• 公開日:2022/01/14

2020年12月より日商簿記検定試験の2級と3級において、ネット試験が開始されました。従来の統一試験(ペーパー形式)と解答方法などに違いがあります。本記事では簿記検定の受験を検討している人に向け、ネット試験について解説をしていきます。ぜひ参考にしてください。

簿記のネット試験とは?

簿記のネット試験とはどんな試験なのでしょうか。簿記の概要からネット試験が開始された背景まで詳しく解説します。

概要

簿記とは、企業などの取り引きによってもたらされる資産や負債の増減や一定期間中の収益、費用を記録することです。また、「簿記検定」といえば、最もメジャーな日本商工会議所主催の日商簿記検定のことを指すことが多くなっています。

従来は統一試験と呼ばれるペーパー形式のみでしたが、2020年12月よりネット試験が開始して、どちらも受けられるようになりました。ネット試験はパソコンを使う試験を指し、受けられるのは2級と3級のみです。

開始された背景

ネット試験が開始された背景には、新型コロナウイルスの感染拡大があります。2020年6月と11月に開催された簿記試験では、試験中止を余儀なくされた会場がありました。大人数を収容できる会場での試験を行えなくなったために、ネット試験が考案され実施されるようになったのです。少人数の会場で実施でき、試験日を分散できるネット試験では、以前よりも、安全に受験ができるメリットがあります。

ネット試験と統一試験(ペーパー形式)の違い

ネット試験と統一試験(ペーパー形式)の違いについては下記のとおりです。

ネット試験 統一試験(ペーパー形式)
試験会場 日本全国のテストセンター 指定の大学などの会場
試験日 指定日を除くほぼ毎日 2月、6月、11月
試験時間 2級:90分・3級:60分 2級:90分・3級:60分
出題範囲 出題区分表に従う 出題区分表に従う
解答方法 パソコンに直接入力 紙面に記入
合否判定 即日 2~3週間後
受験料 2級:4,720円・3級:2,850円 2級:4,720円・3級:2,850円
申込方法 ネット申し込み、会場問い合わせ方式 ネット申し込み、コンビニ端末、団体の場合は商工会議所

ネット試験と統一試験(ペーパー形式)は同じものもあれば、違うものもあります。試験を受ける場合には前もって両試験の違いを確認して、余裕を持って受けるようにしましょう。各項目を下記で解説していきます。

試験会場・試験日

統一試験(ペーパー形式)では、試験会場が決まっており、試験日も年に3回だったのに対して、ネットでの試験は随時受験が可能です。なお、ネット試験では他の資格を受けることもできるため、受けたい資格によって日時や会場が異なることに注意しましょう。また、ネット試験の場合は、受験票が発行されない点も覚えておく必要があります。

試験時間・出題範囲・解答方法

ネット試験の試験時間や出題範囲は、統一試験(ペーパー形式)と変わりません。回答方法はネット試験の場合には、端末(パソコン)上で入力やプルダウンなどを行い問題に回答します。ネット上なので問題用紙への書き込みはできませんが、計算用紙は配られます。ネットの試験に慣れていない人の場合は違和感を持つ点かもしれません。

合否判定

ネット試験の場合は、試験が終わってすぐに自動採点され、パソコンで結果を確認することができます。また、判定結果が書いてあるスコアレポートが配布され、合格者にのみデジタル合格証を取得するためのコードが載っています。統一試験(ペーパー形式)の場合は合否判定が出るまでに2~3週間かかります。

受験料

簿記検定の受講料はネット試験、統一試験ともに変わりません。ただし、ネット試験の場合、インターネット申し込みをすると、事務手数料が550円かかることに注意をしましょう。また、申込方法を会場問い合わせ方式にすると会場によって事務手数料が異なる場合もあります。

