• 更新日:2026/02/20

中小企業診断士とは、企業の経営に関する診断やアドバイスを行う専門家です。キャリアアップのために、中小企業診断士の資格を取得したいと考えている人も多いのではないでしょうか。この記事では、中小企業診断士の試験の概要や、試験内容、登録までの流れなどを詳しく解説します。試験科目の一部免除や試験の合格基準、合格率についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

中小企業診断士の試験内容・合格までの流れ

中小企業診断士とは、企業が抱える経営課題に対して診断やアドバイスなどを行う専門家です。経営コンサルタントに関わる資格のなかでは唯一の国家資格にあたります。

中小企業診断士の試験は、第1次試験・第2次試験・実務補習もしくは実務従事の3段階に分かれています。

第1次・第2次試験に合格し、実務補習もしくは実務従事を終えることで、中小企業診断士としての登録が認められます。ただし、中小企業診断士の資格には登録後5年間の有効期限が設けられており、有効期限の満了日までに更新登録申請を行う必要があるため注意が必要です。

中小企業診断士の第1次試験

第1次試験は、中小企業診断士になるうえで必要な知識を有しているかを判定します。多肢選択式の筆記試験は企業経営に関する7科目から構成されています。ここでは、具体的な試験の日程や試験科目などについて解説します。

受験資格

受験資格は設けられていません。年齢や学歴などに制限はなく、誰でも受験できます。

試験日程

試験日程は、例年8月上旬頃の土曜日・日曜日の2日間です。
令和7年度の試験は、令和7年(2025年)8月2日(土)・3日(日)でした。
令和8年度の試験は、例年通りであれば、令和8年(2026年)8月1日(土)・2日(日)に実施される見通しです。
年度によって試験日は変わるため、詳しい日程はご自身で確認してください。


※令和8年度中小企業診断士試験の受験申込方法の変更が告知されました。

令和8年度(2026年度)試験から、中小企業診断士試験の2次試験の口述試験が廃止されます。

令和7年度(2025年度)試験まで、2次試験では、筆記試験の合格後に、口述試験の受験となる流れでした。

※参考:令和8年度からの中小企業診断士試験における改正点について

試験の実施地区

令和7年度の1次試験は、札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・四国・福岡・那覇の10地区で行われています。金沢と四国に関しては令和5年度から試験的に実施が開始されました。四国は松山会場で実施されています。

試験方法

試験方法は多肢選択方式となっており、マークシートによる筆記試験です。

試験科目・時間・配点

令和7年度(2025年度)の試験科目と時間、配点は以下の表のとおりです。

1日目:8月2日(土)
科目 時間 配点
A経済学・経済政策 9:50 ~ 10:50(60分) 100点
B財務・会計 11:30 ~ 12:30(60分) 100点
C企業経営理論 13:30 ~ 15:00(90分) 100点
D運営管理(オペレーション・マネジメント) 15:40 ~ 17:10(90分) 100点
2日目:8月3日(日)
科目 時間 配点
E経営法務 9:50 ~ 10:50(60分) 100点
F経営情報システム 11:30 ~ 12:30(60分) 100点
G中小企業経営・中小企業政策 13:30 ~ 15:00(90分) 100点

このように2日間にわたって試験が行われ、各科目ごとに60分もしくは90分の試験時間が割り振られています。


申込み受付期間

令和7年度よりインターネットによる受験申込みのみに変更されました。印刷された試験案内の郵送・窓口での配布は実施されなくなりました。

  • 申込み受付期間:令和7年(2025年)4月24日(木)~5月28日(水)
申込み詳細に関しては、一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会の公式サイトで公表されるため確認しましょう。


合格発表日

1次試験の合格発表日は例年9月上旬頃となっています。令和7年度は9月2日(火)に合格発表が行われました。

受験手数料

令和7年度の第1次試験受験手数料は、14,500円です。令和8年度から17,200円に改定となります。
受験科目数に関わらず一律でこの料金が適用されます。
ただし、合わせて第2次試験の受験手数料も改正されたため、受験手数料(総額)は、現行、改正後ともに32,300円のままです。

中小企業診断士の第2次試験(筆記試験)

第2次試験は、中小企業診断士として必要な応用能力を有しているかを判定します。診断・アドバイスに関する実務の事例とアドバイス能力が問われるもので、4科目の筆記試験が行われます。ここでは具体的な筆記試験の概要について詳しく解説します。

受験資格

受験資格は、第1次試験に合格していることです。有効期間は合格した年度を含む2年間です。また、平成12年度(2000年度)以前の合格者は、1回限り第1次試験が免除されます。

試験日程

試験日程は、例年10月下旬頃の日曜日とされており、令和7年度の筆記試験は、令和7年(2025年)10月26日(日)でした。
令和8年度の試験は、例年通りであれば令和8年(2026年)10月25日(日)に実施される予定です。
年度によって試験日は変わるため、詳しい日程は公式サイトで確認してください。

