• 更新日:2023/07/10

自宅や職場が片付かなかったり、物を頻繁になくしたりして悩んでいる人は少なくないでしょう。この記事では、整理整頓の基本から手順、コツ、メリット、注意点などを解説します。また、収納グッズを買い過ぎないといった注意点についても解説しているので、自宅や職場の整理整頓に悩んでいる人は参考にしてください。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 整理収納を円滑にすすめるためには、6つのコツを押さえることがポイント。
  • 整理整頓を始めるときは、普段使用する物を多く置いている場所から始めると良い。
  • 整理整頓をすると、おもに6つのメリットを得られる。

整理整頓の基本

整理整頓という言葉は「整理」と「整頓」という2つの言葉に分けられます。整理とは、乱雑になった状態のなかから、要る物と要らない物を分けて、要らない物を処分することを指します。片付けのためにはまず、要らない物を捨てる整理が必要です。

一方、整頓とは要る物をすぐ取り出せるように、あるべき場所へ配置することです。「整理」で不要な物を処分して、「整頓」で分かりやすく配置する流れが大切です。なお、整理・整頓とは、5Sのうちの2つの要素です。

5Sとは

5Sとは「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」の5つの言葉の頭文字をとったものです。おもに職場の環境を整え、仕事の効率を向上させるために役立ちます。職場だけでなく、家庭や日常生活にも取り入れると、物を探す時間が省けるでしょう。

整理整頓の手順

整理整頓を始めるときはテーブルの上や頻繁に使用する棚など、普段使用する物を多く置いている場所から始めるといいでしょう。部屋全体をまとめて片付けなくても、問題ありません。整理整頓の手順の一例を解説します。

1.出す

棚や引き出しの中など、片付ける場所にある物をすべて出します。大きな戸棚や収納庫を整理整頓する際は、ブルーシートやレジャーシートを敷いて、荷物の置き場所を作りましょう。荷物をすべて出すと、何をどれくらい持っているかを把握できます。自分が多くの物を持っていると理解でき、買い過ぎを防ぐことに繋がります。

2.分ける

出したすべての物を「要る」と「要らない」の基準で分けていきます。「要る」へと分けるには、実際に使っているかどうかで判断します。1か月以内に使用した物は必要で、それ以外は不要など基準を決めて判断しましょう。1年以上使用していない物は、今後もほぼ使いません。1年以上使わなくても、使うかもしれないと思いがちですが、本当に残すべきであるかを考えましょう。

続いて「元の場所に収納する物」と「別の場所に収納する物」に分けます。別の場所に収納する物は、保留用の箱に入れるか収納する場所に運びましょう。

3.減らす

「要らない」に分けた物や、壊れた物は捨てましょう。物の量を減らすことで片付けが容易になります。まだ使えて捨てるのが心苦しい場合は箱に入れておいて、人に譲ったりリサイクルショップに売ったりするといいでしょう。

4.しまう

要る物のなかで「元の場所に収納する物」を選びます。使う頻度が高い物ほど、出し入れしやすい場所に入れます。どこに収納したかわかり、取り出しやすいように、仕切りを活用するといいでしょう。ただし、一気に進めようとすると継続しにくくなります。1つの引き出しからすべての手順を完了させると、他の場所も整理整頓をしたくなるでしょう。

整理整頓のコツ6選

整理整頓を円滑に進めるには「物を必要以上に増やさない」「使ったら元の場所に戻す」「種類ごとに物を置く場所を決める」「使う場所の近くに保管する」「中が見えない箱には中身を記載する」「収納グッズを買い過ぎない」といったコツがあります。

物を必要以上に増やさない

物が増えると、整理する手間や片付ける手間が増えるため、必要以上に増やさないことが大切です。物が少ないほど、整理しやすくなります。人からもらったり安い物を買ったりして、やみくもに物を増やさないようにしましょう。

使ったら元の場所に戻す

いったん収納場所を決めたら、使用したあとは必ずその場所に戻すようにしましょう。はじめは手間がかかると感じても、徹底すると散らかることを防げるとともに、物をなくすリスクを減らせます。

種類ごとに物を置く場所を決める

物の種類ごとに、どこに置くかを決めておきましょう。たとえば、文房具はこの場所、本はこの場所などと決めると、収納が完璧でなくとも物が探しやすくなります。持ち物を把握できると、似た物を再び買うことを防げるでしょう。

