2016年度試験情報

試験データ

受験者数

41,053名(2016年度)

合格者数

4,084名(2016年度)

合格率

10.0%(2016年度)

2016年度試験の講評 2016年の試験は、前年度の試験より難易度が上昇しましたが、ここ5年の試験のなかでは、平均的な難易度といえます。依然として、科目間の難易度にバラつきは見られます。
普段からアウトプットの練習や考えて解く練習をしている方にとってはそれ程難易度の高い試験ではなかったと思われますが、アウトプットの練習が不十分な方や知識に偏重している方には、難しく感じる試験であったと思われます。

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試験問題

法令等

憲法、行政法を中心とする公法分野では、基本知識や重要判例からの出題が中心であり、比較的得点しやすかったと考えられます。一方、近年難化傾向にある民法については、不動産先取特権や根抵当など、普段学習しない問題もあり、相変わらず難しい傾向が続いています。

※正解率:ユーキャンの解答分析サービスを利用いただいた方の正解率となります。正解率60%以上の問題は、正解率の部分が黄色になっています。多くの受験生が正解した問題なので、合格するには確実に取れるようにしましょう。

  • 基礎
    法学
  • 憲法
  • 行政法
  • 民法
  • 商法
  • 多肢選択
    記述式
基礎法学

問1 裁判員制度

正解率65%

次の文章は、裁判員制度に関する最高裁判所判決の一節(一部を省略)である。
空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句の組合せとして、妥当なものはどれか。
裁判は、証拠に基づいて事実を明らかにし、これに法を適用することによって、人の権利義務を最終的に確定する国の作用であり、 取り分け、刑事裁判は、人の生命すら奪うことのある強大な国権の行使である。そのため、多くの近代[ ア ]国家において、それぞれの歴史を通じて、刑事裁判権の行使が適切に行われるよう種々の原則が確立されてきた。 基本的人権の保障を重視した憲法では、特に31条から39条において、・・・適正な刑事裁判を実現するための諸原則を定めており、そのほとんどは、各国の刑事裁判の歴史を通じて確立されてきた普遍的な原理ともいうべきものである。 刑事裁判を行うに当たっては、これらの諸原則が厳格に遵守されなければならず、それには高度の[ イ ]が要求される。憲法は、これらの諸原則を規定し、かつ、[ ウ ]の原則の下に、「第6章 司法」において、裁判官の職権行使の独立と身分保障について周到な規定を設けている。 こうした点を総合考慮すると、憲法は、刑事裁判の基本的な担い手として裁判官を想定していると考えられる。
他方、歴史的、国際的な視点から見ると、欧米諸国においては、上記のような手続の保障とともに、18世紀から20世紀前半にかけて、[ ア ]の発展に伴い、 [ エ ]が直接司法に参加することにより裁判の[ エ ]的基盤を強化し、その正統性を確保しようとする流れが広がり、憲法制定当時の20世紀半ばには、欧米の[ ア ]国家の多くにおいて陪審制か参審制が採用されていた。

(最大判平成23年11月16日刑集65巻8号1285頁)

1. 民主
主義
法的
専門性
三権
分立
国民
2. 立憲
主義
政治性 法的
安定性
法曹
3. 自由
主義
法的
専門性
三権
分立
国民
4. 民主
主義
政治性 法的
安定性
法曹
5. 立憲
主義
法的
専門性
三権
分立
国民
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正解は1 ア、民主主義 イ、法的専門性 ウ、三権分立 エ、国民

問2 法律の形式

正解率44%

法律の形式に関する次のア~オの記述のうち、現在の立法実務の慣行に照らし、妥当でないものの組合せはどれか。
  • ア. 法律は、「条」を基本的単位として構成され、漢数字により番号を付けて条名とするが、「条」には見出しを付けないこととされている。
  • イ. 「条」の規定の中の文章は、行を改めることがあり、そのひとつひとつを「項」という。
  • ウ. ひとつの「条」およびひとつの「項」の中で用語等を列挙する場合には、漢数字により番号を付けて「号」と呼ぶが、「号」の中で用語等を列挙する場合には、片仮名のイロハ順で示される。
  • エ. 法律の一部改正により特定の「条」の規定をなくす場合において、その「条」の番号を維持し、その後の「条」の番号の繰り上げを避けるときは、改正によってなくす規定の「条」の番号を示した上で「削除」と定めることとされている。
  • オ. 法律の一部改正により新たに「条」の規定を設ける場合には、その新しい「条」の規定の内容が直前の「条」の規定の内容に従属しているときに限り、その新しい「条」には直前の「条」の番号の枝番号が付けられる。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. エ・オ
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正解は2 ア・オ
憲法

問3 国民審査

正解率17%

次の文章は、最高裁判所判決の一節である。これを読んで空欄[ ア ]~[ ウ ]に正しい語を入れ、その上で、[ ア ]~[ ウ ]を含む文章として正しいものを、選びなさい。
最高裁判所裁判官任命に関する国民審査の制度はその実質において所謂[ ア ]の制度と見ることが出来る。 それ故本来ならば[ イ ]を可とする投票が有権者の総数の過半数に達した場合に[ イ ]されるものとしてもよかったのである。 それを憲法は投票数の過半数とした処が他の[ ア ]の制度と異るけれどもそのため[ ア ]の制度でないものとする趣旨と解することは出来ない。 只[ イ ]を可とする投票数との比較の標準を投票の総数に採っただけのことであって、根本の性質はどこ迄も[ ア ]の制度である。 このことは憲法第七九条三項の規定にあらわれている。 同条第二項の字句だけを見ると一見そうでない様にも見えるけれども、これを第三項の字句と照し会せて見ると、国民が[ イ ]すべきか否かを決定する趣旨であって、所論の様に[ ウ ]そのものを完成させるか否かを審査するものでないこと明瞭である。

(最大判昭和27年2月20日民集6巻2号122頁)

  1. 1. [ ア ]は、レファレンダムと呼ばれ、地方公共団体の首長などに対しても認められる。
  2. 2. [ ア ]に入る語は罷免、[ ウ ]に入る語は任命である。
  3. 3. 憲法によれば、公務員を[ ア ]し、およびこれを[ イ ]することは、国民固有の権利である。
  4. 4. 憲法によれば、内閣総理大臣は、任意に国務大臣を[ ア ]することができる。
  5. 5. 憲法によれば、国務大臣を[ ウ ]するのは、内閣総理大臣である。
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正解は5 憲法によれば、国務大臣を[ ウ ]するのは、内閣総理大臣である。

問4 プライバシーの権利

正解率31%

最高裁判所は、平成11年に導入された住民基本台帳ネットワークシステム(以下「住基ネット」という。)について、これが憲法13条の保障する自由を侵害するものではない旨を判示している(最一小判平成20年3月6日民集62巻3号665頁)。次の記述のうち、判決の論旨に含まれていないものはどれか。
  1. 1. 憲法13条は、国民の私生活上の自由が公権力の行使に対しても保護されるべきことを規定しており、何人も個人に関する情報をみだりに第三者に開示または公表されない自由を有する。
  2. 2. 自己に関する情報をコントロールする個人の憲法上の権利は、私生活の平穏を侵害されないという消極的な自由に加えて、自己の情報について閲覧・訂正ないし抹消を公権力に対して積極的に請求する権利をも包含している。
  3. 3. 氏名・生年月日・性別・住所という4情報は、人が社会生活を営む上で一定の範囲の他者には当然開示されることが予定されている個人識別情報であり、個人の内面に関わるような秘匿性の高い情報とはいえない。
  4. 4. 住基ネットによる本人確認情報の管理、利用等は、法令等の根拠に基づき、住民サービスの向上および行政事務の効率化という正当な行政目的の範囲内で行われているものということができる。
  5. 5. 住基ネットにおけるシステム技術上・法制度上の不備のために、本人確認情報が法令等の根拠に基づかずにまたは正当な行政目的の範囲を逸脱して第三者に開示・公表される具体的な危険が生じているということはできない。
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正解は2 自己に関する情報をコントロールする個人の憲法上の権利は、私生活の平穏を侵害されないという消極的な自由に加えて、自己の情報について閲覧・訂正ないし抹消を公権力に対して積極的に請求する権利をも包含している。

問5 国会

正解率30%

立法に関する次の記述のうち、必ずしも憲法上明文では規定されていないものはどれか。
  1. 1. 出席議員の5分の1以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。
  2. 2. 内閣は、法律案を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
  3. 3. 両議院の議員は、議院で行った演説、討論または表決について、院外で責任を問われない。
  4. 4. 両議院は、各々その総議員の3分の1以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
  5. 5. 衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したときは、法律となる。
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正解は2 内閣は、法律案を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

問6 信教の自由・政教分離

正解率36%

信教の自由・政教分離に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、最も妥当なものはどれか。
  1. 1. 憲法が国およびその機関に対し禁ずる宗教的活動とは、その目的・効果が宗教に対する援助、助長、圧迫、干渉に当たるような行為、あるいは宗教と過度のかかわり合いをもつ行為のいずれかをいう。
  2. 2. 憲法は、宗教と何らかのかかわり合いのある行為を行っている組織ないし団体であれば、これに対する公金の支出を禁じていると解されるが、宗教活動を本来の目的としない組織はこれに該当しない。
  3. 3. 神社が主催する行事に際し、県が公費から比較的低額の玉串料等を奉納することは、慣習化した社会的儀礼であると見ることができるので、当然に憲法に違反するとはいえない。
  4. 4. 信仰の自由の保障は私人間にも間接的に及ぶので、自己の信仰上の静謐を他者の宗教上の行為によって害された場合、原則として、かかる宗教上の感情を被侵害利益として損害賠償や差止めを請求するなど、法的救済を求めることができる。
  5. 5. 解散命令などの宗教法人に関する法的規制が、信者の宗教上の行為を法的に制約する効果を伴わないとしてもそこに何らかの支障を生じさせるならば、信教の自由の重要性に配慮し、規制が憲法上許容されるか慎重に吟味しなければならない。
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正解は5 解散命令などの宗教法人に関する法的規制が、信者の宗教上の行為を法的に制約する効果を伴わないとしてもそこに何らかの支障を生じさせるならば、信教の自由の重要性に配慮し、規制が憲法上許容されるか慎重に吟味しなければならない。

