• 公開日:2021/09/21

アンガーマネジメントとは、怒りや劣等感などのネガティブな感情を受け入れ、コントロールするためのスキルです。人間関係におけるストレスの軽減や仕事の効率化などに役立ちます。この記事では、アンガーマネジメントの資格を取得し、キャリアアップを目指している人に向けて解説しています。資格取得の際に参考にしてください。

本記事は一般社団法人日本アンガーマネジメント協会監修です。

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントの概要、怒りの感情が生まれる仕組みなどについて解説します。

概要

アンガーマネジメントとは、イライラや怒りの感情を自ら整理し、コントロールするためのスキルです。アンガーマネジメントが身についていないと、発生した問題を周囲の人のせいにしたり、物に当たったりするため、人間関係を悪化させる可能性が高まります。また時には自分を責めて、自分で自分を苦しめます。人間関係の悪化は、仕事の効率や生産性が低くなるなどの悪影響を招きます。したがって、アンガーマネジメントはプライベートだけでなく、職場の人間関係においても役立つスキルと言えるでしょう。

怒りの仕組み

どのような仕組みによって、人は怒りを感じているのでしょうか。以下では、怒りの仕組みについて解説します。


第一次感情(怒りの裏に隠れるもの)

第一次感情とは、日々の生活で感じるネガティブな感情のことです。具体的には、不安や恐怖、悲しみ、さみしさ、疲れ、つらさ、孤独、焦りなどが挙げられます。第一次感情は一般的にはマイナスと思われる感情ですが、誰もが抱く感情です。コロナ禍以降、このマイナスな感情を溜め込んでいる人が増えています。


第二次感情(怒りとして現れるもの)

怒りは第二次感情とも呼ばれます。第一次感情が第二次感情として、怒りとして目に見える形で現れます。怒りは単体で存在している訳ではなく、その裏に第一次感情が隠れています。なお、第二次感情である怒りは第一次感情が大きくなければ、大きくなりようがありません。


問題となる怒りの分類

怒りは誰もが抱く感情で、怒りを感じること自体に問題はありませんが、次の4つの特徴がある怒りの感情を抱く場合は注意が必要です。

1つ目は「強度の高い怒り」で、一度起こると激昂したり、非常に強く怒ります。2つ目は「持続性のある怒り」で、過去に感じた怒りをずっと引きずったり、思い出し怒りをしてしまったりします。3つ目は「頻度の高い怒り」で、一日中イライラ・カリカリし、不機嫌を周囲に撒き散らします。4つ目は「攻撃性のある怒り」で、周囲の人や物に当たったり、自分を責めたりします。

アンガーマネジメントが必要とされる背景

働き方改革の推進に伴い、社会における価値観が大きく変化してきています。SNSなどによって個人での発信が可能になり、職場でのパワハラやセクハラ、いじめなどが社会問題として提起されやすくなりました。これにより、パワーハラスメント防止策、多様な価値観への適応策として、アンガーマネジメントを実践する企業が増えています。

明るい職場応援団がまとめた「職場のパワーハラスメント対策取組好事例集」では50社中6社がアンガーマネジメントをパワハラ防止対策として取り入れていることが紹介されています。アンガーマネジメントを取り入れることで、職場のささいな人間関係のストレスを軽減できるようになります。

アンガーマネジメントの効果

アンガーマネジメントを身につけることで、怒りの感情を自分でコントロールできるようになります。怒りをコントロールできれば、ささいなことに怒りの感情をぶつけることがなくなり、良好な人間関係を築けるようになります。仕事に集中できる環境を自ら整えられるため、効率化や生産性を高めることも可能です。

社員がアンガーマネジメントを身につければ、会社全体の業務の効率化や生産性の向上につなげられます。近年注目される職場の心理的安全性を確保するためにも組織としてアンガーマネジメントに取り組むことが大切です。

アンガーマネジメントのメリット・知らないことのデメリット

アンガーマネジメントを実践した場合のメリットや、知らないことによるデメリットについて詳しく解説します。

実践するメリット

アンガーマネジメントを実践するメリットは、怒りに振り回されることなく、怒りを感じたとしても上手に対処することができるようになることです。。怒りをコントロールできれば、怒りに伴うストレスも減らせます。怒りに任せた感情的な発言をしなくなるため、部下の指導や教育の場でも冷静に対応できるようになります。

また、怒りの仕組みを理解しているため、怒りを感じている相手の心理を理解したり、受け入れたりする際に有効です。

知らないことによるデメリット

アンガーマネジメントを知らずにいれば、怒りに任せた感情を他人にぶつけることになります。自分だけでなく、周囲の人にもストレスを蓄積させてしまいます。職場で良好な人間関係を築けないうえに、関係性を悪化させる可能性も高いです。

怒りをコントロールできずに相手を傷つけてしまった場合、後悔しても失った信頼を取り戻すことはむずかしくなります。また、メンタルヘルスに悪影響を及ぼし、生産性が低下する恐れもあるでしょう。

アンガーマネジメントの実践方法

ここでは、アンガーマネジメントの具体的な実践方法について詳しく解説します。

タイプ別の対処法をつかむ

アンガーマネジメント実践の第一歩は、自分がどのタイプであるのかを知ることです。日本アンガーマネジメント協会の「アンガーマネジメント診断」では、6つのタイプがあり、どのようなとき、どのようなことに怒りを感じやすいのかを把握できます。


