• 更新日:2023/06/20

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験は、福祉や医療関連分野の国家資格を保有したうえで、5年以上の業務経験がある方が受験できる試験です。ステップアップや知識向上のために受験される方が多く、取得すれば活躍の場が広がります。今回はケアマネジャー(介護支援専門員)試験の試験対策の勉強方法などについてご紹介します。

このページを簡潔にまとめると・・・

  • ケアマネジャー試験は他資格と比較して難易度は高いが、独学でも合格は可能。
  • 試験対策として重要なことは、苦手分野を作らないこと。
  • 独学・通学・通信教育で学ぶ場合のメリットとデメリット。
  • 試験合格に必要な勉強時間は100~200時間。

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験は独学合格可能?

ケアマネジャー試験は他資格と比較しても難易度は高いですが、試験対策は独学でも可能です。
自分でケアマネジャー試験対策用としてテキストや過去問を購入して、学習を進めていくかたちになります。試験対策にかかる費用がテキストや過去問の教材購入費のみでおさまるため、なるべく費用をかけずに合格したいという方にはオススメです。
また、自分で計画を立てられ、自分のペースで学習を進められるというメリットもあります。

独学にはデメリットも

ケアマネジャー試験を独学で対策していくことは可能ですが、モチベーションを保つのが難しいというデメリットもあります。
例えば、学習していくなかで分からないことがあっても、自分で調べて解決しなければいけません。また、学習スケジュールを自分で立てる必要があり、ペース配分が苦手な方は苦労するでしょう。

独学で続けられるか不安という方には、通信講座や通学講座を受講するという選択肢もあります。不明な点を試験のプロである講師にいつでも質問が可能で、また一人ひとりにあった学習スケジュールを作成してくれる講座もあります。

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験対策

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験の問題は、解答例5択の中から正しいものを2つ、もしくは3つ選ぶ形式です。平成27年度からは保有資格によって認められていた専門分野の解答免除が廃止されたため、保有資格に関わらず、全ての問題に解答する必要があります。

試験対策として重要なことは、苦手分野を作らないことです。試験問題は介護支援分野と保健医療福祉サービス分野の2分野から出題され、実務上では経験のないことについて問われる項目も多くあります。受験を決めたタイミングで、すぐに勉強を始めましょう。

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験の勉強方法

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験合格のためには、自分に合った勉強方法を見つけ、無理のないスケジュールで学ぶことが必要です。以下に、独学・通学・通信教育で学ぶ場合のメリットとデメリットをご紹介します。

【勉強方法1】低費用で学べ、意志が強い人に最適な「独学」

ケアマネージャー試験合格に向けて、独学で勉強している方は少なくありません。自分で参考書を購入し、過去問題などを解きながら学ぶ方法です。

メリットは、費用が参考書代程度で済み、自分のペースで勉強できる点です。また、最近ではインターネットでもケアマネージャーの試験情報を得られるため、参考書で勉強しながら、不明点はインターネットで調べるということもできます。

独学のデメリットは、モチベーションを保つのが難しいことです。ペース配分を自分で決められますが、自分一人で勉強するため挫折しない意志の強さが求められます。また、競争相手が見えないため、人によっては向上心を持ちにくいという場合があります。

【勉強方法2】講師から直接学び、仲間と刺激し合える「通学」

専門スクールに通学してケアマネージャー試験の対策講座を受講する方もいます。

通学のメリットは、講師から直接教えてもらえることです。講師が試験問題を解くための重要なポイントをその都度教えてくれるため、学ぶことからしばらく離れていた方も講義内容が頭に残りやすいでしょう。また、同じ教室で共に学ぶ仲間がいることで刺激され、励みになります。

デメリットはお金と時間がかかることです。通学で何日も通う場合は10万円以上かかる場合があります。また、スクールの開催地が限られているので、自宅からスクールが遠い場合は通学時間も無視できません。特に働きながら通学する場合は、時間の確保が難しいことがあるでしょう。