問7 法の下の平等

正解率41%

法の下の平等に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、妥当でないものはどれか。
  1. 1. 憲法が条例制定権を認める以上、条例の内容をめぐり地域間で差異が生じることは当然に予期されることであるから、一定の行為の規制につき、ある地域でのみ罰則規定が置かれている場合でも、地域差のゆえに違憲ということはできない。
  2. 2. 選挙制度を政党本位のものにすることも国会の裁量に含まれるので、衆議院選挙において小選挙区選挙と比例代表選挙に重複立候補できる者を、一定要件を満たした政党等に所属するものに限ることは、憲法に違反しない。
  3. 3. 法定相続分について嫡出性の有無により差異を設ける規定は、相続時の補充的な規定であることを考慮しても、もはや合理性を有するとはいえず、憲法に違反する。
  4. 4. 尊属に対する殺人を、高度の社会的非難に当たるものとして一般殺人とは区別して類型化し、法律上刑の加重要件とする規定を設けることは、それ自体が不合理な差別として憲法に違反する。
  5. 5. 父性の推定の重複を回避し父子関係をめぐる紛争を未然に防止するために、女性にのみ100日を超える再婚禁止期間を設けることは、立法目的との関係で合理性を欠き、憲法に違反する。
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正解は4 尊属に対する殺人を、高度の社会的非難に当たるものとして一般殺人とは区別して類型化し、法律上刑の加重要件とする規定を設けることは、それ自体が不合理な差別として憲法に違反する。
行政法

問8 法理論:行政行為の取消し・撤回

正解率74%

下記の〔設例〕に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

〔設例〕 Xは、旅館業法3条1項に基づく許可(以下「営業許可」という。)を得て、旅館業を営んでいたが同法によって義務付けられた営業者の講ずべき衛生措置を講じなかったことを理由に、所轄都道府県知事から、同法8条1項に基づく許可の取消処分(以下「取消処分」という。)を受けた。

(参照条文)
旅館業法
第3条第1項
旅館業を経営しようとする者は、都道府県知事・・・の許可を受けなければならない。(以下略)

第8条第1項
都道府県知事は、営業者が、この法律若しくはこの法律に基づく処分に違反したとき・・・は、同条〔注:旅館業法第3条〕第1項の許可を取り消〔す〕・・・ことができる。(以下略)

  • ア. Xに対してなされた取消処分は、違法になされた営業許可を取り消し、法律による行政の原理に反する状態を是正することを目的とする行政行為である。
  • イ. Xに対してなされた取消処分は、いったんなされた営業許可を前提とするものであるから、独立の行政行為とはみなされず、行政手続法が規定する「処分」にも当たらない。
  • ウ. Xに対してなされた取消処分が取消判決によって取り消された場合に、Xは、営業許可がなされた状態に復し、従前どおり営業を行うことができる。
  • エ. Xに対してなされた取消処分によって、Xが有していた営業許可の効力は、それがなされたときにさかのぼって効力を失うことになる。
  • オ. Xに対してなされた取消処分は、営業許可がなされた時点では瑕疵がなかったが、その後においてそれによって成立した法律関係を存続させることが妥当ではない事情が生じたときに、当該法律関係を消滅させる行政行為である。
  1. 1. ア・ウ
  2. 2. ア・エ
  3. 3. イ・エ
  4. 4. イ・オ
  5. 5. ウ・オ
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正解は5 ウ・オ

問9 法理論:行政裁量

正解率54%

行政裁量に関する最高裁判所の判例について、次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、制度は、判決当時のものである。
  1. 1. 外国人が在留期間中に日本で行った政治活動のなかに、 わが国の出入国管理政策に対する非難行動あるいはわが国の基本的な外交政策を非難し日米間の友好関係に影響を及ぼすおそれがないとはいえないものが含まれていたとしても、 それらは憲法の保障が及ぶ政治活動であり、このような活動の内容を慎重に吟味することなく、 在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないと判断した法務大臣の判断は、 考慮すべき事項を考慮しておらず、その結果、社会観念上著しく妥当を欠く処分をしたものであり、裁量権の範囲を越える違法なものとなる。
  2. 2. 学生が信仰上の理由によりした剣道実技の履修拒否について、正当な理由のない履修拒否と区別することなく、代替措置が不可能というわけでもないのに、 代替措置について何ら検討することもなく原級留置処分をし、さらに、退学処分をした公立高等専門学校の校長の措置は、考慮すべき事項を考慮しておらず、 又は考慮された事実に対する評価が明白に合理性を欠き、その結果、社会観念上著しく妥当を欠く処分をしたものであり、原級留置処分と退学処分は裁量権の範囲を越える違法なものとなる。
  3. 3. 個人タクシー事業の免許に当たり、多数の申請人のうちから少数特定の者を具体的個別的事実関係に基づき選択してその免許申請の許否を決しようとするときには、 道路運送法の規定の趣旨に沿う具体的審査基準を設定してこれを公正かつ合理的に適用すべきであり、この基準の内容が高度の認定を要するものである等の場合は、 基準の適用上必要とされる事項について聴聞その他適切な方法により申請人に対しその主張と証拠提出の機会を与えるべきであって、 これに反する審査手続により免許申請を却下したときは、公正な手続によって免許申請の許否につき判定を受けるべき申請人の法的利益を侵害したものとして、当該却下処分は違法となる。
  4. 4. 原子炉施設の安全性に関する処分行政庁の判断の適否が争われる原子炉設置許可処分の取消訴訟における裁判所の審理・判断は、 原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の専門技術的な調査審議及び判断を基にしてされた処分行政庁の判断に不合理な点があるか否かという観点から行われるべきであって、 現在の科学技術水準に照らし、調査審議において用いられた具体的審査基準に不合理な点があり、 あるいは当該原子炉施設がその具体的審査基準に適合するとした原子力委員会若しくは原子炉安全専門審査会の調査審議及び判断の過程に看過し難い過誤・欠落があり、 行政庁の判断がこれに依拠してされたと認められる場合には、処分行政庁の判断に不合理な点があるものとして、その判断に基づく原子炉設置許可処分は違法となると解すべきである。
  5. 5. 裁判所が懲戒権者の裁量権の行使としてされた公務員に対する懲戒処分の適否を審査するに当たっては、 懲戒権者と同一の立場に立って懲戒処分をすべきであったかどうか又はいかなる処分を選択すべきであったかについて判断し、 その結果と処分とを比較してその軽重を論ずべきものではなく、それが社会観念上著しく妥当を欠き裁量権を濫用したと認められる場合に限り、違法と判断すべきものである。
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正解は1 外国人が在留期間中に日本で行った政治活動のなかに、わが国の出入国管理政策に対する非難行動あるいはわが国の基本的な外交政策を非難し日米間の友好関係に影響を及ぼすおそれがないとはいえないものが含まれていたとしても、 それらは憲法の保障が及ぶ政治活動であり、このような活動の内容を慎重に吟味することなく、在留期間の更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるものとはいえないと判断した法務大臣の判断は、考慮すべき事項を考慮しておらず、 その結果、社会観念上著しく妥当を欠く処分をしたものであり、裁量権の範囲を越える違法なものとなる。

問10 法理論:行政行為の効力

正解率52%

次のア~エの記述のうち、法令および最高裁判所判例に照らし、正しいものの組合せはどれか。
  • ア. 行政処分の取消訴訟において、処分取消判決が確定したときであっても、同一処分に関する国家賠償訴訟において、被告は、当該処分を行ったことが国家賠償法上は違法ではないと主張することは許される。
  • イ. 行政処分が無効と判断される場合であっても、その効力の有無を争うためには抗告訴訟を提起する必要があり、当事者訴訟や民事訴訟においてただちに行政処分の無効を主張することは許されない。
  • ウ. 行政処分が違法であることを理由として国家賠償請求をするに当たっては、あらかじめ当該行政処分について取消訴訟を提起し、取消判決を得ていなければならないものではない。
  • エ. 行政処分の違法性を争点とする刑事訴訟において被告人が処分の違法を前提とする主張をする場合には、あらかじめ当該行政処分について取消訴訟を提起し、取消判決を得ておかなければならない。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・ウ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. イ・エ
  5. 5. ウ・エ
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正解は2 ア・ウ

問11 行手:処分・行政指導

正解率63%

処分または行政指導であって、その根拠となる規定が法律に置かれているものに関する次の記述のうち、当該事項を求め得ることが行政手続法に規定されていないものはどれか。
  1. 1. 不利益処分の名あて人となるべき者は、聴聞の通知を受けた場合、聴聞が終結する時までの間、行政庁に対し、当該不利益処分の原因となる事実を証する資料の閲覧を求めることができる。
  2. 2. 不利益処分の名あて人となるべき者は、弁明の機会の付与の通知を受けた場合、口頭による意見陳述のために、弁明の機会の付与に代えて聴聞を実施することを求めることができる。
  3. 3. 法令に違反する行為の是正を求める行政指導の相手方は、当該行政指導が法定の要件に適合しないと思料するときは、当該行政指導をした行政機関に対し、当該行政指導の中止を求めることができる。
  4. 4. 何人も、法令に違反する事実がある場合において、法令違反の是正のためにされるべき処分がされていないと思料するときは、権限を有する行政庁に対し、当該処分をすることを求めることができる。
  5. 5. 何人も、法令に違反する事実がある場合において、法令違反の是正のためにされるべき行政指導がされていないと思料するときは、権限を有する行政機関に対し、当該行政指導をすることを求めることができる。
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正解は2 不利益処分の名あて人となるべき者は、弁明の機会の付与の通知を受けた場合、口頭による意見陳述のために、弁明の機会の付与に代えて聴聞を実施することを求めることができる。

