• 更新日:2023/07/11

介護の現場において、高齢者とのレクリエーションについて頭を悩ませる方は少なくありません。「そもそもどのように行えば良いのか」「もっと楽しんでもらうためにはどうしたら良いのか」など、さまざまな悩みを持った方がいると思います。そのような悩みを受けて、2014年に「レクリエーション介護士」という資格が生まれました。ここでは、介護におけるレクリエーションの役割や、介護の現場で役立つレクリエーション介護士の資格についてご紹介します。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • 近年、介護現場では「QOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)」を向上させることに対する重要性が高まっている。
  • レクリエーション介護士とは、高齢者を喜ばせ、楽しませるレクリエーションを提供できる人材であることを証明する資格で、2級と1級がある。
  • レクリエーション介護士の資格を取得することにより、高齢者の心を充実させるレクリエーションの提案や、高齢者とのコミュニケーションを円滑にする能力などが身につく。

介護におけるレクリエーションの役割

介護施設は介護を必要とする高齢者の日常生活をサポートする場ですが、近年は「QOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)」を向上させることに対する重要性が高まっています。介護現場におけるレクリエーションの役割は、高齢者を精神的に充実させ、楽しみを持って生活してもらうこと。「喜び」や「生きがい」を生み出すきっかけにもなっているのです。

レクリエーション介護士とは

レクリエーション介護士とは、高齢者を喜ばせ、楽しませるレクリエーションを提供できる人材であることを証明する資格で、2級と1級に分かれています。「どんなレクリエーションを行えば良いのか分からず困っている」「レクリエーションについてもっとしっかり学びたい」といった介護現場の声を受けて誕生しました。

レクリエーション介護士2級について

レクリエーション介護士2級では、介護とレクリエーションの基本的な知識・スキルを身につけることが可能で、誰でも受験することができます。
通信講座と通学講座、あるいは介護事業所向けの団体研修によって受験することが可能です。いずれの方法を選択するにしても、合格のためにはマークシートの筆記試験で60点以上を獲得し、添削課題をクリアしなければなりません。
通信講座の場合は、全て自宅で時間を掛けて行うことができるため、受験のハードルは低いといえるでしょう。

レクリエーション介護士1級について

レクリエーション介護士1級では、2級の知識・スキルに加え、ファシリテーション能力(集団での課題解決やアイデアの発信、合意形成などを支援・促進する能力)が要求されます。介護の現場でリーダーシップを発揮できるよう、対象者に応じたレクリエーションの企画や実践方法を学びます。
なお、レクリエーション介護士1級は、2級の資格を持っていないと受験することができません。いずれ1級を取得したいと考えている方も、まずは2級取得を目指しましょう。

レクリエーション介護士資格取得で得られるスキル

レクリエーション介護士の資格を取得すると、主に次の3つのスキルが身につきます。

【1】高齢者とのコミュニケーションスキル

介護の仕事において、高齢者とのコミュニケーションは非常に重要です。コミュニケーションが取れないままでは、スムーズな介護支援は難しくなってしまいます。
レクリエーション介護士資格取得者は、高齢者とスムーズに意思疎通を図る対話術や声の掛け方、表情、そして高齢期特有の心体の変化、高齢者一人ひとりの状態に合わせたコミュニケーションのテクニックを身につけています。このようなスキルは、レクリエーションだけではなく介護全般において大いに役立つでしょう。

【2】高齢者を喜ばせ、楽しませるレクリエーションを作るスキル

高齢者とのスムーズなコミュニケーションが可能になると、高齢者がどのようなレクリエーションを求め、喜び、楽しんでくれるのか気づきやすくなるはずです。レクリエーション介護士資格取得のための学習では、そのようにして気づいたことを取り入れたレクリエーションの企画の立て方や企画書の作成方法も学べます。

【3】企画書をもとにレクリエーションを行うスキル

さらに、レクリエーションの企画書の内容を、計画通りに実行に移すためのスキルを身につけることもできます。
「レクリエーションのアイデアさえあれば実行に移すのは簡単」だと思う方もいるかもしれませんが、実際にはそうもいきません。高齢者が安全に、そして安心してレクリエーションを楽しめるよう、さまざまな配慮をする必要があります。資格取得に向けて学習することで、そうした高齢者の安全への配慮についても学べるのです。

まとめ

介護の現場におけるレクリエーションのノウハウを専門的に学んだことが認定される資格、レクリエーション介護士。高齢者の心を充実させるレクリエーションの提案だけでなく、高齢者とのコミュニケーションを円滑にする能力などが身につきます。
介護現場で働いている方はもちろん、ボランティアとして介護を行っている方や、自宅でご家族を介護している方にも役立つことでしょう。ぜひレクリエーション介護士資格の取得を目指してみてください。

生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

レクリエーション介護士2級・1級の違いは?

2級は、レクリエーションを実践するための基本的な技術や考え方、高齢者とのコミュニケーションのポイント、具体的なレクリエーションの企画・実施、見直しの方法などが学べます。1級ではより高度な知識・経験が要求され、高齢者一人一人に合わせたレクリエーションのアレンジ力が身につきます。また、介護施設の違いによる応用力についても学ぶことができ、他のスタッフに対する指導もできるようになります。

レクリエーション介護士資格の取得の流れは?

レクリエーション介護士2級の取得には、協会が認定する講座の受講が必要です。通信講座と通学講座の2種類から選択できます。1級の取得には、資格認定団体主催のアイスブレイク体験会への参加、必須講座(4日間)の受講、フォローアップ研修と現場実習の実施、認定試験の合格全てが必要です。認定試験は、150満点中60%以上で合格となります。

高齢者のためのレクリエーションとは?

高齢者のためのレクリエーションには、生活の質を高める役割、認知機能・運動機能の低下を抑える役割があります。種類としては、主に「体を動かす」「指先を使う」「考える力を使う」「癒し・リフレッシュのため」の4つになります。

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レクリエーション介護士2級は2014年に誕生した資格です。近年、物質的な豊かさだけでなく、精神的な充実も考えるQOL(Quality Of Life)つまり“生活の質”という考え方が注目されています。レクリエーションは高齢者のQOL向上を促し、健康維持・促進をサポートする方法の一つとして、強く求められています。介護レクリエーションを体系的に学習したいという方におすすめなのが、ユーキャンの「レクリエーション介護士2級」講座です。当講座では、介護やレクの知識や実務経験がないという方も安心してスタートできるように、レクリエーション介護士で学習する内容がイメージできる“テキスト0(ゼロ)”をご用意しました。また、試験対策のためのテキストはたったの2冊。1日の学習時間は30分~1時間でOK! 3ヵ月で合格が狙えるカリキュラムです。さらに資格試験はご自宅で受けられる、忙しい方も安心の講座です。当講座は資格制度を運営する一般社団法人日本アクティブコミュニティ協会の全面協力のもとで開発。テキストでの学習に加えて、添削指導でレクリエーションを企画・実施できる知識とスキルを身につけます。添削課題を全て提出し、最終課題に合格された方には、レクリエーション介護士2級の資格が付与されます。