• 公開日:2020/10/27

食育とは、食に関する知識を身につけ、健全な食生活を実践できる力を育む取り組みです。食生活の乱れや栄養バランスの偏りは、生活習慣病やアレルギーの原因になります。また、食に対する関心の低下や孤食化の進行などにより、食の楽しみを感じられない人が増えています。

心身ともに健康な生活を送るためには、日々の食事が重要です。この記事では、食育の意義や実践について、詳しく解説しています。

食育とは?

食育とは、生きるための基本として、食に関するさまざまな力を育むことです。正しい知識を身につけるだけでなく、それを活かして、健全な食生活を実践できるようになるのが目的です。食育基本法という法律にもとづいて、厚生労働省と文部科学省、農林水産省のそれぞれが、食育を推進しています。

食育基本法について

食育基本法は、食育への取り組みを推進するために制定された法律で、2005年に施行、2015年に改正されています。食育の基本理念と方向性が示されており、食育について『様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる』と定義づけています。

  • 引用:食育基本法|農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/pdf/kihonho_28.pdf)

食育が必要とされる背景

農林水産省などの各省庁が、食育を推進する背景には、食に関する諸問題が関係しています。

食生活の乱れ

近年、ひとり暮らしの20代を中心に、朝食を食べない人が増えています。また、外食の増加や食生活の多様化により、野菜の摂取量は減少傾向にあります。このような食生活の乱れは、食への関心の低さを表しているといえるでしょう。

生活習慣病の増加

脂質や塩分、糖分が中心の食生活は、肥満や生活習慣病につながります。手軽に食べられるファーストフードやコンビニ弁当、外食などは、栄養バランスが偏りやすいため、生活習慣病を患う人が増加しています。

ダイエット願望の高まり

若い女性のなかには、過度なダイエット願望を抱く人がいます。テレビや雑誌でみる芸能人には、やせている人が多く、「やせているほうが美しい」という風潮につながっているのが原因といわれています。しかし、無理なダイエットは、栄養不良や発達障害の原因になるため、注意が必要です。

食の危険性

日本は食料自給率が低く、多くの食材を輸入に頼っています。しかし、輸入食材は農薬が使われていたり、汚染物質に汚染されていたりする危険性があります。そのため、日頃から食に関心を持ち、食材を選択するための知識を身につけることが大切です。

孤食の増加

核家族化や生活スタイルの多様化により、ひとりで食事をする機会が増えています。しかし、ひとりの場合は好きなものばかり選びがちで、偏食や栄養バランスの悪い食事が多くなります。また、会話の楽しみがないため、食欲がわかず、小食になる人もいます。

和食離れ

食の欧米化や外食の増加で、米を食べる頻度が減り、和食離れが進んでいるといわれています。しかし、和食はユネスコ無形文化遺産に登録された、日本人の伝統的な食文化です。食の多様化のなかで、和食が消えてしまわないよう、大切に継承していく必要があります。

食育が子どもの成長にもたらすこと

食育は子どもの成長に、さまざまな影響を与えます。ここでは、食育を通して身につくことを詳しく解説します。

「食」に対する選択眼

食の多様化や輸入食材の増加により、食の危険性は増しています。実際に、野菜から基準値を超える農薬が検出されたり、牛肉の産地が偽装されていたりという事件が起きています。そのため、一人ひとりが食に関する知識を持つことが大切です。食育により、安全な食事や食材を自分で見極め、正しく選択する力が身につきます。

免疫力

化学物質などが含まれた食材を食べ続けていると、それらの物質が体内に蓄積し、アレルギーやアトピーを発症することがあります。そのため、含有物質を確認しながら、安全な食材を選ぶことが大切です。また、栄養バランスのよい食生活は、免疫力を高めます。病気に強く、アレルギーやアトピーになりにくい体を作るためにも、食育は重要です。