問12 行手:行政庁等の義務・努力義務

正解率58%

行政手続法が定める行政庁等の義務(必ず行わなければならない法令上の義務)と努力義務に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 1. 申請に対する処分について、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めることは、担当行政庁の努力義務にとどまり、義務とはされていない。
  2. 2. 申請に対する処分について、公聴会の開催その他の適当な方法により利害関係人の意見を聴く機会を設けるべきことは、担当行政庁の努力義務にとどまり、義務とはされていない。
  3. 3. 不利益処分について、処分基準を定め、かつ、これを公にしておくことは、担当行政庁の努力義務にとどまり、義務とはされていない。
  4. 4. 行政指導について、その相手方に対して、当該行政指導の趣旨および内容ならびに責任者を示すことは、当該行政指導に携わる者の努力義務にとどまり、義務とはされていない。
  5. 5. 意見公募手続について、当該手続の実施について周知することおよび当該手続の実施に関連する情報を提供することは、命令等制定機関の努力義務にとどまり、義務とはされていない。
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正解は4 行政指導について、その相手方に対して、当該行政指導の趣旨および内容ならびに責任者を示すことは、当該行政指導に携わる者の努力義務にとどまり、義務とはされていない。

問13 行手:申請に対する処分

正解率72%

行政手続法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 1. 行政庁は、申請の形式上の要件に適合しない申請については、補正を求めなければならず、ただちにこれを拒否してはならない。
  2. 2. 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を提示しなければならない。
  3. 3. 行政庁は、申請者の求めがあれば、申請に係る審査の進行状況や申請に対する処分時期の見通しを示すよう努めなければならない。
  4. 4. 申請により求められた許認可等を拒否する処分は、不利益処分ではなく、「申請に対する処分」に該当する。
  5. 5. 形式上の要件に適合する届出については、提出先とされる機関の事務所に届出書が到達したときに届出の義務が履行されたものとする。
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正解は1 行政庁は、申請の形式上の要件に適合しない申請については、補正を求めなければならず、ただちにこれを拒否してはならない。

問14 行審:再調査の請求

正解率31%

行政不服審査法における再調査の請求について、妥当な記述はどれか。
  1. 1. 行政庁の処分につき、処分庁以外の行政庁に対して審査請求をすることができる場合、処分庁に再調査の請求をすることは認められない。
  2. 2. 行政庁の処分に不服のある場合のほか、法令に基づく処分についての申請について不作為がある場合にも、再調査の請求が認められる。
  3. 3. 再調査の請求においても、原則として、その審理は審理員によってなされなければならないが、行政不服審査会等への諮問は要しない。
  4. 4. 再調査の請求において、請求人または参加人の申立てがあった場合には、それが困難であると認められないかぎり、口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。
  5. 5. 再調査の請求がなされた場合、処分庁は、職権で、処分の効力、執行または手続の続行を停止することができるが、これらを請求人が申し立てることはできない。
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正解は4 再調査の請求において、請求人または参加人の申立てがあった場合には、それが困難であると認められないかぎり、口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。

問15 行審:審理員

正解率45%

行政不服審査法における審理員について、妥当な記述はどれか。
  1. 1. 審理員による審理手続は、処分についての審査請求においてのみなされ、不作為についての審査請求においてはなされない。
  2. 2. 審理員は、審査庁に所属する職員のうちから指名され、審査庁となるべき行政庁は、審理員となるべき者の名簿を作成するよう努めなければならない。
  3. 3. 審理員は、処分についての審査請求において、必要があると認める場合には、処分庁に対して、処分の執行停止をすべき旨を命ずることができる。
  4. 4. 審理員は、審理手続を終結したときは、審理手続の結果に関する調書を作成し、審査庁に提出するが、その中では、審査庁のなすべき裁決に関する意見の記載はなされない。
  5. 5. 審理員は、行政不服審査法が定める例外に該当する場合を除いて、審理手続を終結するに先立ち、行政不服審査会等に諮問しなければならない。
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正解は2 審理員は、審査庁に所属する職員のうちから指名され、審査庁となるべき行政庁は、審理員となるべき者の名簿を作成するよう努めなければならない。

問16 行訴:裁決

正解率49%

行政不服審査法の定める審査請求に対する裁決に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 1. 処分についての審査請求が不適法である場合や、審査請求が理由がない場合には、審査庁は、裁決で当該審査請求を却下するが、このような裁決には理由を記載しなければならない。
  2. 2. 処分についての審査請求に対する認容裁決で、当該処分を変更することができるのは、審査庁が処分庁の上級行政庁または処分庁の場合に限られるが、審査庁が処分庁の場合は、審査請求人の不利益に当該処分を変更することもできる。
  3. 3. 不作為についての審査請求が当該不作為に係る処分についての申請から相当の期間が経過しないでされたものである場合その他不適法である場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を却下する。
  4. 4. 法令に基づく申請を却下し、または棄却する処分の全部または一部を取り消す場合において、審査庁が処分庁の上級行政庁である場合、当該審査庁は、当該申請に対して一定の処分をすべきものと認めるときは、自らその処分を行うことができる。
  5. 5. 不作為についての審査請求が理由がある場合において、審査庁が不作為庁の上級行政庁である場合、審査庁は、裁決で当該不作為が違法または不当である旨を宣言するが、当該不作為庁に対し、一定の処分をすべき旨を命ずることはできない。
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正解は3 不作為についての審査請求が当該不作為に係る処分についての申請から相当の期間が経過しないでされたものである場合その他不適法である場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を却下する。

問17 行訴:「法律上の利益」

正解率55%

行政事件訴訟における法律上の利益に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。
  • ア. 処分の取消訴訟において、原告は、自己の法律上の利益に関係のない違法を理由として処分の取消しを求めることはできず、こうした理由のみを主張する請求は棄却される。
  • イ. 処分の無効確認の訴えは、当該処分に続く処分により損害を受けるおそれのある者その他当該処分の無効の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者で、 当該処分の無効を前提とする現在の法律関係に関する訴えによって目的を達することができないものに限り、提起することができる。
  • ウ. 処分の取消訴訟は、処分の効果が期間の経過その他の理由によりなくなった後においても、なお、処分の取消しによって回復すべき法律上の利益を有する者であれば提起することができる。
  • エ. 不作為の違法確認訴訟は、処分について申請をした者以外の者であっても、当該不作為の違法の確認を求めるにつき法律上の利益を有する者であれば提起することができる。
  • オ. 民衆訴訟とは、国または公共団体の機関相互間における権限の存否またはその行使に関する訴訟であり、原告は、自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起することができる。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. エ・オ
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正解は5 エ・オ

問18 行訴:訴訟要件

正解率57%

行政事件訴訟に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、正しいものはどれか。
  1. 1. 地方税法に基づく固定資産税の賦課処分の取消訴訟を提起することなく、過納金相当額の国家賠償請求訴訟を提起することは、結果的に当該行政処分を取り消した場合と同様の経済的効果が得られることになるため、認められない。
  2. 2. 供託法に基づく供託金の取戻請求権は、供託に伴い法律上当然に発生するものであり、一般の私法上の債権と同様、譲渡、質権設定、仮差押等の目的とされるものであるから、その請求が供託官により却下された場合には、民事訴訟により争うべきである。
  3. 3. 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づく発電用原子炉の設置許可の無効を主張する者は、その運転差止めを求める民事訴訟を提起できるからといって、当該許可処分の無効確認訴訟を提起できないわけではない。
  4. 4. 国民年金法に基づく裁定の請求に対して年金支給をしない旨の決定が行われた場合、当該年金の裁定の請求者は、公法上の当事者訴訟によって、給付されるべき年金の請求を行うことができるが、年金支給をしない旨の決定の取消訴訟を提起することは認められない。
  5. 5. 登録免許税を過大に納付した者は、そのことによって当然に還付請求権を取得し、その還付がなされないときは、還付金請求訴訟を提起することができるから、還付の請求に対してなされた拒否通知について、取消訴訟を提起することは認められない。
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正解は3 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づく発電用原子炉の設置許可の無効を主張する者は、その運転差止めを求める民事訴訟を提起できるからといって、当該許可処分の無効確認訴訟を提起できないわけではない。

問19 国賠:処分性

正解率78%

処分性に関する次の記述のうち、最高裁判所の判例に照らし、誤っているものはどれか。
  1. 1. 保育所の廃止のみを内容とする条例は、他に行政庁の処分を待つことなく、その施行により各保育所廃止の効果を発生させ、 当該保育所に現に入所中の児童およびその保護者という限られた特定の者らに対して、直接、当該保育所において保育を受けることを期待し得る法的地位を奪う結果を生じさせるものであるから、 その制定行為は、行政庁の処分と実質的に同視し得るものということができる。
  2. 2. 建築基準法42条2項に基づく特定行政庁の告示により、同条1項の道路とみなされる道路(2項道路)の指定は、 それが一括指定の方法でされた場合であっても、個別の土地についてその本来的な効果として具体的な私権制限を発生させるものであり、 個人の権利義務に対して直接影響を与えるものということができる。
  3. 3. (旧)医療法の規定に基づく病院開設中止の勧告は、医療法上は当該勧告を受けた者が任意にこれに従うことを期待してされる行政指導として定められており、 これに従わない場合でも、病院の開設後に、保険医療機関の指定を受けることができなくなる可能性が生じるにすぎないから、 この勧告は、行政事件訴訟法3条2項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たらない。
  4. 4. 市町村の施行に係る土地区画整理事業計画の決定は、施行地区内の宅地所有者等の法的地位に変動をもたらすものであって、 抗告訴訟の対象とするに足りる法的効果を有するものということができ、実効的な権利救済を図るという観点から見ても、これを対象とした抗告訴訟の提起を認めるのが合理的である。
  5. 5. 都市計画区域内において工業地域を指定する決定が告示されて生じる効果は、当該地域内の不特定多数の者に対する一般的抽象的な権利制限にすぎず、 このような効果を生じるということだけから直ちに当該地域内の個人に対する具体的な権利侵害を伴う処分があったものとして、 これに対する抗告訴訟の提起を認めることはできない。
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正解は3 (旧)医療法の規定に基づく病院開設中止の勧告は、医療法上は当該勧告を受けた者が任意にこれに従うことを期待してされる行政指導として定められており、 これに従わない場合でも、病院の開設後に、保険医療機関の指定を受けることができなくなる可能性が生じるにすぎないから、 この勧告は、行政事件訴訟法3条2項にいう「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為」に当たらない。