ネット試験に合格した場合、簿記検定の資格が取得でき、統一試験と同等の資格が得られます。履歴書への記載ももちろん可能で、資格としての価値に優劣はありません。

申込方法

統一試験は各商工会議所の指定する方法にて申し込みます。ネット試験は株式会社CBT-Solutionsの日商簿記専用サイトからマイページを作成して申し込む方法と会場問い合わせ方式があります。住んでいる場所、試験を受けようとしている会場によって、申し込み方法が異なりますので、前もって確認をしましょう。

ネット試験のメリット・デメリット

簿記検定をネット試験で受ける際のメリット、デメリットについて解説をします。

メリット

統一試験(ペーパー形式)では、試験日程が決まっており、年に受験できる回数は3回(2,3級)が上限でした。ネット試験の場合は、随時試験が受けられるため、万が一合格点に足らず落ちてしまった場合でも、すぐに間違えたところを復習して、再度試験が受けられるメリットがあります。

また、即時性もメリットの一つです。試験を受けた後すぐに合否がわかり、合格証も即日発行されるため、早く合格証が欲しい人にとってはネット試験がおすすめです。

デメリット

簿記検定のネット試験はパソコン上で行われます。そのため、パソコン操作に慣れていないと解答しづらいというデメリットがあります。また、パソコンに表示される問題にメモなどが出来ず、計算用紙で計算をする際に記入ミスが起こる可能性があり、解く前から間違えてしまうこともあるため注意が必要です。

ネット試験と統一試験、どちらを受けるべき?

ネット試験でも統一試験でも合格すれば、いずれも履歴書に記載できます。資格としての価値に優劣はないため、資格を取るという目的に関して言えばどちらを受けても問題ありません。

ただし、ネット試験のメリットにある通り、好きな時に試験を受けたい、早く資格が欲しい場合は、ネット試験を受けるのがおすすめです。学習の進捗状況に合わせてネット試験を活用しましょう。

ネット試験に向けた対策方法

ネット試験も統一試験も出題範囲、難易度、合格基準は変わりません。したがって、対策方法も基本的には同じです。テキストをよく読み、内容を覚えるだけではなく、簿記を理解し、多くの問題を解くことに励むようにしましょう。

基礎的な内容を読んでは仕訳の練習をする、を繰り返すうちに基礎が身につくため、その後の応用問題に役立てます。基礎が身についた後は繰り返し問題集を解き、間違えた箇所を復習することが大切です。また、ネット試験の受験ではパソコン操作に慣れる、画面と計算用紙を使って解答する練習をしておくことで落ち着いて受験できるでしょう。

ネット試験を受験する際の注意点

ネット試験を受験する際の注意点について解説をします。あらかじめ知っておき対処できるようにしておきましょう。

受験票が発行されない

簿記検定をネット試験で受ける場合は、受験票は発行されず、予約完了時の確認メールに試験日程や会場が案内されています。万が一のことを考えて出力しておき、当日持参するとよいでしょう。

持ち物は本人確認証と電卓が必要です。電卓は持ち込み可能な電卓とそうではない電卓があるので注意をしましょう。筆記用具は会場でボールペンを貸し出していますので、万が一忘れても大丈夫です。身分を証明するものと電卓を忘れずに持っていきましょう。

合格証は自分で印刷する

試験に無事に合格した場合、合格証は自分で印刷します。紙媒体での合格証の発行はないため、届くのを待つ必要がありません。合格者のスコアレポートにのみQRコードが表示されるので、スマートフォン等で読み込むことでデジタル合格証を取得できます。

PDF形式でダウンロードされるため、スマートフォンなどに保存が可能ですが、印刷をしたい場合には自分で印刷する必要があります。簿記検定のネット試験合格証も、統一試験同様に合格証として扱えます。

まとめ

日商簿記検定試験(2級、3級)のネット試験について解説をしました。新型コロナによって、従来の方法ではない試験が普及し始めましたが、これからのスタンダードになっていく可能性もあります。今までの試験を想定している人、パソコンに慣れ親しんでいない人は、前もって注意点に気をつけて試験に臨むようにしましょう。

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