心身の健康

健康的な体を作るためには、栄養バランスのよい食事が欠かせません。また、朝食を抜かず、毎日きちんと食べる習慣も大切です。人間は就寝中もエネルギーを消費しているため、朝食を抜くとエネルギー不足になり、脳や体をじゅうぶんに動かせなくなります。朝食は、体力増進や集中力アップのためにも必要です。

また、家族で会話を楽しみながら食事をすることで、情緒が安定するというメリットもあります。

食べ物を大切にする心

食育では、食の生産者や食事を作る人に関して学べる機会もあります。食べ物が生産・加工され、お店に並ぶまでの流れを知ることで、食べ物に関わるすべての人に感謝の気持ちが生まれ、残さず食べる習慣につながります。食品ロスが問題になっている日本では、食べ物を大切にする心を育む重要性が増しているといえるでしょう。

食育への取り組み方

食育基本法において、食育の推進は「国の責務」とされており、厚生労働省、文部科学省、農林水産省によって、さまざまな取り組みが行われています。また、保育園・幼稚園、学校、家庭における、食育の推進についても方針が決められています。

保育園や幼稚園における食育

保育園や幼稚園では、厚生労働省の指針に沿った食育指導を行っています。この時期の食育では、生活リズムを整えて、3食をきちんと食べさせなければなりません。おいしさや食べる楽しさを覚えながら、食への関心を高めていきます。

また、皆で一緒に食べるのも、食育の一環です。ひとりで食べるよりも、楽しく過ごせることを体験します。さらに、収穫体験や料理体験などもあり、食の大切さや、食に携わる人に感謝する気持ちを学びます。

学校における食育

6歳から12歳の学童期では、朝食を含め、1日3食の習慣を身につけることが大切です。また、学校給食などを通じて、正しい食生活や栄養バランスも学びます。さらに、生産過程なども学び、食に関する知識や関心を高めていきます。

13歳から19歳の思春期になると、食生活を自分で管理するようになるため、偏った食事にならないよう、注意が必要です。また、自分の成長や体調の変化を理解し、食生活を振り返る力を身につけます。食に関する活動に積極的に参加することも重要です。

家庭における食育

食育は、家庭でも簡単に取り組めます。例えば、スーパーマーケットでの買い物では、食材の栄養素や生産地、旬について学べます。家族全員で食卓を囲むと、箸の持ち方や食事のマナーが身につき、誰かと一緒に食べる楽しさも感じられるでしょう。さらに、実際に食事を作ったり、簡単な野菜を育てたりすると、食を大切にする心を育めます。

食育の実践に役立つ資格

食育には、関連する資格が数多く存在します。ここからは、資格を取るメリットやおすすめの資格を紹介します。

資格を取るメリット

食育に関する資格を取得すると、私生活はもちろん、仕事においても役立ちます。


日々の食生活が豊かになる

資格取得の学習を通じて、新鮮な食材の選び方や、栄養に関する知識が身につきます。そのため、食材の美味しさを活かしながら、栄養バランスにも配慮した献立を作れるようになるでしょう。さらに、食品表示も学ぶため、安全な食材選びができるようになります。


就職や転職に活かせる

食育に関する資格があると、スーパーマーケットや飲食店など、食とつながりのある職場への就職・転職に活かせます。また、幼稚園や小学校などの教育現場や、食が健康に結びつく、病院・介護施設などへの就職・転職にも活かせるでしょう。上記以外の分野でも、履歴書の資格欄に記載できます。

食育の実践におすすめの資格

食育の実践に役立つ資格には、さまざまな種類があります。ここでは、それぞれの資格の概要を解説します。


食育実践プランナー

食育実践プランナーは、一般社団法人日本味育協会が主催している資格です。資格学習は、ユーキャンの通信講座を通じて行います。全6回の添削課題のうち、最後の課題がそのまま資格試験になっているため、在宅で受験できるという特徴があります。

試験はマークシート方式で、合格には70%以上の得点が必要です。難易度はそれほど高くありません。食材の選び方や栄養、食事のマナーなどの知識が身につき、家庭での食育実践に役立ちます。


食生活アドバイザー(R)