問20 国賠:国家賠償法総合

正解率46%

A県内のB市立中学校に在籍する生徒Xは、A県が給与を負担する同校の教師Yによる監督が十分でなかったため、体育の授業中に負傷した。 この事例につき、法令および最高裁判所の判例に照らし、妥当な記述はどれか。
  1. 1. Yの給与をA県が負担していても、Xは、A県に国家賠償を求めることはできず、B市に求めるべきこととなる。
  2. 2. Xが外国籍である場合には、その国が当該国の国民に対して国家賠償を認めている場合にのみ、Xは、B市に国家賠償を求めることができる。
  3. 3. B市がXに対して国家賠償をした場合には、B市は、Yに故意が認められなければ、Yに求償することはできない。
  4. 4. B市がYの選任および監督について相当の注意をしていたとしても、Yの不法行為が認められれば、B市はXへの国家賠償責任を免れない。
  5. 5. Xは、Yに過失が認められれば、B市に国家賠償を求めるのと並んで、Yに対して民法上の損害賠償を求めることができる。
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正解は4 B市がYの選任および監督について相当の注意をしていたとしても、Yの不法行為が認められれば、B市はXへの国家賠償責任を免れない。

問21 地自:損失補償

正解率28%

損失補償に関する次の記述のうち、法令および最高裁判所の判例に照らし、妥当なものはどれか。
  1. 1. 火災の際の消防活動において、消防長等は、消火もしくは延焼の防止または人命の救助のために緊急の必要があるときは、 消防対象物ないし延焼対象物以外の建築物等を破壊することができるが、当該行為は延焼を防ぐために必要な緊急の措置であるため、 損害を受けた者は、消防法による損失補償を請求することができない。
  2. 2. 都市計画法上の用途地域の指定について、土地の利用規制を受けることとなった者は、当該都市計画を定める地方公共団体に対して、 通常生ずべき損害の補償を求めることができる旨が同法に規定されているため、利用規制を受けたことによって被った損失の補償を求めることができる。
  3. 3. 都市計画事業のために土地が収用される場合、被収用地に都市計画決定による建築制限が課されていても、被収用者に対して土地収用法によって補償すべき相当な価格とは、 被収用地が、建築制限を受けていないとすれば、裁決時において有するであろうと認められる価格をいう。
  4. 4. 土地収用による損失補償の額を不服として、土地所有者または関係人が訴えを提起する場合には、補償額を決定した裁決を行った収用委員会の所属する都道府県を被告として、裁決の取消しの訴えを提起する必要がある。
  5. 5. 道路管理者である地方公共団体が行った地下横断歩道の新たな設置によって自己の所有する地下埋設ガソリンタンクが消防法の規定違反となり、 事業者が当該ガソリンタンクを移転した場合には、事業者は、移転に必要な費用につき道路法による損失補償を求めることができる。
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正解は3 都市計画事業のために土地が収用される場合、被収用地に都市計画決定による建築制限が課されていても、被収用者に対して土地収用法によって補償すべき相当な価格とは、 被収用地が、建築制限を受けていないとすれば、裁決時において有するであろうと認められる価格をいう。

問22 地自:条例

正解率50%

普通地方公共団体の条例に関する次の記述のうち、法令に照らし、誤っているものはどれか。
  1. 1. 地方公共団体は、住民がこぞって記念することが定着している日で、休日とすることについて広く国民の理解が得られるようなものは、 条例で、当該地方公共団体独自の休日として定めることができる。
  2. 2. 地方公共団体は、法律の委任に基づく条例の場合だけでなく、自主条例の場合においても、一定の範囲内で懲役を科する旨の規定を設けることができる。
  3. 3. 地方公共団体は、それぞれの議会の議員の定数を条例で定めるが、議員の任期について条例で定めることはできない。
  4. 4. 地方公共団体は、公の施設の設置目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、当該公の施設の管理を指定管理者に行わせる旨の条例を制定することができる。
  5. 5. 地方公共団体は、その権限に属する事務を分掌させる必要があると認めるときは、条例で、その区域を分けて特別区を設けることができる。
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正解は5 地方公共団体は、その権限に属する事務を分掌させる必要があると認めるときは、条例で、その区域を分けて特別区を設けることができる。

問23 地自:地方公共団体の事務

正解率37%

地方自治法が定める地方公共団体の事務に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。
  • ア. 自治事務とは、自らの条例またはこれに基づく規則により都道府県、市町村または特別区が処理することとした事務であり、 都道府県、市町村および特別区は、当該条例または規則に違反してその事務を処理してはならない。
  • イ. 第一号法定受託事務とは、法律またはこれに基づく政令により都道府県、市町村または特別区が処理することとされる事務のうち、 国が本来果たすべき役割に係るものであって、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律またはこれに基づく政令に特に定めるものである。
  • ウ. 各大臣は、その担任する事務に関し、都道府県の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、または著しく適正を欠き、 かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該自治事務の処理について違反の是正または改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができる。
  • エ. 各大臣は、その所管する法律またはこれに基づく政令に係る都道府県の法定受託事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、 または著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該法定受託事務の処理について違反の是正または改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができる。
  • オ. 各大臣は、その所管する法律に係る都道府県知事の法定受託事務の執行が法令の規定に違反する場合、当該都道府県知事に対して、 期限を定めて、当該違反を是正すべきことを勧告し、さらに、指示することができるが、 当該都道府県知事が期限までに当該事項を行わないときは、地方裁判所に対し、訴えをもって、当該事項を行うべきことを命ずる旨の裁判を請求することができる。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・エ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. ウ・オ
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正解は2 ア・オ

問24 その他:財務

正解率54%

地方財務に関する次の記述のうち、法令および最高裁判所の判例に照らし、誤っているものはどれか。
  1. 1. 普通地方公共団体は、予算の定めるところにより、地方債を起こすことができるが、起債前に財務大臣の許可を受けなければならない。
  2. 2. 普通地方公共団体は、分担金、使用料、加入金および手数料を設ける場合、条例でこれを定めなければならない。
  3. 3. 選挙権を有する普通地方公共団体の住民は、その属する普通地方公共団体の条例の制定または改廃を請求する権利を有するが、地方税の賦課徴収に関する条例については、その制定または改廃を請求することはできない。
  4. 4. 市町村が行う国民健康保険は、保険料を徴収する方式のものであっても、強制加入とされ、保険料が強制徴収され、 賦課徴収の強制の度合いにおいては租税に類似する性質を有するものであるから、これについても租税法律主義の趣旨が及ぶと解すべきである。
  5. 5. 地方税法の法定普通税の規定に反する内容の定めを条例に設けることによって当該規定の内容を実質的に変更することは、 それが法定外普通税に関する条例であっても、地方税法の規定の趣旨、目的に反し、その効果を阻害する内容のものとして許されない。
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正解は1 普通地方公共団体は、予算の定めるところにより、地方債を起こすことができるが、起債前に財務大臣の許可を受けなければならない。

問25 その他:上水道の利用関係

正解率40%

上水道の利用関係について、最高裁判所の判例に照らし、妥当な記述はどれか。
  1. 1. 市町村は、給水契約の申込みに応じる義務があるが、現に給水が可能であっても、将来において水不足が生じることが確実に予見される場合には、給水契約を拒むことも許される。
  2. 2. マンションを建設しようとする者に対して市町村がその指導要綱に基づいて教育施設負担金の納付を求めることは、 それが任意のものであっても違法であり、それに従わない者の給水 契約を拒否することは、違法である。
  3. 3. 市町村は、利用者について不当な差別的取扱いをすることは許されないから、別荘の給水契約者とそれ以外の給水契約者の基本料金に格差をつける条例の規定は、無効であり、両者を同一に取り扱わなければならない。
  4. 4. 水道料金を値上げする市町村条例の改正がなされると、給水契約者は、個別の処分を経ることなく、値上げ後の水道料金を支払う義務を負うこととなるから、 給水契約者は、当該条例改正の無効確認を求める抗告訴訟を提起することが許される。
  5. 5. 水道料金を納付しない利用者に対する給水の停止措置は、市町村の条例を根拠とする公権力の行使であるから、これを民事訴訟で差し止めることは許されず、水道の給水停止の禁止を求める民事訴訟は不適法である。
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正解は1 市町村は、給水契約の申込みに応じる義務があるが、現に給水が可能であっても、将来において水不足が生じることが確実に予見される場合には、給水契約を拒むことも許される。

問26 その他:訴訟の承継

正解率41%

いわゆる朝日訴訟最高裁判所大法廷判決(最大判昭和42年5月24日民集21巻5号1043頁)の事案は、次のようなものであった。この判決の結論のうち、正しいものはどれか。
原告Xは、以前からA県にある国立B療養所に単身の肺結核患者として入所し、厚生大臣(当時)の設定した生活扶助基準で定められた最高金額である月600円の日用品費の生活扶助と現物による全部給付の給食付医療扶助とを受けていた。 ところが、Xが実兄Cから扶養料として毎月1,500円の送金を受けるようになったために、所轄のA県のD市社会福祉事務所長は、月額600円の生活扶助を打ち切り、 Cからの上記送金額から日用品費を控除した残額900円を医療費の一部としてXに負担させる旨の保護変更決定(以下「本件保護変更決定」という。)をした。 これに対してXは、A県知事、ついで厚生大臣に対して不服の申立てを行ったが、いずれにおいても違法はないとして本件保護変更決定が是認されたので、 上記600円の基準金額は生活保護法の規定する健康で文化的な最低限度の生活水準を維持するにたりない違法なものであると主張して、取消訴訟(以下「本件訴訟」という。)を提起した。 しかしその後、Xは本件訴訟係属中に死亡した。

