• 更新日:2023/07/11

離乳食は赤ちゃんがスムーズに食事に慣れるための大切なステップです。離乳食の進め方には気をつけたいポイントがあります。この記事では、離乳食の進め方についてわかりやすく解説します。離乳食を食べさせる時期についても触れるので、子育ての参考として役立ててください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 離乳食は、最初はほとんど液体に近い状態で与え始める。
  • 10倍がゆから始めて、少しずつ水分を減らしていくことがポイント。
  • 赤ちゃんのペースに合わせ、適切な硬さの離乳食を用意し、徐々に食材の種類や量を増やしていく。
  • スプーンの使い方を工夫したり、量を与えすぎないようにするのもポイント。

そもそも離乳食とは?

離乳食とは、母乳やミルクを飲ませつつ、幼児食へスムーズに移行するために与える食事です。日本の食事では生ものや繊維質が多い食材も多いため、離乳食を少しずつ与えて慣れさせることが大切です。

また、赤ちゃんが成長してくると、母乳やミルクだけでは栄養が十分ではなくなります。離乳食は、赤ちゃんにとって必要な栄養を補給するためにも必要です。

離乳食を始める時期と食べさせる期間

離乳食を始める時期は、生後5~6カ月頃が目安です。最初は、食事をなめらかな状態にすりつぶしたものを1日1回のペースで与えます。生後7~8カ月頃になると、舌でつぶせる固さのものも食べられるようになります。食べられる食材の幅も広がるため、いろいろな食材にチャレンジしてみましょう。離乳食を与える回数は1日2回です。

生後9~11カ月頃になれば、歯茎でつぶせる固さのものも与えられます。離乳食の回数は1日3回になるので、家族が食事をとるタイミングにあわせて食卓を囲む経験をさせてあげましょう。

生後12カ月頃には、歯茎でかめる固さの食事を食べられます。固さをうまく調整すれば、ほとんどの食材を食べることが可能です。1日3回のリズムを維持し、食事をとる習慣をしっかり身につけられるようにしましょう。

離乳食の基本的な始め方

離乳食は、最初はほとんど液体に近い状態で与え始めます。食材を柔らかく茹でたうえで、繊維が多い場合は裏ごしも必要です。離乳食ではおかゆが最も基本的なメニューであり、離乳食の期間はずっと与え続けます。

最初は10倍がゆから始めて、少しずつ水分を減らしていくことがポイントです。赤ちゃんがスムーズに食べられるよう、月齢に合わせて適切な硬さの離乳食を用意しましょう。

離乳食の具体的な進め方

離乳食は、時期に応じて与え方を変える必要があります。ここでは、離乳食の具体的な進め方について解説します。

1週目

最初は、すりつぶした10倍がゆだけを与えます。1~2日目に与える目安は、小さじ1/2~1程度です。3~4日目は小さじ1~2、5~7日目は小さじ2~3とし、毎日少しずつ与える量を増やしていきましょう。ただし、目安を気にするよりも、赤ちゃんのペースにあわせて無理のない範囲で慣れさせることが大切です。

2週目

10倍がゆに加えて、ペースト状につぶした野菜も与えられるようになります。たとえば、にんじん、じゃがいも、ほうれんそうなどを与えられます。いきなりたくさん与えるのではなく、最初は1種類ごとに小さじ1ずつ与えてください。赤ちゃんが慣れてくれば、1食で与える野菜の種類を増やしても大丈夫です。

3週目

2週目に与えた食材に加えて、さらに与える野菜の量を増やすことが可能です。また、白身魚や豆腐などのタンパク質も与えられます。豆腐のように大人が生で食べるものであっても、離乳食では必ず茹でてから与えなければなりません。柔らかく茹でた食材をすりつぶし、1種類ずつ離乳食にプラスします。最初は小さじ1ずつ与えましょう。

4週目

与える食材をさらに増やし、赤ちゃんが食べられる食材のバリエーションを増やしましょう。たとえば、旬の野菜を加えれば、離乳食に季節感をプラスできます。ただし、アレルギーが出やすい食材については、まだ与えないほうがいいでしょう。たとえば、青身の魚や卵などは、もう少し離乳食に慣れてから与えるようにします。

離乳食の10倍がゆの作り方

離乳食として与える10倍がゆは、どのように作ればいいのでしょうか。ここでは、作り方を具体的に解説します。

お米から作る方法

最も基本的なおかゆの作り方は、鍋を使ってお米から炊く方法です。米1に対して水10を用意します。お米と水を鍋に入れたら、20~30分吸水させます。その後、ふたをしてから強火にかけ、沸騰したら火を弱めます。その状態でふたをずらし、さらに50分煮ましょう。時間が経ったら火を止め、再びふたをします。そのまま10分蒸らせば、おかゆが完成します。