試験の実施地区

令和7年度の試験は、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の7地区で実施されます。

試験方法

試験は、記述式の筆記試験が行われます。筆記試験は4科目で各設問12~200文字程度出題されます。

試験科目・時間・配点

令和7年度(2025年)の第2次試験の試験科目、時間、配点は以下の表のとおりです。

科目 時間 配点
A 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ 9:40 ~ 11:00(80分) 100点
B 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ 11:40 ~ 13:00(80分) 100点
C 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ 14:00 ~ 15:20(80分) 100点
D 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ 16:00 ~ 17:20(80分) 100点

令和8年度の第2次試験案内の概要は、8月 下旬頃から一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会の公式サイトにて掲載される予定です。


申込み受付期間

令和7年度の2次試験の申込み受付期間は、令和7年9月2日(火)~9月22日(月)までとなっています。
令和7年度より、申込み方法はインターネットによる申込手続きのみとなりました。これにより、従来の、払込取扱票を使用した申込手続きはできなくなりました。

結果発表日

筆記試験の結果発表日は例年1月上旬頃です。令和7年度は、令和8年1月14日(水)に発表されます。

中小企業診断士の第2次試験(口述試験)は廃止に

中小企業診断士試験2次試験では、令和7年度(2025年度)試験までは筆記試験の後に口述試験が実施されていましたが、令和8年度(2026年度)試験から廃止されることが発表されました。

受験資格

第2次試験の筆記試験合格者に受験資格があり、当該年度の筆記試験合格者のみに資格が与えられました。この受験資格は、翌年に持ち越しできません。

試験日程

口述試験は、例年1月中旬~下旬の日曜日に行われていました。

試験の実施地区

口述試験は、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の7地区で実施されました。※令和7年度

合格発表日

合格発表日は例年1月中旬~下旬に実施されました。

受験手数料

第2次試験の受験手数料は口述試験の行われていた令和7年度までは17,800円でしたが、令和8年度以降は15,100円となります。ただし、合わせて第1次試験の受験手数料も改正されたため、試験の受験手数料(総額)は、現行、改正後ともに32,300円で同額です。

中小企業診断士の実務補習・実務従事

第2次試験合格後、3年以内に15日以上の実務補習を受ける、もしくは15日以上の実務従事を行う必要があります。これをクリアすることで中小企業診断士として登録申請できるようになります。ここでは、実務補習について詳しく紹介します。

受講資格

中小企業診断士の第2次試験合格者のうち、3年以内の人に実務補習の受講資格が与えられます。

実施日

実務補習は、8日間、15日間コースで実施されています。例年は、7月、8月、9月と2月、3月に実施されていますが、令和7年度は7月、8月、9月と2月に全国各地で開催予定です。
※5日間コースは、令和7年度2月実施をもって廃止されました。

実施方法

実務補習は、受講者6名以内で1グループを編成し、指導員による指導を受けながら企業に対しての経営診断やアドバイスなどのコンサルティングを行います。

また、現場診断や調査だけでなく、資料分析や診断報告書の作成、報告会なども補習内容に含まれます。

受講手数料

受講手数料はコースによって異なります。令和8年2月の受講手数料は以下のとおりです。

  • 8日間コース:105,000 円(税込み)
  • 15 日間コース:209,300 円(税込み)


試験科目の一部免除とは?

中小企業診断士の試験は、一定の条件を満たすことで試験科目の一部が免除される制度があります。免除の条件は、「科目合格による免除」「他資格等保有による免除」の2種類があるため、それぞれ詳しく解説します。

科目合格による免除

科目合格による免除とは、第1次試験で不合格だった場合の免除制度です。科目別で合格基準を満たしている場合には、翌年・翌々年までの該当科目の免除申請ができるため、合格基準を満たした科目を再度受験する必要はありません。ただし、申請しなければ免除にならないため、注意しましょう。

他資格等保有による免除

他資格等保有による免除とは、弁護士、税理士、公認会計士、経済学博士、情報処理技術者試験合格者などの資格保有者が一部の科目免除を申請できる制度です。詳細は試験案内(申込み書)に記載されているため、よく確認してください。

中小企業診断士試験の合格基準

中小企業診断士試験の合格基準はどうなっているのでしょうか。ここでは、第1次試験と第2次試験の合格基準を解説します。

合格基準

第1次試験は、総得点の60%以上を獲得しており、なおかつ満点の40%未満の科目が1つもないことが合格基準です。科目ごとの合格基準は満点の60%となっています。

第2次試験の合格基準は、第1次試験と同様で総得点の60%以上かつ満点の40%未満の科目がないことです。

まとめ

中小企業診断士とは、中小企業の経営課題に対して診断や助言を行う専門家です。試験は第1次試験と第2次試験に分けられており、第1次試験の合格者だけが第2次試験に進めます。実施日は実施する年度によって異なるため、公式サイトで確認するといいでしょう。また、一部科目の免除制度もあるため、該当する場合は申請を忘れずに行ってください。

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