(参照条文)
生活保護法第59条(当時)
被保護者は、保護を受ける権利を譲り渡すことができない。

  1. 1. 保護受給権はX個人に与えられた一身専属の権利であり、他の者にこれを譲渡することはできず、 相続の対象にもなりえないが、裁判所は、本件保護変更決定の前提となる生活扶助基準の適法性について判断する必要があるので、本件訴訟は、Xの死亡と同時にその相続人に承継される。
  2. 2. 生活保護法の規定に基づきXが国から生活保護を受けるのは、これを保護受給権と称されることがあるとしても、 その法的性格は国の社会政策の実施に伴う反射的利益というべきであり、Xの死亡後においてそれが相続の対象となることもないから、本件訴訟は、Xの死亡と同時に終了する。
  3. 3. Xの生存中の扶助ですでに遅滞しているものの給付を求める権利は、医療扶助についてはもちろん、金銭給付を内容とする生活扶助も、 もっぱらXの最低限度の生活の需要を満たすことを目的とするものであるから、相続の対象となりえず、本件訴訟は、Xの死亡と同時に終了する。
  4. 4. 本件保護変更決定によってXは医療費の一部自己負担をせざるをえなくなるが、本件保護変更決定が違法であるとすれば、 かかる負担についてXは国に対して不当利得返還請求権を有することになるから、当該請求権は相続の対象となり、本件訴訟は、Xの死亡と同時にその相続人に承継される。
  5. 5. 生活保護法の規定に基づき被保護者が国から生活保護を受けるのは法的権利であり、同法が、被保護者は、保護を受ける権利を譲り渡すことができないと規定するのは、 被保護者の生存中についての定めであるから、Xの保護請求権は相続の対象となり、本件訴訟は、Xの死亡と同時にその相続人に承継される。
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正解は3 Xの生存中の扶助ですでに遅滞しているものの給付を求める権利は、医療扶助についてはもちろん、金銭給付を内容とする生活扶助も、もっぱらXの最低限度の生活の需要を満たすことを目的とするものであるから、相続の対象となりえず、本件訴訟は、Xの死亡と同時に終了する。
民法

問27 時効の援用権者

正解率55%

AのBに対する甲債権につき消滅時効が完成した場合における時効の援用権者に関する次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、誤っているものの組合せはどれか。
  • ア. Aが甲債権の担保としてC所有の不動産に抵当権を有している場合、物上保証人Cは、Aに対して債務を負っていないが、甲債権が消滅すれば同不動産の処分を免れる地位にあるため、甲債権につき消滅時効を援用することができる。
  • イ. 甲債権のために保証人となったDは、甲債権が消滅すればAに対して負っている債務を免れる地位にあるため、甲債権につき消滅時効を援用することができる。
  • ウ. Bの詐害行為によってB所有の不動産を取得したEは、甲債権が消滅すればAによる詐害行為取消権の行使を免れる地位にあるが、このような利益は反射的なものにすぎないため、甲債権につき消滅時効を援用することができない。
  • エ. Aが甲債権の担保としてB所有の不動産に抵当権を有している場合、Aの後順位抵当権者Fは、Aの抵当権の被担保債権の消滅により直接利益を受ける者に該当しないため、甲債権につき消滅時効を援用することができない。
  • オ. Aが甲債権の担保としてB所有の不動産に抵当権を有している場合、同不動産をBから取得したGは、甲債権が消滅すれば抵当権の負担を免れる地位にあるが、このような利益は反射的なものにすぎないため、甲債権につき消滅時効を援用することができない。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・エ
  3. 3. イ・オ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. ウ・オ
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正解は5 ウ・オ

問28 無権代理

正解率54%

Aが所有する甲土地につき、Aの長男BがAに無断で同人の代理人と称してCに売却した(以下「本件売買契約」という。)。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。
  1. 1. Aが死亡してBが単独相続した場合、Bは本人の資格に基づいて本件売買契約につき追認を拒絶することができない。
  2. 2. Bが死亡してAの妻DがAと共に共同相続した後、Aも死亡してDが相続するに至った場合、Dは本人の資格で無権代理行為の追認を拒絶する余地はない。
  3. 3. Aが本件売買契約につき追認を拒絶した後に死亡してBが単独相続した場合、Bは本件売買契約の追認を拒絶することができないため、本件売買契約は有効となる。
  4. 4. Bが死亡してAが相続した場合、Aは本人の資格において本件売買契約の追認を拒絶することができるが、無権代理人の責任を免れることはできない。
  5. 5. Aが死亡してBがAの妻Dと共に共同相続した場合、Dの追認がなければ本件売買契約は有効とならず、Bの相続分に相当する部分においても当然に有効となるものではない。
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正解は3 Aが本件売買契約につき追認を拒絶した後に死亡してBが単独相続した場合、Bは本件売買契約の追認を拒絶することができないため、本件売買契約は有効となる。

問29 共有

正解率50%

A、BおよびCが甲土地を共有し、甲土地上には乙建物が存在している。この場合に関する次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、正しいものの組合せはどれか。
  • ア. DがA、BおよびCに無断で甲土地上に乙建物を建てて甲土地を占有使用している場合、Aは、Dに対し、単独で建物の収去および土地の明渡しならびに土地の占拠により生じた損害全額の賠償を求めることができる。
  • イ. Eが、A、BおよびCが共有する乙建物をAの承諾のもとに賃借して居住し、甲土地を占有使用する場合、BおよびCは、Eに対し当然には乙建物の明渡しを請求することはできない。
  • ウ. Fが賃借権に基づいて甲土地上に乙建物を建てた場合において、A、BおよびCが甲土地の分割協議を行うとするときは、Fに対して分割協議を行う旨を通知しなければならず、通知をしないときは、A、BおよびCの間でなされた分割の合意は、Fに対抗することができない。
  • エ. Aが乙建物を所有し居住している場合において、Aが、BおよびCに対して甲土地の分割請求をしたときは、甲土地をAに単独所有させ、Aが、BおよびCに対して持分に相当する価格の賠償を支払う、いわゆる全面的価額賠償の方法によって分割しなければならない。
  • オ. A、BおよびCが乙建物を共有する場合において、Aが死亡して相続人が存在しないときは、Aの甲土地および乙建物の持分は、BおよびCに帰属する。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・ウ
  3. 3. イ・オ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. エ・オ
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正解は3 イ・オ

問30 先取特権

正解率31%

不動産先取特権に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
  1. 1. 不動産の保存の先取特権は、保存行為を完了後、直ちに登記をしたときはその効力が保存され、同一不動産上に登記された既存の抵当権に優先する。
  2. 2. 不動産工事の先取特権は、工事によって生じた不動産の価格の増加が現存する場合に限り、その増価額についてのみ存在する。
  3. 3. 不動産売買の先取特権は、売買契約と同時に、不動産の代価またはその利息の弁済がされていない旨を登記したときでも、同一不動産上に登記された既存の抵当権に優先しない。
  4. 4. 債権者が不動産先取特権の登記をした後、債務者がその不動産を第三者に売却した場合、不動産先取特権者は、当該第三取得者に対して先取特権を行使することができる。
  5. 5. 同一の不動産について不動産保存の先取特権と不動産工事の先取特権が互いに競合する場合、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。
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正解は5 同一の不動産について不動産保存の先取特権と不動産工事の先取特権が互いに競合する場合、各先取特権者は、その債権額の割合に応じて弁済を受ける。

問31 根抵当権

正解率23%

Aは債権者Bのため、A所有の甲土地に、被担保債権の範囲をA・B間の継続的売買に係る売掛代金債権とし、その極度額を1億円とする根抵当権を設定した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
  1. 1. 元本確定前に、A・Bは協議により、被担保債権の範囲にA・B間の金銭消費貸借取引に係る債権を加えることで合意した。 A・Bがこの合意を後順位抵当権者であるCに対抗するためには、被担保債権の範囲の変更についてCの承諾が必要である。
  2. 2. 元本確定前に、Bが、Aに対して有する継続的売買契約に係る売掛代金債権をDに対して譲渡した場合、Dは、その債権について甲土地に対する根抵当権を行使することはできない。
  3. 3. 元本確定前においては、Bは、甲土地に対する根抵当権をAの承諾を得てEに譲り渡すことができる。
  4. 4. 元本が確定し、被担保債権額が6,000万円となった場合、Aは、Bに対して甲土地に対する根抵当権の極度額1億円を、 6,000万円と以後2年間に生ずべき利息その他の定期金および債務の不履行による損害賠償の額とを加えた額に減額することを請求できる。
  5. 5. 元本が確定し、被担保債権額が1億2,000万円となった場合、甲土地について地上権を取得したFは、Bに対して1億円を払い渡して根抵当権の消滅を請求することができる。
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正解は1 元本確定前に、A・Bは協議により、被担保債権の範囲にA・B間の金銭消費貸借取引に係る債権を加えることで合意した。A・Bがこの合意を後順位抵当権者であるCに対抗するためには、被担保債権の範囲の変更についてCの承諾が必要である。

問32 責任財産の保全

正解率23%

債権者代位権または詐害行為取消権に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、正しいものはどれか
  1. 1. 債権者は、債権の弁済期前であっても、債務者の未登記の権利について登記の申請をすることについて、裁判所の許可を得た場合に限って、代位行使することができる。
  2. 2. 債権者は、債務者に属する物権的請求権のような請求権だけでなく、債務者に属する取消権や解除権のような形成権についても代位行使することができる。
  3. 3. 債権者は、債務者に属する権利を、債権者自身の権利として行使するのではなく、債務者の代理人として行使することができる。
  4. 4. 甲不動産がAからB、AからCに二重に譲渡され、Cが先に登記を備えた場合には、AからCへの甲不動産の譲渡によりAが無資力になったときでも、Bは、AからCへの譲渡を詐害行為として取り消すことはできない。
  5. 5. 詐害行為取消権の立証責任に関しては、債務者の悪意と同様に、受益者および転得者側の悪意についても債権者側にある。
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正解は2 債権者は、債務者に属する物権的請求権のような請求権だけでなく、債務者に属する取消権や解除権のような形成権についても代位行使することができる。