【勉強方法3】分かりやすい教材を使い、自分のペースで学べる「通信教育」

費用が安く自分のペースで学べる独学と、指導サポート体制が充実した通学の、それぞれの長所を活かしたのが通信教育による勉強です。

通信教育のメリットは、通学に比べて費用がリーズナブルな点です。また、独学で使う参考書は難しいものが多いですが、通信教育で使われる教材は誰にでも内容が理解できるように工夫されて作られており、自分一人での勉強でも比較的スムーズに進みます。もちろん、仕事で忙しい方でも自宅で教材を利用して勉強できます。また、添削課題を提出することによって知識を定着させたり、分からないことがあれば質問したりできる点も通信教育の良いところです。

自分専用のスケジュールを立ててくれる通信教育もあるので、どうやって勉強を進めていったらいいか分からなくて不安……という方にも通信教育はおすすめです。


効率的な勉強法

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験合格のためには、自分に合った勉強方法を見つけるとともに、効率的な勉強のポイントを押さえておくことが重要です。

自分に合った学習計画を立てる

試験日から逆算し、何をいつまで学習すればよいか、おおよその計画を立て、これに基づいて、1か月、1週間単位の短期計画を立てましょう。学習の進み具合に合わせて、途中で修正がきくように、計画に少し余裕を持たせておくのがコツです。


概要を理解してから、詳細へ

初めのうちはわからないことの連続ですが、学習を進めることで疑問が解消することも多くあります。初めから100%の理解をめざすのではなく、まず概要をつかんだうえで、個々の事項について詳しく学習していきましょう。


継続そして反復

できるだけ毎日テキストを開く習慣をつけましょう。並行して復習を繰り返し、知識を定着させていきましょう。1回目に読んだときはわからなかったことも、2回、3回と繰り返すうちに理解が進んでいるはずです。


学習の成果を評価し、弱点強化

インプット学習の合間にアウトプット学習を挟み、理解度を確認し、自分の弱点を知ることが大切です。弱点がわかれば、そこを重点的に強化していきましょう。


基本が大事、「合格すること」を一番の目的と考える

ケアマネジャー試験では、実務を行ううえで必要となる介護保険制度や保健医療、福祉についての基本的な知識が問われます。試験で満点を取る必要はありません。細かいことにこだわりすぎて学習に時間をとられるよりも、7割以上の正解を得られるように基本を確実におさえることに力を注ぎましょう。


本番を想定した過去問対策や模試受験

試験直前は、過去問題に取り組み、実際の試験の傾向をつかみましょう。また、時間を測って取り組むなど本番を想定した練習も必要です。
過去問対策だけでなく、模試を受験するのもいいでしょう。最新の出題傾向が反映された問題を解く機会となり、追い込み期の強い味方になります。


法改正の対策

試験にかかわる法改正などが行われた場合は、改正内容やそれに伴うテキストの変更個所をしっかり把握しておくようにしましょう。法改正情報を自力で集めるのは大変ですが、ユーキャンの通信講座であれば、最新の情報を適宜お知らせしてくれます。

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験合格に必要な勉強時間

ケアマネジャー試験合格に必要な勉強時間は100~200時間ほどと言われています。

もちろん、必要な勉強時間には個人差があります。全く知識がない場合や初めてケアマネ試験の勉強に挑戦される方は、200時間以上かかる場合があるかもしれません。反対に、介護の仕事歴が長く知識がある方は目安の時間よりも短い時間で合格ができる可能性もあります。

期間にするとどれくらい?

期間としては、1日1時間勉強する場合は、6ヶ月ほどを見込んでおくといいでしょう。1日2時間勉強する場合は3ヵ月ほどで合格できる場合もあります。
しかし、お仕事をしながらだと、1日1時間の勉強時間を確保するのは難しいという方も多いでしょう。平日は1日30分、休日は1日2時間など、ご自身のスケジュールによって調整し、最適なペースを見つけることが合格に近づくコツになります。また、お昼休みや通勤時間などスキマ時間を活用することもおすすめです。