物の定位置が決まると、使ったあとに自然と定位置に戻すようになります。増えたことで収納できなくなったら、1つ買ったら1つ捨てるようにすると、物が増えなくなります。

使う場所の近くに保管する

使用する場所の近くに保管しましょう。一緒に使う物をまとめて置くと素早く使用でき、生活動線に無駄がなくなります。使いやすくなり、作業がはかどるでしょう。収納場所と使う場所が遠ければ、時間のロスになります。

中が見えない箱には中身を記載する

荷物を箱やケースに保管していると中身がわからなくなり、確認するために中を見る必要があります。ラベルに中身を書き、外側に貼るようにしましょう。使用頻度が低いものほど中身を忘れやすいため、ラベルが必須です。

収納グッズを買い過ぎない

整理整頓をしようと決めると、収納グッズや収納ケースを買うことから始めがちです。しかし、やる気が続かない、買った収納グッズを使いこなせないといった状態に陥り、むしろ邪魔になる場合もあります。収納グッズや収納ケースは、物の量や収納スペースを把握してから購入しましょう。

整理整頓をすることの6つのメリット

整理整頓を実施すると、多くのメリットを得られます。おもな6つについて、解説します。

生活レベルが向上する

整理整頓すると、必要なものを取り出しやすくなります。使用した物を収納する場所が明確になり素早く収納できるため、部屋が散らかりにくくなるでしょう。散らかっていなければ掃除が容易になり、生活の質が向上します。

集中力がアップする

散らかった部屋にいると集中力が散漫になります。反対に整理整頓すると集中力がアップし、気分転換にもなります。部屋を片付けることで心も整理できて、妙案が浮かぶ可能性もあるでしょう。

無駄な時間を省ける

片付いていない部屋では、物を使うたびに探さなければなりません。整理整頓で余計な物を減らせば、どこに何があるかがわかり、探す時間を省けます。物が減ると、選ぶ時間や手間も減らせます。床に物がない状態であれば、掃除の時間も短縮できるでしょう。

精神的に安定する

散らかった状態では気持ちが焦ったり、思うように物事を進行できなかったりして、無意識にストレスを感じています。物を探して見つからない場合も、ストレスが溜まるでしょう。整理整頓して必要なときに必要な物を取り出せると、ストレスが溜まらずに気分よく生活できます。

仕事や家事の効率が上がる

整理整頓した部屋では行動の効率が上がり、仕事や家事がしやすくなります。使う場所の近くに使う物を収納しているため作業効率が向上し、仕事や家事の精度が上がるでしょう。

無駄遣いが減少する

整理整頓をしてどこに何があるかがわかると、自分の持ち物を把握できるため、物をなくして再び購入したり、買ったことを忘れて同じ物を買ったりする無駄遣いが減るでしょう。整理整頓すると精神的に満たされて、買い物の機会も減ります。反対に、散らかっているとストレスが溜まり、発散が買い物に向かいやすくなります。

整理整頓時の注意点

整理整頓の際には、気を付けなければならない点があります。3つの注意点を解説します。

家族の物を勝手に捨てない

要る物と要らない物の分別は、必ず本人に確認しましょう。自分の物を片付けていると、家族の物が多く感じることがありますが、勝手に捨ててはなりません。大切に感じていた物を勝手に捨てられると、持ち主は大きなショックを受けるためです。

思い出の物や書類は後回しにする

思い出の物や書類を、要る物と要らない物に分けるには、多くの時間と精神力が必要です。思いどおりに整理整頓が進まないと、片付けのモチベーションが低下しやすくなります。分別に慣れてから、最後に取り組むといいでしょう。

片付かない原因や問題点を理解する

片付かない原因や問題点を理解しないと、片付けてもすぐに散らかってしまいます。片付かない原因や問題点を見つけ出し、物との関わり方から見直すことで、問題を根本から解決しましょう。

「どうして片付かないのか?」「散らかる原因は何だろう?」など、掘り下げて考えることで、片付けてもすぐに散らかってしまう「片付けのリバウンド」を防止できます。考え方を見直すには、整理収納アドバイザー資格取得がおすすめです。

まとめ

整理整頓の際には「整理」で不要な物を処分して、「整頓」でわかりやすく配置する流れが大切です。整理整頓の手間を減らすには物を必要以上に増やさず、使用後は元の場所に戻すようにしましょう。片付かない問題を根本的に解決するには、原因や問題点を見つけ出し、考え方から見直すことが大切です。そのために、整理収納アドバイザーの資格取得をおすすめします。

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生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

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