問33 債務不履行責任

正解率38%

債務不履行責任に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、妥当でないものはどれか。
  1. 1. 不確定期限がある債務については、その期限が到来した時ではなく、債務者が履行期の到来を知った時から履行遅滞になる。
  2. 2. 債務者が自己の債務を履行しない場合、その債務不履行につき帰責事由がないことを債務者の側において立証することができなければ、債務者は債務不履行責任を免れることができない。
  3. 3. 賃借人が賃貸人の承諾を得て賃貸不動産を転貸したが、転借入の過失により同不動産を損傷させた場合、賃借人は転借入の選任および監督について過失がなければ、賃貸人に対して債務不履行責任を負わない。
  4. 4. 受寄者が寄託者の承諾を得て寄託物を第三者に保管させたが、当該第三者の過失により寄託物を損傷させた場合、受寄者は当該第三者の選任および監督について過失がなければ、寄託者に対して債務不履行責任を負わない。
  5. 5. 特別の事情によって生じた損害につき、債務者が契約締結時においてその事情を予見できなかったとしても、債務不履行時までに予見可能であったと認められるときは、債務者はこれを賠償しなければならない。
正解を見る

正解は3 賃借人が賃貸人の承諾を得て賃貸不動産を転貸したが、転借入の過失により同不動産を損傷させた場合、賃借人は転借入の選任および監督について過失がなければ、賃貸人に対して債務不履行責任を負わない。

問34 特殊な不法行為

正解率76%

不法行為に基づく損害賠償に関する次のア~オの記述のうち、民法の規定および判例に照らし、正しいものの組合せはどれか。
  • ア. 使用者Aが、その事業の執行につき行った被用者Bの加害行為について、Cに対して使用者責任に基づき損害賠償金の全額を支払った場合には、AはBに対してその全額を求償することができる。
  • イ. Dの飼育する猛犬がE社製の飼育檻から逃げ出して通行人Fに噛みつき怪我を負わせる事故が生じた場合において、Dが猛犬を相当の注意をもって管理をしたことを証明できなかったとしても、 犬が逃げ出した原因がE社製の飼育檻の強度不足にあることを証明したときは、Dは、Fに対する損害賠償の責任を免れることができる。
  • ウ. Gがその所有する庭に植栽した樹木が倒れて通行人Hに怪我を負わせる事故が生じた場合において、GがHに損害を賠償したときは、植栽工事を担当した請負業者Iの作業に瑕疵があったことが明らかな場合には、GはIに対して求償することができる。
  • エ. 運送業者Jの従業員Kが業務として運転するトラックとLの運転する自家用車が双方の過失により衝突して、通行人Mを受傷させ損害を与えた場合において、LがMに対して損害の全額を賠償したときは、Lは、Kがその過失割合に応じて負担すべき部分について、Jに対して求償することができる。
  • オ. タクシー会社Nの従業員Oが乗客Pを乗せて移動中に、Qの運転する自家用車と双方の過失により衝突して、Pを受傷させ損害を与えた場合において、NがPに対して損害の全額を賠償したときは、NはOに対して求償することはできるが、Qに求償することはできない。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・ウ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. エ・オ
正解を見る

正解は4 ウ・エ

問35 養子

正解率30%

養子に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし、正しいものはどれか。
  1. 1. 家庭裁判所の審判により後見に付されているAは、認知をするには後見人の同意が必要であるが、養子縁組をするには後見人の同意は必要でない。
  2. 2. 16歳のBを養子とする場合には、原則として家庭裁判所の許可が必要であるが、この場合には、Bの法定代理人が養子縁組の承諾をしなければならない。
  3. 3. C・Dが夫婦である場合に、Cが、成年者Eを自己のみの養子とするときには、Dが同意について意思を表示することができないときを除いて、Dの同意を得なければならない。
  4. 4. F(70歳)およびG(55歳)は夫婦であったところ、子がいないことからFの弟であるH(58歳)を養子とした場合に、この養子縁組の効力は無効である。
  5. 5. I・J夫婦が、K・L夫婦の子M(10歳)を養子とする旨の縁組をし、その届出が完了した場合、MとK・L夫婦との実親子関係は終了する。
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正解は3 C・Dが夫婦である場合に、Cが、成年者Eを自己のみの養子とするときには、Dが同意について意思を表示することができないときを除いて、Dの同意を得なければならない。
商法

問36 商法の適用

正解率42%

商法の適用に関する次の記述のうち、商法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
  1. 1. 商人の営業、商行為その他商事については、他の法律に特別の定めがあるものを除くほか、商法の定めるところによる。
  2. 2. 商事に関し、商法に定めがない事項については、民法の定めるところにより、民法に定めがないときは、商慣習に従う。
  3. 3. 公法人が行う商行為については、法令に別段の定めがある場合を除き、商法の定めるところによる。
  4. 4. 当事者の一方のために商行為となる行為については、商法をその双方に適用する。
  5. 5. 当事者の一方が2人以上ある場合において、その1人のために商行為となる行為については、商法をその全員に適用する。
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正解は2 商事に関し、商法に定めがない事項については、民法の定めるところにより、民法に定めがないときは、商慣習に従う。

問37 出資の履行等

正解率31%

株式会社の設立における出資の履行等に関する次のア~オの記述のうち、会社法の規定に照らし、妥当でないものの組合せはどれか。
  • ア. 株式会社の定款には、株式会社の設立に際して出資される財産の額またはその最低額を記載または記録しなければならない。
  • イ. 発起人は、設立時発行株式の引受け後遅滞なく、その引き受けた株式につき、その出資に係る金銭の全額を払い込み、またはその出資に係る金銭以外の財産の全部を給付しなければならないが、 発起人全員の同意があるときは、登記、登録その他の権利の設定または移転を第三者に対抗するために必要な行為は、株式会社の成立後にすることができる。
  • ウ. 発起人は、その引き受けた設立時発行株式について金銭の払込みを仮装した場合には、仮装した出資に係る金銭の全額を会社に対して支払う義務を負い、 この義務は、総株主の同意がなければ免除することができない。
  • エ. 発起設立または募集設立のいずれの場合においても、発起人は、払込みの取扱いをした銀行等に対して、払い込まれた金額に相当する金銭の保管に関する証明書の交付を請求することができ、 この証明書を交付した銀行等は、当該証明書の記載が事実と異なること、または当該金銭の返還に関して制限があることをもって、成立後の株式会社に対抗することはできない。
  • オ. 設立時発行株式の株主となる者が払込みをした金銭の額および給付した財産の額は、その全額を資本金として計上しなければならないが、 設立時発行株式の株主となる者の全員の同意があるときに限り、その額の2分の1を超えない額を剰余金として計上することができる。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. エ・オ
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正解は5 エ・オ

問38 株式の発行

正解率42%

会社法上の公開会社(指名委員会等設置会社を除く。)が発行する株式に関する次のア~オの記述のうち、会社法の規定に照らし、正しいものの組合せはどれか。
  • ア. 会社は、その発行する全部の株式の内容として、株主総会の決議によってその全部を会社が取得する旨の定款の定めがある株式を発行することができる。
  • イ. 会社は、その発行する全部の株式の内容として、株主総会において議決権を行使することができる事項について制限がある旨の定款の定めがある株式を発行することができる。
  • ウ. 会社は、譲渡による当該種類の株式の取得について、会社の承認を要する旨の定款の定めがある種類株式を発行することができる。
  • エ. 会社は、株主が当該会社に対して当該株主の有する種類株式を取得することを請求することができる旨の定款の定めがある種類株式を発行することができる。
  • オ. 会社は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会において、取締役または監査役を選任する旨の定款の定めがある種類株式を発行することができる。
  1. 1. ア・イ
  2. 2. ア・エ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. エ・オ
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正解は4 ウ・エ

問39 監査等委員会設置会社等

正解率26%

監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし、誤っているものはどれか。
  1. 1. 監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社は、いずれも監査役を設置することができない。
  2. 2. 監査等委員会設置会社は、定款で定めた場合には、指名委員会または報酬委員会のいずれかまたは双方を設置しないことができる。
  3. 3. 監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社は、いずれも取締役会設置会社である。
  4. 4. 監査等委員会設置会社を代表する機関は代表取締役であるが、指名委員会等設置会社を代表する機関は代表執行役である。
  5. 5. 監査等委員会設置会社または指名委員会等設置会社は、いずれも会計監査人を設置しなければならない。
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正解は2 監査等委員会設置会社は、定款で定めた場合には、指名委員会または報酬委員会のいずれかまたは双方を設置しないことができる。

問40 合名会社・合資会社

正解率19%

合名会社および合資会社(以下、本問において併せて「会社」という。)に関する次のア~オの記述のうち、会社法の規定に照らし、誤っているものの組合せはどれか。なお、定款には別段の定めがないものとする。
  • ア. 会社は、定款に資本金の額を記載し、これを登記する。
  • イ. 会社がその財産をもってその債務を完済することができない場合、社員は、それぞれの責任の範囲で連帯して会社の債務を弁済する責任を負う。
  • ウ. 会社の持分は、社員たる地位を細分化したものであり、均一化された割合的単位で示される。
  • エ. 会社の社員は、会社に対し、既に出資として払込みまたは給付した金銭等の払戻しを請求することができる。
  • オ. 会社の社員は、会社の業務を執行し、善良な管理者の注意をもって、その職務を行う義務を負う。
  1. 1. ア・ウ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. ウ・エ
  5. 5. エ・オ
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正解は1 ア・ウ
多肢選択・記述式