ケアマネジャー(介護支援専門員)試験合格に向けた勉強スケジュール

ここでは、ケアマネジャー(介護支援専門員)試験合格に向けて、6ヵ月で学習する場合の理想的なスケジュールをご紹介します。

ケアマネ試験は「介護支援分野:25問」「保健医療サービス分野:20問」「福祉サービス分野:15問」で構成されますが、基本的にはその順番で対策するのが良いでしょう。

1~2ヵ月目:「介護支援」対策

介護保険制度創設の背景や国・都道府県・市町村の事務、被保険者資格、給付の内容、サービス事業者など、介護保険制度についての基礎知識を学習します。その他、実際の業務でも重要なケアプランの作成などについても学びます。

3~4ヵ月目:「保険医療サービス」対策

高齢者に多い疾患、検査など医療に関する知識や、認知症とその対応、介護の考え方や方法、リハビリテーション、在宅医療管理の知識、訪問看護、介護老人保健施設など在宅や施設で行われる、各保健医療サービスのくわしい内容について学習します。

5ヵ月目:「福祉サービス」対策

ソーシャルワーク、面接などの援助技術、訪問介護、介護老人福祉施設など在宅や施設で行われる、各福祉サービスのくわしい内容と、関連制度について学習します。ポイントは実務を想定しながら覚えること。試験でも解答を見つけやすくなります。

6ヵ月目:総復習・過去問対策

最後の1カ月は総復習として、過去問対策や模試を受験しましょう。問題を解いて出題パターンや言い回し慣れておくことが大切です。

まとめ

ケアマネジャー試験合格のカギは、自分に合った勉強方法で、モチベーションを保ちながら計画立てて進め、目標に向かって継続して励むことです。仕事をしながら学ぶのには努力が必要ですが、合格した自分を想像しながら、前向きに学んでいきましょう。

生涯学習のユーキャン
この記事の監修者は生涯学習のユーキャン

1954年設立。資格・実用・趣味という3つのカテゴリで多岐に渡る約150講座を展開する通信教育のパイオニア。気軽に始められる学びの手段として、多くの受講生から高い評価を受け、毎年多数の合格者を輩出しています。
近年はウェブ学習支援ツールを拡充し、紙の教材だけでは実現できない受講生サポートが可能に。通信教育の新しい未来を切り拓いていきます。

よくある質問

ケアマネジャー試験の受験資格は?

ケアマネジャー試験を受験するためには、以下2つの受験資格を満たしている必要があります。

  • 「規定の国家資格」または「相談援助業務」で、一定期間の実務に従事していること
  • 5年以上の実務経験(かつ900日以上従事)

ケアマネジャー試験の難易度は?

ケアマネジャー試験の合格率はわずか10~20%ですので、他の介護系資格と比較して難易度は高いといえます。

ケアマネジャーの年収は?

ケアマネジャーの平均年収は約420万円で、他の介護系職種の中でも給与が高いといえます。

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ケアマネジャー(ケアマネージャー)とは、介護保険制度の中核を担う資格です。介護を必要とする方と、福祉・医療・保健のサービスとを結ぶ「架け橋」となる重要な役割を担っています。超高齢社会の今、要介護者の増加によって、ケアマネジャー(ケアマネージャー)の需要は高まっています。現在、介護福祉士や社会福祉士など介護・福祉関連の仕事に就いていて、キャリアアップを目指したい方におすすめの資格です。ケアマネの資格の取得によって、ケアプランの立案、サービスの調整、モニタリングなど、扱える業務の幅が大きく広がります。有資格者は、介護業界における就職・転職はもちろん、結婚・出産後の再就職にも有利です。
ユーキャンのケアマネージャー講座は、効率よく学べる工夫が満載。試験の出題傾向に沿ってムダなく学べるテキストに加え、特に試験に出がちな重要なポイントをコンパクトにまとめた「でるケアBest200」などの便利な副教材も充実。ケアマネジャー試験は、5肢複択でほとんどの都道府県が論文試験や実技試験がないマークシート方式を採用。解答しやすい試験と言えます。本講座で、合格のポイントをきちんと押さえながら学習を進めれば、初めてでもムリなくケアマネ試験合格を目指すことができます。働きながらでも無理なく学べるカリキュラムなので、忙しい方も安心して受講できます。