公明正大タイプ

ルールや規則を守らない人に対して、強い怒りの感情を抱きやすい傾向があるタイプです。道徳心や正義感の強さから、他人の過ちを正そうとする人もいます。イライラを解消するには、多様性を受け入れる寛容さを身につけることです。自分の価値観を相手に押し付けず、互いに価値観の違いがあることを認める必要があります。


博学多才タイプ

完璧主義で白黒をはっきりさせたい傾向があるタイプです。優柔不断な人や真剣さに欠ける人に対してイライラを感じやすい人が多いです。イライラを解消するには、すべてのことに白黒をつけるのではなく、時と場合によって「白や黒ではない中間が存在してもいい」と受け入れる姿勢を持つ必要があります。


威風堂々タイプ

自尊心が強く、周囲からの評価に対して過敏になりやすい傾向があるタイプです。自分への評価が低いと、イライラを感じやすくなります。イライラを解消するには、他人が評価されたからといって、自分の評価が低くなったとネガティブに受け取らないことです。自分と他人のどちらが優秀なのかを競うのではなく、相手の長所を認める考え方が大切です。


天真爛漫(らんまん)タイプ

目上の人にもはっきりと自分の意見を主張し、感情を表現できるタイプのため、自分の意見を言わない人、物事がスムーズに進まない状況に対してイライラを感じる傾向にあります。イライラを解消するには、勢いだけで結論を出さない、相手の意見を聞く、周囲の意見を受け入れるなど、立ち止まって考えることが重要です。


外柔内剛タイプ

温和な雰囲気を持ちつつも、軸がブレない意志の強さがあるタイプです。相手から頼られるとやりたくないことでも断れないため、イライラやストレスを感じやすい傾向があります。イライラを解消するには、やりたくないことは断り、ストレスをためないための発散方法を見つけることで、イライラやストレスを減らせます。


用心堅固タイプ

慎重な人に多く、周囲への警戒心が強く他人を信用できないため、人間関係において強いストレスを感じやすいタイプです。自分と相手との間に壁をつくるため、パーソナルスペースに入られることや、周囲に頼られることが苦手で、ストレスやイライラを感じやすいです。 イライラやストレスを解消するには、自分や相手に対する思い込みを捨て、相手を信じる、頼ることを心がける必要があります。良好な人間関係を築くうえで、相手を信じることが大きな一歩になります。

テクニックを使ってイライラをコントロールする

自分がどの怒りのタイプなのかを理解し、怒りの感情が湧いたときに以下のテクニックを活用してコントロールしましょう。


6秒待つ

怒りが生まれてから6秒あれば理性が働くと考えられています。6秒間待つことができれば、理性的になり怒りをコントロールできるようになります。具体的には、怒りの感情を認識したら6秒数えることを習慣にしましょう。6秒間をやり過ごす方法として、どのようなことに怒りを感じているのかを紙に書き出す、頭の中で100から3ずつ引き算する、といったことも有効です。


「〜するべき」を手放す

人は、「~するべき」という自身の価値観にそぐわない言動をする相手に、怒りの感情を抱きやすくなります。「こうあるべき」「このようにするべきではない」などといった、自身の思い込みを緩めることで怒りを感じる回数を減らすことができます。 例えば「時間は守るべき」という「べき」を持っていたとして、具体的には、15分以内の遅刻なら許す、30分以上遅刻しても連絡をくれれば許、すなど、「~するべき」の許容範囲を決め、相手に完璧さを求めないことが重要です。


怒りの感情に点数をつける

怒りを感じたときに、例えば10点満点で点数をつけることで、怒りの感情に対して冷静に向き合えるようになります。怒りの感情を数値化することで、本当のところ自分がどの程度怒っているのかを理解することができます。理解ができれば扱うことも容易になります。具体的には、平常心の状態を0点、もっとも強い怒りを感じた場合を10点として、そのとき感じた怒りを数値で評価しましょう。

まとめ

アンガーマネジメントは、怒りの感情を客観的に理解し、コントロールするためのスキルです。職場での人間関係を築いたり、部下の指導や教育などで活かしたりできます。



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アンガーマネジメントとは、怒りと上手に向き合うための心理トレーニングです。1970年代にアメリカで生まれ、現在では、企業研修やストレスの多い医療・介護の現場、子育て中の方など幅広い分野の方が活用しています。日本では延べ100万人がアンガーマネジメントを学んでいます。「短気な性格は治るはずがない」と考えている方でも大丈夫です。アンガーマネジメントを学べば、誰でも怒りをコントロールできるようになり、よりストレスのない幸せな毎日が送れます。
イラッとしたり、カッときたり、怒りの「衝動」に駆られた時は「6秒ルール」が有効です。6秒我慢すれば、人は冷静さを取り戻すことができると言われています。また、怒りの原因を知ることも重要です。実は怒りの原因はあなたの思考の中にあり、「べき」という言葉が大きく関係しています。自分の中の「べき」を洗い出せば、改善の対策が立てやすくなります。自身の怒りの感情が正しい場合でも、「怒らない」という行動を選ぶこともできます。必要な時にだけ怒り、無駄な怒りを排除することができれば、自分のしたいことだけにエネルギーを注ぐことができます。このようにアンガーマネジメントでは、「衝動」「思考」「行動」の3つの側面から怒りの感情をコントロールしていきます。

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