問41 【多肢】憲法:表現の自由(検閲)

次の文章は、最高裁判所判決の一節である。空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

憲法二一条二項前段は、「検閲は、これをしてはならない。」と規定する。憲法が、表現の自由につき、広くこれを保障する旨の一般的規定を同条一項に置きながら、別に検閲の禁止についてかような特別の規定を設けたのは、検閲がその性質上表現の自由に対する最も厳しい制約となるものであることにかんがみ、これについては、公共の福祉を理由とする例外の許容(憲法一二条、一三条参照)をも認めない趣旨を明らかにしたものと解すべきである。けだし、諸外国においても、表現を事前に規制する検閲の制度により思想表現の自由が著しく制限されたという歴史的経験があり、また、わが国においても、旧憲法下における出版法(明治二六年法律第一五号)、新聞紙法(明治四二年法律第四一号)により、文書、図画ないし新聞、雑誌等を出版直前ないし発行時に提出させた上、その発売、頒布を禁止する権限が内務大臣に与えられ、その運用を通じて[ ア ]な検閲が行われたほか、映画法(昭和一四年法律第六六号)により映画フイルムにつき内務大臣による典型的な検閲が行われる等、思想の自由な発表、交流が妨げられるに至った経験を有するのであって、憲法二一条二項前段の規定は、これらの経験に基づいて、検閲の[ イ ]を宣言した趣旨と解されるのである。
そして、前記のような沿革に基づき、右の解釈を前提として考究すると、憲法二一条二項にいう「検閲」とは、[ ウ ]が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、その全部又は一部の発表の禁止を目的として、対象とされる一定の表現物につき[ エ ]に、発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止することを、その特質として備えるものを指すと解すべきである。

(最大判昭和59年12月12日民集38巻12号1308頁)

  1. 行政権
  2. 絶対的禁止
  3. 例外的
  4. 否定的体験
  5. 外形的
  6. 原則的禁止
  7. 形式的
  8. 制限的適用
  9. 抜き打ち的
  10. 積極的廃止
  11. 実質的
  12. 個別的具体的
  13. 警察権
  14. 法律的留保的
  15. 国家
  16. 網羅的一般的
  17. 司法権
  18. 裁量的
  19. 公権力
  20. 排他的
正解を見る

正解は ア、11 イ、2 ウ、1 エ、16

問42 【多肢】行政法:憲法31条と行政手続

次の文章の空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

[ ア ]について[ イ ]の規定を設けない立法の合憲性が問われた事件において、最高裁は、次のように述べてこれを合憲と判断した。 すなわち、憲法31条による保障は、「直接には[ ウ ]に関するものであるが、[ エ ]については、それが[ ウ ]ではないとの理由のみで、そのすべてが当然に同条による保障の枠外にあると判断することは相当ではない」。 「しかしながら、同条による保障が及ぶと解すべき場合であっても、一般に、[ エ ]は、[ ウ ]とその性質においておのずから差異があり、 また、行政目的に応じて多種多様であるから、[ ア ]の相手方に・・・告知、弁解、防御の機会を与えるかどうかは、 [ ア ]により制限を受ける権利利益の内容、性質、制限の程度、[ ア ]により達成しようとする公益の内容、程度、緊急性等を総合較量して決定されるべきものであって、 常に必ずそのような機会を与えることを必要とするものではないと解するのが相当である」。 また、この判決に付された意見も、「[ エ ]がそれぞれの行政目的に応じて多種多様である実情に照らせば、・・・[ ア ]全般につき・・・告知・聴聞を含む[ イ ]を欠くことが直ちに違憲・無効の結論を招来する、 と解するのは相当でない」と述べて、法廷意見の結論を是認した(最大判平成4年7月1日民集46巻5号437頁)。 とはいえ、この判決では、[ エ ]の重要な一部をなす[ イ ]が憲法31条に照らしてどのようなものであるべきかは、示されなかった。

  1. 立法手続
  2. 行政立法
  3. 行政訴訟
  4. 刑事手続
  5. 行政裁量
  6. 行政手続
  7. 司法権
  8. 営業の自由
  9. 財産権
  10. 基本的人権
  11. 司法手続
  12. 事前手続
  13. 適正手続
  14. 立法権
  15. 行政権
  16. 権利救済
  17. 破壊活動
  18. 人身の自由
  19. 行政処分
  20. 犯罪行為
正解を見る

正解は ア、19 イ、12 ウ、4 エ、6

問43 【多肢】行政法:裁量処分と立証責任

次の文章は、ある最高裁判所判決の一節である。空欄[ ア ]~[ エ ]に当てはまる語句を、枠内の選択肢(1~20)から選びなさい。

旧行政事件訴訟特例法のもとにおいても、また、行政事件訴訟法のもとにおいても、行政庁の[ ア ]に任された[ イ ]の[ ウ ]を求める訴訟においては、 その[ ウ ]を求める者において、行政庁が、右[ イ ]をするにあたってした[ ア ]権の行使がその範囲をこえまたは濫用にわたり、 したがって、右[ イ ]が違法であり、かつ、その違法が[ エ ]であることを主張および立証することを要するものと解するのが相当である。 これを本件についてみるに、本件・・・売渡処分は、旧自作農創設特別措置法四一条一項二号および同法施行規則二八条の八に基づいてなされたものであるから、 右売渡処分をするにあたって、右法条に規定されたものの相互の間で、いずれのものを売渡の相手方とするかは、政府の[ ア ]に任されているものというべきである。 しかるに、上告人らは、政府のした右[ ア ]権の行使がその範囲をこえもしくは濫用にわたり、 したがって違法視されるべき旨の具体的事実の主張または右違法が[ エ ]である旨の具体的事実の主張のいずれをもしていない・・・。

(最二小判昭和42年4月7日民集21巻3号572頁)

  1. 命令
  2. 無効確認
  3. 許可
  4. 重大
  5. 監督
  6. 取消し
  7. 承認
  8. 重大かつ明白
  9. 指揮
  10. 行政処分
  11. 明らか
  12. 裁決
  13. 真実
  14. 支給
  15. 明確
  16. 救済
  17. 釈明処分
  18. 審判
  19. 認定
  20. 裁量
正解を見る

正解は ア、20 イ、10 ウ、2 エ、8

問44 【記述】行政法:行政罰

A市は、A市路上喫煙禁止条例を制定し、同市の指定した路上喫煙禁止区域内の路上で喫煙した者について、2万円以下の過料を科す旨を定めている。 Xは、路上喫煙禁止区域内の路上で喫煙し、同市が採用した路上喫煙指導員により発見された。 この場合、Xに対する過料を科すための手続は、いかなる法律に定められており、また、同法によれば、この過料は、いかなる機関により科されるか。 さらに、行政法学において、このような過料による制裁を何と呼んでいるか。40字程度で記述しなさい。

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正解例 A市長により、地方自治法の定める手続きによって科され、これを秩序罰と呼ぶ。(36字)

問45 【記述】民法:売主の担保責任

Aは、Bとの間でB所有の甲土地(以下「甲」という。)につき売買契約(以下「契約」という。)を締結し、その後、契約に基づいて、Bに対し売買代金を完済して、Bから甲の引き渡しを受け、その旨の登記がなされた。 ただ、甲については、契約の締結に先だって、BがCから借り受けた金銭債務を担保するために、Cのために抵当権が設定され、その旨の登記がなされていた。この場合において、 Aは、Bに対し、Cの抵当権に関し、どのようになったときに、どのような主張をすることができるかについて、民法の規定に照らし、40字程度で記述しなさい。

なお、本問においては、Aは、Cに対する第三者としての弁済、Cの請求に応じた代価弁済、または、Cに対する抵当権消滅請求は行わないものとする。

正解を見る

正解例

例1:「Aは、抵当権の行使により甲の所有権を失ったときに、契約の解除を主張することができる。」(42字)

例2:「Aは、抵当権が実行されたときに、契約の解除と受けた損害の賠償請求を主張できる。」(39字)

問46 【記述】民法:婚姻

民法の規定によれば、離婚の財産上の法的効果として、離婚した夫婦の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。 判例は、離婚に伴う財産分与の目的ないし機能には3つの要素が含まれ得ると解している。この財産分与の3つの要素の内容について、40字程度で記述しなさい。

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正解例

例1:「婚姻中の共同財産の精算及び離婚後の一方の生計維持ならびに精神的損害の賠償を含む。」(40字)

例2:「婚姻中の夫婦財産の精算、離婚後の生活に困窮する配偶者の扶養、離婚に伴う慰謝料を含む。」(41字)

一般知識等

全体としては、かなり難易度の高い一般知識等であったと思われますので、文章理解と時事問題でどれだけ得点をもぎ取れたかが合否の分かれ目になったと思われます。例年出題があり、比較的得点しやすかった個人情報保護の分野から出題がなかった点が難易度を高めたと言えます。

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問47 政治・経済・社会:日本と核兵器の関係

正解率54%

日本と核兵器の関係に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
  1. 1. 1945年8月6日にアメリカが広島に、同年8月9日にソ連が長崎に、それぞれ原爆を投下した。
  2. 2. 1954年にビキニ環礁でフランスが水爆実験をし、日本漁船が被ばくし、死者が出た。
  3. 3. 1971年に、核兵器を「もたず、つくらず、もちこませず」を趣旨とする非核三原則が国会で決議された。
  4. 4. 第2次安倍内閣は、これまでの非核三原則を閣議決定において転換し、オーストラリアに核兵器を輸出した。
  5. 5. 2016年5月に現職としては初めて、アメリカのオバマ大統領が被爆地である広島および長崎を訪問した。
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正解は3 1971年に、核兵器を「もたず、つくらず、もちこませず」を趣旨とする非核三原則が国会で決議された。

問48 政治・経済・社会:公職選挙法の改正

正解率23%

2015年夏に成立し公布された改正公職選挙法*による参議院選挙区選出議員の選挙区・定数の改正および改正後の状況に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。

