についての理解を深めることが大切です。

食育に関して学びたい場合には、「食育実践プランナー」や「食生活アドバイザー」の資格を取るといいでしょう。

ユーキャンの食育実践プランナー講座では、全5冊のメインテキストと日常生活に役立つ副教材をそろえており、初心者でも6カ月で合格を目指せます。また、ユーキャンの食生活アドバイザー(R)講座は、試験ノウハウが詰まったテキストにより4カ月で2級と3級のダブル合格も可能です。食育についてしっかりと学びたいのなら、ぜひ受講を検討してみてください。

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食育実践プランナーとは、ご家庭から教育現場、地域など幅広いシーンで、健全な食生活を“実践”することや、そのための知識やノウハウを、子どもからお年寄りまで幅広い方々に伝えていく食育のスペシャリストです。
食への関心、健康への関心が高まっている昨今。今後身に付けたい知識として「健康に配慮した料理の作り方」と答える方は多く、確かな食の知識で健康的な食生活を実践する食育実践プランナーは今後ますます求められる資格です。
ユーキャンの「食育実践プランナー講座」は、当講座の講師である宮川先生が代表を務める一般社団法人日本味育協会の認定資格です。子どもから大人まで役立つ食育の知識と実践力、指導力の証明となる資格です。当講座では食育という広い考え方を、5冊のテキストにギュッとまとめました。人が生まれながらに持つ「おいしい!」という味覚をキーワードに食育を学習します。サブテキスト「食育実践レシピ集100」「目利き便利帳」では、毎日のお買い物や食事作りでの実践もサポート。また、「食育実践アイデアブック」とDVDでは、家庭で食育を実践するための具体的なアイデアや、食育を地域などで広めるための方法も学べます。さらに当講座は添削課題が資格試験になるので、在宅受験が可能です。第1~5回の添削課題を提出し、第6回の添削課題(資格試験)の合格基準点をクリアすれば食育実践プランナー試験合格となります。忙しい方や育児中の方も、自宅で試験を受けられるので安心!

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