ごはんから作る方法

すでに炊いてあるごはんを使えば、お米から作るよりも短時間でおかゆを作れます。ごはん30gに対して水を1カップ用意します。ごはんと水を鍋に入れたら、軽くほぐしましょう。そのまま強火にかけ、煮立ったら弱火にしてください。ふたをずらして煮続け、20分経ったら火を止めます。ふたをして10分蒸らすと、完成です。

電子レンジを使って簡単に作る方法

電子レンジを使えばさらに簡単に作ることもできます。炊いてあるごはんを耐熱容器に入れ、水を入れます。容器の端を少し開けた状態でラップをかけ、電子レンジで2分加熱します。電子レンジから取り出したら、そのままにして10分蒸らしましょう。おかゆをすりつぶし、赤ちゃんに与えられる固さにします。鍋を使わず短時間で必要な分量だけのおかゆが作れる方法なので、忙しいママにもおすすめです。

離乳食を食べない理由とその対処法

赤ちゃんが離乳食を食べない場合、どうすればいいのでしょうか。ここでは、離乳食を食べない理由とその対処法について解説します。

離乳食をなかなか食べてくれない理由は?

赤ちゃんが離乳食を食べないときは、さまざまな理由が考えられます。離乳食を与える時期が早すぎる可能性や、すでに母乳やミルクを摂取しており、お腹が満たされているケースもあるでしょう。

また、赤ちゃんは、自分が座っているいすや使っているスプーンに違和感があると、離乳食を素直に食べてくれない場合も多いです。また、周りに人がいないことで、食事の時間だと思っていない可能性もあります。家族で一緒に食事をするようにすれば素直に食べてくれることもあります。

離乳食を食べてもらうための対処法

離乳食を与える最適な時期は赤ちゃんによっても異なるため、その子に適した時期を見極めましょう。1歳までは母乳やミルクで必要な栄養をきちんと摂取できるため、必ずしも目安どおりに離乳食を進められなくても大きな問題はありません。

また、母乳やミルクでお腹が満たされる前に離乳食を与えることも大切なポイントです。それでもうまくいかない場合は、いすやスプーンなど食事を与える環境も変えてみましょう。ママやパパが食事をとる時間にあわせて離乳食を与え、食事を楽しめる状況を作ることも重要です。

離乳食の進め方のポイント

離乳食を進める際は、さまざまなポイントに気をつける必要があります。ここでは、離乳食の進め方のポイントについて解説します。

赤ちゃんのペースにあわせる

離乳食を与える時期の目安を気にしすぎるのではなく、赤ちゃんのペースにあわせて離乳食を進めてください。離乳食を始めた後も、必ずしもスケジュール通りに食べる量を増やす必要はありません。離乳食は食べる練習をするためのものなので、無理やり食べさせるよりも食事の楽しさを味わってもらうことを大切にしましょう。

スプーンの使い方を工夫する

離乳食を与え始めるときは、大人がスプーンを使って赤ちゃんの口へ運びます。下唇をスプーンでやさしくツンツンし、口を開けたら下唇に離乳食を置いてみましょう。スプーンを口の奥まで入れないように注意してください。

赤ちゃんはスプーンの感触が気に入らなくて離乳食を拒否する場合もあります。スプーンには木製やシリコン製などさまざまな種類があるため、その子にあうものを探しましょう。

離乳食を与えすぎないようにする

赤ちゃんの内蔵はまだ発達している途中なので、離乳食の量が多すぎると下痢を起こす場合もあります。離乳食の量の目安も意識しながら、いきなり量を増やさないように注意しましょう。下痢をしてしまったときは、離乳食を中断しても構いません。その場合、調子が戻ったら離乳食を再開してみましょう。

まとめ

離乳食は赤ちゃんが食事に慣れるためのものです。進め方の目安はありますが、その通りに進まなくても問題はないため、赤ちゃんにとって無理のないペースで進めていきましょう。それぞれの状況に応じて適切な離乳食を与えるには、親が離乳食に関する正しい知識を身につけることも大切です。

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この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

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よくある質問

離乳食はどうして必要なの?

赤ちゃんが成長してくると、母乳やミルクだけでは栄養が足りなくなるため、栄養を補うために離乳食を与えます。また、それまで飲み込むだけだった食事をかんで食べられるようにすること、通常の食事を食べられるように訓練していく過程で、子どもの味覚や消化機能を少しずつ発達させることが目的です。

離乳食を始めるうえで注意するべきことは?

離乳食を作るときは衛生面に細心の注意を払うこと、アレルギー反応に気を付けること、下痢をした場合は見ながら与えること、タイミングや進め方は赤ちゃんに合わせることなど、離乳食を与える際には様々な注意点があります。

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