(注)* 公職選拳法の一部を改正する法律(平成27年法律第60号)による改正後の公職選挙法

  1. 1. 選挙区のあり方を見直す必要性を指摘した最高裁判所判決が改正より前に出ていた。
  2. 2. 定数が増加した選挙区はいずれも三大都市圏にある。
  3. 3. 定数が減少した選挙区はいずれも三大都市圏にない。
  4. 4. 区域が変更された選挙区が中国地方と四国地方に生じた。
  5. 5. 改正後も全国の選挙区の総定数に変更は生じていない。
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正解は2 定数が増加した選挙区はいずれも三大都市圏にある。

問49 政治・経済・社会:日本の中央政府の長

正解率45%

近年に設置された日本の中央政府の庁に関する次のア~オの記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
  • ア. 文部科学省にスポーツ庁が置かれた。
  • イ. 国土交通省に復興庁が置かれた。
  • ウ. 防衛省に防衛装備庁が置かれた。
  • エ. 経済産業省に観光庁が置かれた。
  • オ. 農林水産省に消費者庁が置かれた。
  1. 1. ア・ウ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・エ
  4. 4. イ・オ
  5. 5. ウ・エ
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正解は1 ア・ウ

問50 政治・経済・社会:TPP協定

正解率24%

2016年2月に署名されたTPP(Trans-Pacific Partnership)協定に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
  • ア. TPP協定は、日本、アメリカ、韓国などの環太平洋経済圏12か国によって自由貿易圏を構築することを目指すものである。
  • イ. TPP協定により、音楽や小説などの著作権の保護期間が統一されることとなり、日本では著作権の保護期間が、これまでよりも延長されることとなる。
  • ウ. TPP協定に参加する国々のGDPを合計した値は、世界各国のGDP合計値の5割を超えており、TPP協定によって世界最大の自由貿易圏が誕生することとなる。
  • エ. TPP協定により、日本が輸入する全品目の9割以上で、最終的に関税が撤廃されることとなる。
  • オ. TPP協定交渉について日本では農産品の重要5項目とされる米、麦、大豆、牛肉・豚肉、乳製品の関税維持が主張され、それらの関税は撤廃を免れることとなった。
  1. 1. ア・ウ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. イ・エ
  5. 5. エ・オ
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正解は4 イ・エ

問51 政治・経済・社会:戦後復興期の経済

正解率52%

日本の戦後復興期の経済に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
  1. 1. 石炭・石油・鉄鋼・造船に対する傾斜生産方式が導入され、これにより生産の回復が図られた。
  2. 2. ドッジラインにより、景気回復に向けて国債発行を通じた積極的な公共事業が各地で実施されるとともに、賃金・物価統制を通じて、インフレの収束が図られた。
  3. 3. 輸出拡大を目指して、日本銀行による円安方向への為替介入が行われ、為替レートは1ドル=360円の水準維持が図られた。
  4. 4. シャウプ勧告を受けて、企業の資本蓄積を促進するために、法人税率の引下げが行われた。
  5. 5. 朝鮮戦争により、衣料調達や武器補修などの特需が起こったことから、繊維産業や金属工業を中心に生産水準が回復した。
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正解は5 朝鮮戦争により、衣料調達や武器補修などの特需が起こったことから、繊維産業や金属工業を中心に生産水準が回復した。

問52 政治・経済・社会:日本社会の多様化

正解率64%

日本社会の多様化に関する次のア~オの記述のうち、妥当なものの組合せはどれか。
  • ア. 特定の民族出身者を誹謗中傷し、社会から排除することをあおるような差別的発言を投げかけるヘイトスピーチは法律で禁止され、内閣府にこれを監視する委員会が設置された。
  • イ. 障害のある人への不当な差別的取扱いを禁止する法律が施行されたが、行政・事業者ともに、障害者に対して合理的配慮の提供を行うことは、努力義務にとどめられた。
  • ウ. 同性による婚姻は法律で認められていないが、結婚に相当する同性の関係について、定めを置く自治体の条例がある。
  • エ. 内戦がつづくシリアからの難民について、日本では、難民認定を申請した者の入国・在留が認められた例はない。
  • オ. 途上国から人材を受け入れ、技術を学んでもらうことを目的とした外国人技能実習制度があるが、実習生を低賃金労働者として扱うなどの問題が生じている。
  1. 1. ア・エ
  2. 2. ア・オ
  3. 3. イ・ウ
  4. 4. イ・エ
  5. 5. ウ・オ
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正解は5 ウ・オ

問53 政治・経済・社会:戦後の自然災害

正解率25%

終戦(1945年8月15日)後の日本で発生した自然災害に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。
  1. 1. 終戦から1950年代にかけて福井地震や洞爺丸台風などの大きな自然災害が発生した。
  2. 2. 終戦から1950年代にかけて発生した自然災害による死者・行方不明者の合計は、1960年代から1980年代までに発生した自然災害による死者・行方不明者の合計を上回る。
  3. 3. 終戦から1980年代までに発生した自然災害で死者・行方不明者が最も多かったのは、伊勢湾台風であった。
  4. 4. 1995年に発生した阪神・淡路大震災では、都市部における大規模な火災や建物の倒壊などにより、100人を超える行方不明者が依然存在している。
  5. 5. 2011年に発生した東日本大震災は、終戦後に発生した自然災害の中で最大の死者・行方不明者をもたらした。
正解を見る

正解は4 1995年に発生した阪神・淡路大震災では、都市部における大規模な火災や建物の倒壊などにより、100人を超える行方不明者が依然存在している。

問54 情報通信・個人情報保護:人工知能

正解率83%

人工知能に関する次の文章の空欄[ Ⅰ ]~[ Ⅳ ]に当てはまる語句の組合せとして、妥当なものはどれか。
コンピュータの処理速度や記憶容量が向上しさえすれば、人間と同じように思考するコンピュータを開発することができると考えられた時期もあった。最近、将棋や囲碁の対局でコンピュータがトップレベルの棋士に勝利するようになったと報道された。その発展は、コンピュータに過去の大量の対局データをインプットし、更にそのデータに基づいて最適の解を導けるようコンピュータ自身で学習し実力を高める仕方を覚えられるようになったからといわれている。 このようなコンピュータの発展動向は、従来コンピュータが得意な能力は検索や[ Ⅰ ]であって人が得意な能力としては工夫や[ Ⅱ ]が代表的なものと考えられてきたが、今ではコンピュータもこれまで人間が得意としてきた[ Ⅲ ]や[ Ⅳ ]に類する能力を持ち始めたことを意味している。
  • ア. 感情
  • イ. 認知
  • ウ. 想像
  • エ. 論証
  • オ. ひらめき
  • カ 創造
  • キ 差別
  • ク 記憶
  • ケ 計算
  • コ 推論
1.
2.
3.
4.
5.
正解を見る

正解は4 Ⅰ、ケ Ⅱ、カ Ⅲ、オ Ⅳ、コ

問55 情報通信・個人情報保護:IoT

正解率45%

IoT(Internet of Things)の定義に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
  1. 1. 様々な「モノ」をインターネット上でデザイン・印刷するという意味
  2. 2. 様々な「モノ」をインターネット上で理解したり学習したりする環境という意味
  3. 3. 様々な「モノ」の価値についてインターネットの世界でのみ評価されるという意味
  4. 4. 様々な「モノ」がビッグデータとして扱われるようになり、インターネットが「モノ」のようになるという意味
  5. 5. 様々な「モノ」がセンサーと無線通信を通してインターネットにつながりインターネットの一部を構成するようになるという意味
正解を見る

正解は5 様々な「モノ」がセンサーと無線通信を通してインターネットにつながりインターネットの一部を構成するようになるという意味

問56 情報通信・個人情報保護:情報処理に関する用語

正解率51%

情報処理に関する次のア~オの記述のうち、誤っているものの組合せはどれか。
  • ア. オブジェクト指向データベースとは、目標とされる語句の検索を正しく行えるようにデザインされたデータベースを指す。
  • イ. リレーショナルデータベースとは、一つの表だけでなく複数の表を組み合わせて特定の行や列を抜き出すことのできるデータベースを指す。
  • ウ. ビッグデータとは、ネットワーク上で一つのデータが1ギガバイト以上の容量を持つようなデータを指す。
  • エ. メタデータとは、データそのものではなくデータに関するデータ(情報)を指す。
  • オ. ウェブ上で公開されている文書の様式はHTML*と呼ばれ、文書内で様々な指定をタグという世界共通の文字列で設定することで画像の表示や文字の色やデザインを指定し、ハイパーテキストなどを組み込むことができるようになっている。

(注)* HTML : Hyper Text Markup Language の略

  1. 1. ア・ウ
  2. 2. ア・エ
  3. 3. イ・エ
  4. 4. イ・オ
  5. 5. ウ・オ
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正解は1 ア・ウ

問57 情報通信・個人情報保護:公文書管理法

正解率12%

公文書管理法(公文書等の管理に関する法律)に関する次の文章のうち、誤っているものはどれか。
  1. 1. 公文書管理法には、行政機関の職員の文書作成義務を定める規定が置かれている。
  2. 2. 公文書管理法は、行政機関の長が毎年度行政文書の管理の状況を内閣総理大臣に報告しなければならないと定めている。
  3. 3. 公文書管理法は、行政機関の長が行政文書の管理に関する定め(行政文書管理規則)を設けなければならないと定めている。
  4. 4. 公文書管理法は、行政機関の長が保存期間が満了した行政文書ファイル等を廃棄しようとするときは、あらかじめ内閣総理大臣に協議し、その同意を得なければならないと定めている。
  5. 5. 公文書管理法は、行政機関の職員が行政文書ファイル等を違法に廃棄した場合の罰則について定めている。
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正解は5 公文書管理法は、行政機関の職員が行政文書ファイル等を違法に廃棄した場合の罰則について定めている。

※問題58~60については著作権の関係から掲載しておりません。