食生活アドバイザー(R)は、一般社団法人FLAネットワーク協会が主催する資格で、2つのレベルがあります。食を提供する立場を想定し、実務的な内容が問われるのが2級、消費者の立場を想定し、食生活の見直しに必要な知識が問われるのが3級です。どちらも60%以上の得点で合格となり、同時受験も可能です。

衛生管理や法律も学ぶため、企業での食育実践を目指す人におすすめです。食品メーカーや飲食店、介護・医療の現場などへの就職・転職に役立ちます。


食育指導士

食育指導士は、NPO法人日本食育協会が認定する資格です。協会が実施する「食育指導士講習会」に参加し、講習会の最後に行われる試験に合格すると認定されます。講習会への参加は満18歳以上が条件で、高校生は不可です。

食育指導士には2年の有効期限があり、年会費2年分と更新料の支払いにより更新できます。さまざまな世代の人に、食育の普及活動を行えるようになるため、保育士や栄養士、介護士のスキルアップにもおすすめです。


食育アドバイザー

食育アドバイザーは、一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が主催している資格です。受験資格を得るには、協会が指定する認定教育機関のカリキュラムを修了しなければなりません。試験は在宅での受験で、70%以上の得点で合格となります。

試験では食育の基礎知識が出題され、テキストを参照しながら解答できるため、難易度はそれほど高くありません。家庭での食育の実践、学校や病院など、食事を提供する仕事で役立つ資格です。


食育インストラクター

NPO法人日本食育インストラクター協会が主催する資格が、食育インストラクターです。1級~4級、プライマリーの5つのレベルがあり、プライマリーについては、協会指定の通信講座を受講し、修了認定課題に合格すると認定されます。4級以上の受験には、協会が推進するスクールでの学習や講習会の受講など、それぞれ細かな受験資格が定められています。

特に、1級の受験には実務経験が必要で、問題の難易度も高めです。食育についての専門的な知識が得られるため、食に関係する仕事においては、スキルアップにつながるでしょう。

まとめ

食の多様化が進むなか、食育の重要性は増しています。食育の実践に役立つ資格を得たいなら、ユーキャンの食育実践プランナー講座がおすすめです。

1日30分~1時間の学習で、食育の基礎から学べて、初心者でも6カ月で合格を目指せます。また、動画解説やWebテストなどもあり、家にいながらパソコンやスマートフォンで手軽に学習できます。最終課題が資格試験になっているため、受験会場に行く手間がかかりません。さらに、受講期間中は何度でも試験を受けられます。確実に資格を得たい人は、ぜひ利用してください。

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食育実践プランナーとは、ご家庭から教育現場、地域など幅広いシーンで、健全な食生活を“実践”することや、そのための知識やノウハウを、子どもからお年寄りまで幅広い方々に伝えていく食育のスペシャリストです。
食への関心、健康への関心が高まっている昨今。今後身に付けたい知識として「健康に配慮した料理の作り方」と答える方は多く、確かな食の知識で健康的な食生活を実践する食育実践プランナーは今後ますます求められる資格です。
ユーキャンの「食育実践プランナー講座」は、当講座の講師である宮川先生が代表を務める一般社団法人日本味育協会の認定資格です。子どもから大人まで役立つ食育の知識と実践力、指導力の証明となる資格です。当講座では食育という広い考え方を、5冊のテキストにギュッとまとめました。人が生まれながらに持つ「おいしい!」という味覚をキーワードに食育を学習します。サブテキスト「食育実践レシピ集100」「目利き便利帳」では、毎日のお買い物や食事作りでの実践もサポート。また、「食育実践アイデアブック」とDVDでは、家庭で食育を実践するための具体的なアイデアや、食育を地域などで広めるための方法も学べます。さらに当講座は添削課題が資格試験になるので、在宅受験が可能です。第1~5回の添削課題を提出し、第6回の添削課題(資格試験)の合格基準点をクリアすれば食育実践プランナー試験合格となります。忙しい方や育児中の方も、自宅で試験を受けられるので安心!

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